2018年6月22日

6月22日 災害時の外国人対応

今朝も大阪府北部で起きた地震に関する情報、お伝えします。

今回の地震で被災した方、避難所で生活をしている方の中には関西在住、または、観光でやってきた「外国人」の方も確実に含まれています。今朝は、大きな災害が起きた時の、外国人の方への対応についてNPO「多文化共生リソースセンター東海」の代表理事・土井佳彦さんにお電話で伺いました。

***

速水:多文化共生リソースセンター東海とはどんな活動をする集まりなんですか?

土井:主に東海地域で外国人住民の方たちとの共生のまちづくりに取り組んでる団体です。

速水:高槻市はおよそ3000人、大阪府全体では21万人の外国人が暮らしているということなんですが、今回の地震のような災害時、在住外国人をサポートする仕組みはどうなっている?

土井:10年以上前、2007年の新潟中越沖地震以降、各自治体や国際交流協会が中心となって、災害が発生した後に「災害時多言語支援センター」という在住外国人を支援する組織を立ち上げます。その訓練を日頃から重ねていざというときに備えている。今回も大阪府、府の国際交流財団が一緒になって震災当日にセンターを立ち上げ、ホームページやFacebookを通じて多言語で情報発信をしています。

速水:じゃあ今回の災害では機能したということ?

土井:そうですね。想定していた動きはそのとおりになっているので日頃の訓練と関係者の皆さんの意識の高さを感じているところです。

速水一方で、大阪や京都は観光で訪れる外国人も多い。日本を知っている外国人とは違う。彼らに対するケアが「不十分だった」との報道もあるようですが?

土井:やはり災害時ですので十分だったということ自体がありえないと思う。出来ていないことを探せばキリがないと思う。すでに日本に暮らしている外国人、短期の観光客では対応がかなり違うんですね。観光客の方が災害時に頼るのは、団体客であれば同行する添乗員。個人であれば近くの旅行会社や観光協会、交通がストップしてしまった場合はホテルなどの従業員に頼ることになると思う。観光客の対応と在住観光客の対応は分けてやっている状況だと思う。

速水:これは我々が海外旅行をした時も、同じことが言える?

土井:私達も海外で地域の言葉が十分にわからない、その地域ではどんな災害が起きてどうすればよいのかわからないというのは同じ。よく言われることだが、旅行前にその国の言葉をちょっとでも調べて、いざというときに頼りになる旅行会社や各地の日本大使館の電話番号くらいはメモしておいたほうが良い。逆に今回のケースは世界に報道されていると思うんですよね。海外の人達が日本人に限らずやってきた観光客のためになにをしたらよいか。日本の災害多言語支援センターの存在を知って、各地で観光客への対応が進むと、世界中で旅行者が安全に行き来できる社会になるのではないでしょうか。

2018年6月21日

6月21日 高槻市ガス供給停止で飲食店は

今朝も大阪府北部で起きた地震、被災地からのレポートをお伝えします。

この地震による影響で、高槻市、茨木市などの11万戸余りでガスの供給停止が続き、25日をめどに復旧する見通しだということです。大阪ガスでは、全国のガス会社からの応援人員を2900名増員しても「1軒ずつ安全確認をする必要があり、1週間かかる」ということ。

今朝は、およそ4万5000戸でガスが止まっている高槻市から、1940年創業の食堂「多津屋」3代目店長 はなだじゅん さんに今の状況伺いました。

◆ガスが使えないだけで、なに不自由なく
水道はここから車で10分ぐらい行ったところで水道管が破裂した事故があったみたいですけど、水は出ます。たまに茶色い水が出ることもありますが、水はでます。あとはガスが今止まっていますね。地震がおきて15分くらいしてからガスが止まりました。うちの周りの飲食店さんやガスを使うパーマ屋さんなどはお店を閉めています。ニュースを聞く限りでは、今週いっぱいは営業できないのかなと思っています。月曜以降に復旧するのかな?とはてなマークでおります今。自宅は店から5分〜10分のところにありますので店と同じ状況でガス出ません。生活に関してはガスが使えないだけなので、別に不自由なく過ごしています。風呂に関しては夕方にちゃっと水でも浴びて済まそうかなとかね、料理に関してはレンジでチンできるようなものを揃えているのでまだ不自由はしていませんね(笑)。ガスだけですね、なんとかしてほしいのは。店が営業できないこと自体が不便もなにもないんで、
この周りだけかもしれないですけど意外にみなさん元気というか、気丈な方ばかりなので、「あれ大丈夫か?これ大丈夫か?」と言ってもらうのも嬉しいんですけど、「なにか手伝おうか?」とひとこと言ってもらうだけでこちらもほっとします。こちらから助けてくれ、とは誰も言わないと思うので。あまり気にせんと、声をかけてもらえいたいです。「被災あって大変やろ?」とか気にしないで、「大丈夫か、どうしてる?」程度で大丈夫だと思います。


今止まっている都市ガス、1週間=25日をめどに復旧する見込みということで、お店が再開したときどんなメニューを食べていただきたいか、伺いました!

◆待ってました!とばかりに来てほしい
普段通りのものを食べていただきたいですね。カツを卵とじしたものなんですけど、ダブルカツとかダブルカレーとかいう商品を食べにきて、「あ〜これあって良かった!」って言われたいですね。近隣のお客さんがほぼで、毎日とは言わないけど2日〜3日に一回程度来てくれるお客さんばかりでうちもってますので、待ってました!とばかりに来てほしいですね。


今朝は、およそ4万5000戸でガスが止まっている高槻市から、1940年創業の食堂「多津屋」店長 はなだじゅんさんのお話でした。

ライフラインの復旧も対応が急がれますが、今回の地震に伴う「家の片付け」などをお手伝いするボランティア活動もはじまっています。
大阪府、各自治体で災害ボランティアセンターが設置されています。
設置されているのは、吹田市、高槻市、茨木市、枚方市、豊中市
支援されたい方、したい方、詳しくは各自治体のホームページなどでご確認ください。
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パーソナリティ 鈴村健一

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