2018年5月10日

5月10日 益城町未来トーーク(2)

今週は震災から2年を迎えた熊本からのレポート。
今朝は引き続き、益城町で活動する、若い世代を中心としたワークショップ、「益城町未来トーーク」についてお伝えします。

益城町は、2016年4月14日と16日に、いずれも震度7を観測したほか、大きな余震も複数回にわたって起こり、とくに被害の大きかった地域。丸2年が過ぎた今もなお、道路や建物などの解体や復旧作業が続いています。

そんな益城町で立ち上がった若い世代によるワークショップ「益城町未来トーーク」は、高校生から20代の男女がメンバーの中心。イベントの企画運営や、オリジナル商品の企画販売など様々なプロジェクトを手掛けています。「益城町未来トーーク」事務局代表をつとめる戸上雄太郎さんは、益城町役場の一員でもあります。現在の益城町の復興状況についても、お話しを伺いました。


◆被災者の生活再建を加速させていく
メンバーの中にも家が壊れて「みなし仮設」で暮らしてたりというメンバーもおりますし、ウチの実家も壊れてしまって今も「みなし仮設」に住んでますし、何を持って早い遅いとするのかという基準がすごく難しいので、なかなかそこら辺は表現するのが難しいところではあるんですけれども、最初の1年っていうのはもうとにかく人命救助から仮住まいを確保するところから始まって、今は少しずつ生活再建のフェーズに移りつつあるところです。ただ一方でいろんな公共事業であったり、被災者一人一人の個別事情がありますので、なかなか再建できていない方もたくさんいらっしゃるというのが現状ですので、今年度はとくに被災者の生活再建を加速させていくっていうのをテーマに取り組んでいかなければならないっていうのは、我々の共通の認識であるのは間違いないと思います。


3月末現在で、応急仮設住宅に住む益城町町民の数は、2496戸、6346人。(県全体だと16766戸、38112人)住宅再建、生活再建はまだまだこれからという現状。
そんな中でも、地域を活気づけようと若い世代が頑張っている「益城町未来トーーク」。去年は“益城に新しい名物を!”ということで、“ジェラート”を作りました。これがかなり評判が良かったそうなんですが、どんなジェラートなんでしょうか?

◆「いきなり団子」をイメージしたジェラート
益城の特産品を使ったオリジナルジェラートでして、4種類作ってます。1つ目が芋、さつまいもを使ったジェラート、かぼちゃを使ったジェラート、お茶を使ったジェラート、お米を使ったジェラート、4種類ありまして、売上の一部が益城町に寄付されるということになってます。レシピは熊本市内の有名なイタリアンシェフの方に監修して完成させたというところです。なんでジェラートになったかというと、女子高生が、“ジェラートが好き💛”って言ったのでその一声で決まりまして、じゃあ具体的にどういうのを作っていくかってなった時に、地元の特産品の素材の味を生かしたいよねという話で、さつまいもを使ったジェラートは、発想としては熊本の定番の「いきなり団子」っていうやつがあるんですけど、それをジェラートで再現しています・・・さつまいもをアイスにペーストしてあんこを織り込んだというか、一緒に食べると「いきなり団子風」になると。で餅も入ってるんですよね。いきなり団子の皮に似せた餅が入ってるんで、一緒に食べると熊本県だと、“あーこれはいきなり団子だ!”というようなアイスになっています。(昔からいきなり団子はよく食べてたんですか?)はい。いきなり団子で育ったと言っても過言ではないぐらいです。それからかぼちゃのジェラートがティラミス風。クッキーを練り込んで、食べるとティラミスのような食感が味わえるジェラートにしました。でそれからお茶のジェラートなんですけど、黒蜜を練り込んで黒蜜とお茶のハーモニーを楽しんで頂こうというようなジェラートにしてます。で最後にお米なんですけどミルク味のジェラートにお米のつぶつぶを混ぜ込んで、お米の食感も楽しんでもらいながら味わえるジェラートにしてます。食べてみると本当にいきなり団子でびっくりした!とか、けっこう評判が良くてですね、反響が良かったのでまた今年の春から販売開始ということになりました。


★ ★ ★ ★ ★

「益城町未来トーーク」が発案したジェラート、名前は「mashikinto(マシキント)」。『芋とあんこのいきなりサプライズ』、『上品なお茶に黒蜜ドレス』、
『つぶつぶお米のミルクカーニバル』、『大人になれるカボチャティラミス』の4種類。今回は特別に、益城町に行かないと買えないレアモノ「mashikinto(マシキント)」、中身お任せの6個入りを直送で3名にプレゼントします!

『LOVE & HOPE』ブログのメッセージフォームから「マシキント希望」と書いてご応募ください。明日金曜日いっぱい受付。当選者はブログで発表します。

益城町では「益城ファーマーズヴィレッジ ファム」で購入可能です。

益城町未来トーーク 活動の様子はfacebookをご覧ください。

2018年5月9日

5月9日 益城町未来トーーク(1)

今週は震災から2年を迎えた熊本からのレポート。今朝は、震度7の地震に2度見舞われ、大きな被害を受けた“益城町”で活動する若い世代を中心としたワークショップ「益城町未来トーーク」についてお伝えします。

この益城町は、2016年4月14日と16日にいずれも震度7を観測したとくに被害の大きかった地域。丸2年が過ぎた今もなお、道路や建物などの解体や復旧作業が続いています。そんな益城町で立ち上がった、若い世代によるワークショップ「益城町未来トーーク」。いったいどんなワークショップなのでしょうか。事務局代表の戸上雄太郎さんに伺いました。

◆若い人たちの意見を聞ける場として
益城町未来トークは高校生から三十歳ぐらいの若い人たちを対象に益城町の復興のために自分たちができることは何か?というのを話し合うワークショップとして始まっております。特徴としては、ただ話し合うだけで終わるとなかなか復興に繋がらないよね、ということで自分たちで出してアイデアを自分たち自身で実現するということにこだわって活動を続けている団体です。もともとのきっかけは町が開催した住民説明会がきっかけだったんです。あれだけの大きな地震があったので町が復興するにあたっては復興計画を作らないといけないという状況に当時ありました。その時町が何十回も地元の地区を回って説明会を開いたんですけれど、参加される方がご高齢の方ばかり。若い方がぜんぜん顔を出さないっていう問題があって、一方でこれからの益城の復興のことを考えるのであれば、未来の主役であるべき若い人たちの意見も取り入れた方がいいというご意見も年配の方からありました。ですので若い人たちの意見を聞ける場として始めようというのが最初の「益城町未来トーーク」の出発点です。最初の未来トーークで100人ぐらい集まったんです。グループを分けてアイデアを出してもらって、すごくたくさんのアイデアが出たんですけれども、何回かワークショップを重ねていちばん最初の年度は5つのプロジェクトを立ち上げました。5つというのは、1つ目が“老若男女が楽しめるイベントを自分たちで企画したい”というプロジェクト。2つ目が地震で街灯が切れて町がとても暗い状態だったので何とかして明るくできないか?という“ランププロジェクト”。3つ目が益城の将来の未来予想図みたいな“地図を作ろう”というプロジェクト。4つ目がジェラートを作るなど“特産品を作るプロジェクト”。最後のひとつが益城の魅力を発信していこうという“情報発信プロジェクト”。この5つのプロジェクトが立ち上がって、それぞれメンバーがチームを作って独自に活動していたというのが最初の動き出しでした。いちばん嬉しかった言葉が“今までの益城にはない取り組みですごく町が明るくなったよね”とか、“変わったよね”っていう声を頂いたのがすごく嬉しかったですし、後はけっこう地震後、重いニュースとか暗いニュースばっかりだったんですけれども、若い人達が積極的に動くことで、“すごく前向きな気分になれた”っていうような応援して下さる方々、ご意見がとても多かったので、そこは嬉しかったですね。最初の1年間は自分たちの考えたアイデアをどうやって実現していくかということにこだわった一年でした。やりながら途中で気づいたのが、なかなか熊本の中で自分たちがいろいろ動いても、熊本の「外」に伝わらないんじゃないかっていうのはすごく肌で感じるようになりましたので、これからは益城とか熊本を飛び出して、いろんな地域の人たちと一緒になって取り込みをやっていくことで、益城が明るくなるような取り組みを続けていけたらなと思っています。


若い世代を中心としたワークショップ、「益城町未来トーーク」事務局代表、戸上雄太郎さんも30歳になったばかりで若く、じつは益城町役場につとめながら事務局代表として「益城町未来トーーク」をけん引しています。先月は東京でマルシェを開いたほか、特産品の素材を使った“ジェラート”も去年に続いて販売が決定。次々と若いメンバーたちのアイデアは実現しています。

明日も引き続き、「益城町未来トーーク」の話題。明日はそんな“ジェラート”のプレゼントもあります!
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パーソナリティ 鈴村健一

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