2017年11月8日

11月8日 フィッシャーマンジャパン直営「魚谷屋」(1)

今朝は、東北の漁師集団「フィッシャーマンジャパン」が東京に出店した漁師酒場「魚谷屋(うおたにや)」のレポートです。

「フィッシャーマンジャパン」は震災後、それぞれ一匹狼でやってきた東北の若い漁師がタッグを組んで、地域や業種の枠を超え、東北から日本全土へ、そして世界に向け未来の水産業の形を提案していくチームを結成。いろんなイベントを開いたり、漁師たちの写真を使ったカレンダーを作ったり、とにかくこれまでの漁師のイメージとは違ったいろんな仕掛けをしているチームです。そのフィッシャーマンジャパンが手掛けたお店が、東京・中野にある「魚谷屋」。去年の6月にオープンしています。

お店のコンセプトや出店の経緯について、店主の魚谷浩さんに伺いました。聞き手は、明日の高橋さんのピンチヒッター、加納有沙さんです。

◆ボランティアがきっかけに
まず一つは、宮城県という県のPRになるように。とくに私が関わりの深かった石巻沿岸部の生産者、かっこいい男たち、と求めるファンをつなぐ役目をしたいなということをきっかけに始めた居酒屋です。(食材だけじゃなくて漁師さんごと好きになるという感じですね)まさにそこを目指してるんですよ。なのでもう一つこだわりとして、月に一回必ず宮城から生産者を招いて、直接お客様のテーブルに自分が育てたり採ったものを運んで頂く、そうすると、“この食材ってこんなに美味しかったんだ”とか、今まで気づかなかったところが一人漁師さんがいることでかなり意識してみるようになったりとか思って頂けるような流れを作りたいんです。(魚谷さんはいろんな漁師さんたちと会われてきたと思いますけど、魚谷さん自身は東北の生まれではないんですよね)私は東北の生まれでもなければ漁師でもない。なのに漁師酒場を謳わせて頂いているんですけど、もともと僕の生まれは兵庫県神戸市。料理を覚えたのも西日本なんですよ。きっかけは2011年の東日本大震災によって災害支援のボランティアに関わったことがきっかけだったんです。僕は2011年に飲食業として独立をしようと思っていたので、自分を育てて頂いた会社を辞めて独立に向けて動くところだったんです。それがこういったことがあって、なにか自分に出来ることが無いかなと。二十数年前に僕も阪神大震災で被災した経験があって、やっぱりその時にいろんな方に助けて頂いたし、何か僕なりにも出来ることがないかなと。たまたま宮城県の石巻市にボランティアセンターがあって、一般のボランティアとしてまずは瓦礫出しとか泥かきの作業をしながらやるうちに、だんだんと感情が入ってしまったんですね。当初は2週間でボランティア活動を終えて次は独立に向けて動こうと思っていたのが、結果、1年半くらい経って、だんだんとそういう活動も縮小していった中で、今度は自分が一個人として出来ることは何かと考えた時に「食」だなということにもう一回呼び戻されて、2012年の冬に地域活動に切り替えて、石巻の町なかで「おでん」の屋台をやったんですよ。もう一度そこに灯りを点すのと、人が集まる場所をつくるということが僕には課せられたような気がしていて、まだ通常のお店も開いてないなかで期間限定で空き地を借りて、キッチンカーでのおでん販売をやったんですよ。


魚谷さんは、空き地でのおでん屋さんのあとも石巻で漁師さんをはじめいろんな人と関わり続け、この地域の素晴らしい食材をもっと広めるために、と東京で店を開くことを決意。仲間である「フィッシャーマンジャパン」のバックアップを受けて「魚谷屋」を開きました。
明日も「魚谷屋」店主、魚谷浩さんのインタビュー。いま食べるべき旬の食材なども伺います!

魚谷屋さんのサイトはコチラから

2017年11月6日

11月6日 秋保ワイナリー


今朝は、仙台市秋保町に震災後誕生した「秋保ワイナリー」の最新レポートです。お休み中の高橋さんに代わって、和田奈美佳さんとお伝えします。

東日本大震災で被災した岩手県、宮城県、福島県でワイン造りが活発化しています。その中でもいち早く「ワインを通して地元食材の魅力を伝え、復興の後押しをしたい。」とワイン造りに乗り出したのが、2015年にオープンした 「秋保ワイナリー」です。オーナーの毛利親房さんは、ぶどう栽培に適した気候・風土を求めて谷と川に囲まれた「秋保温泉郷」をワイナリーの地に選びました。

この時季、震災後に植えたブドウが実り、収穫の季節を迎えています。
レポートは高橋万里恵さんです。

◆新酒のデラウェア
新酒で、山形のデラウェアという品種なんです。同じブロウの果汁から作った白ワインと、少し紫色の皮ごと発酵させた「醸し」っていうんですけど旨みや違う香りの成分が入ったロゼみたいなもの。(いただきます!白ワイン…スッキリしてて美味し〜い!ではこっちのデラウェアの皮ごとの方…ん!全然違う!こっちの方が渋いというか。)皮の渋みが出ます。どっちの方が好きですか?(私白の方が好き。飲みやすい!すごい美味し〜い!!)


魚介類との相性抜群のデラウェア、1つのブドウから、白と醸しができます。

そしてこの秋保ワイナリーから嬉しい報告もありました!
シードルが国際コンクールで賞を授賞したんです!

◆シードルが国際コンクールで銀賞、銅賞を授賞!
日本で初めてシードルの国際コンクールが開催されて、宮城県の林檎100%で作っているうちのシードルが、甘口が銀賞、辛口が銅賞を頂いたんですね。甘口は宮城県のふじりんご100%で、基本的には生産者が個人のお客様を持っているので完熟するまで樹に付けているんです。その一番美味しい状態の林檎を使わせてもらっているので、今年やっと3回目の醸造で我々の腕でというより原料が良くて賞が取れたのかなと。辛口は宮城県が開発したサワ―ルージュと、ジョナゴールドと、ふじリンゴの3つをブレンドした。サワールージュの酸味が辛口の味をキュッとしめてくれるので魚介類とかにすごく合いますし、それが銅賞を頂いたので都内のホテルでもそれを使ったコース料理を考えると言って注文を頂いたり、宮城県の食材とのマリアージュでコース料理を作ると言ってくださっているので私たちもそれは嬉しいですね。(以前ワインで町おこしをしたいというお話をされていましたが、まさにそういうふうになってきましたね)そうですね。
(新しいプロジェクトもスタートしたとか?)宮城県でワイナリーを立ち上げたいという方々が少しずつ増えてきていまして、栽培と醸造とワイナリー設立のための二か年のプロジェクトで「宮城ワインアカデミー」という研修をしています。僕らが2015年で第一号のワイナリーとしてオープンして、それから宮城県の一番南の沿岸部、山元町で去年。今年は内陸の大和町というところでできます。そして2020年に南三陸町でワイナリーが出来る予定なんです。(沿岸部にもワインが飲めるワイナリーが出来ると、以前もおっしゃっていたワインツーリズム=巡っていく新しい観光の形ができますね)それは是非やろう!というのはみんなとも話し合っていて、半分ちょっとした夢みたいなんですけど、それぞれのワイナリーに必ずツリーハウスを作りたいね、って。それをワインツーリズムの1つの楽しみにして、そのツリーハウスで飲むとか、地元の地元の旬の食材と一緒にお酒を楽しむそんなツーリズムにしたいなと思っています。



★秋保ワイナリーのワインを楽しみたい方、11月18日(土)に横浜で行われるワインの『LIFE is WINE』 というイベントに出店します!
(新酒ワイン、BBQ、お料理込 7,500円)

南三陸、戸倉っこ牡蠣も出るらしい!南三陸の牡蠣と秋保ワインのマリアージュが試せるチャンスです!ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

秋保ワイナリー Facebook
LIFE with WINE #11 新酒だヨ!全員集合

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パーソナリティ 鈴村健一

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