2018年3月30日

3月30日 長面浦はまなすカフェ(2)

昨日に引き続き、宮城県石巻市、長面浦「はまなすカフェ」のレポートです。

北上川の河口にある周囲8kmの湾、長面浦に面したはまなすカフェ。ここの売りは、オーシャンビュー!長面湾を一望できる広いテラス席が特徴です。

そして高橋万里恵さんが “人生でいちばん美味しいスープ”と感動した、生クリームを使った牡蠣スープ。その牡蠣スープが入った新メニューがあるということで、はまなすカフェの濱畑千代子さんに伺いました。

◆牡蠣づくしのワンプレート
新しい試みで、ワンプレートで牡蠣のスープや牡蠣のディップ、あとスパゲティやパン、野菜を入れて、あと生ハムに牡蠣の蒸したやつに麹みそをアクセントに入れて包むと、それなりに美味しさがあるんで。(え?それはいつ来たら食べられるんですか?って完全に個人的な質問になってますが。(笑)でも毎回来ると、心地よくて眠くなるんですよ。縁側の方にいると。私たちも憩いの場所になってますが、おかあさん達にとってもそういう場所ですか?)そうですね、ここはゆっくりできる場所であってほしいと思って。毎週来る人がいるんですけどやっぱりあそこの海が見える席に座って、ご飯を食べてコーヒー飲みながら横になっている人がいて(笑)忙しくなくてお客さんも来なけりゃ、どーぞどーぞと言って。(堤防できるけど、今私たちが見ている海の景色が変わらないのはうれしいですね。)できたら、眺めて良い桜を植えたいなと思って。ここから、ピンク色に染まってたらきれいですよね。(すごい景色ですね)


震災から7年。ようやく防潮堤の工事がはじまった長面地区。ここで生まれ育った濱畑さんは、現在も仮設住宅暮らし。長面には人は住めないため、離れた場所で自宅再建に向けた地鎮祭が行われたばかりです。そんな濱畑さんに、改めて “7年目の春だより” を伺ってみました。

◆濱畑さんの7年目の春だより
7年経って、たくましくなったなと思って(笑)。
(それ、心もタフになったんですよ)だってあの震災の時はもう少しやせてたワッハッハッハ!あの時は本当にね、心もそうだったんだけど、この家どうしよう。とかって感じだったし。だけど今はカフェもやるようになっていろんな人と話もするし、だからカラダもたくましくなったし心もたくましくなった!
(体が資本ですからいいですよ! あったかい春だよりだ。うれしいな。また来るの楽しみだな。)



「はまなすカフェ」は日曜日のみ営業。場所など詳しくは、はまなすカフェのfacebookをご覧ください!

2018年3月29日

3月29日 長面浦はまなすカフェ(1)

今朝は宮城県石巻市、長面浦の「はまなすカフェ」のレポートです。

場所は、北上川の河口のそばにある入り湾、長面浦に面しています。前回おじゃましたときは、目の前の海で水揚げされたばかりの牡蠣で作った牡蠣パスタと牡蠣スープをいただきましたが、今回は1年でぷっくり育った牡蠣をフライにした、牡蠣カレーをいただきました!

◆ようやく防潮堤の工事がはじまった
まり:お母さんお久しぶりです!今日は牡蠣カレーをいただいてすごく美味しかったんですけど、今年の牡蠣はどうですか?
はま:今年は甘味も強いし美味しいってみんなに言われますね。本当は生でも食べられる牡蠣なんですけど、ここでは牡蠣フライとして出しています。(お母さんは生で食べます?)私は生で食べます。むきながら食べてます。小さくてもコロンとしていると、これは美味しそうだな〜と思って自分でむいて食べちゃいます。歯ごたえがあって甘味もあって美味しいです(笑)

まり:震災から7年になりますけど、この辺り長面浦周辺で変わったことはありますか?
はま:変わったことと言えばやっと工事が始まったというくらいで。今からここは8mの堤防ができるんです。今そのために土を盛ったり堤防に置くコンクリートブロックを作っているんです。(だいぶ景色変わっちゃいますね)変わりますね。だからこっちだけ(店内から見える)正面の海だけ見てもらえれば。はやり堤防ができるってことは景色が変わるから嫌ですよね。生まれ育ってずっとここですから、この景色がなくなるのは嫌です。今海の仕事をしている長面浦の人たちは、こんなに高くしなくてもいいんじゃないかって言ってるんですけども。


お話しは、はまなすカフェ代表、濱畑千代子さんです。
長面浦を望むこのエリアは、津波で200戸を超える家が流出し、現在は住んではいけないエリアに指定されています。濱畑さんの、「ふるさとの景色が変わってしまうのは寂しい」 という言葉…四方を囲む山と、穏やかな海。水面に浮かぶ漁船や、筏。すべてがふるさとの景色。そこに8mの防潮堤ができると、確かに景色は変わってしまいます。ただ、はまなすカフェは防潮堤より海側に入るので、店内から眺める長面浦の景色は変わらない、とおっしゃっていました。

この景色を見ながら美味しい浜の料理を楽しんでもらおうとオープンした、はまなすカフェ。まもなく3周年を迎えます。
この日、旧大川小学校の語り部ガイドに参加してから、こちらのカフェを訪れていました。

◆景色の良さが売り
ま:はまなすカフェはオープンして3年?
そうですね。
ま:すごくたくさんの方がいらっしゃったと思うのですが
今日もそうだったんですけど、大川小学校には「カフェはこちらにありますよ」などの看板は何もないし、あそこに集まる人を利用して私たちがカフェをやってるって思われるのも嫌だし。私たちはそうじゃなくて、ここにカフェがあるからこの景色を見ながら食事をしてほしいなということでやってるんですけども。語り部の話を聞きながらあそこをぐるっと回っていると、あそこにいると涙出てくるし。
(でも今日は大川小学校で語り部の話を聞いた後に皆さんこちらのカフェに来て、それぞれ想いを噛みしめながらお母さんたちと話をしたり、そういう時間はすごく意味のある時間だなって私感じました。でもここでご商売するのは難しいですよね。向こうから来ると大川小を過ぎてはまなすカフェに来るのでね)あそこら辺に看板があればまだしも、語り部やっているところに食券なんてちょっと渡せない。(そうじゃなくて美味しいものも食べてもらって、こういう良いところもあるんだよって思って帰ってもらえるのが一番いいですよね。私いっぱい宣伝しますから)



大川小の先にあるはまなすカフェ、防潮堤ができる前の景色をぜひご覧いただきたい
「はまなすカフェ」は日曜日のみ営業。場所など詳しくは、はまなすカフェのfacebookをご覧ください!

明日も「はまなすカフェ」、濱畑さんのお話お送りします。

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パーソナリティ 鈴村健一

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