2018年8月20日

西日本豪雨 広島・竹原市の被害1

今週は、西日本豪雨によって土砂災害が相次いだ、広島県呉市と竹原市からレポートをお送りします。

広島空港にほど近い、竹原市。江戸時代から続く古い街並みが『安芸の小京都』と呼ばれ、「町並み保存地区」として観光客に人気のスポットとなっています。そんな竹原市。7月の豪雨から1ヶ月半たった今なお、北部を中心に、土砂の撤去が進んでいない地域があります。

竹原市の北部、仁賀町で暮らす、90歳有川つぎえさんのお宅を訪ねました。3mの高さまで土砂が入り込んだ様子を、帰省していた娘さん有川てつこさんが案内してくれました。

◆90歳のおばあちゃん宅に、3mの土砂 
裏の小っちゃい川、あの裏の山から土砂がドワーっときて家を覆ったという感じ・・
(今お母さんはおいくつ?)今年90歳になる。一人でやっている。(一人で泥出ししているんですか?)してたんですよ、ここ。
市役所に言っているんですけど、他のところが忙しいみたいで。いつになるか知らないけど、業者が見つかり次第やってもらえるみたいですけどね。気が遠くなりますよね。。


有川さんのお宅では土砂の片付けの目途は立っていない、とのこと。こういった現状を、まちづくり会社 「いいね!竹原」 福本博之さんに伺いました。

◆ボランティアも重機も全く足りていない
竹原市はとくに山間部を中心に、全壊・半壊、床上浸水・床上浸水、全部で500軒以上被害があると聞いています。ただ北部に関してはさっきお伺いした有川さん宅のように、住宅の敷地の中に土砂が入り込んで元の生活に戻れていないお宅がまだまだたくさんあるんです。いつもボランティアセンターの方や市役所の方が、ボランティアが足りてないとおっしゃってて、まだまだ土砂が残っている状況が続いていますので、ボランティアもそうですし、業者さんが持っている重機も全然足りていなくて、これから復旧にはまだまだ時間がかかるな、という感覚です。


『LOVE&HOPE』 明日も竹原市の様子、お届けします。

2018年8月17日

「荒浜再生を願う会」の解散3

仙台駅から車でわずか30分。震災前は約750世帯が暮らしていた町・荒浜。今は「災害危険区域」に指定され、一面が更地のまま。代々この地に暮らしてきた人も、新しく家を建てることができません。今後、公園や工場、商業施設などのエリアになる予定で、今年その事業者が決定。地域の再生はようやくスタートラインに就いたばかりです。



そんな荒浜で2011年から活動を続けてきたのが、今年6月いっぱいで活動に幕を下ろした、「荒浜再生を願う会」。事務局長を務めた庄子隆弘さんは、波打ち際まで歩いてすぐのところにあった自宅の跡地に、「海辺の図書館」という名前の建物を建て、「荒浜再生を願う会」と共に地域のにぎわいを取り戻そうと活動してきました。



そんな庄子さんがいま胸に抱いている“これから”について、お話しを伺いました。


◆隠れたライフワークとして・・・“いつかは荒浜へ帰る”

今7年ですけれども、10年、15年とか経って、“昔住んでた荒浜”って来た時に、なんかまったく分からないような場所にはなっててほしくないなって、もちろん(震災遺構の)小学校が遺っていれば、そこでいろんなことを知る事は出来ると思うんですけど、なんかこう、荒浜の面影というか、そういったものをちょっと遺しておけるような場所を作っていきたいなと思っています。「荒浜再生を願う会」は解散になっても今まで拠点になっていた「里海荒浜ロッジ」はそのままオーナーの貴田喜一さんが維持していくってことなのでそこはそのまま。で、私の「海辺の図書館」で、移転した人たちとどういうふうに繋がれるかっていうような“繋ぎ役”をやりながらイベント等もやりつつ、町全体とか地域全体をどういうふうに考えていくかってことをやっていければいいかなと考えています。私はじっさいにここの賑わいづくりとか拠点ということは考えつつ、やっぱり災害危険区域に指定されたっていうこと自体に対しても疑問はあるし、もしも見直しが出来るんだったらそういったところも検討して欲しいっていうところは、ホントに心の奥底に持ちつつ、で、最終的にはここにある程度は住むことが出来るということを、まあ隠れたライフワークとして、災害危険区域ってホントにここをやったらもう日本全国そうだろうっていうような誰もが思うようなことなので、そこはやっぱり自分でも勉強を進めていきたいなと思います。




震災前は、海と松林が広がる自然豊かな場所で、胸を張って人に見せたい自慢の場所だったという荒浜。なんとかこの土地の良さを伝える活動を続けながら、町を離れた人や新たに訪れる人たちを繋いでいき、そしていつかは荒浜に戻ってみせる!と固い信念を語っていた庄子さん。現在、庄子さんが館長を務める「海辺の図書館」では、荒浜の風景を撮り続けている写真家、佐藤豊さんの写真展を開催中。最終日の8月18日(土)には、灯篭流しも行なわれます。その他にも様々なイベントが計画されていますので、こちらのオフィシャルページをチェックして、そして是非、荒浜へ足を運んでください。
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パーソナリティ 鈴村健一

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