2017年9月29日

9月29日 なすび 楢葉町と川内村を訪ねて

今朝も引き続き、2016年のエベレスト登頂も記憶に新しい福島県出身のタレント、なすびさんのインタビューをお届けします。

“難しいことに挑む姿を通じて福島の人たちを応援したい”、という一念で、4度目の挑戦で成し遂げたそのエベレスト登頂に成功。その後も各地で行われる復興支援イベントに協力するなど、福島の応援を続けているなすびさん。お話しを伺ったのは先月、楢葉町の木戸川そして川内村の「いわなの郷」を巡る見学ツアーに参加中のこと。楢葉町は2015年、川内村は2016年にそれぞれ避難指示が解除になっていますが、今回ツアーで訪ねてみての感想を聞いてみました。

◆なすび 楢葉町と川内村を訪ねて
楢葉はおととし9月の避難指示解除以降、けっこう僕もいろんな形で足を運ばせて頂いていて、本当に心地いい場所になりつつあると感じていますし、今日は木戸川漁協の鈴木場長にもお話しを聞いて、木戸川の魅力というのをあらためて知ることが出来たというか、僕も木戸川の鮭が有名だというのは知っていたんですけど、日本でも有数ということは意外と知らなかった。福島ほかにも鮭が遡上してくる川あったりしたんですけど、楢葉にこういった自慢できる場所があるというのをあらためて知れましたし、数は少ないけど、自然産卵で鮭たちが何千匹いるっていうのを周りの方は少ないというかもしれませんけど僕は話を聞いて“えっ、そんなにいるんですね!”って思ったときに、鮭が木戸川に戻って来る、自分の故郷をちゃんと覚えていて戻って来るっていうのと、これから楢葉町に多くの人が戻ってきてくれたらいいなっていうことのつながりというのが、すごく僕の中ではすんなり、楢葉町の復興のテーマになって行ったらいいなと思いました。あと川内村は何度も足を運んでいる中でいちばん驚いたのは帰村率、村に戻って来てる方がもう8割もいるっていうのがスゴイなと。やはり避難指示が解除して下手したら1%とか2%くらいしか戻ってきてないっていうところも正直まだまだある中で、川内村に8割の方が戻って来てくれてるっていう数字は、福島県人としてはすごく嬉しいデータというか、これからの福島の復興に向けた旗振り役になってくれるんじゃないかなという期待感を持ててもいますね。



お話しに出てきました、楢葉町木戸川漁協の鈴木ふ化場長、水曜日まで『LOVE & HOPE』でもインタビューをお届けしましたが、なすびさんと鈴木場長は明日あさっての2日間、東京/新宿御苑で開催される「GTF=グレーター・トウキョウ・フェスティバル〜グリーンチャレンジデー2017 in 新宿御苑」に揃って出演されます。この「GTFグリーンチャレンジデー」は、「つなげよう、支えよう森・里・川・海」をテーマに、旬な野菜や果物、各地の名産品などを提供する特設マルシェを始め、ステージイベント、ワークショップなど遊んで学べる楽しいプログラムがいっぱいです。なすびさんと鈴木ふ化場長とのトークセッション、ぜひ足を運んで頂けたらと思います。

あらためてなすびさんに、ステージで伝えたい思いについて伺いました。

◆福島の今、未来を一緒に感じていただけたら
正直ですね、この思いを25分で語るのは難しいかとは思うんです。なのでとりあえず皆さん来てみてください。来てみたら何か感じて頂けると思いますし、僕もステージイベントだけじゃなくて会場の中にいろんな福島を感じられるスペースだったりブースだったりがあるので、そういったところになるべく僕も顔を出してなるべく皆さんとふれあう機会、増やしたいと思ってますし、ラジオでは私の顔の迫力はなかなか伝わりずらいと思うので、ぜひ現場で、なすびのこの顔の迫力を堪能していただきつつ、福島のいま、そしてこれから未来を一緒になって感じて頂けたらいいな、そんなふうに思ってます。


「GTF=グレーター・トウキョウ・フェスティバル〜グリーンチャレンジデー2017 in 新宿御苑」オフィシャルページ
明日あさっての2日間、東京/新宿御苑で開催。時間は10時から16時。なすびさんと鈴木場長のトークイベントは、2日目、10月1日(日)の午後1時ごろの予定。

『LOVE & HOPE』、今週は、楢葉町で木戸川のサケ漁復活に取り組む鈴木ふ化場長、そして福島での復興支援活動を精力的に続けているタレントのなすびさんのインタビューをお届けしましたが、復興へ向けて歩む、福島第一原発の周辺町村の現状の一端、あなたはどう感じましたか?
ぜひ『LOVE & HOPE』のブログのメッセージフォームへ感想をお寄せください。今週は抽選で5名様に、3000円分の図書カードをプレゼントします。

2017年9月28日

9月28日 なすび(1)

今朝は2016年のエベレスト登頂も記憶に新しい、福島県出身のタレント、なすびさんのインタビューをお届けします。

浜通り、中通り、会津の3つのエリアからなる福島県、中通りの福島市出身のなすびさんはご両親がそれぞれ浜通りと会津のご出身で自称 “福島のハイブリッド”。東日本大震災の直後から、県内でのボランティア活動に立ち上がり、その後も各地で行われる復興支援イベントに協力するなど一貫して福島の復興のために力を注いでいます。たとえ呼ばれていなくても、どこかで復興支援イベントがあると聞くと駆けつけては盛り上げ役を買って出る、エベレストへの挑戦も、難しいことに挑む姿を通じて福島の人たちを応援したい、という一念からでした。

あれから1年、なすびさんの活動は続いています。

◆続けることで新し風が吹く
そうですね、ただおかげさまで呼ばれる率が確実に高くなってきたのは間違いないと思いますし、最近は福島の山だったり、そういうアウトドアのイベントとかにも呼んで頂ける機会が増えて、そういう意味でいうと、僕も過去に電波少年という番組に出ていた時に「懸賞生活」をやっていたので、インドアのイメージ、ずっと部屋でハガキを書き続けてたイメージが定着していたはずが、エベレスト登頂したことで急にアウトドアのイメージに変わったというか、なんかある意味ぼくもだから風評被害に苦しんでいたみたいなところがあったのかなと思うと福島の方ももう6年〜7年目に震災からなって、なかなかその風評被害だったり、福島のイメージアップって難しいなって思われてるかもしれないですけど、諦めないで努力するとそういう新しい風が吹くこともあるんじゃないかな〜というふうにも思えたりしています。そういった意味では、今年の春に新たに避難指示が解除になって、徐々に徐々に居住制限が解除されたりしてきてるってところは、ひじょうに福島県が前に進んでるなっていうところも感じつつ、ただやはり戻る人戻らない人っていうのは、ある意味“2極化”というか、そこの判断もとても難しいし、複雑な部分は正直あったりはするんですけど、ただそういった中でやはり自分の町とか村に帰って復興の支えになろうって言ってくださってる方とも、僕もいろんな取り組みの中で出会うことが出来たりもしますし、そういう方たちはほんとに会ってお話しを聞くと僕もひじょうに元気をもらえたり、ってことが多いので、そういった意味では励みになるなと思ってるところはあります。なんか新しい道の駅がけっこうできてるんですね。避難指示が解除になった飯舘村とか川俣町の山木屋地区とか。でそこがすごく賑わったりっていうお話を聴いたりもするので、そういうニュースを聴くと僕もすごく、福島に足を運ぼうっていうきっかけが少しずつ増えてきてるというのも嬉しく思いますね。


避難指示が解除になった故郷へ帰還を決めた人、迷っている人、帰らないことを決めた人など補償の面も含めて、複雑な感情や、軋轢のようなものが生まれている現実。県内のいろんな町や村を訪ね歩く中で、なすびさん最も感じる課題も、やはりここにあるといいます。

◆いろんな方たちの架け橋になりたい
福島県内もいろんなところで除染が終了していることもあって、線量が下がったから戻ることを決めました、とかも聴きますし、あとは本当に個人の判断になってしまう部分かなと思いますし、でもやむを得ない理由で戻れない方たちもたくさんいますし、そういう方たちも僕は当然福島県民だと思って、戻れない方たちにも戻れないなりの理由があると思うので、そこも上手く県としてサポート出来たり、なるべく何かで線引きをしてっていう悲しい事態があまり多くならないように、ぼくはいろんな方たちの架橋になれるような存在でいたいなっていうふうに思いますね。


『LOVE & HOPE』、明日もなすびさんのお話し、お届けします。


復興へ向けて歩む、福島第一原発の周辺町村の現状の一端、あなたはどう感じましたか?ぜひ『LOVE & HOPE』のブログのメッセージフォームへ、感想をお寄せください。今週は抽選で5名様に、3000円分の図書カードをプレゼントします。
«前の記事へ || 1 | 2 | 3 |...| 319 | 320 | 321 |...| 1066 | 1067 | 1068 || 次の記事へ»

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

アーカイブ

  • いのちの森
  • Support Our Kid's
  • TOKYO FM
  • JFN