2017年9月8日

9月8日 九州北部豪雨 朝倉市 原鶴温泉3


7月の九州北部豪雨の被災地、福岡県朝倉市。2カ月が過ぎた今も多くの住民が避難生活を余儀なくされ、被害が大きかった地域では懸命の復旧作業が続いています。

筑後川に面した朝倉市の観光拠点、原鶴温泉では、豪雨災害のあと避難所にいる人たちに温泉を開放。癒しの場、コミュニティの場として親しまれてきました。ただし、ほとんどのホテル、旅館に大きな被害が無かったにもかかわらず、夏の観光シーズンは旅行客が激減。客足は遠のいたままとなっています。

原鶴温泉旅館協同組合事務局長、庄崎茂さんにお話しを伺いました。観光地・朝倉の今後について。

◆鵜飼を復活させたい!
今回は水害だったんですけれども、やはり水の有難さというかですね、三連水車も流木が挟まりながら、今ちゃんと動いてます。復旧ができました。すごく感動もしたしやっぱり復興の一歩だなという事で、そこに本当は鵜飼を復活させたかったんですけれども、ちょっとこれはできない。原鶴温泉は筑後川の河畔にありますので、筑後川、九州で2カ所だけ鵜飼というのが出来ます。屋形船で見ていただくんですけれども、まあそれが川の影響で今季はできなくなったってことですね。筑後川に砂浜が出来てしまいまして、通常、屋形船に乗る乗り場に、船が下ろせなくなってしまいまして、それとやっぱり支流から濁った水が流れ込んでくるので、広い筑後川の水がずっと濁ったままでして、すごく今年は手応えも感じたんですけれども。ちょっと残念ながらできない。で、鵜匠さんと屋形船の船頭さん、また旅館組合としては、福岡県に対して要望をして、しゅんせつですね。砂浜になってるところを、砂を出して欲しいというお願いと、どうしてもやっぱり鵜匠さんも船頭さんもぜんぜん収入がない状況なので、何とかなりませんかという要望を出しています。なんとなく鵜飼が復活する事がですね、この朝倉地域の復興の一歩になると思うんですよね。早急にはお願いしたいなと思ってるところです。旅館の方は、出控えというか、8月でいうと去年が2万3000泊ぐらいあったんですけれども、6割から6割5分、やっぱり8500から9500の集客、本来なら来て頂けるお客様に泊まっていただけなかったのかなっていう感じで想定をしているところですね。まだじつは行方不明の方が5名いらっしゃるので、何らかの仕掛けはしたいんですけども、まだちょっとできてない状況ですね。で10月21日に「秋月博物館」というのがオープンしますので、この辺りを契機に一生懸命、温泉と城下町、それとキリンビールの福岡工場、これはアジア一広いビール工場なんですけれども、こちらがコスモスが咲いてきますので、こういう幸いにもあんまり被害がなかったところを中心にして、協力、連携しながらですね、あとは果樹園さんが有りますし、秋には柿も本番になってきますし、何らか連携をしながら、大丈夫なところ来て下さいということで、そろそろ動いていけたらなと思っているところではあります。今年うんぬんも含めながら長丁場になってくると思います復興までの道のりは。本当に険しいと思いますので、長い目で僕達も忘れられないようにいろんな活動をしていく、そんなに派手なことは出来る雰囲気でもないんですけど、ひとつひとつコツコツと、出来ることをやって行こうかなという形が一番かなと思ってます。



鵜飼。今年は中止となりましたが、来年の復活を目指しているとのこと。また現在、不定期ですが簡易プールを使った“鵜飼ショー”も行なっているということです。

福岡県では「ふくおか応援割」の販売も始めています。利用すればお得に旅が出来ますので、この秋の行楽、原鶴温泉に出掛けてみてはいかがでしょうか。

2017年9月7日

9月7日 九州北部豪雨 朝倉市 原鶴温泉2

7月の九州北部豪雨の被災地、福岡県朝倉市。2カ月が過ぎた今も多くの住民が避難生活を余儀なくされ、被害が大きかった地域では懸命の復旧作業が続いています。

筑後川に面した朝倉市の観光拠点、原鶴温泉では、豪雨災害のあと避難所にいる人たちに温泉を開放。癒しの場、コミュニティの場として親しまれてきました。ただし、ほとんどのホテル、旅館に大きな被害が無かったにもかかわらず、夏の観光シーズンは旅行客が激減。客足は遠のいたままとなっています。

原鶴温泉旅館協同組合事務局長、庄崎茂さんにお話しを伺いました。あの豪雨の日からこれまでの取り組みについて。

◆ロビーが安否確認、コミュニティの場に
原鶴温泉、何ができるんですか?ということですけれども、もう5日の夜から水道が出ないとか、お風呂に入れないとかいう状況がありまして、じゃあ組合でみんなでちょっと集まって協議をしようということで、どういうことがお手伝いできるんだろうという事で、温泉なので温泉しかないのでお風呂は入って貰おうということになりましたですね。11軒くらいですね原鶴の方では。また近くの杷木町の中心部は川を挟んで浮羽市さんに筑後川温泉というのがあります。そちらも協力を頂いてやってくれてるところもあります。いまのところ仮設は家には入れるようになっているみたいなんですけれども、避難所がなくなるわけではないので、やはり当分の間温泉開放はしていこうとは考えてるところです。で、お話しされたのお婆ちゃんだったんですけれども、ご主人と電気コードでつないだらしいんですよ。なんでかっていうと、子供さん達が見つける時に見つけやすいようにということで、あれはちょっと凄かったですね。今回はそういう目に遭った方ばかりですね。それでも気丈に働いてる方もいらっしゃいますし、あとはやっぱり温泉というのは天地効果というのがあるので、リラックスができるということでですね、まー言っちゃうとあれですけど何日かぶりに缶ビールを飲まれたということで本当に美味しそうに飲まれて“生き返った〜”とおっしゃって、何か良いことしてるなと自己満足ですけどちょっと思いましたですね。それと温泉のそのロビーじたいが皆さんが入って来られて“あなたは無事だったの”とか安否確認が出来たり、やっぱりロビーでいろんな話が皆さんで出来て、また新しいコミュニティの役割を果たしたんじゃないかなと。心ある方が、やっぱり着の身着のままで避難所に入られてるかと関しては、それは最初は洋服屋さんが持ってきてくれたらしいんですけれども、“わたしの家にもあるから”という事で下着を持って来られたり、洋服が追加されたり、飲み物はとかお菓子はとかいうことですね、一時期は洋服屋さんにホテルのロビーがなったりしてました。今でもでふつうのお客様が下着をたくさん買ってきてくれたり、水もいるでしょうとかということで支援を頂いたりしてるみたいで、まだ置いてあるところもあります。すごく助かってるみたいで、ほんとになんか人って優しいなと、本当に思いましたね、自然は怖いなと思いましたけど。


仮設住宅も整備されて、避難所にいる方の数は150名を切るところまで来たそうですが、まだまだ住宅再建までは長い時間がかかります。原鶴温泉では今後も、被災者の方への温泉無料開放を続けていくということです。

そして現地ではボランティアの数の減少も課題となっていますが、原鶴温泉では、ボランティア向けの格安プランを提供している宿もあるほか、福岡県では「ふくおか応援割」の販売も始めています。

原鶴温泉旅館協同組合オフィシャルサイト
ふくおか応援割(県の公式ページ)
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パーソナリティ 鈴村健一

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