今朝も、雑誌「たたみかた」の編集長、三根かよこさんのインタビューです。
創刊号の『福島特集』では、記者、クリエーター、僧侶などさまざまなジャンルの執筆陣が福島について語っています。
「自分の目で見て、自分の頭で考える。」
「当たり前や日常を本気で問い直してみる。」
そんな想いで創刊号のテーマに「福島」を選んだ三根さんは、いま自分と福島の距離がぐっと縮まったと感じています。
◆「福島との付き合い方をそれぞれの人が見いだせればいいと思う」
福島に対して自分自身がどう関わればいいんだろうとか、言葉を選んでしまったりとか。震災前だったら悪く言えば関心もないからレッテルも貼らない、接点がないから認識もしてない、という感じだったが、わたしの中ではもうこの「たたみかた」の創刊号を出したことで、自分ならではの責任を負っていきたいと思う。すごく長い目線で作られている雑誌でもあるので、5年後10年後をみたときにに、「たたみかた」という雑誌を読んだ人が、なにか福島に対してつながりが回復するような方向性のアクションが起きたりとか、スーパーで福島のものを普通に買えるようになったとか、そういうレベルでもいいから、この雑誌を読んで、自分のなかのリミッターや思い込みをどんどんはぎ取っていって、福島との付き合い方をそれぞれの人が見いだせればいいと思う。わたしもこの雑誌を作るなかで、福島が好きだし、雑誌を創刊することがわたしの一つの「愛」みたいなもの。だからすごく大切な問題に、よりなったかなと思いますね。
今後福島の次は「日米関係」「日韓」「沖縄」とかを取り扱っていくの?と聞かれたりするが、もし自分が座標の上にいる点Pだとしたら、自分とその出来事との距離というものがあると思う。例えば今わたしがトランプさんのことをなにが語れるかと問われたら、「語らない」 という選択肢するのも重要。今後自分の座標が動いていって、自分とアメリカ、自分と沖縄の距離が近づいたときに、はじめてわたしが語れることが出てくるように変わっていくこともあると思う。だから今わたしが東京と福島というめちゃくちゃ近い、車で2時間もあれば行けちゃう距離にいるのに、あえて見ないようにしていたものに対して、向き合おうという気持ちから「福島特集」をやった。次の号では性別の問題を扱おうと思っていて、これはわたしが「我がこと」として語れる可能性があると思って選んでいるんですけど。なので今後の特集は、いまはなんとも言えないけど、未来的にはそういうことも語っていくかもしれないと思ってますね。
福島を「我がこと」として考えるきっかけになる一冊です。
雑誌「たたみかたー福島特集ー」ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
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