2016年8月19日

8月19日 小山薫堂さんが語る、ふるさと熊本(3)

「放送作家、小山薫堂さんが語るふるさと熊本」の3日目です。
放送作家、脚本家として活躍する薫堂さんですが、食通としても知られています。パン好きが高じて、事務所でパン屋を開いてしまったり。京都の老舗料亭「下鴨茶寮(しもがもさりょう)」の経営に携わったり。とにかく、おいしいものに目がないんです。

そんな薫堂ですから、やはりこの話を聞かないわけにはいきません。薫堂さん、いちおしの「熊本グルメ」とは?

◆孫に飲ませたい米焼酎!
熊本ラーメンですね。かなりにんにくが利いたとんこつラーメンが多くて、「天外天」は熊本の中心街にある鶴屋というデパートのちょっと裏にある。ここはおいしいんだけど、かなり臭い。「旅の恥はかき捨て」じゃないが、旅で熊本を訪れた人にはぜひ行ってほしい。ただ翌日は本当に臭いのでそれだけ覚悟して行ってもらいたい。日本一おいしいラーメンといっても過言ではない。
あと熊本で皆さんにぜひおすすめしたいのは米焼酎。いままでは芋や麦が人気だったが、熊本県民にとって焼酎といえば米焼酎。人吉市を中心とした球磨川という川があって、日本三大急流の一つだが、その近くに焼酎蔵がたくさんあって、球磨川のうまい水を使って焼酎を仕込むというのが特徴。僕はもっとそのおいしさを伝えたくて、米焼酎を一つプロデュースした。究極の米焼酎。原料の米にこだわった。「森のくまさん」という熊本県産の日本一になった米を原料にした。高橋酒造の杜氏さんに「杜氏人生をかけた焼酎を作っていいといわれたら、どんな焼酎を作りたいですか?」と聞いたら、日本一の米である「森のくまさん」を使って焼酎を作ってみたいと。「森のくまさん」を使うと通常の原材料費が3倍ぐらいになるので、普通はやらせてもらえないんだけど、好きにやっていいよといったら「孫に飲ませたい焼酎を作りたいんだ」ということで、作り始めた。米焼酎だから、米、和食、寿司にあう焼酎にしようということで、四ッ谷にある「すし匠」の中沢さんというお寿司屋さんの協力を得て。寿司をつまみながら飲むのといい米焼酎を作った。名前は「百」。なぜ「百」かというと、ベースにしたのが「白」という米焼酎なので、「白の一番」で「百」。本数限定で販売していて取り寄せもできる。アルコール分23度。ロックで飲んでいただくと、食中酒としても楽しめるのでお試しいただければ。


薫堂さんがプロデュースした究極の米焼酎「百」は「白岳」や「しろ」で知られる高橋酒造さんが手掛けています。
3000本限定。500mlで6246円。電話、FAX、メールで販売を受け付けています。 
高橋酒造「百」のサイト

「おいしい食べ物」や「雄大な自然」はもちろんですが、「熊本の最大の魅力は、なんといっても人」と薫堂さんは言います。

◆地元の人を楽しんでほしい
これからもし熊本に行かれる際は、風景も素晴らしいが、ぜひ人を楽しんでほしいと思う。とにかくお人よし、おせっかい。あれ、この人と知り合いだったかな?というくらいのフレンドリーさで話しかけてくるので。「人に頼る旅」ガイドブックよりも地元の人たちにいいところを聴く、というのが熊本を旅する一番の魅力だと思うので。ぜひ知らない人に話しかけるような旅をしてもらいたい。

2016年8月18日

8月18日 小山薫堂さんが語る、ふるさと熊本(2)

「放送作家、小山薫堂さんが語るふるさと熊本」の2日目です。
今日は薫堂さんの出身地、熊本県天草地方のお話です。大小100を超える島々が連なる天草諸島は、周囲を海に囲まれた風光明美な観光地です。

◆天草の観光客数、7割減
僕の故郷は熊本県の天草市だが、天草市は幸いなことにほぼ地震の被害はなく通常通りの生活をしている。だが、熊本県というだけで夏のリゾート客は去年に比べ7割減と聞いていて、みなさんすごく困っていました。本来なら天草は海のリゾートなので観光客の皆さんですごくにぎわうし、今年は天草五橋という、九州本土と天草の島をつなぐ5つの橋があるが、それが開業50周年なので、それをいろいろなフックにして宣伝をしようとしていたが、宣伝のレベルに達しないくらいいろいろ困っています。
天草は本当にのどかで食べ物がとにかくおいしい。海のものもおいしいし、黒毛和牛、天草大王という鶏、そしてお寿司が安い。僕がよくいくお寿司屋さんは漁師さんがお寿司を握っている。自分で獲った魚を自分で握る。夜のおまかせで食べて1600円とか1700円とか。笑ってしまうくらい安すぎる、安すぎて心配するくらい。あとは畜産業の方がやっているその名も『田中畜産』という焼肉屋さんがあって、一人4000円で食べ放題だが、そのお肉のレベルが特上カルビとかシャトーブリアンとか、都会で食べると1万円するようなお肉が食べ放題で4000円。だいたい連れて行った人はみんなそこのお肉を食べるためだけに天草にきてもいいというぐらいおすすめ。
あともう一つのおすすめはイルカウォッチング。野生のイルカが200〜300頭いる。地元の漁師さんは海にいるかがいるのは当たり前で、そんなの誰も観に来ないだろうと宣伝もなにもしてこなかった。ところがなにかの情報番組でイルカウォッチングというのを知って、「こんなもんば、みにこらすとやろか〜」と言いながら、やや不安を抱えながら、皆さん漁船をつかって空いている時間に観光客の皆さんを迎えてイルカウォッチングをするように。天草では両氏とイルカが良好な関係を築いていて、いらなくなった魚をイルカたちにあげたりしていたので、漁船が走るとその横をイルカたちがぴょんぴょん飛んでくる。イルカがショーをやっているんじゃないかと思うくらい、イルカがはねる。98%くらいの確率で観ることができます一つ欠点は船に乘ったら10〜20分以内に観られる。ツアーは1時間。最初はパシパシ写真を撮ったりするが、だんだんイルカが並走するのが当たり前になって、最後はちょっと飽きて帰ってくるという。それくらいとにかくイルカが間近に見られる。


今日は薫堂さんの出身地、熊本県天草地方のお話、天草自慢がたくさん飛び出しました。
お話に出てきた、漁師がお寿司を握る店、名前は「海月(くらげ)」です。天草の崎津(さきつ)という地区にあるそうです。
さらに追加情報。天草市東町の「奴寿司(やっこずし)」は有名人も多く訪れる創作寿司のお店。松任谷由実さんも九州でコンサートがあるときは、3時間かけてわざわざ訪れたりするほど。ひとりお任せで3800円!

明日も小山薫堂さんのお話お伝えします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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