2016年10月27日

10月27日 福島フェス@六本木ヒルズアリーナ(4)

東京・六本木ヒルズアリーナで開催された「福島フェス」のレポート、今日が最終日です。
福島県楢葉町の観光PRのブースにお邪魔しました。

◆楢葉町の新米、掬い取りチャレンジ!
「いまこちら楢葉町のブースですか?こちらなにをやってるんですか。」
「お米の掬い取りチャレンジやってます。楢葉町でとれた新米のお米を、300グラムプラスマイナス30グラム以内に収めて掬い取っていただくと、お米と四つ葉のクローバーの種をプレゼントしています。」
「もうちょっと・・はい、おめでとうございます!293グラムです!」
「お米と四つ葉のクローバーをいただきます!」


福島県楢葉町は、福島県の浜通りに位置する、海沿いの町。特産品は、お米と柚子です。
東日本大震災による全町民避難が解除されたのは、昨年の9月。つまり、わたしが掬い取った新米は、この春作付けされて、楢葉町から6年ぶりに出荷される、特別な思いがこもった新米だったんです。

お話は、楢葉町・産業振興課・主幹の鈴木淳一さんです。

◆震災前の20分の1
楢葉の主要な産業は震災前からお米だった。その農業を復興させるということで、今年から「出荷米」として20ヘクタール作付けしている。これは震災前の20分の1で、まだまだ少ないが、来年以降倍増していくよう計画している。20ヘクタールが40ヘクタールに倍増するように、努力している次第。今回作付けされて、現在までの検査を受けているお米に関しては、すべて放射性物質の検出はされていないので、今後も放射性物質の検査は全量全袋検査を続けて安全性を確信して、安心して召し上がっていただけるような米を作っていきたい。
後継者不足は震災前からの問題で、楢葉町では原発事故でさらにマイナスになってしまった、後継者不足が加速したという危機感を持っている。その中で農業の担い手を育てようとしている。耕作できない方の農地を集約して、耕作してもらおうと。そのために担い手が困らないような補助メニューを考えて活用している。


昨年、全町避難指示が解除されて、今年10月4日現在の帰還者はおよそ700人。 来年春には、町内の小学校と中学校が再開する予定で、町は復興に向けた新たな一歩を踏み出そうとしています。

◆若い人が安心して戻れるよう
昨年9月5日に全町避難が解除されて、徐々に人は戻ってきているが、いまだ復興の途上で1割弱しか町民が戻ってきていない。現在町は帰町者が困らないように、「コンパクトタウン」を構想、実践している。こちらに商業施設や医療施設を集中して、町の再建を進めている。いま町に戻っていきいる町民はほとんどがお年寄り。若い方も帰れるように、若い方がいないと町は活気が出てこないので、若い人が安心して戻れるような環境を整えることがわたしたちの使命だと思っている。


今朝は「福島フェス」から、楢葉町のレポート聞いていただきました。
楢葉町の新米、品種は「天のつぶ」といって、福島県が独自に開発した品種。また楢葉町では、町の復興拠点となるコンパクトタウンの名称を11月1日から一カ月間にわたって、広く一般から募集するということです。

2016年10月26日

10月26日 福島フェス@六本木ヒルズアリーナ(3)

今週は、東京・六本木ヒルズアリーナで開催された「福島フェス」のレポートです。

福島のグルメや特産品のイベント「福島フェス」。会場には、以前このコーナーでご紹介した「福島路ビール」も出店していました!東日本大震災の直後、風評被害で地ビールの売り上げが大きく落ち込む中、「福島路ビール」が県内の果樹農家と協力して開発したのが、フルーツビール。福島特産の桃や林檎を使ったビール、「桃のラガー」「林檎のラガー」はいま「福島路ビール」の強力な戦力に成長しました。

最近は桃や林檎以外の果物を使ったフルーツビールも製造。また来年に向けて、新たな取り組みもスタートしています。お話は「福島路ビール」の営業統括責任者、吉田真也さんです。

◆今度は福島果実酒、シードルに挑戦!
季節限定で、いま洋ナシでも希少価値のあるゼネラルレクラークラガーというのと、黄金桃という黄色いジューシーな桃を使ったラガーをやっています。農家さんからのオファーがすごく多い。和梨を使ったものなどいろいろとお声かけいただいているので、積極的に取り組んでいます。
実は先週果実酒をつくる免許を取得することができたので、今度はシードルをやりたいなと思っているんです。そうすると麦芽(モルト)を使わないので、もう少し果実感というか、果汁のよさをアピールできるのかなと思って、取り組んでいます。
農家さん自身が頑張っているところは、へこんでばかりはいられないので伸びては来ているが、どうしてもジュースとかは伸びてはいないので、そういうところでご協力したいなと思っています。大量に売れるんじゃないかと思ってつくったやつが売れなかったという話は多々聞くので、昔みたいにはなっていないのかなと思っています。


福島路ビールの新しい取り組み、桃や洋梨のシードルは、来年製品化される予定とのこと。
そして、「ふくしまおいしい大賞」のブースにもお邪魔しました。「ふくしまおいしい大賞」は、福島の新たな特産品をつくる事業。お話を伺ったのは、事務局の佐藤寛さんです。

◆必ず数値化して公表。今こそ試しに食べてほしい
福島県の農林水産物を活用した六次化新商品をもってきている。震災のあと、福島のものって買いづらいというところがあったと思う。そういう厳しい条件下で、まず安全性、そしておいしくないと買ってはいただけない。とびきりおいしくないとなかなかハードルを越えてきてはくれないので、そういった商品が受賞することが多い。
中でも「南郷トマトジュース」は一昨年、大臣賞を受賞した南郷トマトというのがあるが、それの秋採りのトマト、塩を入っていない100%の状態のものをパウチにして、ジュースにした商品。昨年の秋にできたが、その年度のおいしい大賞に選ばれて大ヒット。つい最近までモノがなかった。
わたしたちが安全といっても、安心してもらえないのが一番つらいところ。だから、福島県で行う取り組みは必ず数値に出す。なにがあってもどんな行程であっても、つくる段階もそうですし、出来上がって製品化したときにも調べる。必ず気になることは数値化し公表する。そのうえでとてもおいしいものなので、そのうえで召し上がっていただいたときに優れているものがたくさんある。福島の業者はそれくらい苦しんで商品開発をしてきたので、いまこそ試しに食べてほしい。それで、気に入っていただけたり、人に勧めていただいたら、それよりうれしいことはないですね。


お話しにあったように、安全安心に関して、もしかしたら日本一厳しいチェックをしているのが福島の食なのかもしれません。「作る段階〜出来上がるまで、必ず調べて数値化し公表しているので、いまこそ試しに食べてほしい」と。その上で気に入ったら、また買う。自信をもって人に勧める。これが私たちにできる最善なのではないかと感じました。

ラジコではタイムフリー機能で放送後1週間、聞き返せます!
関東エリアの方はこちらからどうぞ。

「福島フェス」のレポート、明日も続きます!
«前の記事へ || 1 | 2 | 3 |...| 427 | 428 | 429 |...| 1066 | 1067 | 1068 || 次の記事へ»

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN