2017年12月27日

12月27日 ソフトバンク 内川聖一選手の野球教室(3)

月曜日から、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのキャプテン、内川聖一選手の、
野球教室をレポートしてきましたが、実は、内川選手とチームメイトの上林誠知選手は、野球教室の前日から福島に入って、地元の方に、福島の「いま」を案内してもらっていたんです。

2人は、南相馬市・雲雀ヶ原にある伝統行事「野馬追」の祭場、今年一部地域の避難指示が解除された浪江町の商業施設、相馬の漁港、ソーラー発電施設、津波被害を伝える記念館なども視察。地元の方の案内に真剣に耳を傾けていました。


津波の被害を伝える相馬の記念館で、津波被害の映像を観た内川選手は、「去年に比べると(復興が)進んだなと思うところもあれば、まだ現状はこうなんだなというところもありますし、やっぱり差があるなと正直思いますね。姿かたちが現状として戻ってきていても、そこに住んでいる人たちが戻っていないという現実も聞かせてもらいましたし、何を持って復興が完了したと言うことになるのか、毎年考えさせられます。」と話しました。

2011年に内川選手は、「ヒット1本、1万円」の被災地支援をしておりその後、2014年からは子どもたちのための野球教室を続けています。そして来年も、内川選手はシーズン後に、福島の子どもたちの元を訪れたいと話しています。

◆僕も頑張らなきゃいけない
続けるにあたってたくさんの方にご協力をいただいていますし、こうやって回数を重ねることによって自分もありがたいなという気持ちがすごく増してきていますので、僕自身の勉強にもなっています。子どもたちに野球を教えたい、それをやるといった時に周りの方がこれだけ動いてくれて、毎年毎年さらに良いものにしようとしてくれるのを見て本当にありがたいなと思いますし、協力してくれる人のためにまた1年間頑張らなければならないなと思って福岡に帰っています。子どもたちに伝えることもそうですが、自分自身がさらに頑張ろうと毎年思わせてもらうような野球教室に年々なっていると思います。4回目になって、当時教えた子が「今年甲子園に出ました」という話も昨日聞きました。そうやって頑張っている子もいるんだと思うと僕も頑張らないとなと思いますしね。年齢的にも彼らがプロ野球選手になる頃に僕が本当にがんばっていないと現役を続けられない歳になってきているので、そこもひとつのモチベーションとして。彼らと同じグラウンドで勝負したり、同じチームで戦ったりというのができたら、こんな嬉しい事はないと思いますね。


そして、内川選手のインタビューは、12月31日・大みそかの午後11時〜年明け午前1時に放送する「JFN年末年始特別番組」の中でも、お届けする予定です。
パーソナリティは速水健朗さん、坂本美雨さんです。こちらもぜひお聴きください。

2017年12月26日

12月26日 ソフトバンク 内川聖一選手の野球教室(2)

引き続き、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのキャプテン、内川聖一選手の野球教室のレポートです。

2014年から毎年、シーズン終了後に福島県を訪問。福島の子どもたちのために野球教室を開いている内川選手。今年は、南相馬市「みちのく鹿島球場」を会場におこなわれまして、チームメイトで仙台育英高校出身・上林誠知選手とともにおよそ230人の地元小中学校の野球少年たちを、直接指導しました。

お2人は、福島の子どもたちを相手に、本当に気持ちの入った指導をしていたということなんですが、まさに練習に入る直前。内川選手は、野球をする上でとっても大切なことを、子どもたちに伝えていました。



◆キャッチボールは何のため?
「おはようございます。まず、野球の練習なり野球の試合をする前にウォーミングアップをするね。ウォーミングアップをした後に、まず最初にやることって何? キャッチボール? まずキャッチボールをするよね。なんでキャッチボールを最初にすると思う?」
(取れるようになる)
「そうだね、取れるようになると言うこともある。でも練習をする順番には意味があって、キャッチボールはただの肩慣らしだったり、、ただの練習と言うだけではなくて、野球をする上ですごく大事な要素がいっぱい含まれているんだよ。野球はチームプレーでしょ。チームで戦う上で皆の心をひとつにしなければいけない。その心をひとつにする作業として、投げる方がきちんと胸に向かって、よしいくぞ!と投げなければいけないし、取る方はナイスボール!と向こうの気持ちをしっかり受け止めなければいけない。だから普段みんながやっているキャッチボールは、もうちょっと深い意味があって、お互いの気持ちを通い合わせるためにあるものだと内川選手は思ってる。だから今度からキャッチボールする時はそういう気持ちを持ってやってみて。わかった? せっかくだから俺とキャッチボールしようか。俺1人で相手するからキャッチボールをしよう…」


ということで、本当に真摯に福島の子どもたちと向き合う内川選手。その想いを改めて伺いました。

◆子どもたちの夢のため
子どもって、計算がないじゃないですか。嬉しいことは嬉しい、楽しい事は楽しいと素直な感情が出るので、そういう子どもたちに喜んでもらいたいなという思いは年々待つようになりました。自分が子どもを持つようになって感じることが増えましたし。子どもたちが夢見ているものを周りの環境、震災があったりそういう状況の中で、あきらめることになって欲しくないんです。そういうことを含めて震災復興というか、町が早く元通りに戻ってほしいとか、子どもたちが苦しくなったり悩んだりしたときに「内川がああいうことを言っていたな、(福島に)来てくれてこんなことやったよね、じゃあもう一回がんばってみよう」という気持ちになってくれるのがこの活動をやる意味だと思っているので、少しでも多くの子供たちが自分の目標や夢を達成してほしいと思いますし、その目標や夢を達成する過程の中で、僕自身がやったことが彼らの心の中に残ってくれると嬉しいなと思っていますね。


明日も、内川選手の野球教室についてお伝えします。
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パーソナリティ 鈴村健一

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