2018年7月27日

支援情報:浸水した土壌の消毒の注意点

西日本豪雨災害の被災地で活動する支援団体からも情報入ってきてますので、できるだけ紹介します。

まずは浸水した家屋の清掃などにともなう「消毒」に関する情報です。
現地の支援団体によれば、「屋外は原則、消毒の必要はないが、衛生面の不安から庭など消毒したい方は多い」とのこと。そこで土壌の消毒をする方への注意点です。

◯土壌消毒に用いられる「消石灰」の散布について
・まず、消石灰は汚水溝、湿った土地などの消毒に用いられます。ウイルスの拡散防止の他、侵入予防の目的でも用いられます。
・ 使用量の目安は20〜40m2当たり消石灰 1 袋 20kg程度。ホウキ等で均一に広げ、地面の表面がムラなく白くなる程度(土壌表面のみの消毒)。なお、農業で土壌改良に使う量は 100g/m2 以下なので注意が必要です。

・消石灰は、水に溶けて、強アルカリになって初めて消毒効果が発揮されます。
・消石灰の散布時は、直接、皮膚・口・呼吸器等に付着しないよう、マスク、メガネ(ゴーグル)、ゴム手袋等を着用することが推奨されています。

・水に溶けた消石灰は発熱するため、火傷などに注意が必要です。
・使用する際はマスクや手袋などで皮膚を保護すること。また、粉上ではなく顆粒の消石灰を使用することで飛散して皮膚や目に触れるリスクを下げることができるそうです。

※7月27日現在、台風が近づいています。まずはこの台風から身を守ることを最優先に!


★参考資料 厚生労働省 被災した家屋での感染症対策

2018年7月25日

呉市安浦町「盛川酒造」

西日本豪雨で被害の大きかった広島県呉市安浦町にある酒蔵「盛川酒造」は、131年前、明治20年の創業。穏やかな清流、野呂川沿いにある老舗です。
代表の盛川知則さんに伺いました。

◆上流の川が堰き止められ被害は広範囲に
いつもここにカーブするので、この辺に水が当たるんですよ。なのでいつもこの辺の道が削られてたんですけど、今回はギリギリだったんです。僕しょっちゅうこの川を見に行ってたんですけど、今回あんまり増えないのでおかしいなと思ってたんですけど、夜が明けて調べてみると、この上の方に土砂が埋まってたんで、水がぜんぶこっちに来なくて、この本流とこの向こうに分かれて水が行ったので、今回向こうから水が入ってきたんですよ。初めての経験でしたそういったことは。だから間に合うわと思って避難もしなかったんですけど、逆にこっちから入って浸水が有りました。で向こうは範囲が広いので、薄く広くいったので、あんまし深くは沈まなかったんですけど、ただこの水がまた合流するんです、この下で。合流して、下はもっと被害が大きかったです。たまたまこの辺だけが助かったところです。



目の前の川ではなく、土砂や流木によって堰き止められた水が上流で溢れ、背後の山側から流れ込んできたという、今回の西日本豪雨では各地で見られたパターン。この地で長い歴史を積み重ねてきた盛川酒造。これまでにも蔵に伝わる“被災の歴史”というのは、あったんでしょうか?

◆ダムが出来たので安心していた
昭和20年9月に「枕崎台風」という台風が来まして、その時にこの川が氾濫したと聞いていまして、この川の上に、ウチの創業蔵とか本宅があったんですが、7棟流されまして、今はもう川になってしまっているんですね。その時に町内でもたくさんの死者が出たと聞いています。もう雨が降るたびにこの川氾濫してましてそのあとも。で昭和50年に野呂川ダムが出来まして、それが“防災ダム”なんですよ。それが出来てから氾濫がなくなったんですずっと。ですからそのあとは今回がすごく大きい氾濫となりました。いやもうダムがあるので、みんな安心してましたので、そんなこと起こるとは思ってませんでした。


防災ダムがあることで、安心して避難が遅れたり、避難しなかった人もいたといいます。しかしそのダムが、“決壊の恐れがある”ということで、緊急的に放流を行ない、結果、下流の安浦町では多くの浸水被害が出ました。

盛川酒造は、通販サイトでの販売を再開しました。
詳しくは盛川酒造のサイトをご覧ください。
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パーソナリティ 鈴村健一

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