2017年4月14日

4月14日 TSUNAMIヴァイオリンが繋ぐ復興への願い

今朝は、1本の特別なバイオリンの音色とともに、震災を語り継ぐプロジェクトを紹介します。

2012年にスタートした「千の音色でつなぐ絆プロジェクト」。
岩手県陸前高田市の、あの「奇跡の一本松」や津波による流木を材料に制作した「TSUNAMIヴァイオリン」の音色に追悼と復興への願いを乗せ、千人のヴァイオリニストがリレーのように引き継いでいくプロジェクトです。

著名なバイオリニストからアマチュアの方まで、すでに500人を超す演奏者に引き継がれ、世界各地のチャリティコンサートなどで音色を響かせています。

そして明日4月15日(土)には、東京・日本橋蛎殻町の水天宮で奉納演奏が行われます。演奏者はスイス在住バイオリニスト・廣田真希さん。プロジェクトに参加する想いを伺いました。



◆音楽を通じて感じて欲しい
東日本大震災当時、スイスでも報道されて現地の方にもすごく衝撃があったと思うんですね。その中で遠くに住んでいてもお手伝いや支援ができることがないかと考えていた時に様々なチャリティコンサートがスイスで行われたんですね。その時に何度か演奏させて頂いてとても印象に残っていたのが、在スイスの日本人の方だけでなく現地のスイスの方々が強く関心を持ってみんなで日本を応援していこう、一眼となっていたのが印象的でした。6年経過した今でも復興は続いていると思いますし忘れてはいけないし、そういう意味ではバイオリンという目に見える、音に聞こえる形で寄付できるというのはとても良いと思います。衛星テレビを家に入れていて日本のニュースを見られるんですが、そこでTSUNAMIバイオリンができた頃に存在を知って。まさか自分がその楽器で演奏することになるとは思ってもいなくてただただ驚きました。形は本当にとても体にフィットする感じで、音もたくさんの方が弾いてらっしゃるので一音目からとてもあたたかく、スッと人の心に入ってくる音がするなと思いました。音には力があると思っていて、音楽を通じて人それぞれ感じることがあればいいなと思っています。


奉納演奏が行われる日本橋の水天宮はこの6年、毎月11日に復興祈願祭を続けています。そうした中でこのプロジェクトに賛同し、境内での奉納演奏が実現するということです。

TSUNAMIヴァイオリンによる奉納演奏は、あす4月15日(土) 午前11時ー11時40分場所は水天宮境内で行われます。

★水天宮

2017年4月13日

4月13日 ISHINOMAKI2.0 巻組代表・渡邊享子さん2

ISHINOMAKI2.0のメンバーのおひとり、渡邊享子さん。震災後、石巻に移住した、若い世代の一人で2.0の活動から生まれた会社、合同会社巻組代表でもあります。


大学時代に、震災をきっかけに石巻と出会い、いまでは空き家の再生を通じて面白い町を作るという「自分の居場所」を見つけた渡邊さん。そんな彼女が考える、石巻の未来の姿とは。

◆ISHINOMAKI2.0から、「3.0」へ
(※聞き手:中西哲生)巻組の仕事は不動産の空き家活用だったりというのが切り口なんですけど、元々大学で都市計画を勉強していて、石巻に来る前も西日本などいろいろ見て回って活動・勉強をさせて頂いていたので、その経験を被災地でも生かせるんじゃないかなと思って、自分にできることを始めようと思いました。(そして実際に巻組が始まるんですが、当初はどういう風に考えてらっしゃいましたか)完全に楽観視していましたね(笑)若気の至り100%だったんですが、それが自分の存在価値なんじゃないかと思いましたし、始めてみてここまで失敗だらけだったんですけどそれって20代で始めることの価値なんじゃないかなと思っています。大人になればなるほど、できないことを認めたり分からないことを人に聞いたりするのが恥ずかしくなっちゃうだろうなと思って。今だからこそやったことのないコト、わからないコトにチャレンジしてみようと思ったのが大きかったです。(なかなか遠い未来をイメージするのは難しいと思いますが、ちょっと先の未来はどう描いてらっしゃいますか)石巻3.0の時代なんだなと思うんですよね。震災から10年の地域の姿をすごく意識して活動してきたんですけど、2011年でトップランナーで走って来た30代・40代がきっかけを作ってくれて、その活動に参画した若手が次の世代を作り始めているのが6年経った「いま」だと思っています。私も僭越ながらそんな一人かなと。当時は学生で何もできなかったけど石巻にきてきっかけをもらって事業を始めたりしていますが、そこで育った世代がやっているのが2.0になって、次に私たちにきっかけを作られた方々が何か次の世代のために始めるのが10年先の未来。その頃中学生や高校生だった子たちが大人になると思うんですけど、その世代が何をしてくれるのかが非常に楽しみだなと思っています。それが3.0かなと(笑)どんどん舞台を作り続けて、次の世代、次の世代が舞台にのぼっていくのが本当に重要だと―思っていて。私がやっている活動はそれをまさに形で示していると自負してやっています。

巻組はこの春から、メンバーが増えるそうです。そして新メンバーは新しいメンバーは、元々石巻で暮らしていた地元の人たち。なかには美術大学を卒業する女の子もいて、クリエイティブな仕事がしたい!と 巻組に入って来たそう。こうして地元の若い世代にも新たな「居場所」を作り、石巻という町は「2.0」から「3.0」へバージョンアップしていきます。

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パーソナリティ 鈴村健一

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