2019年5月9日

岩手県大槌町で活動するNPO法人「アラマキ」副代表、吉野和也さん?

今週は、岩手県釜石市及び大槌町を拠点に活動しているNPO法人「アラマキ」の副代表、吉野和也さんのお話し。

2011年の東日本大震災の直後、東京から大槌町の避難所へ移住、「大槌復興刺し子プロジェクト」を立ち上げ、その後、NPO法人アラマキを設立して「大槌食べる通信」を手掛けるなど、復興につながる活動を続けている吉野さん。

豊かな自然に恵まれた大槌町の魅力を感じながら、移住から8年を迎える吉野さんに、あらためて大槌の良さについて、伺ってみました。


◆「移住者だからこそ感じる大槌の魅力」

「たぶんその土地に住んでいる人ってその土地が当たり前だからその良さってわかんないですよね。たとえば大槌で獲れるホタテって、日本でいちばん浜値っていうか、鮮魚店とかが買う金額が高いと言われているんですね、高い時が何回かあるみたいな。でもそれって地元に住んでいる人からすると、隣の山田でも釜石でもホタテは作ってて、そっちが浜値が高くなることもあるし、あんまり自分たちが優れてるって思いづらいところがあるんですけど、ただそれは僕たちよそ者からすると、この漁師のおっちゃんが作ってるホタテこんなに美味しいなんて本当に驚きだしすごく輝いてるものなんだってことを、よそから来ると気付くんですよね。大槌だとワカメ、ホタテ、牡蠣、あとは鮭・・・新巻鮭発祥の地と言われているので。は有名ですね。あと原木しいたけ。それで日本一の賞を獲ったりもしています。すごく美味しいです。」




肉厚なホタテの美味しさは言うに及ばず、ワカメ、牡蠣、シイタケ・・・そして大槌湾の風景の美しさも素晴らしいものがあります。そんな大槌町にもこの春、「三陸鉄道リアス線」が開通しました。もちろん大槌町でもこれに期待する声が大きいといいます・・・


◆「町にあふれるさんてつへの期待」

「大槌にまた人が来る一つの経路であり、三陸の景観を楽しめるすごく有効なものだと思うので、地元の人たちもそういうもの、外からの人の受け入れだったりとか、自分達もそれを楽しむことであったりとか、そういうことを三陸鉄道さんと一緒になってやっていけるようなことになったらいいなと思います。」




ひょっこりひょうたん島の形をした大槌駅。2階が展望台になっているので、ぜひこの地を訪れた時には、上がって大槌の町を見渡して欲しいと思います。高い建物が無いぶん、町のぜんぶを見渡すことができます。

そして秋には隣駅の鵜住居に出来た「復興スタジアム」で、ラグビーW杯の試合も2試合行われます。特別列車も運行予定。たくさんの人が集って大槌の魅力が知れ渡る機会になればと思います。

『LOVE & HOPE』、明日も吉野さんのお話し、続きます。

2019年5月8日

岩手県大槌町で活動するNPO法人「アラマキ」副代表、吉野和也さん?

今週は、岩手県釜石市及び大槌町を拠点に活動しているNPO法人「アラマキ」の副代表、吉野和也さんのお話し。

2011年の東日本大震災の直後、東京から大槌町の避難所へ移住、「大槌復興刺し子プロジェクト」を立ち上げ、その後、NPO法人アラマキを設立して「大槌食べる通信」を手掛けるなど、復興につながる活動を続けている吉野さん。

震災、そして移住から8年が経ち、吉野さんの目には、大槌の復興がどう映っているのか?あらためて伺ってみました。


◆「問題は山のように」

「復興って何だろうって思う時があってですね、それは立場によっても違うんですけど、ハードとか道路とかですねそういうのが元の通りに戻ることが行政目線のものだったりするんですけど、ただ大槌を含む三陸沿岸っていうのは震災前から人口が減ってるし、産業が衰退してるし、下り坂だったんですよね。それが復興の特需というかいろんな工事が入ってきてちょっと持ち直して、でもその元々の流れは変わっていないので、その復興の特需が終わってしまえば、また落ちていくというのが今の状況です。とはいえそれって日本中の地方都市、過疎とかそういう産業衰退の人口減少って言われてるところではどこでも起こってることで、でも三陸沿岸部、たとえば大槌とかで言えば、ほかの土地よりも課題解決の力がすごく集まっていると思うんです。僕みたいなよそ者もたくさんいるし、企業もそこに支援に入る、国もまあそういう予算をつけるということがあるので、すごく恵まれた状況で課題解決にチャレンジができているのが、今のここだなと思います。で課題といえば本当にたくさんあるんですよね。たとえば人が雇用できない、たとえば水産加工工場も工場再建してこれからフル稼働でどんどんやっていきたいって時に働く人がいない。でコミュニティ・・・元々は周りの集落40世帯みんな顔見知りだったのが、みんな仮設住宅に入って、6〜7年経ってやっと知り合いになってきたなと思ったら今度は災害公営住宅の本設に移ってまた知らない人達だらけになるみたいな、ていう問題もありますし、だから問題、山のようにあるという感じですかね。」




この春、三陸鉄道が開通して「大槌駅」が出来、商店やコンビニ、文化施設もあって、少しずつ住宅も再建が始まっている大槌町。8年が経ちますが「町の賑わい」という意味ではまだまだで、これからどう町が出来上がっていくのか、その途についている、という状況にあります。

吉野さんのような外から来た人の力や、観光で町を訪れる交流人口を増やすことが何より必要で、吉野さんのNPO、
アラマキではそのために様々なアイデアを実践しています。

『LOVE & HOPE』、明日も吉野さんのお話し、続きます。
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パーソナリティ 鈴村健一

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