2018年11月22日

東北を担う経営者の「右腕」になる(Venture for Japan)?

今朝は、就活の時期を迎えた学生さん、親御さんにぜひ聞いていただきたい情報です。

お話を伺ったのはNPO法人アスヘノキボウ 代表の小松洋介さん。 仙台出身。東日本大震災後、東北でのボランティアを経て、リクルートを退社。宮城県女川町のまちづくりのキーパーソンとなり、NPOを創設。現在も女川での起業支援などをはじめ、東北と東京を 「つなぐ」 様々な活動をされている方です。

そんな小松さんが代表を務めるアスヘノキボウはこの冬、新しい取り組みをスタートさせます。それが「ベンチャー・フォー・ジャパン」です。

◆「右腕」として経営を学ぼう
そもそもこの事業を立ち上げるには2つ、僕の中の大きな出来事があって、東日本大震災があって大学生の優秀な子たちがボランティアやインターンでたくさん来てくれたんですね。彼らと話をしていると、起業したいとか自分で何か挑戦をしたいという子たちがものすごく多くて、こういう子たちが被災地で経験をして世の中に出ていたらすごいことになるなと思っていたんですけれども、やはり就活が始まるとまずは就職しますとか、そういう高い志があるのになんとなく就活という波に揉まれていくのがもったいないなと思って。彼らが起業したいとか自分で道を切り開ける人間になりたいという想いを実現できる道を作れないかなと思ったのが1つです。もう一つは、たまたま女川のある企業から「事業を再建して忙し過ぎて右腕が欲しい」と。具体的には、「僕の頭の中にある事業のアイデアや数字みたいなことを隣でまとめてくれて、一緒に動いてくれる人がいてくれるといいんだ」と言っていたんですね。そういう2つの出来事があって僕がふと思ったのはこの2つをくっつけちゃえばすごく良いのではないかと。起業したいとか自分で道を切り開きたい子たちにとっては中小企業の経営者の右腕をやると言う事は、経営も勉強できるし地域社会を背負っている経営者の背中を見ることができるわけですね。そういう背中を見ながら自分はどういう道を作るのかを考えるすごく良い経験になると。企業側にとってはそういう彼らが右腕としていることによって、新規事業に挑戦できたりして、そういうことに取り組めると。お互いにwin winになれるんじゃないかということで、主に新卒や第二新卒と言われる若者たちを中心に、地方の中小企業の右腕人材として2年間働くプログラムを今やろうとしています。


Venture for Japanは、東北で新たしいチャレンジを始めている経営者の「右腕」として、2年間“経営に関わる”という修行ができるというプログラム。オイシックス、メルカリ、READY FORなど名だたる企業の経営者から直接経営を学ぶ研修なども行われるということです。11月30日(金)には東京渋谷で、起業を目指す若者向けの説明会もあります。

詳細は 
Venture fo Japan のfacebookをご覧ください。

明日も、ベンチャー・フォー・ジャパンについて、お伝えします。

2018年11月21日

浪江町の酒蔵「鈴木酒造店」の鈴木大介さん?

今週は、「鈴木酒造店」杜氏、鈴木大介さんのインタビューです。



震災のあと、浪江町から山形県の長井市に移り、酒造りを続けている鈴木さん。もともとこの長井の蔵は、「東洋酒造」という酒蔵でした。代表銘柄の「一生幸福」というお酒が、地元で親しまれてきましたが、後継者がいなくて酒造りが途絶え、縁あって鈴木酒造店が、蔵を継ぐことになりました。

そのときに、この「一生幸福」という銘柄も受け継ぐことを決めた鈴木さん。どんな思いでそれを決めたんでしょうか?

聴き手は、JFNパーソナリティの井門宗之さんです。


◆「酒は喜びを分かち合うもの」

「もともと福島でやってたころは、海の近くということもあって『硬水』に塩分の要素が働いた水だった。だから、がっちりとしたお酒でありながら、やわらかさも持っているという、ちょっと不思議なお酒だったが、ここ山形、長井の水は『軟水』。といってもある程度輪郭があるきれいな軟水で、お酒としては、クリスタルな雰囲気がでる。こちらで引き継いだ「一生幸福」という銘柄は、山形の長井の人たちにとってはなじみのある、お祝い事などに使われる酒になってきたので、できれば長井の米でつくりたいと思って。この蔵の上流で米をつくってもらって、そうすれば同じ水系の米と水でつくれるなと。「一生幸福」はそれでやってみようと。最初は被災した身の上で山形県長井にやってきて、たまたまこの銘柄に出会えたというのが皮肉に思ったんですが、酒というのは喜びを分かち合えるというのが素晴らしいところ。「一生幸福」に出会えたからには、そういう場をつくっていかなければと思いました。」





被災してふるさとに帰れないという時に出会った「一生幸福」。皮肉さを感じながらも、その名前に、酒造りの原点を思ったという鈴木さん。この「一生幸福」や「磐木壽」など、鈴木酒造のお酒はネット販売は無し。きちんと管理、販売をしている一部の酒屋さんでのみ購入できます。そろそろ販売される「磐城壽 季造り しぼりたて」は、番組スタッフもイチオシの一本です。

今回は、JFN15局ネットの旅番組、「KIKI-TABI 2 Thousand Miles」の取材で、JFNパーソナリティの井門宗之さんが、山形県の長井市を訪ねた模様の一部をお届けしました。

この旅の様子は、今週末放送の「KIKI-TABI 2 Thousand Miles」で放送されます。オフィシャルサイトでは旅のレポートや動画も掲載されますので、聴取エリアでない方も、ぜひチェックしてみてください。

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パーソナリティ 鈴村健一

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