2018年12月21日

「小高ワーカーズベース」和田智行さん3

引き続き、福島県南相馬市、小高区で活動を続ける、「小高ワーカーズベース」和田智行さんのお話しです。



2016年夏に避難指示が解除になる前、2014年から小高に戻り、住民の暮らしを支えるサービスや、「地域の100の課題から100のビジネスを創出する」をコンセプトにしたコワーキングスペースを作って活動を続けている和田さん。

行政からの依頼で、今度はお隣りの原町区にも、「NARU(ナル)」という、キッズスペース付きのコワーキングスペースをオープンさせました。


◆「待機児童の問題」

「やはりこの地域、人手不足っていうのがずっと叫ばれている中、一方で、子育てとか介護でなかなか外で働きたいんだけれども働けないという方々が一定数いますと、こういう方に多様な働き方、どこかの組織に所属してそこの仕事をするという一般的な働き方だけでは無くて、自宅で作業するとかこういったコワーキングスペースを利用して作業するとか、そういった多様な働き方を学んでもらう、実践してもらうのを目的に、キッズスペースを併設しているコワーキングスペースというのを始めました。待機児童も多いですし、待機児童が多い理由ってのは、やっぱり保母さんとか保育士さんをやるような世代がごっそり避難とかによっていなくなってしまったので、どこの保育園も幼稚園もそうですけど、震災前のキャパに戻れないっていうのがあって待機児童が増えてるという背景があるので。じっさいにここを使って仕事をするお母さんとかがいるわけではないんですけど、ただクラウドソーシングとかハンドメイドの作品を売買する会社さんとかに来てもらって講座を行なうと、もう本当に定員を大きく上回る申し込みがあって、子供を連れて講座を受けられるのが有難いという声はたくさん頂きますね。はい。 」








「小高ワーカーズベース」、和田智行さんのお話しでした。じつは小高区や原町区をはじめ、福島沿岸部の町では、待機児童の問題が起きています。和田さんが話していたように、保母さんや保育士さんの不足がその理由だといいます。そんな中で多様な働き方を提案する施設として「NARU」をオープン。ここで開かれる講座には、子連れのママさんたちが列をなしてやってくるとか。

取材に伺った日も2人の子どもを連れたママさんが居て、安心して子供を遊ばせられるし、ママさん同士の交流も出来る場所が出来て、
嬉しいという話をしていました。

この「NARU」をはじめ、「小高ワーカーズベース」の活動については、オフィシャルサイトをチェックをしてみてください。

2018年12月20日

「小高ワーカーズベース」和田智行さん2

引き続き、福島県南相馬市、小高区で活動を続ける、「小高ワーカーズベース」和田智行さんのお話しです。

2016年夏に避難指示が解除になる前、2014年から小高に戻り、住民の暮らしを支えるサービスや、「地域の100の課題から100のビジネスを創出する」をコンセプトにしたコワーキングスペースを作って、活動を続けている和田さん。

4年目の今年を振り返っての手ごたえについて聞いてみました。


◆「ゼロベースで新しい街を」

「我々起業家の誘致もやってるんですけど、全国から応募してくれたり、応募検討中という方も結構いて、そこの手応えは感じますね。ただ一方で、これまで住んでいた人や避難してた人が帰還するっていう流れは、まだちょっと鈍いなぁと。すでに震災から7年8年経っちゃっていて避難先が新しい日常になってたりするわけですから、何か戻るっていう動きは、これから急に伸びるっていうことはないのかなというのは正直感じています。小高に限って言えば、一旦残念ながらゴーストタウンになってしまったので、やっぱりその復興とか復旧というよりは、ゼロベースで新しい町を作っていこうっていうほうが、可能性があると思っているので、そういうような街にできたらいいなと思ってます。いま我々が誘致してる起業家の中でチャレンジしようとしてるのは、一つは小高みたいな高齢化、しかも過疎化も進んでいるという街でも成り立つ小商いを発明しようということで、移動式のビジネスになってくると思うんですけど、そういうのをやろうという方が一人。あとはもともと南相馬ってサーフィンが非常に盛んで、そういったサーフカルチャーを活用して交流人口を増やそう・・・具体的には「泊まれる海の家」っていう、そういった方であったり、あとは相馬野馬追という伝統文化があって馬がたくさんいるものの、お祭りの期間しか使われないのでそういった地域の資源ですよね、そういうのを活用して交流人口を増やそうっていう人がいたりとかですかね。」





「小高ワーカーズベース」、和田智行さんのお話しでした。泊まれる海の家、野馬追の馬を活用したアクティビティ??・・・何がこれから生まれるのか、夢が膨らみます。さらに来春には「小高ワーカーズベース」に泊まれる施設も併設される予定です。

また「小高ワーカーズベース」から歩いてすぐの場所にある柳美里さんの書店「フルハウス」には、劇場も完成。すでに演劇の上演も始まっています。いま小高がどんどん楽しいことが生まれる町になろうとしています。


「小高ワーカーズベース」



中西   『LOVE & HOPE』、明日も「小高ワーカーズベース」、和田智行さんのお話しです。
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パーソナリティ 鈴村健一

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