2018年3月26日

3月26日 環境再生プラザ(1)

今朝は、福島市にある施設「環境再生プラザ」の取り組みについてお届けします。

震災による津波を引き金に起こった、東京電力福島第一原発の爆発事故から7年。現地では今なお、廃炉に向けた懸命の作業が続いていますが、一方、去年は双葉郡の4つの町村が一部の帰還困難区域を除いて避難指示解除になるなど地域再生への歩みも進んでいます。そうした福島の現状や、例のない除染事業の詳細、環境回復の歩みなどを伝えている拠点がこの「環境再生プラザ」です。この施設でアドバイザーを務めている、青木仁さんにお話しを伺いました。

◆不必要な不安を取り除きたい
「環境再生プラザ」って名前が変わったのは去年の7月。その前は「除染情報プラザ」っていうことで除染という作業を日本で初めて始めるにあたって、やはり皆さんお住いのところを除染しますので、除染というものがどういうものなのか理解して頂いて除染にご協力していただいて、円滑に除染、皆さんの環境の改善が進むようにそのPRを中心にこの施設を立ち上げたということです。除染が進んできましたので、除染に関する情報だけではなくて、より広範な環境再生に渡る情報を提供しようということで、名前を変えて「環境再生プラザ」になりました。当初から除染だけではなくて、皆さん基本的には放射線に関する知識がほとんどの人は乏しい状態ですので、放射線に関する不安も本当に大きくあったので、そういった放射線に関する知識とか、放射線から受ける健康影響のことに関してもご説明をしてきたということで、除染を円滑に進めながら皆さんの“不必要な不安”を取り除いて、一刻でも早く福島の環境再生に貢献したいということで、この施設があるということになります。


施設内には、除染作業で削り取られた汚染土を入れるフレコンバッグ「フレキシブルコンテナバッグ」も展示されています。徐々に福島第一原発周辺の中間貯蔵施設に運び込まれてはいますが、今なお多くの地域、人が生活している地域に、このフレコンバッグが置かれています。この現状についても、青木さんに聞いてみました。

◆除染した汚染土の現状
事故の直後は本当に大変な状況だったわけですけれども、環境の汚染が起こってそれに対処するために除染を始めて、除染の枠組みができたのが2011年事故の年の8月なんですね。それからいろんな準備を重ねて、2012年になってから福島でも除染を始めるということになって、それから大まかには去年の3月の末、事故から6年経った時点で、除染を終えることができたということで、スタートしてからそういう意味で言うと4年半で除染をすることができました。除染というのは、空から降ってきたセシウムが主には土壌の表面にある土の粒子とくっついた状態で私たちの環境中に留まっていますので、セシウムを取り除くということはセシウムが付いた土を取り除くということになります。こうして除染をしてきた中で、今までにもう1600万立方メートルの土、汚染された土を取り除いたということで、それを今1100カ所の仮置き場というところに分散して置いてあるわけですけど、この1600万立方メートルを今までにだいたい70万立方メートルくらいは中間貯蔵施設という原発の周りにいま作ってる施設に運び込んでいるんですけども、あと3年ぐらいかけてその残りの1530万立方メートルの大半を大熊町・双葉町に作ってる中間貯蔵施設に持っていくというふうに考えておりまして、そうすると、ほぼ福島県内の除去土壌というのは原発の周りで、安全に一括に管理できるということになります。全部終わる目標時期をまだ定めてはいないです。


中間貯蔵施設は〔最長で30年間保管〕する場所であって、そのあとにこれをどうするか?という大きな問題も残っています。
こうした福島の現状や課題を知ることが出来る「環境再生プラザ」。オフィシャルホームページでも情報発信をしています。

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今日から3日間お届けする「環境再生プラザ」の取り組みについてあなたが聴いて感じたことを『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから送ってください。抽選で5名様に3000円分の図書カードをプレゼントします。

2018年3月23日

3月23日 女川復幸祭2018

今朝は、明日とあさって、宮城県女川町で行われる「女川復幸祭2018」をご紹介します。

「女川町復幸祭」は、東日本大震災による大きな被害から新たに立ち上がる女川の姿を全国の人に見てもらいたい、という思いを託して2012年から行なわれている町をあげての一大イベントです。今年で7回目を迎えます。

今朝は、女川の蒲鉾本舗「高政」の4代目、高橋正樹さんにお話し伺います。

そもそも「女川復幸祭」は、震災2か月後の5月、女川高校グラウンド(のちの「きぼうのかね商店街」)で開催した「おながわ復幸市」がはじまり。
2013年からは津波が到達した午後3時32分に合わせて坂を駆け上がる「津波伝承 女川復幸男」も開催しています。逃げろ!の掛け声で坂を駆け上がる「女川復幸男」は明日24日開催。町外からの参加もOK。ただし定員250名になり次第締め切り。参加料は無料。トップでゴールすると「女川復幸男」に認定され、認定書が贈られるほか、開会式で「きぼうのかね」を鳴らすことが出来ます。

「女川復幸祭」オフィシャルサイト

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パーソナリティ 鈴村健一

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