2018年4月9日

4月9日 福島県富岡町で小中学校再開

原発事故による避難指示が昨年4月に解除された福島県富岡町で、先日7年ぶりに町内で小中学校が再開しました。

富岡町ではこの4月から、町に戻った住民と避難を続ける住民のため、町内と三春町、2つの場所で小中学校を運営します。
今回は富岡校と三春校の小中学校、合同の入学式でした。中学3年、持舘さくらさんの挨拶です。

◆学校再開の言葉
ここ富岡町はわたしたちが日々学んでいる三春町より暖かいです。街のシンボルである桜も三春町より早く、満開を迎えました。そんな花々に見守られ、今日学校再開を迎えることができ、とてもうれしく思います。富岡町と三春町、距離はあっても同じ富岡の生徒として、これからの学校生活を歩んでいきたいです。この本校が新たな思い出で彩られることを心からお祈りし、あいさつといたします。三春校児童生徒一同代表、持舘さくら。



今年度、富岡校に入学した小学1年生は2人。三春校は1人。中学生は、富岡校に2人、のみです。
富岡校に入学した、元気いっぱいの新1年生、三国優君の声です!

「三国優です。1年生です。行く前にドキドキしました。だってさー、広かったから。(学校に入って頑張りたいことは?)跳び箱と逆立ちです。(お勉強は?)国語です。(好きな本は?)車図鑑です。」

そして、三国優君のお母さんにもお話を伺いました。

◆「旦那が復興関係の仕事でこちらに移ってきて。わたしは宮城から、3月の半ばぐらいに息子と移り住んできました。教育も充実しているいうのもいいなあと。あんまり抵抗もなかったし、すんなり入ってこれました。(富岡小学校に寄せる期待は?)クラスの人数が多いよりは、こんなふうな少人数のほうがコミュニケーションが取れる人数で、子どもにとってもいいのでは。これから復興でにぎわっていけばいいなあと思っています。」


◆町民も大歓迎「開かれた学校に」
「やっぱり子どもの声を聞くと安心します。人数がまだまだだからね、お家を直している人もいるから、だんだんと戻ってくるのではないか。そうしたら町もにぎやかになるんじゃないですかね。」
「ほんとに富岡町にこんなに人がいたの?というくらいにたくさんの人が集まって。おめでとう!って大歓迎だったですよ〜。孫もいないからこういうときにでも行って学校を探検しようかと思って。やっぱり来てよかった〜。開かれた学校になるんじゃないですか。」


この日、校門前で入場してくる子供たちを、多くの町民に出迎えられる場面もあるなど地域の方たちも、学校の再開を歓迎していました。

 
明日も続きをお伝えします

2018年4月4日

4月4日 陸前高田、今できる支援

今日も、岩手県・陸前高田市からのレポートです。

街の津波到達地点に桜の木を植えるプロジェクト「桜ライン311」。代表理事の岡本翔馬さんは地域復興のさまざまな取り組みにもチャレンジしています。「桜ライン」では例年より3週間ほど早く、3月下旬に早咲きの桜が開花し今週すでに見ごろを迎えています。岡本さんが桜を見て思い出すのは、震災で亡くした友人や後輩のことです。

◆生き残ったぼくらが出来ること
実際こうやって東京によく来させてもらっていただいてるんですけど、震災から7年経って、なかなか現地に赴くことができないということもあると思う。こっちにいながらどんなことができるのかということに意識を持ってくださっている方がたくさんいる、と本当に感じています。遠くにいながら陸前高田に関われるような、ある種ご提案のようなものをいま現地にいる僕たちがどんどん作っていかなければいけないなと思っています。例えば桜ライン311の植樹のようなものだったり、春になるとわたしたちのチャリティグッズをつくって販売してくださっている方たちもいます。そういうのも一つの関わり方だと思います。高田暮舎もそうですが、どれだけ多くに人たちに陸前高田に関わり続けてもらえるかというのが、僕のなかではすごく大きなテーマとなっています。

東日本大震災は確かにいまでも多くの人が苦しんでいて、多くの人が亡くなったのは痛ましいものではありますが、それをそのまま終わらせてしまうのか、言葉はよくないかもしれないけれど、東日本大震災があったから今の僕らがいるよね、いまの陸前高田があって、岩手があって、いまの日本があるよねと思えるようになるのは、生き残った僕らだからできることだと思う。なので、復興みたいなことを考えるときに、元の、従前の形に戻すことが僕はゴールじゃなくていいと考えている。震災がきっかけで生まれた、ある種の「芽」のようなものが育っていって、いままでにない「価値」みたいなものが作れたらと思っています。僕自身35歳になりますが、一度きりしかない人生だし、震災で亡くなった親しい後輩や同級生に胸を張って会いに行けるように生きていたいと思う。笑って、本気で過ごしていくというのが、僕のある種の人生の目的ではありますね。


「これからも、陸前高田の内と外をつなぐ役割を果たしていきたい。」と話してくれた岡本さん。おすすめの陸前高田情報として、「うごく七夕まつり」の話もしてくれました。高田の夏の風物詩。きらびやかに飾られた巨大な山車が、威勢のいいお囃子にあわせて街を練り歩くお祭りです。毎年8月7日に開催予定です。

「桜ライン311」では、マンスリーサポーターや古本での寄付も受け付けています。詳しくはプロジェクトのオフィシャルサイトで確認を。
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パーソナリティ 鈴村健一

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