2016年11月17日

11月17日 阿蘇市内牧温泉『蘇山郷』(2)

引き続き、阿蘇市 内牧温泉にある老舗旅館『蘇山郷』のレポートです。

地震の影響で止まってしまった温泉は復活。館内の修復も完了。その後、阿蘇山の噴火はありましたが、影響はないということで、蘇山郷は、最高のおもてなしで、お客さんを待っております!

女将・永田佳代子さんに伺いました。

◆温泉、鴨鍋、ぜひ楽しみに来てほしい!
(震災があって噴火があって、大変な時間が長かった。でも逆に得られるものもあったりするんですか)
今まで温泉が止まるなんてことは誰も考えてこなかったと思うんです。当たり前のように出ていて。でも当たり前じゃないんだというのは思いましたね。また自然と共存しているということも実感しましたし、うまく共存していくしかないというのは想いますね。

(力をもらった部分もあったんですかね)
ボランティアですとかいろんな人たちの力ですね。全国いろんなところから。あとはお客様ですね。以前にうちに泊まられたお客様から手紙やお電話とか、海外からも外国のお客様が「大丈夫?」とお電話やお手紙がすごくありがたかったですね。でも、うちはここまで来れていますけど阿蘇全体で言うとまだまだですし、地獄温泉さんとか全然営業できていない状態で、そういうところがたくさんあります。まだまだ復興の途中の段階だと思っています。ただ、「阿蘇に行くのをやめよう」とかボランティアでお手伝いに来ればいいというのはちょっと違うと思うんですよね。とにかく阿蘇に来てお金を落として頂いて、阿蘇全体が徐々に潤っていくのが一番の復興支援になると思っています。

(秋から冬、これからの魅力は)
寒い時こそ温泉というのは日本人の皆さんはあると思うので、ぜひ掘りなおした新しいパワーアップした温泉を楽しんで頂ければなと思います。

(食べ物は)
いまは鴨鍋ですね。すごく出汁が効いていておいしいです。

(焼酎バーも魅力的ですよね)
そちらを気に入ってリピーターになるお客様もいらっしゃいますね。


さらに、女将さんがおすすめする蘇山郷の楽しみも教えてもらいました!

◆雪の季節も格別です
寒いのは苦手なんですけど、でも、やっぱり雪景色の真っ白な、足跡一つついていない時の杉の間から見る庭は最高ですね。もう本当にキレイなんですよ。誰の足跡ひとつもない、すごいじゃない・・・という。あれは自分で見ても感動します。その杉の間は見てほしいのが一つ、温泉、そして料理、あとは個人的には私が館内のお花を活けているので、お花も見て頂けたら嬉しいなと。


実はこの「杉の間」は昭和7年、与謝野鉄幹・晶子夫妻が宿泊したお部屋。2人がつかった「硯(すずり)」も展示されていて、素晴らしく趣のあるお部屋でした。
ちなみに、大浴場の他、貸し切りの半露天と屋根付きお風呂もあって、これもまた素晴らしいですよ!
★蘇山郷ウェブサイト

2016年11月16日

11月16日 阿蘇市内牧温泉『蘇山郷』(1)

きょうも中西哲生の熊本レポート。番組で何度か状況をお伝えしてきた阿蘇の温泉旅館の「いま」をお伝えします。

阿蘇市内の内牧温泉にある、老舗旅館『蘇山郷』。内牧温泉は地震の影響で、一部の旅館で温泉が止まってしまったのですが、蘇山郷はその後改めて「温泉を掘る」ことを決意。そして見事、温泉がまた湧いてきた!!・・・というのを、この番組では7月にお伝えしました。

で、どうなったか。実は中西哲生は取材も兼ねて、営業再開した蘇山郷に宿泊!取材とはいえ、最高の温泉を堪能!

ただ、営業再開まではみなさん本当にご苦労をされてきました。蘇山郷の女将・永田佳代子さんのお話です。

◆お客さんに来てほしい!
(以前のお湯に比べていかがですか)
湯量も増えて温度も高くて、すごく良いお湯が出ました。再オープンは7月19日でしたね。
(その時はどういうお気持ちでしたか)
やっとこの日が迎えられてよかったねと。暖簾を社長がかけたときに、「本当にこの日を待っていたね」って思わず言いました。みんながそういう気持ちで、ありがたい、嬉しいという気持ちでいっぱいだったと思います。
(じゃあ夏休みのお客さんには間に合ったということですね)
そうですね。あとは復興割りが7月1日から受付で、それにも間に合っておかげさまで7月から9月まではよかったですね。
(ただ、阿蘇山の噴火があって。)
そうなんですよ。まあ住んでいる私たちは、以前もちょっとありましたし何も変わらないんですよね。あ、噴火したなあくらいで。直接こちらに噴石が飛んでくることもないですし、内牧地区は全くどうもなくって、阿蘇神社の方の門前町はちょっと酷かったみたいですけど内牧はどうもないんです。いたってなんの代わりもないんですけど、お客さんから電話で「大変でしょう、すごいんじゃないの」って言われて。電話がある分には現状を伝えられるんですけど、行くのやめるというキャンセルもあったり。
(そういう人も結構いたんですか)
いまはちょっと戻ってきていますが、その時期はかなりキャンセルも多かったですし、予約自体が入らなくなっていました。すごく暇になりました。
(これから年末にかけて、お客さん増えるといいですね)
増えてほしいですね。ただ道路がやはり心配な面があるので、そういう問題点があるのは事実なんですけど。
(我々も迂回してきたんですが、道路の状況はもうちょっと早く進んでほしいという気持ちは)
道路が1つしかないので、週末にお客様が渋滞に巻き込まれたり、事故がすごく多くて到着時間が遅くなったり事故があった時点で通行止めになったこともあって、そこで待っていた人はずっとそのまま待っておかないといけなかったり。あとは外国のお客様が地震前は多かったんですけど、JRが通っていないと外国の方は来られないのでかなり減少していますね。大分の方からは来られるんですが、大津から阿蘇は来られないので。運転できる方はレンタカーで来られるんですけど、そんなに多くはいらっしゃらないので。
(JRは復興のめどはどうなんですか)
いつ頃というのは言ってないですね。立野のくずれた足が落ちたところを見ると言葉が出ないので。ああこれはと。別のルートの案も出てるんですけどね。大津のほうから赤水へ。でもそれもちょっと何年かかるか分からないですよね。


ということで蘇山郷は、建物の修繕も終わって施設内も大変キレイになっています。以前とは少し壁などの雰囲気も変えたそうです。

ただ、問題は交通インフラ。これは前回のレポートと状況があまり変わっていません。国道57号線はいまだ復旧のめどがたたずJR豊肥本線も同様です。。。

ただ、取材班はレンタカー移動しましたが、迂回ルートも景色が気持ちよくぜんぜん退屈はしませんでしたよ!


ということで、明日も蘇山郷からのレポート。明日は秋冬の阿蘇の楽しみもご紹介します。

★蘇山郷ウェブサイト
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パーソナリティ 鈴村健一

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