2018年5月30日

5月30日 女川駅前広場が「都市空間大賞」に!

先日、東北の被災地に嬉しいニュースが入ってきました!
宮城県の女川町に震災後できた「女川駅前レンガみち周辺地区」が、優れた街づくりや都市デザインを表彰する『都市景観大賞』「都市空間部門」で大賞を受賞しました!!おめでとうございます。

これは、女川駅前広場と、駅から女川湾に真っ直ぐに延びるレンガ道、それを取り巻く「シーパルピア女川」などの商業施設や、公共施設などその一体感ある街並み全体が、高く評価されたものです。

震災後、女川の街づくりは官民一体となって、アイデアや想いを持ち寄り、協議してきました。今回の受賞について、シーパルピア女川を運営する女川みらい創造 代表 近江弘一さんに伺いました。

◆無駄なようだけど必要な空間
この駅前エリア全体じゃないですか、たぶん。レンガ道を中心とした街の作り方。もともとの想定は駅舎からレンガ道を真っ直ぐみて海を見た時にそこから初日の出が上がるように設計されていたんですね。その先に海が間近に見えるという?無駄なようだけど必要な空間”が賞をもらったと。例えば子供たちが手を離しても安心できる街、歩ける街、目的がなくても時間を過ごせる街というコンセプトがあるんです。裏のコンセプトは「口説ける」街(笑)。ただこういう都市の作り方って今ないじゃないですか、震災があったからやれたことだから逆に力になりますよね。だからみんながいろんな所から無目的で動線が作れる街が出来つつあるんです。あとは海から山を見た時に駅舎と奥の山の稜線の角度が非常にマッチしてて、そこに青い空があって色も良いですし、線も見えるし、何も遮るものがない設計になっているんです。みんな低層帯の建物にしているので。あとはシーパルピア女川やハマテラスより海側の国道があるんですが、その先に今度、観光緑地帯が出来てくるのでもっと穏やかに自然を感じられる街が出来てくるんじゃないかと。あと2年ぐらい、2020年に。だから街づくりはまだ終わってないし、奥の40ヘクタールの土地もあってそこはコバルト―レ女川というサッカーチームも使えるスタジアムを計画していたり。それを活用する人たちがまた来てこの街を使ってもらえるように仕込みをしていかないといけない。女川にいる時間を使ってもらえるようなソフトが、ハードの完成を待ちながら考えていかないといけない。


統一感ある街のデザインはとても大事。これは津波で8割の建物が失われたからこそ、できたことでもあります。ガレキだらけの街からのスタート… このニュースに、大きなエネルギーをもらった人も少なくないのでは。

この街づくりデザインには、町民も大きく関わっているそうです。話の続きは、あすお伝えします。

2018年5月29日

5月29日 四季彩食いまむら 5年目のチャレンジ(2)

昨日に引き続き、宮城県石巻市の和食店「四季彩食 いまむら」さん5年目のチャレンジをお届けします。

ご主人の今村正輝さんは震災後、ボランティアとして石巻で活動していく中で「自分もここでお店を出して商店街の一員としてやっていきたい」 と5年前にお店をオープンさせました。カウンターでメニューの説明を受けるとこんな感じ!

「アナゴの白焼きは牡鹿半島。渡波の一番摘みの海苔で巻いて食べると美味しいです。その隣が牡鹿半島で取れた芝エビのから揚げで。その隣が仙台牛A5ランクのローストビーフ。その隣が…」

一品一品、地元の食材を存分に使った四季折々の創作料理に全国から食通が集まり、連日にぎわっています。

そんな「いまむら」さん。オープンから5周年を迎えて、今週末6月2日に一旦店を休業し、10月の再オープンに向けて「修行の旅」へ出かけるとの知らせが入ってきました。どんな店へと進化するのでしょうか? 店長、今村正輝さんに伺いました。




◆カウンター席でもっとより深くお客さんに届けたい
今後の料理については、いまテーブル席もあるんですけど今後はカウンター席だけになって席数は少なくなる。今22席がカウンターだけで12席になる。ここを大きく調理場にしてそれをコの字型に囲うようにして、一皿一皿もう少し生産者さんの想いとか食材への想いとかストーリーをお皿にのせて届けたい。お客さんともっと深く、そして丁寧に作りたい。あとはお客さんで「これが食べたいな」という一人一人好みが違うのでそうしたのに少しでも応えられるようにしたい。5年で毎月来てくれる方もいて、ちょっと変えたいなというのがある。今日は山口県からのお客さんも。何回か来てくれている。わざわざ来てくれているのでやっぱり石巻のものを食べたいだろうし、よく書道家であなたに逢ってインスピレーションで文字を書くというのがあるけど、あれを料理でできたら最高ですね。ちょっと向こう側に行きたいなというのはいつも思ってやっています。
この後は6月2日に閉めて、6月9日に嫁と結婚式をするんですけど、それが終わったら新婚旅行という名の全国研修旅行に行きます。二人で車で北海道から九州、四国まで。北海道では昆布の漁師さんに船に乗せてもらって、九州ではかつお節を作るところも体験させてもらいたい。あとはいろんな縁があって知り合った全国のシェフや生産者の方と全国で何カ所か料理のイベントをしようかと。石巻の食材を送ってもらって、誰にも頼まれていないんですけど勝手に石巻のことを広める。その為に昨年末石巻の飲食店が集まって自然派ワインも作ったんです、「makinowa wine」それを持って勝手に石巻を宣伝してくる旅です。ここが最高の場所だと思ってますので。本当に悩みましたけどやって良かったと思ってますし、いろんなものを勉強させてもらった5年間でもあるので。まだまだこれからなのでもっともっと自分自身も高見を目指して、あとはそれがまた少し盛り上げられるようにまたみんなとタッグを組んで頑張っていきたいと思います、石巻で。


また今村さん、すでに「次の5年後」のことも考えているそうで「これだけ石巻に面白い生産者さんがいるので、世界へいったらもっといっぱいいるはず。
だから世界中の食材やシェフたちを見てみたい。石巻へ来てもらうためには、まずは自分から飛び出して、海外で料理ができるようチャレンジしていきたい」
とも話してくださいました。

「四季彩食いまむら」は6月2日で休業に入ります。改装前に訪れたい方は、必ず電話で予約を!
「四季彩食 いまむら」サイト
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パーソナリティ 鈴村健一

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