2017年7月14日

7月14日 災害時のSNS・Facebook編3

災害時のSNS活用法、Facebook編です。

これまで紹介してきたLINEやTwitter、そしてFacebook。それぞれが、災害をはじめ世の中のニーズを受けて、常に新しい機能を追加しています。そして実はFacebookは、まさに現在、災害に対応した機能追加を進めているんです。Facebook japanコミュニケーションマネージャーの嶋田容子さんに伺いました。

◆災害マップ
6月7日にアメリカで発表されたばかりの情報が1つありまして、災害マップという機能を新しく追加しようとしています。どういうものかというと、匿名化されたFacebook上の位置情報データを災害時に救援をする組織や団体の活動に役立てるという取り組みです。どこの場所でどんな物資が不足しているか、どの場所に被害のある人が多いのかというような情報は、Facebookのほうに位置情報として出てくるので、それを少しでも組織や団体の支援活動に役立ててもらえないかとアメリカで取り組みが始まり、現在構築中の段階で、今後ユニセフですとかそのような支援をしている団体と一緒に、他の組織と共有するための準備を進めている段階になっています。


その一方、災害時にSNSを利用する際、気をつけなければいけない点があります。いわゆるデマ、フェイクニュースの拡散です。これについて伺いました。

◆Facebookのデマ対策
災害時に特定したことでは無いんですが、真偽が疑わしい情報や不適切な情報がタイムラインに上がってきたときに、まずそれをシェアしてしまうとどんどん広まってしまうので、その前に一度立ち止まって考えるとか、簡単にシェアしないということがあります。その次に、明らかに正しくない情報が上がってきている場合は、それをFacebookサイドに報告するということができます。報告をして頂だければ、こちらでそれに応じた対応が取れるので、皆様からしっかりと報告してもらうというのも重要になっています。この2つをしていただきたいと思います。また自分自身では判断できなくても、Facebook上で「この情報は怪しんじゃないのか」と感じる人が複数いた場合Facebookサイドでそれに対応することを行っています。複数の人がこの情報は怪しいと報告したものに関してなど、AIのようなもので不審な動きをするところを察知するんですね。例えばさっき上がったばっかりなのにありえないシェアをしているというのは不自然じゃないですか。そういうものに関してはまず機械がスキャンして察知して、それを誰かがシェアしようとするとセキュリティーコードのようなものが出たりするんですね。この情報は真偽が怪しいかも知れません、と、立ち止まるセキュリティーコードを打つ時間を、Facebookサイドが提供するということもございます。そういった施策を行うことでFacebookが行うこととしては、タイムラインに上がってくる情報が有意義でかつ安全であるということを確実にするという活動を今行っています。


来週は、こうした問題含め、災害時のSNSの「注意点」について、ソーシャルメディアに詳しい法政大学 藤代裕之准教授に伺います。

2017年7月13日

7月13日 災害時のSNS・Facebook編2

今週は、「災害時のSNSの使い方」をお届けしています。

きのうに引き続き、Facebook編です。
九州の豪雨災害では、まさにいま、支援の情報共有が必要となっていますが、じつはFacebookには、こうした「災害時の支援」を橋渡しをする機能が、今年から追加されています。Facebook japanコミュニケーションマネージャーの嶋田容子さんに伺いました。

◆支援のマッチング機能
Facebookには実は災害時情報センターというものがありまして、情報センターを使うと大きく2つのことができます。1つ目が「安否を知る、知らせる機能」。2つ目は支援をしたり支援を求める機能です。これが2017年2月から始まっているコミュニティーヘルプと言う機能で、災害が発生した後に利用者が必要とする、避難場所、水、食べ物などを自分で探したり、それが欲しいということを示すことができます。例えば「今40人分の食料が必要です」とか「200人分ぐらい水が必要です」と書き込むと、書き込みに対してコメントができたりメッセージを送れます。さらに、「いま家に水がいっぱいあります、食べ物が余っています、この避難場所はスペースがいっぱいあります」というふうに書き込むことで、必要な人にお知らせすることができます。そのニーズがマッチした場合、そこでメッセージのやりとりができて必要物資や支援を簡単に発見したり提供できたりする機能です。この災害時情報センターという機能は、今世界中でテロが起きたり災害が起きたときに発動しているんですが、今すでに600回以上発動しています。その機能は実は日本の東日本大震災がきっかけでできたんです。東日本大震災が起きたときに、アメリカの大学でFacebookでインターンをしていた日本人の学生が、アメリカにいて日本の震災の状況を見て何かしなければいけないと思ったんですね。彼はFacebookでインターンをするエンジニアだったので、その場でFacebook上で人々が安否を確認しあうことができたらいいんじゃないかと言うプロトタイプを書いて、友達にシェアしたんです。それが話題となって、その後マーク・ザッカーバーグの目に触れてチームができて機能化したということで、東日本大震災がきっかけにできたあとは、災害時情報センターが発動され安否確認などのコミュニケーションができるということが初めて行われたのが熊本地震でした。Facebookは日本でも2700万人、世界でも19.4億人が使っていますので既に使っているものを利用して、そういう支援を求める、支援をするということができると言うのが大きなポイントかと思います。


この機能は、災害が起きて災害情報センターのページが立ち上がると、その中に「支援サポートを提供する/支援サポートを見つける」というボタンがあります。


これをクリックして、あとは表示される選択肢を選んでいくだけで↓


支援元・支援先がマッチングできるようになっています。


あしたも、Facebook編。テロや災害時の「デマ、フェイクニュース」対策についてご紹介します。
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パーソナリティ 鈴村健一

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