2018年10月29日

葛尾村・佐久間牧場(1)

今朝は、福島県双葉郡葛尾村からのレポートです。

葛尾村は、2016年に 福島第一原発の事故による避難指示が一部解除され、今年10月現在、村民およそ1400人の2割弱、260人が村に戻っています。

今回お話を伺ったのは、佐久間哲次さん(42)。避難先のつくば市から生まれ育った土地に戻り、3代続く農業と、酪農の再開に乗り出した方です。 佐久間さんが営む佐久間牧場。震災前は県内有数の牛乳出荷量を誇っていたといいます。

◆想像もしなかった原発事故
うちは約130頭の牛を飼っていました。牧草地や堆肥センターなど、うちがやっている面積の約9割・37ヘクタールは野雪地区ところにあって今も帰還困難区域です。自宅周辺の営農面積は5ヘクタール分ぐらい。なので、個人経営の中ではちょっと大きい農家で、家族以外にもおじさんやおばさんなど親戚の人が牛の世話をお手伝いに来てくれたり、大体7人ぐらいでやっていました。震災の日はうちの嫁さんと僕しか家にいなかったんですが、うちはガラス1枚割れず、家屋の被害はなかったんです。ただ原発がああいうことになるなんて想像もしていなかったので、その日も普通に搾乳をして。そして搾乳を終えて帰ったら「原発が怪しい」とテレビでやっていたので、これはまずいなと。ただ、牛がいるので朝晩の仕事はしなければいけない。大体1日に2500リットルを毎日絞らないとダメなので、12日はそれをみんなで1日がかりでやっていたんです。そして14日に防災無線が、全村避難を指示したので避難することにしたんです。




こうして、佐久間さんご一家は、葛尾村から避難せざるを得なくなったのですが、牛は健康管理の意味もあり、毎日の搾乳が必要。そして佐久間さんは辛い決断をすることになりました。続きは明日。

2018年10月26日

福島フェス2018 in六本木ヒルズアリーナ3

今朝も、10月20日、21日に六本木ヒルズアリーナで行われた 【福島フェス】 について綿谷エリナさんのレポートです。

福島の美味しいものをたくさん食べて、地元の方とたくさんお話しすることができた「福島フェス」。取材した日も多くの方が、食べて飲んでライブを観て、1日中福島を楽しんでいました。


レポート最終日、今日お届けするのは、楢葉町のお母さんが大鍋で作っていた「マミーすいとん」のブースです。

◆少しず賑やかになています
(綿:楢葉名物、マミーすいとんのお店にやってきました。すいとんは楢葉の名物なんですか?)
Jヴィレッジというサッカー場があってそこでトルシエ監督が来た時にこれをお出ししたら「懐かしいママの味がする」ということで「マミーすいとん」と言って町でみんなでがんばっています。(いただっきまーす。美味しい!懐かしいママの味ってわかる気がする。ほっとする味)(あと楢葉町の今の状況教えていただけますか?)
震災前の47%の人たちが戻っています。でもその中の3分の2は60歳以上の方が多くて子供の声は聞こえない。でも今年の4月に「笑みふるタウン」といってホームセンター、パン屋さん、らーめん屋さんが出来て他の帰町宣言した町の方もお買い物に来られるようになって、少しずつ賑やかになってきています。
(楢葉町のこれからの季節、おススメは?)おススメスポットは、寒くなってきたらマミーすいとんを食べに、天神岬に行くと食べられますし、木戸川渓谷は秋は紅葉が素晴らしい。岩のところに大文字草という野草も咲いていて、良いところですね。それがふるさとの秋ですね。


福島の現状についてもたくさん、お話を聞くことができた福島フェス。このイベントをきっかけに各地へ足を運んでみてはいかがでしょうか。


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パーソナリティ 鈴村健一

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