2020年1月10日

ラグビーW杯を経て、釜石のこれから

今朝は、まだ興奮さめやらぬ岩手県釜石市で、ラグビーを通じて、復興に力を注ぐ方の「声」、お伝えします。

お話を伺ったのは、釜石市ラグビーワールドカップ2019推進本部事務局の長田剛さん。2009年、ラグビー選手として神戸のチームから釜石シーウェイブスに移籍した長田さんは、東日本大震災のあとも釜石にとどまり、現役引退後も、釜石のために力を注ぎ続けています。

そんな長田さん、去年9月、釜石にワールドカップがやってきたあの日をこう振り返ります。

◆このためにやってきたんだ
(※聞き手:『Hand in Hand』パーソナリティー高橋万里恵)
(W杯初戦は)スタジアム東側の裏にごみを収集するステーションがあるんですがそこで仕事をしていましたね。ただ、一緒に働いている人に、1、2分でいいからこの光景を目に焼き付けてきていいですかと言って、「行ってきてください」と。サイドスタンドから上がって一切なかを見ないで一番上まで登ってパッと振り向いた時に、満員のお客さんがみんな盛り上がって、グラウンドでラグビーが行われていて。それを目に焼き付けたときに涙が出ましたね。一番上でスタッフがボロボロ泣いて棒立ちになっていましたね(笑)。このためにやってきたんだと思いました。


そして、この日を目指して作られたラグビー専用スタジアムが、釜石鵜住居復興スタジアム。

ラグビーの町・釜石の新しいシンボルです。このスタジアムにかける想いを伺いました。

◆世界から人が集まる拠点に
もちろんこのグラウンドでラグビーのイベントをたくさんしてその都度いっぱいになるのもそうですし、ラグビーだけじゃなくいろんなイベントをしてここを人の集まる場所にして行けたら良いなと思います。ここを中心として世界中からいろんな人が来てくれて、釜石を知ってもらって、釜石にいっぱい足を運んでもらえるスタジアムの使い方をしていきたいと思っています。(ラグビーのスタジアム以外にも、公園や体育館があったりして、スポーツツーリズムの施設も充実しているんですよね) 市民体育館や、多目的グラウンド、オートキャンプ場があるんですけど、グランドを使って合宿をやったり、この辺一体となってスポーツの発信拠点になるような使い方をしていきたいと思っています


このスタジアムは、釜石ならではの海の幸でバーベキューをしながらラグビー観戦できる企画も実施していく予定。すぐそばの海でサップなどのマリンスポーツも楽しめるそうです。キャンプ場もあり、ラグビーだけでなく様々なスポーツを楽しめるスポットにしていくということです。

そして今月12日にラグビーのトップリーグが開幕。4月には、このスタジアムでも試合が決定しています。また、去年の台風19号で中止となったW杯「ナミビア対カナダ戦」を改めてできないかということも検討されています。ぜひ実施してほしい!

★釜石鵜住居復興スタジアム

2020年1月9日

丸森町を世界ブランドへ!GM7の取り組み

今週は、昨年10月の台風19号で大きな被害にあった、宮城県丸森町のレポートです。

先月、復興グルメとして紹介した、丸森のジェラート屋さんとタピオカミルクティ屋さんを覚えているでしょうか。丸森産の特産品を使ったジェラートとタピオカが人気で、台風19号の影響もありましたが、いまは元気に営業を再開しています。

こうした丸森のローカルを県外、さらに世界へ発信していこうと頑張っているのが、若い世代で構成された、丸森町地域活性企業 GM7です。GM7で飲食と観光を担当する、濱野友也さんに伺いました。

◆丸森を世界ブランドに
私たちの会社「GM7」は「グローバル・丸森・セブン」の略で、元々311きっかけに宮城、東北を盛り上げていきたいという想いで丸森を中心にできたという背景があります。具体的には4つの事業をやっていて、1つは農業。農家さんとコラボしてブランド米「いざ初陣」を作ったり、もう1つはお米を原料としたクラフトビールやお菓子の商品化。3つ目が丸森の地産物を使ったジェラートやタピオカの飲食店舗。4つ目はインバウンドをメインとした観光推進事業としてツアーを組んでまずは東北に来てもらおうというテーマでやっています。
今GM7は20代〜30代のメンバー15人くらいで、みんな移住者や通いでやっています。まだ始まったばかりで、とくに、子供たちがこの丸森で誇れるような産業を生むというところまで見据えて頑張っているのでまだまだ初期段階ではあります。
(丸森の可能性はどんなところにありますか?)
なんでも出来るところです。変なしがらみがない。丸森は今1万4000人弱の人口で少子高齢化が進んでいるのですが、町長ふくめ町の人が新しい風を積極的に取り入れてどうにか盛り上げていこうという風土がすごく強く、移住してきてここで何かしようという若者が増えてきているので、私たちの仕事だけじゃなくていろんなところで丸森をテーマにした新しいものがどんどん出てくると思います。これからが本当に楽しみです。


GM7の取り組みについてはコチラから。

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パーソナリティ 鈴村健一

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