2019年5月1日

ホヤの聖地・宮城県牡鹿半島、鮫浦の漁師、阿部誠二さん?

今朝は、東北のすご腕漁師集団「フィッシャーマンジャパン」のメンバーで、宮城県牡鹿半島・鮫浦湾のホヤ漁師、阿部誠二さんのお話です。

国内有数のホヤ産地である宮城県。中でも鮫浦は“ホヤの聖地”と呼ばれている場所なのだそうです。まずはその豊かな海について伺ってみました。

◆種苗のシェア7割を超える“ホヤの聖地”

「この鮫浦湾っていうところがホヤの種苗、種のうちから育てているんですね。全国のシェアの7割ぐらいはこっから種苗が行っているので、全国的にはホヤの業者間では有名な所なんです。よく言ってもらえるのは、外洋のものよりも大きさは小さかったりするんですけど味が良いっていう評判が高いですね。やっぱこの湾の中で育つと味が濃くなるというか、今だと関東の方でも食べてもらえるようになってきたので、そういうところでは“こんなホヤ食べたことない!”っていうのがみんな言うことで、やっぱホヤのイメージが、クセがあるってのが皆さんそういうので、でもやっぱここのホヤ食べると、“これがほんとの味なんだ”ってみんな言ってくれますね。こだわり・・・うん、そうですね、漁場をあまり密集させたくないので、のびのびすぎても駄目なんですけど、ある程度の競争力をホヤにも持ってもらえるくらいの密集度で、ホヤを海中に吊るしてあげると、すごいあのホヤっていっぱい食べるんですよものを。なのでそれで競り勝つヤツが最後に残るので、そこらへんをちょっと意識してますやってます。のびのび過ぎず、かといってあまりストレスを与えてもだめなので、そこのバランスをとってはやってますね。」




ホヤの種苗・・・いわゆる赤ちゃんを、約7割も出荷しているのが鮫浦湾!まさに聖地です!

苦手な人も多い食材ですが、鈴村さんは美味しいホヤに出会って開眼。今は大好きといいます。阿部さんも、“鮮度落ちが早く、本当に新鮮な美味しいものを食べていないからでは?”とお話しされていました。もしも“苦手”という方は、海から上げたばかりの新鮮なホヤをぜひ一度味わってみて欲しいと思います。

今は国内の消費も順調に伸びているという東北のホヤですが、じつは先日のWTO最終審の日本の逆転敗訴によって、危機的な状況に陥っているといいます。どういうことなのか??

『LOVE & HOPE』、明日も鮫浦湾のホヤ漁師、阿部誠二さんのお話です。

2019年4月30日

創業100周年を迎えた港の酒屋「すがとよ酒店」

今朝は、今月創業100周年を迎えた、宮城県気仙沼市の酒屋さん、「すがとよ酒店」を営む、菅原文子さんのお話しです。

菅原さんは、東日本大震災による津波で、自宅兼お店が流され、お父さん、お母さん、そして三代目店主だったご主人を亡くされました。それでも震災の1か月半後に、息子さんたちと一緒にプレハブでお店を再開。当時、行方不明のままだったご主人に宛てた手紙は、「恋文大賞」を受賞し、その後、ご主人の亡骸も見つかって、そして2016年冬には、地元の鹿折地区にお店を再建しました。

大きな悲しみを乗り越えて、迎えた100周年。あらためて胸に浮かぶ思いとは?


「まあの8年前のことを考えましたらね、今日のような日がくるなんて本当に想像もつきませんでしたね。悲しいことのご縁だったんですけど、たくさんの人に出会って、お力を頂いて、無我夢中できたんですけど、本当に感謝でいっぱいです。毎朝お仏壇で必ずお参りするんだけど、じいちゃんばあちゃんお父さん、本当に今日はお天気も良くてね、きっとなんかみんなも笑顔で、どっかで見てるんだろうなって思ってね。まあ、よく頑張ったなって言ってくれてるかなと思ったり。うん。」




すべてをのみ込んだ津波から8年、どんな思いでこの道程を歩んできたことか・・・。そして迎えた100周年。菅原さんは“記念のお酒”を造りました。

◆「百周年記念酒 初代豊吉」
「気仙沼には蔵元が2つございまして、それでこの100周年迎えるにあたって何か記念になること思った時に、酒造米を育ててそれでお酒を作ろうと思いまして、去年市内の田んぼを借りまして、宮城の酒造米の「蔵の華」を稲から育てて、で狩り取って、市内の蔵元さんに頼みまして、それで先月出来まして、特別純米酒で四合瓶と一升瓶、それから純米大吟と3種類を商品化しました。ラベルの名前は初代が豊吉という方だったので、「初代豊吉」にしました。私が嫁に来たときはまだお元気だったんですけど、ほんとに穏やかな顔でね、ニコニコしてた顔が思いにあってね、感謝の思いで書きました。」






「百周年記念酒『初代豊吉』」、このラベルの文字は菅原さんが書かれました。特別純米酒はきりっと辛口、純米大吟醸はより口当たり柔らかく薫り豊か。いずれも三陸の海の幸と合わせて飲みたい旨い酒です。

タンク1本分の限定酒のため今ある分で終了ですが、お店に電話して頂ければ郵送での販売もして頂けます。オフィシャルFacebookページに電話番号が掲載されていますので、ぜひ苦難を乗り越えて生まれた100周年記念酒、皆さんも味わってみてください。祝い酒としての送りもにもふさわしいと思います。
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パーソナリティ 鈴村健一

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