2018年2月6日

2月6日 サポート・アワー・キッズ 「リユニオン」(2)

昨日に引き続き、復興を担う被災地の子どもたちの、自立支援に取り組む団体「サポートアワーキッズ」の活動レポートです。サポートアワーキッズでは、2011年から継続的に、被災地の子ども達のための海外ホームステイを実施しています。


これを経験した子どもたちは、自ら次の活動へ向けてスタート。1月12日、仙台市で「リユニオン」という報告会を行いました。
この会では、昨年夏の留学経験者33人のほか、これまでに同じ経験をしてきたOB・OGによる活動報告も行われたのですが、今日はその中から、2016年にアメリカへのホームステイを経験した、18歳の女の子のプレゼン、お聴き頂きます。


◆夢は、日本の「和菓子」を世界へ!
及川徳乃と申します。仙台青陵中等教育学校の6年生で18歳です。突然ですが私には将来の目標があります。和菓子職人になりたいと思っています。しかし学校の人がほとんどみんな進学を目指していたので、その中で和菓子職人になりたいんだよと語るのはすごく恥ずかしくて言えなかったり、本を読んでみようとか実際に自分で作ってみようと行動することが全くなかったのが、サポートアワーキッズでアメリカに渡らせていただいて、日本や東北の良さを改めて感じることができて、和菓子職人に、ただなりたいとうっすら思うだけではなく、本当になりたいと強く思うようになりました。ここでご報告をさせていただきます。来年の4月から、京都の老舗和菓子屋さんである末富さんというところに就職が決まりました。厳しい修行などはこれからだと思うので、私の大きな野望というか目標を今ここで宣言したいと思います。日本の良いところとか東北の良いところを、和菓子を通じて海外へ伝えられたらなと思います。また、海外に自分の和菓子のお店を作りたいです。アメリカにいかせていただいた時に、和菓子職人になりたいと言ったら、「和菓子って何?」と聞かれることが多くて、日本食はいろんな国で分かってもらえるようになってきたと思うんですが、まだまだ和菓子はわからないというのを知ってすごくショックを受けたので、どこに行っても和菓子、日本のお菓子と言ってもらえるような世界共通語にしたいと思います。(最後に、後輩たちのメッセージをお話ししていただきたいと思います) 「夢はあこがれで終わらせない」と言うことです。私自身、もともと末富は求人を取っていなかったんですがどうしても入りたいとお店に直接電話をして、面接をしていただいて内定をいただくことができたので、ただなりたい、これがやりたいと言っているだけではかなわないけれども、それを行動に移して初めて夢に一歩近づくと思うので、ただ考えているだけではなくてとりあえず、まずはやってみると言うのが、挑戦し続けることが大切です。以上です。


そして、このサポートアワーキッズの語学留学、2018年夏の実施へ向けて、募集がスタートしています。

6月から8月にかけて、フランス・アイルランド・オーストラリアなど5か国で実施される予定です。応募詳細・条件などは、サポートアワーキッズ・募集要項 をご確認ください。

2018年2月5日

2月5日 サポート・アワー・キッズ 「リユニオン」(1)

今朝は、復興を担う被災地の子どもたちの、自立支援に取り組む団体「サポートアワーキッズ」の活動をレポートします。この番組では継続してお伝えしていますが、サポートアワーキッズでは、2011年から継続的に被災地の子ども達による、海外ホームステイを実施しています。

そしてホームステイを経た子どもたちは、自ら、次の活動へ向けてスタート。それが昨年11月19日に仙台市で行われた「リユニオン」という報告会です。この報告会は、昨年夏に、フランス、アイルランド、オーストラリア、ニュージーランド、カナダを訪れたそれぞれの子どもたちが自ら企画。得たものや次の目標を発表しました。その中から、カナダホームステイに参加した3人の声、お届けします。



◆海外での経験は一生の宝物に
・熊谷海音さん、岩手県陸前高田市在住 中学2年
「私は震災後にミュージカルと出会い歌を歌うことがとても好きになりました。キャンプでは歌を披露する機会があり、私の歌で涙を流してくれる人や「良かったね」と感動を伝えてくれる人もいました。私はそれを聞いて、私の歌で人を元気にしたいと思いました。ホームステイでは、私は内藤洋子さんのお家にステイさせて頂きました。最初会った時は不安がありましたが、洋子さんはパワフルで本当の家族のように接してっくれました。娘のエリカとエリーナはキャンプにも参加していて、すぐ仲良くなることができました。ホームステイでは朝みんなと散歩したり、町へ出て買い物をしたり、日本と違う毎日で楽しく過ごすことができました。私は震災で、母と父と姉と祖母を亡くしました。祖父が死んだときは涙を流せませんでした。ホームステイをして相談に乗ってもらった時には、改めて家族っていいな、温かいなと思いました。洋子さんに「留学したいなら家においで」と言われたので、中学の家にたくさん勉強して、第二の故郷・家族に会えるように頑張っていきたいと思います。

・長峰希来々さん、宮城県仙台市在住 中学2年
「私たちはカナダで初めてキリスト教という異文化に触れました。キリスト教に触れることで文化や考え方の違いを体感することができました。私は今回カナダに行かせて頂き、日本という国を客観的に見ることができました。私はカナダに行くまで自分を押し殺すことが癖になっているということに気が付きませんでした。日本には”普通”という基準が強くあり、それより優れるモノ・劣るモノに対して偏見的な見方をします。なので学校に行っても自分の思ったことを言うのではなく、よくあることを口にしたり、得意なことがあっても目立つとあとで何か言われるのでやりません。日本人は変わったことを受け入れにくいと感じました。しかし私はカナダに行って自分を持つということの重要性に気が付きました。今回経験したことを踏まえ、今後私は模範的な何かではなく常に自分の考えを持って生活したいと思いました。」

・宍戸葵さん、福島県いわき市 中学3年「ホームステイ後、私は自分に自信が持てるようになりました。私の将来の夢は医者になることです。私は人の笑顔を見ることが好きです。なのでたくさんの人々を笑顔にできるような医者を目指したいです。カナダの方々の前で公言してきたので絶対に医者になってみせます。今回の経験は失われることのない一生の宝物です。この宝物をずっと大切にして将来に生かしていきたいです。」


リユニオンでは、この3人を含む合計33人が、こうしてプレゼンを行い、東北の未来を担うメッセージを会場で話しました。
震災で夢をあきらめかけた子が、海外の広い世界を知ってもう一度自分のやりたいことへ動き出す姿をなんどもお伝えしていますが、やはりこの経験は貴重なものになっているんですね!

そして、このサポートアワーキッズの語学留学、2018年夏の実施へ向けて、募集がスタートしています。6月から8月にかけて、フランス・アイルランド・オーストラリアなど5か国で実施される予定です。応募詳細・条件などは、サポートアワーキッズ・募集要項 をご確認ください。

あしたも「リユニオン」の模様をお伝えします。
 

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パーソナリティ 鈴村健一

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