2015年10月22日

10月22日 東北復興グルメシリーズ −南相馬市「前田美豚」

10月22日(木) 福島県南相馬市の「前田美豚」の当選者は…
☆あいあいびと さん
☆ラベンダートルゥー さん
☆ハル さん

以上の3名様です! おめでとうございます!!

明日は、岩手県陸前高田市の「奇跡の醤」をご紹介します!

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今週は、大好評の『東北復興グルメシリーズ』!
食を通じて、復興、地域活性に貢献する人たちにスポットを当ててお送りしています。

今朝ご紹介するのは、福島県、阿武隈山地の裾野で育った究極の豚肉、「前田美豚」です!細かい「さし」が入った赤身に、まろやかな脂を持ったこの豚肉は、複雑な配合から生まれた三元豚で、コレステロールが少なく、コラーゲン豊富、美味しいうえに美容にもいいということで、「前田美豚」と名付けられています。

この豚肉を生み出したのが、南相馬市で畜産にたずさわって半世紀以上という名人、前田光男さん。抗生物質を一切使わない飼料や、育成環境などの徹底した管理のもと、生産しています。
元は「前田ポーク」という名前で限られた販売店にだけ卸していましたが、ある日この「前田ポーク」を見つけて「前田美豚」と名付け、全国に売り出したのが「福島県食肉卸売株式会社」代表の長沼修次さん。

はじめてこの豚肉を口にした時のことを、こう振り返ります。
『なんて脂が甘くて美味しいんだろうって。懐かしい感覚があった。昔ながらの美味しかった豚肉が出てきて、久々に脂身の美味しい豚肉を食べたなと。で後々食べてみると、しゃぶしゃぶとかすごく旨い。で、灰汁が出ないんですよ。』

地元の美味しい肉を探し出しては、全国へ出荷していた目利きの長沼さん、何度も足を運んでは前田さんと会話を交わし、ついに取引を始めます。

高級和食店やホテルなど徐々に全国に流通を広げ、長沼さん自身も福島市内に「BITON」というレストランをオープン。そして満を持して「前田美豚」という名前を商標登録した翌月に、東日本大震災が発生しました。

南相馬・小高区にあった前田さんの自宅や豚舎は警戒区域となり、前田さんも育てていた豚を置いたまま市外へ避難。前田さんはそれでも、避難先から毎日豚舎へ通って、豚の世話をしていましたが、ついに行政から、「全頭殺処分」という判断が下されます。

◆前田美豚にお別れを
最後に前田美豚にお別れを、という事で、前田さんと私、それにここの料理長と前田美豚にお別れをしに行った。で次の日からは一切入れなくなり、その後、何千頭という豚が殺処分になった。で、なぜ復活できたかというと、前田さんの豚肉の評判が良くて、種豚、親豚が、宮崎、新潟、静岡、福島に居た。それを皆さんの好意で戻してもらって、復活することが出来た。戻ってきた親豚を前田さんのお弟子さんの白河の牧場を借りて育てている。いまは解除になったので小高の方で親豚を育てていろんなところで育てている。


何十年もかけて磨き上げ、「福島の財産」とまで言われるようになった「前田美豚」を全頭殺処分しなければならなくなった時のお気持ち・・・でもそこから立ち上がって「前田美豚」の育成を再開させた前田さんと、それを支える長沼さんたち。次に立ちはだかったのは、風評被害です。

◆お客さんの言葉に支えられ
たとえば旅館でも使ってもらってたが、お客さんが“福島のものは食べたくない”という方が多くて。福島県内に住んでいる人もいくら豚肉は汚染されにくいと言っても食べたくない・・・ものはあるけど売れないという状況はけっこう続いた。一年以上は風評被害には苦労した。そこでうちの料理長が前田美豚を使って料理してPRしたり、つい最近も旅館で食べて美味しかったお肉だったので、と注文をもらったり、そういったことはある。「頑張って下さいね」「いっぱい食べますよ」というお客さんがたくさんいて、風評被害もあったが、温かい言葉をかけてもらった。だんだんこういう話をしていると言葉がつのってきますね。ついつい前を思い出して・・・あの時は本当につらかったから。


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今朝は福島から、前田さんが手塩にかけて育てた【前田美豚しゃぶしゃぶ用ロース肉(1キロ)】を3名の方にプレゼント。
※応募受付は締め切りました。ご応募ありがとうございます。

直接購入したい!という方は、「前田美豚」のサイトをご覧ください。


「Global Kitchen Biton びとん」はこちらから


『東北復興グルメシリーズ』、
明日は津波で壊滅的な被害をうけた陸前高田で奇跡的に蘇った醤油、「奇跡の醤」をご紹介します。

2015年10月21日

10月21日 東北復興グルメシリーズ −東松島市の新米 かぐや姫「きむら米」

10月21日(水) 東松島市のかぐや姫「きむら米」の当選者は…
☆あまみのくろうさぎさん
☆りーさん
☆じゃむさん

以上、3名様です! おめでとうございます!!

明日は、福島県南相馬市の「前田美豚」をご紹介します!
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今週は、大好評の、『東北復興グルメシリーズ』!
食を通じて、復興、地域活性に貢献する人たちにスポットを当ててお送りしています。

今朝ご紹介するのは、秋の味覚「新米」・・・それも、「かぐや姫」と呼ばれる幻のお米です。

産地は宮城県東松島市。平成5年の大冷害の中、突然変異したたった3本の稲穂から生まれたのが、この「かぐや姫」。6年後の平成11年、品種登録され、東松島の名物となりました。最盛期には「かぐや姫」を育てる農家も13軒にまで増えたそうですが、じつは今、「かぐや姫」を育てている農家は、たった一軒だけ。その状況に至ったいきさつを、「かぐや姫」を守り続けている39歳の若き農業家、木村正明さんに伺いました。

◆大冷害が生んだ「かぐや姫」
平成5年の大冷害の時は東北のお米が全然取れない。日本全国で米不足に見舞われた年だったんですけど、宮城県といえばササニシキという東の横綱と呼ばれるお米がほぼゼロに近い、収量が見込めない中、たまたま小野寺さんというおじいちゃんが自分の田んぼを観に行ったら、たまたま3本の穂が立っていた。それが雲の切れ間から光が差し込んで輝いてみえたと。「竹取物語」の竹林の中で光る竹から連想されて「かぐや姫」というお米を6年かけて一人で品種登録までした小野寺さとしさんというおじいさんがいる。それをきっかけに地元でも特産物にしようという動きがあって、ここ東松島でも11月にならないと稲刈りができないというすごく遅い品種。世の中の新米シーズンが通りすぎたあとの収穫なのでなかなか認知度が上がらず、最高で13人まで生産者がいたが徐々に減って、震災を機に、生産者は私一人となりました。


震災当時35歳だった木村さん。実家の田んぼは無事でしたが、作業受託していた田んぼは全滅。両親からは農家を辞めて会社勤めをするよう勧めらましたが、ここで〔「かぐや姫〕で見返してやろう!」と奮起、「かぐや姫」を「きむら米」として、全量、自家販売することを決意します。

◆「美味しいですよ〜 好きなだけなんですけどね、美味しいご飯が」
奥松島にある宮戸島という大きな島があるが、そこで作業受託ということで田植えや稲刈りをして収入を得ていたという特異的な専業農家だった。宮戸島の農地54ヘクタールの総面積の半分以上、27ヘクタールうちで手掛けていた。震災でそれがすべて流されて、震災前年度と比べると約9割赤字経営です。今回の震災補助の線引きが地権者にある。作業受託者なのでそれに対してなにも支援がない。それに対して、うちのお米美味しいって言ってくださるお客さんも抱えていたのでいろいろ悩んだ結果、専業農家でやれるところまでやってみようと。その影にもかぐや姫という大きな力があったので、一回途切れてしまうのとまた地元の特産米として起き上がるのは不可能だなと思っていたので、じゃぁかぐや姫を自分責任で作らせてくださいって小野寺さんに言ったら「木村くんに全部任せっから!」というので、自分で作った袋につめて、(農協を通さず)個人のお米屋さんに直接持って行って「こういうお米です!」って説明して置いていただく。新米とれたらそれを持って行って、震災後ずっとそういう営業をしています。美味しいですよ〜自慢じゃないですけど、作ってて美味しいんですから。生産者がいうのもヘンなんですけど自分たちが食べて疑う余地がなかったというか。好きなだけなんですけどね、美味しいご飯がね。


★ ★ ★ ★ ★


今朝は!木村さんが手塩にかけて育てたお米、「かぐや姫」の「きむら米」(5キロ袋)を3名の方にプレゼント。11月初旬に収穫したての新米を直送でお届けします!

※応募は締め切りました。


直接購入したい!という方は、東松島市特産米 かぐや姫生産組合「竹取倶楽部」にお問い合わせください。
電話番号 0225-82-4651
かぐや姫を取り扱う各店舗の情報は「お米 かぐや姫」で検索してください。


『東北復興グルメシリーズ』、明日は、福島から、幻の豚、コラーゲンたっぷりの、「前田美豚」をご紹介します。
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パーソナリティ 鈴村健一

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