2018年6月29日

6月29日 やさしい日本語

今週は大阪北部地震を受けて、改めて防災減災の情報、お伝えしています。今日は、これから先、我々も考えていかないといけない、日本在住の外国人の方とのコミュニケーションについて考えます。

例えば、災害に見舞われ避難しなければいけない時。ご近所の外国人の方に 声がけをするケースが、これから、当然になっていきます。

そんなときに有効な言葉はなにか。最近は、「やさしい日本語で話しかけよう」という取り組みが全国的に広まりつつあります。「やさしい日本語」の普及に取り組むNPO「多文化共生リソースセンター東海」の土井佳彦さんに伺いました。

◆「やさしさ」を持って話しかける
災害の時に初めて聞く言葉があります。例えば「避難」とか「炊き出しをする」とかって外国人の方は、なんだろう?と思うわけですよね。やさしい日本語のコンセプトとして、やさしさと言うのは相手によって変わるというのがあります。例えば「避難してください」と言って分りましたと逃げる外国人もいます。でも、言ってもわからない場合は、「逃げてください」とか別の言い方をしてみる。というふうに、やさしい日本語だったり、やさしい英語がとても大きなコミニケーションツールになると思います。

それから私が実際に被災した外国人の方から聞いたのは、自分の町が被災してできるだけ遠くに行こうと思って駅に行ったら、ラジオで「電車は“ふつう”です」と言っていた。普通だったら大丈夫だと思って駅に行ったら、電車が動いていない。普通じゃなかったの? と思ったと。彼らにとって「ふつう」というのはノーマル、普通という意味で理解していますが、ここで言う”ふつう“は「不通」、つまり動いていないという意味ですよね。同じ言い方なんだけれども意味が違うということで戸惑ったという話は阪神淡路大震災の時にもあったそうですし、同じように熊本地震の時にも地元の新聞に掲載されていました。

それから単純に言葉の言い換えだけじゃなくて、文化的な背景の違いもあります。例えば地震が起きたときに「早く学校に避難してください」という言い方をします。日本人は学校の中に体育館があってそこが避難所になっていて、避難所に逃げると誰でも食べ物がもらえて寝泊まりできて、しかも無料だということは分かっている。だから学校に避難しろというのは「安全な場所に逃げようね」ということなんですが、そんな国はなかなかないんですね。学校=避難所で安全です、と結びつかないと、地震が起きてもそもそも学校に避難しようということがないんですね。そこは日本ならではの身の守り方なので、言葉と同時に文化的な背景も含めて共有していくのが大事かなと思いますね。


同じように「高台に避難してください」とか「頭上からの落下物にそなえて頭部を守ってください」も外国人の方にはわからないことが多いそうです。「あっちに逃げて」でいいし、「あたまをまもって」と言えばよいわけです。
もう一つのポイントとして、あまり丁寧な敬語はやめた方が良いともいいます。「させて頂きます」「あちらのほうになります」といった言葉は複雑な言葉で分かりにくいそうです。

そして、この「やさしい日本語」。外国人の方を助けるだけではなく、もう一つ、大きなメリットがあります。

◆やさしさが、共助につながる
やさしい日本語で情報が理解できれば、次の行動を自分たちで選択できるようになるというのがあります。東日本大震災では、やさしい日本語でコミュニケーションをとれた外国人の方々が、被災者というだけではなくて避難所の運営の中に関わる支援者にもなっていったんです。例えば避難所でボランティアが皆で炊き出しをしたり掃除をしたりしますよね。その時に「炊き出し」と言ってもわからない。でも「みんなでご飯作るよ」と言えば「僕も参加する」ということになる。「朝の一斉清掃の時間です」と言われても何だかわからない。「掃除するんだよ」とひとこと言えば「ああ手伝いますね」と外国人の方も一緒に活動することができます。救援物資の仕分けをする時も、「水とトイレットペーパー分けようね」と言い換えて、みんなで集まってやることができたそうです。外国人を支援するツールというだけじゃなくて、外国人の方々と一緒に何かをするためのツールとして、彼らをエンパワーメントしていくツールとしてもやさしい日本語は前よりももっと注目されているんじゃないかと思いますね。


※LOVE&HOPEは、来週から時間を移動します。一部の局を除いて、6:25からの放送となります。今後もぜひ、お聴きください。

2018年6月28日

6月28日 企業・教育機関の災害対策

今朝は、企業や教育機関の防止減災の「いま」についてお伝えします。
お話を伺ったのは、働き方評論家で千葉商科大学専任講師・常見陽平さん。

職場環境、企業の社員対応に詳しい方ということで、大阪北部地震を受けて、企業における、社員の安否確認などの対応について伺いました。

◆あなたのお勤め先の「安否確認」は?
近年では企業の防災では「安否確認システム」というものが入っているんですね。全社員にメールですとか、そういったものが送られてそこですぐにURLをクリックして安否を入力するみたいなことがあって、実は普段からそのシステムの動作確認などを避難訓練を兼ねて行っていたりするんですね。

安否確認のシステムには様々な方式がありますが、何か災害やあったときにスマートフォンやそういったものを経由して企業に安否を知らせる。そういうシステムがあるということです。アプリの場合もあればウェブサービスの場合もある。またFacebookにも安否確認システムが実装されていて、関西エリアにいたら無事を報告すると言う機能が動いて、僕もたくさんの方から安否の報告がありましたがそういったシステムが実装されていたりします。安否確認システムみたいなものはシステムとして売られているんですよね。それは私が会社員だった十数年前から存在しておりまして、様々な企業や教育機関で導入している状況があると言う事ですね。

また、今回の災害においてもSNS上ではいわゆる出社しろと言われたと言う声もありました。それはそれで問題だとは思いますが、だいぶここ数年は大雨・大雪・台風・地震の時には、早く帰ろうと言う意思決定が早くなってきてると思いますね。


ということで、安否確認のシステムを導入している企業は増えているということですが、ぜひ、あなたのお勤めの会社はどうなのか、確認をする必要がありますね。

そして、企業と同じくで気になるのは、学校、教育機関の場合はどうか。常見さん、大阪北部地震で実際にあった例を教えてくれました。

◆BCP 事業継続計画とは
週末にトークイベントがあって大阪に行ってきました。私が見た限りで言うと実に普通に大阪の街が動いていたという印象でしたね。大阪のトークイベントに関西の有名大学の職員が来ていて、いわゆる危機管理の話を一通り聞いたんですけれども、あっという間に休校の意思決定をして、キャンパスに何人いるかも具体的にほぼ把握したそうで、キャンパス内の宿泊施設のキャパシティーなども計算して対応を行ったんですね。

極めてすごい意志決定だと思ったのは、残っている学生数とキャンパス内の非常食の数を計算して、いくつかのキャンパスが分かれている大学だったんですが、あっという間に自前でシャトルバスを用意したんです。非常食が足りなくなりそうな学生たちを別のキャンパスに移送するというところまでやったんですね。

大手企業も大学もここ数年何度も震災が起こっているわけですし、そういったことに対する危機管理を進めている会社はあるという印象です。東日本大震災の時にもいくつかの工場が被災して、サプライチェーンの中であるパーツが調達できないみたいなことがあって、BCP(事業継続計画)が注目を集めていて、何かあったときにどうリカバーするか、もしこの拠点が潰れたらどうするかということを策定する動きが顕著に起こっているというところです。


お話に出てきた「BCP」。日本語では「事業継続計画」と呼びます。
自然災害だけでなく、火災、テロなどを想定して、損害を最小限にとどめ、事業の継続・復旧の方法を取り決めておく計画のこと。アメリカ同時多発テロ以降、日本でも注目され広まっています。BCPは会社の存続だけでなく、投資家やマーケット関係者、そして消費者の「信頼」に繋がるものとしても重要視されているといいます。つまり、社会的な責任として意味が強い。覚えておきましょう。

2018年6月27日

6月27日 電車の中で大地震に遭った時の心構え

今朝は大阪北部の地震から学ぶ、“電車の中で大地震に遭った時の心構え”をお伝えします。

朝のラッシュ時に起きた大阪北部の地震。大阪付近のJR、私鉄、地下鉄が全面的に運転を見合わせ、多くの人が車内に長時間閉じ込められる事態となりました。
きのうは、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに襲われる確率を示した、最新の「全国予測地図」が公表されたばかりですが、万が一、満員電車の中で大きな地震が来たらどうなってしまうのか?鉄道の地震対策と、地震に遭遇した時の心得を専門家、鉄道ジャーナリストの枝久保達也さんに伺います。

まずは、乗車中に地震に遭遇したケースについて。

◆鉄道の地震対策と、地震に遭遇した時の心得
今回の大阪北部の地震は8時ちょうど前ということでラッシュ時間帯にあたったわけですけど、そういった意味では今回の地震でいろいろな教訓が新しく見えてきたと言えると思います。
まず緊急地震速報を受信したり、あるいは列車が大きな揺れを感知した場合はまず列車は緊急停止をします。これは走行しているより停止している方が揺れに強いということで安全を確保するために列車は止まります。そして揺れが治まって安全が確認されたらそこから避難したり、あるいは運転再開といった手順になるのですが、なかなかその場にいる乗務員だけで避難するのは難しいので、周辺の駅から駅員が応援に駆けつけて列車からお客様をご案内する流れになるので、どうしても長い時間がかかってしまい、先日の大阪の地震でも2〜3時間列車の中でお待ちになったという話も聞きました。ただ皆さんが勝手にドアを開けて車外に出てしまうとケガや事故につながる恐れもありますので、案内に従って避難することが重要になります。車内で長く待機している場合は周辺で具合の悪い方、ご高齢の方がいらっしゃると思うので席を譲りあったり、あるいは車内が暑くなってきた時に空調が切れてしまっても窓が開けられるので、周りの方の状況にも気を配りながら乗客同士助け合って、手助けし合って避難するというのが重要なことだと思います。
通勤電車だとトイレが付いていないケースもありますし、仮にトイレが付いている車両でも停電の時は使えなくなることが起こり得ます。最近は非常時用に非常トイレを準備して必要に応じて貸し出している会社もありますので、まずは車掌さんに聞いてみるというのが一番現実的な方法かなと思います。最近はエレベータでも閉じ込め対策として中に非常用トイレや飲料水を設置する場所も増えていますので、車両も安易に外に出られないのであれば非常用の備品を備えるといったことは今回の地震を踏まえて鉄道会社もより一層、どこでもいつでも起こりうることとして準備を加速することが必要になってくると思います。


そして、都市では地下鉄に乗っている時に大地震に遭遇することも想定されます。地下では、「パニックによる混乱がもっとも怖い」と枝久保さんは指摘します。

◆パニックによる混乱がもっとも怖い
地下鉄で地震が起きた時、地下ということで不安や恐怖感があると思いますが、実は地下のトンネルの方が揺れに強いという特性があります。それはトンネルや駅が地面と一緒に揺れるので影響を受けにくいという特性によるもので、さらに阪神大震災以降の補強工事が進んでいるのもあって、損傷が生じるとしても駅自体がつぶれたりトンネルが崩落したりということが起きないような強度になっていますので、心配しないでパニックにならないで誘導がはじまったら避難していただくと。そういった落ち着いた行動をすることが地下の場合なにより大事かなと思います。
また駅構内で停電が起きた場合、灯りは電気が停まっても灯し続ける非常灯がありますので駅構内が真っ暗になることはありません。4〜5時間は電気を供給できる設計になっていますので避難が完了するまではしっかり電気が供給されるようにできています。


通勤のラッシュ時、多くの人が集まるだけにパニックがいちばん怖い。正しく恐れつつ、落ち着いて行動できるよう心掛けたいし、それには、自分の通勤・通学路で地震が発生した場合、まずどのように行動するかを想定する、心の準備をすることが大切ではないでしょうか。

2018年6月26日

6月26日 SNSでデマを拡散しないために

今朝は大阪北部地震でも問題となったSNSで拡散する「デマ」について取り上げます。
熊本地震でもありましたが、今回の地震でも「京セラドームに亀裂が入った」「シマウマが脱走している」といった根も葉もないデマ。そして「外国人が犯罪をしている」といった差別的なデマ、というか大嘘が広がり問題となりました。

まったくもって腹立たしい話ですが、ここは冷静に、こういうデマをSNSで拡散しないために我々ができることを改めてお伝えします。お話は、法政大学准教授で、災害時のSNSに詳しい、藤代裕之さんです。

◆デマを拡散しないために
災害時のデマ情報というと、「ライオンが動物園から逃げた」とか、東日本大震災では「石油会社の爆発で人体に影響のある雨が降る」というようなことがあるんですけど、その時ちょっと止まって考えてみるということも大事。チェック事項があります。まず流れてきている情報の発信者を確認してほしい。facebookやTwitterは知らない人の情報も流れてきますので、その方が被災地にいる人なのか。被災されている方に非常に近いところにいる方なのかを確認する必要がある。発信された情報だけじゃなくその方のアカウントを確認して、それ以外にどんなことを発信しているかを確認するとある程度わかる。もしかしたらこの人はコピーしたりデマを流している人なのでは?というように確認できます。もう1つはその内容を検索してみると、すごくたくさんひっかかる内容かもしれない。それだとデマかもしれないですよね。なのでまずは発信者を確認する。それから内容を検索する。その2点を確認するだけで随分自身がデマを拡散してしまうことが減ってくると思います。


そしてもう一つ。良かれと思って、人を助ける目的で 情報を拡散したものが、逆に混乱を招くケースもあります。引き続き藤代准教授のお話です。

◆正しい情報が「デマ化」する
実は災害の現場ですごく困るのは救助情報や支援情報が適切では無い、正しくない状態で拡散され続けるというのがかなり被災地の負担を多くすることになります。
「助けて、いま生き埋めです」というものが拡散される。助かったとしても、「助けて」の情報はずっとSNS上で拡散を続けることがあるんですね。これも研究でわかっていて、「助けてください」というツイートはすごく拡散するんです。しかし「助かりました、ありがとうございました」というツイートはほとんど拡散しない。「助けてください」だけがSNS上に残り続けてずっと拡散し続けるということがあるわけなんですね。それで被災地の現場が混乱するということが実際に起きているということです。
ですから拡散するときには、例えばTwitterだったら<リツイート>で拡散するというやり方があります。本文をコピーして、自分でツイートするのではなくて、流れてきた情報を<リツイート>すれば、元の情報が消えた時にそのツイートも消えるという仕組みにTwitterはなっているんですね。そうすると「もう助かりましたよ」「物資はもう来ましたよ」ということになって、元の発信者の方がツイートを消した場合、リツイートだったら自然と消えてデマにならない。良かれと思って情報をコピーして別のSNSに投稿するということもあるわけです。LINEの情報コピーしてTwitterに載せたり、Facebookの情報をTwitterにコピーするということも実はSNS上でデマが消えない要因になっているんですね。当事者以外の方が、別のSNSから投稿コピーしたり、心配だからとツイートのコピーをまたツイートするということは控えていただきたいなと思います。


「助けてください」は拡散しやすい。 一方、「助かりました」は拡散しにくい。我々は、センセーショナルな情報を人に広げたくなる生き物だということを認識したい。その上で、その書き込みが「いつ」「どこで」「誰によって」発信されたものなのかちゃんと確認。内容を検索する。これが大切。災害への備えの一つとして、SNSの特性をしっかり知っておく必要があります。

明日も大阪北部地震を受けて、防災減災の情報をお伝えします。

2018年6月25日

6月25日 都市災害・ブロック塀の課題

今朝は大阪府北部の地震で小学校のブロック塀が倒れ、女子児童が犠牲になった問題をうけて、そこから見えてくる「都市防災、ブロック塀の課題」について専門家に伺います。

ブロック塀の危険性が認識されたきっかけは、40年前の宮城県沖地震。ブロック塀の倒壊による犠牲者やけが人が相次ぎました。これをうけて、建築基準法が見直され、高さの上限が3mから2.2mに下げられ、1.2mを超す場合は補強するための「控え壁」が必要となりました。しかし、その後も多くの地域で対策が不十分なブロック塀が、多く残されています。おととしの熊本地震では益城町で2人が下敷きに。地震後、益城町のブロック塀調査したところ、基準を満たさない塀はおよそ9割だったといいます。

なぜ宮城県沖地震の教訓は活かされていないのか。兵庫県立大学大学院 都市防災を研究する 室崎益輝教授に伺いました。

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Q:子供たちの安全を守るための小学校で、危険な壁が放置されています。宮城県沖地震をきっかけにブロック塀の耐震化が見直されたのになぜこれだけ対策がされていないのでしょうか?

一言でいうと、ブロック塀の危険性が忘れ去られてしまったということだと思う。阪神大震災だと建物の倒壊で耐震補強、東日本大震災では津波の被害が大きかったので高台移転というような防災上の課題が指摘されてきた。その中で宮城県沖地震でもその他の大きな地震でもブロック塀の倒壊は起きているんですけどさほど大きな話題にならなかったということだろうと思う。同時にブロック塀の回収作業に膨大な労力がかかるんですけどかなり手続きが面倒なので、ついつい面倒なことを後回しにしてしまう風潮があったと思います。

Q:小学校というと、校舎や体育館の耐震化も気になりますが、こちらの対策はどうなっていますか?

小学校の校舎の耐震化は文科省も力をいれて目標を明らかにしてきたので全国で8割〜9割が耐震化できていると思う。東日本大震災で体育館の天井が落ちたのでこれについても耐震化が進められてきているとは思いますが、ブロック塀については文科省の耐震化の点検項目にもいつの間にか抜け落ちていたので、点検項目がないので学校側もチェックをしなかったということもありますし、それから学校の先生方もブロック塀の危険ということをしっかり生徒たちに教えてこなかったし、知らなかった先生もいたと思う。だからブロック塀の危険も知らないし、建築基準法に違反していても、それが子供命を奪うものだとは思わなかったのではないかと思うので、先生方の意識の問題もあると思います。

Q:同じブロック塀でも、鉄骨が入っているか入ってないか。「控え壁」があるかないかは見分けることができない。大きな地震が来たらやはり塀から「離れる」しかないのか?

まず、40年前の宮城県沖地震より前に作られた古いブロック塀はほぼ100%鉄筋は入っていない。だから古いブロック塀には近寄ってはいけない。ところが今回のようなブロック塀は新しく作られたブロック塀でも法律が守られていないので、どうしようもない。
私は宮城県沖地震以降、子供たちに教える機会があるたびに、ブロック塀の横は通らないようにと教えているんです。にも関わらず今回の件もブロック塀の横にわざわざ通学ラインをひいていたということで、やはりブロック塀の危険を行政や学校が気づいていなかったということだと思います。

Q:もし新たなものに作り替える場合、なにか良い方法はあるのですか?

今回、プールの中の子供たちが外から見られては困るということで目隠しをしたいという意図だったんだけど、見通せなくて安全だということだと「生け垣」が一番いいんです。樹木を上手に植えて外からも見えないようにするし倒れても被害が少ない。
生け垣にするというのは学校だけではなくて市街地でもブロック塀を止めて生け垣にしようというのはかなり取り組まれてはいる。自然との共生にもつながるし命の安全にもつながるという意味で生け垣化を進めたいとおもいます。


兵庫県立大学大学院 都市防災を研究する 室崎益輝教授に伺いました。

2018年6月22日

6月22日 災害時の外国人対応

今朝も大阪府北部で起きた地震に関する情報、お伝えします。

今回の地震で被災した方、避難所で生活をしている方の中には関西在住、または、観光でやってきた「外国人」の方も確実に含まれています。今朝は、大きな災害が起きた時の、外国人の方への対応についてNPO「多文化共生リソースセンター東海」の代表理事・土井佳彦さんにお電話で伺いました。

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速水:多文化共生リソースセンター東海とはどんな活動をする集まりなんですか?

土井:主に東海地域で外国人住民の方たちとの共生のまちづくりに取り組んでる団体です。

速水:高槻市はおよそ3000人、大阪府全体では21万人の外国人が暮らしているということなんですが、今回の地震のような災害時、在住外国人をサポートする仕組みはどうなっている?

土井:10年以上前、2007年の新潟中越沖地震以降、各自治体や国際交流協会が中心となって、災害が発生した後に「災害時多言語支援センター」という在住外国人を支援する組織を立ち上げます。その訓練を日頃から重ねていざというときに備えている。今回も大阪府、府の国際交流財団が一緒になって震災当日にセンターを立ち上げ、ホームページやFacebookを通じて多言語で情報発信をしています。

速水:じゃあ今回の災害では機能したということ?

土井:そうですね。想定していた動きはそのとおりになっているので日頃の訓練と関係者の皆さんの意識の高さを感じているところです。

速水一方で、大阪や京都は観光で訪れる外国人も多い。日本を知っている外国人とは違う。彼らに対するケアが「不十分だった」との報道もあるようですが?

土井:やはり災害時ですので十分だったということ自体がありえないと思う。出来ていないことを探せばキリがないと思う。すでに日本に暮らしている外国人、短期の観光客では対応がかなり違うんですね。観光客の方が災害時に頼るのは、団体客であれば同行する添乗員。個人であれば近くの旅行会社や観光協会、交通がストップしてしまった場合はホテルなどの従業員に頼ることになると思う。観光客の対応と在住観光客の対応は分けてやっている状況だと思う。

速水:これは我々が海外旅行をした時も、同じことが言える?

土井:私達も海外で地域の言葉が十分にわからない、その地域ではどんな災害が起きてどうすればよいのかわからないというのは同じ。よく言われることだが、旅行前にその国の言葉をちょっとでも調べて、いざというときに頼りになる旅行会社や各地の日本大使館の電話番号くらいはメモしておいたほうが良い。逆に今回のケースは世界に報道されていると思うんですよね。海外の人達が日本人に限らずやってきた観光客のためになにをしたらよいか。日本の災害多言語支援センターの存在を知って、各地で観光客への対応が進むと、世界中で旅行者が安全に行き来できる社会になるのではないでしょうか。

2018年6月21日

6月21日 高槻市ガス供給停止で飲食店は

今朝も大阪府北部で起きた地震、被災地からのレポートをお伝えします。

この地震による影響で、高槻市、茨木市などの11万戸余りでガスの供給停止が続き、25日をめどに復旧する見通しだということです。大阪ガスでは、全国のガス会社からの応援人員を2900名増員しても「1軒ずつ安全確認をする必要があり、1週間かかる」ということ。

今朝は、およそ4万5000戸でガスが止まっている高槻市から、1940年創業の食堂「多津屋」3代目店長 はなだじゅん さんに今の状況伺いました。

◆ガスが使えないだけで、なに不自由なく
水道はここから車で10分ぐらい行ったところで水道管が破裂した事故があったみたいですけど、水は出ます。たまに茶色い水が出ることもありますが、水はでます。あとはガスが今止まっていますね。地震がおきて15分くらいしてからガスが止まりました。うちの周りの飲食店さんやガスを使うパーマ屋さんなどはお店を閉めています。ニュースを聞く限りでは、今週いっぱいは営業できないのかなと思っています。月曜以降に復旧するのかな?とはてなマークでおります今。自宅は店から5分〜10分のところにありますので店と同じ状況でガス出ません。生活に関してはガスが使えないだけなので、別に不自由なく過ごしています。風呂に関しては夕方にちゃっと水でも浴びて済まそうかなとかね、料理に関してはレンジでチンできるようなものを揃えているのでまだ不自由はしていませんね(笑)。ガスだけですね、なんとかしてほしいのは。店が営業できないこと自体が不便もなにもないんで、
この周りだけかもしれないですけど意外にみなさん元気というか、気丈な方ばかりなので、「あれ大丈夫か?これ大丈夫か?」と言ってもらうのも嬉しいんですけど、「なにか手伝おうか?」とひとこと言ってもらうだけでこちらもほっとします。こちらから助けてくれ、とは誰も言わないと思うので。あまり気にせんと、声をかけてもらえいたいです。「被災あって大変やろ?」とか気にしないで、「大丈夫か、どうしてる?」程度で大丈夫だと思います。


今止まっている都市ガス、1週間=25日をめどに復旧する見込みということで、お店が再開したときどんなメニューを食べていただきたいか、伺いました!

◆待ってました!とばかりに来てほしい
普段通りのものを食べていただきたいですね。カツを卵とじしたものなんですけど、ダブルカツとかダブルカレーとかいう商品を食べにきて、「あ〜これあって良かった!」って言われたいですね。近隣のお客さんがほぼで、毎日とは言わないけど2日〜3日に一回程度来てくれるお客さんばかりでうちもってますので、待ってました!とばかりに来てほしいですね。


今朝は、およそ4万5000戸でガスが止まっている高槻市から、1940年創業の食堂「多津屋」店長 はなだじゅんさんのお話でした。

ライフラインの復旧も対応が急がれますが、今回の地震に伴う「家の片付け」などをお手伝いするボランティア活動もはじまっています。
大阪府、各自治体で災害ボランティアセンターが設置されています。
設置されているのは、吹田市、高槻市、茨木市、枚方市、豊中市
支援されたい方、したい方、詳しくは各自治体のホームページなどでご確認ください。

2018年6月20日

6月20日 大阪府箕面市コミュニティFMからのレポート

今朝も大阪府北部で起きた地震の被災地から、最新情報をお伝えします。

気象庁は、地震で地盤が緩んでいるのに加えて、昨日からの雨で “土砂災害” に警戒を呼び掛けています。
きのう夕方、箕面市の一部、5世帯に、直ちに避難が必要な「避難指示」が出ました。このほか崖崩れのおそれがあるなどとして、枚方市の12世帯と、高槻市の12世帯に「避難勧告」が出ています。

箕面市のコミュニティFM、「タッキー816みのおエフエム」から、小川亮さんに伝えてもらいます。

Q:今日、未明からこの時間までの雨の様子、箕面市ではいかがですか?

当初深夜にかけて激しい雨の恐れがありましたが、朝6時までは激しい雨は降っていませんでした。ただ6時を境に徐々に雨が強くなっている印象です。

Q:みのおエフエムでは現在、緊急災害情報を発信中ということで、今朝も小川さんは箕面市の災害対策本部に張り付いていらっしゃいます。これまでに入ってきている箕面市の被災状況、いかがですか?

昨日まで一部の地域で断水が発生していたんですが、昨日夕方全エリアで水道が復旧しました。

その他、地震の影響で地盤が緩んでいるので土砂災害の危険が上がってきていますので、警戒が強くなってきています。

Q:そんな中、放送で住民の皆さんに呼び掛けていることは?

今、市内14カ所で避難所が開設されていまして、そのうち13カ所で231名が避難されています。まだ市内で避難が必要な地域がありますので、引き続き放送のほうで避難を呼び掛けてまいります。

Q:これだけ、この後雨が強くなる予報が出ていますので、いま避難勧告が出ていない地域でも避難した方がいいところありますよね?

箕面市は北側に山がありますので土砂災害と隣り合わせという土地柄でもあります。
実は私の家も避難区域の場所にありまして、家族は実家の方で避難させているところです。エリア外でも自分の判断で避難された方が良いかと思います。

(箕面市では昨日の時点で、ガケ崩れの土砂災害警戒区域に「避難準備・高齢者等避難開始」を発令。ご高齢のかた、小さい子ども連れのかたなど避難に時間がかかる方へ、明るいうちの避難誘導を呼びかけている。)

Q:今日、学校などは休校に?

20日は、市内の小中学校・幼稚園・保育園全て休校・休園となっています。高校も山際の高校は土砂災害の危険があるということで休校になっています。

Q:小川さんの目からみて、住民の皆さんの表情はいかがですか?

大きな揺れがあった割には今のところみなさん落ち着いて行動していただけているなという印象です。今度も大きな余震に備えて皆さん各自準備をしている状況かと思います。


箕面市のコミュニティFM「タッキー816みのおエフエム」では放送とインターネットを通じて緊急災害情報発信中。詳しはこちらをご覧ください。

LOVE&HOPE、この時間は大阪府北部の地震について、最新の情報をお伝えしました。

2018年6月20日

6月19日 大阪府北部地震レポート

今朝は予定を変更して、きのう発生した大阪府北部の地震について。震源地に近い大阪市内在住、フリーアナウンサーの倉森ひとみさんに一夜あけた現在の様子などを伝えていただきました。

2018年6月18日

6月18日 南相馬市小高区「フルハウス」(1)

今週は、福島県南相馬市小高区に「フルハウス」という本屋さんを開いた芥川賞作家、柳美里(ゆう・みり)さんのインタビューをお届けします。

福島第一原発から20キロ圏内の小高区。2016年7月に避難指示が解除されましたが、住民の帰還は進まず帰還率は20%弱にとどまっています。電車を待つ高校生が時間をつぶせる場所、立ち寄れる場所を作りたい!と開いた本屋さん。ちなみに「フルハウス」は、柳美里さんが初めて出版した本の名前です。一軒家を改築した温かみのある外観と内装。本棚には、柳さんの友人である24人の著名な作家や映画監督などが推薦する本がメッセージのポップ付きで並んでいます。

いまは南相馬の住民でもある柳美里さん。福島とのかかわりは、震災直後から始まりました。

◆ダムの底に沈んだ集落と重なった
2011年4月22日に原発から半径20キロ圏内が警戒区域に設定されるというのをニュースで聞いて、その前日の4月21日に来てから私、福島県に縁がありまして。母が会津の南会津郡只見町というところで中学高校時代を過ごしたんです。こちらは浜通りなんですけど、浜通りが“原発銀座”と呼ばれる地域だとしたら、南会津郡只見町のあたりは“ダム銀座”と呼ばれていて、只見ダム、奥只見ダム、田子倉ダムという大きなダムが有るんですね。高度経済成長期に首都圏に電気を送るために作られたダムなんですけど、その話を小さい頃から聞いてたんですね。ダムの縁に立って、“ここには家があって、学校があって、川が流れていて、丘があって、大きな桜の樹があって、お墓もあった”というふうに、湖面を見ながら母が指さすんですね。で、“ここにはたくさんの人の悲しみが眠っているから、あまり近づかない方がいい”と母が言ってたんです。そして原発事故が起きて、半径20キロ圏内が警戒区域として立ち入りが禁止、制限されるというニュースを聞いて、田子倉集落というダムの底に沈んだ集落と重なったんですね。ダムの底に沈んだ集落へは行くことは出来ないけど、警戒区域として閉ざされる前だったら行けるのではないかと思って、4月21日にニュースを鎌倉の自宅で聞いて、すぐに向かったんです。楢葉の検問所から入って、夜の森の桜並木を歩いて、そのあたりで日が落ちて、浪江小学校、請戸港まで行けなかったんですけど、家が倒れたり家財が道に倒れ掛かっていて。そのあたりで時間が0時をもって警戒区域として閉ざされるということだったんですけど、0時になってしまったんですね。で、福島第一原発の正門前に行って、そこから楢葉の検問所に抜けたというのが最初です。当時は、私はこんなに早く解除されると思ってなかったんですね。30年40年と立ち入ることが出来なくなるのではないかと思っていたので、いま見ておかなければ、もしかしたら私が生きている間は見ることが出来ないというふうに思って、見る、知る、という気持ちの方が勝っていましたね。


2011年4月のあのタイミングで、原発20キロ圏内に向かったその決意と、それから移住までしてしまう経緯については、明日以降お伝えします。

2018年6月15日

6月15日 東北復興グルメ 三陸ウニざんまい(5) 洋野町のウニ

『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
たくさんのご応募ありがとうございます。
6月15日(金)岩手県洋野町の「獲れたてウニの牛乳瓶詰め」当選者は、、、

・ぱぱす さん
・南河内の名探偵 さん
・かわせみ さん

です!
おめでとうございます!

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今週は、『東北復興グルメ!三陸ウニざんまい!』と題して旬を迎えた“東北のウニ”の話題をお届けしています。黒潮と親潮が交わる三陸は、世界有数のウニ産地。今まさに旬を迎えて、身が詰まった旨みたっぷりなウニが収穫されています!


今朝ご紹介するのは“ウニ牧場がある”という、ウニ好きの聖地、岩手県一の水揚げを誇る、洋野町のウニです!
洋野町のウニ拠点、「ひろの水産会館『UNIQUE(ウニーク)』」にも出店している食事処、磯料理「喜利屋」の代表、高城岩雄さんに電話でお話伺います。

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LOVE&HOPE『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
今朝は岩手県洋野町の獲れたてウニの牛乳瓶詰めを3名の方にプレゼントします!『LOVE&HOPE』ブログのメッセージフォームから「洋野町のウニ希望」と書いてご応募ください。今日24時まで受付、当選者はブログで発表します。

食べに行きたい!という方、高城さんのいる磯料理「喜利屋」で美味しい絶品ウニが食べられ、ウニークでは牛乳瓶入りのウニを買って帰ることも出来ますので
ぜひ足を運んでください。

2018年6月14日

6月14日 東北復興グルメ 三陸ウニざんまい(4) 久慈のウニ

『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
たくさんのご応募ありがとうございます。
6月14日(木)岩手県久慈の「生のウニの牛乳瓶詰め」当選者は、、、

・フクロウ さん
・やまだやまだ さん
・まりねぇ さん

です!
おめでとうございます!
明日、金曜日も、お楽しみに!

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今週は『東北復興グルメ!三陸ウニざんまい!』と題して、旬を迎えた“東北のウニ”の話題をお届けしています。

世界有数のウニ産地として知られる東北、今まさに旬を迎えて身が詰まった旨みたっぷりなウニが収穫されています!

今朝は岩手県久慈市のウニです!「あまちゃん」で有名になった、ウニの本場!もちろん今日もプレゼントあります!

今朝は久慈市の美味しいものが揃う『道の駅くじ「やませ土風館」』の下向優さんに電話で伺います。


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LOVE&HOPE『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
今朝は岩手県久慈市の獲れたてウニを殻から出して、牛乳瓶に詰めたものを3名の方にプレゼントします!『LOVE&HOPE』ブログのメッセージフォームから、「久慈のウニ希望」と書いてご応募ください。

今日24時まで受付、当選者はブログで発表します。

食べに行きたい!という方は「道の駅くじ」や、小袖海岸の「海女センター」に行けば美味しい絶品ウニが食べられます。

『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』、ラストの明日は、“ウニ牧場”があるウニの聖地、岩手県洋野町のウニ自慢です!
お楽しみに。

『道の駅くじ「やませ土風館」』公式サイト

2018年6月13日

6月13日 東北復興グルメ 三陸ウニざんまい(3) 唐桑潜水ウニ

『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
たくさんのご応募ありがとうございます。
6月13日(水)「宮城県気仙沼・唐桑の潜水ウニ」の当選者は、、、

・ゆた さん
・パン坊 さん
・むぎ さん

です!
おめでとうございます!

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今週は、旬を迎えた『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』と題してお送りします!

東北の海は、世界でもトップクラスの漁場として知られています。その素晴らしい漁場で、旨みをたっぷりため込んだ「ウニ」は、今がまさに旬!!
ということで今週は、毎日 旬のウニを産地からプレゼント!

今朝は宮城県・気仙沼の唐桑から。リアス式海岸が育てた、ずっしり身の詰まったウニの産地として知られています。
宮城県漁協 唐桑支部でウニの水揚げ・販売を担当されている、吉田圭吾さんと電話を繋ぎます。おはようございます!


Q:さっそくですが、唐桑もウニが旨い!と大変評価が高いですが、その理由は?

通常のウニ漁は小舟の上から箱めがねで長いカギが付いた棒で獲るんですけど、ここでは「南部潜り」といって潜水士さんが潜って手で獲っている。船から潜水服に空気を送り込んでいるので2時間くらい続けて潜れます。水中でウニの実入りを確認しながら、品質のいいものだけを獲っています。

Q:この潜水士さんがいま、2人いらっしゃるそうですね。どんな方ですか?

1人がこの道40年を超える大ベテラン。80歳ぐらいのダイバーさん!!使っている船が30年ぐらいの船。

もう1人は震災後に唐桑の護岸工事で潜水作業してくれていた方で、唐桑の役に立ちたいということでウニ獲りをさせてくれないか、と潜水士に。年齢は40代後半あたり。関西から今はこちらに移住されています。

Q:気仙沼のウニのシーズンはこれから。7月ごろから?

潜水のウニとりは6月後半からスタート。今年は例年より水温が高い。去年は磯焼けで海藻が少なかったんだけど、今年は海藻もバッチリでウニが海藻を食べて実をつけるので、例年以上のウニが獲れると思います。

Q:それを送ってくださる?

はい、7月に獲れた一番美味しいウニを 牛乳瓶に入れて送ります。

Q:現地でもこのウニ食べられるんですよね?

「唐桑番屋」という牡蠣小屋で、夏季限定でウニ丼を提供しています。ぜひお越しください!


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LOVE&HOPE『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
今朝は宮城県気仙沼市・唐桑の「潜水ウニ」を、剥き実の瓶詰・およそ150gたっぷり入ったものを、3名様にプレゼント!
欲しい〜という方は、LOVE&HOPEのブログから「気仙沼のウニ希望」と書いてご応募ください。本日24時まで受付。当選者はブログで発表します。

※プレゼントは7月に入ってからの発送となります。

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LOVE&HOPE、あすは岩手県!ドラマ「あまちゃん」で有名になった北限の海女さんで知られる岩手県 久慈のウニです。お楽しみに。

2018年6月12日

6月12日 東北復興グルメ 三陸ウニざんまい(2) 金華ウニ

『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
6月12日(火)「殻付き・金華ウニ」の当選者は、、、

・バンザイ! さん
・アイママ さん

です!
おめでとうございます!
たくさんのご応募ありがとうございました!

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今週は、旬を迎えた『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』と題してお送りします!

6月は1年でいちばん「ウニ」が美味しい季節!しかも東北には全国にその名をとどろかすウニの産地があります。
久慈(くじ)、洋野(ひろの)、気仙沼、金華山沖、七ヶ浜・・・
そこで今週は各ウニの産地と電話を繋ぎ「おらほの浜の、ウニ自慢!」を伺っていきます。

★そして!毎日採れたてのウニを産地からプレゼント!

今朝は宮城県女川町の駅前商店街「ハマテラス」にお店を構える ウニ専門店「片倉商店」に電話を繋ぎます!片倉商店、岩渕葵さんです。おはようございます!

Q:片倉商店のウニは、どちらで獲ったウニですか?
宮城県牡鹿半島の先、金華山沖でとったウニです。金華山の周りの海域で、うちの父はじめダイバーさん達が毎日潜ってとっています。

Q:素潜りですか?
ボンベを背負ってそのままダイブしてとっています。

Q:震災から7年で、漁場の変化は?
最初はウニが食べる海藻がなくなって大変だったんですけど、そうすると実が薄くなってしまうので、不安定な時期が続いた。震災から7年経って餌はまだ回復してないんですけどだんだん落ち着いてきました。ウニも実もふっくらとしてきて、甘味があって実がすごくきれいなんです。色とかも。みなさんに食べていただきたいと思います。

Q:旬を迎えたウニ、片倉商店ではどのように販売していますか?
店舗ですぐ食べられるお造りウニ(生)と、ご家庭でウニ丼などにできる、むき身のパックを売っています。
加工だと「塩うに」、「石焼きウニ」があります。今から実もぷっくりしてきて、7月をピークにすごく美味しい時期に入ります。

Q:その場で食べてもいいし、ハマテラスでバーベキューができるようになったんですか?
そうなんです。「浜焼き」という施設が最近加わりまして、焼きウニにして食べている方も多いですね。焼くと香りがふわっと広がります。焼きウニのにおいが。香りが最高です。

Q:地元での、「漁師飯」 おススメの食べ方は?
うちではよく生ウニを煮物にするんです。じゃがいもとキャベツとウニとワカメを入れて一緒に煮てご飯にぶっけて食べるとごはんがすすみます。うち4歳になる息子がいるんですけど息子も大好きでウニが苦手な方もするすると食べられておすすめ。うちの母はその具を市販のラーメンに入れて食べています。。

Q:最後に片倉商店さんからウニのPRを
うちはみょうばん不使用で、海の味をそのままお届けできます。この時期にしか食べられないので、ぜひ贈り物などにも最適だと思うのでよろしくお願いします!


金華山沖と言えば、親潮と黒潮がぶつかる潮目となっていて、世界でも有数の好漁場として知られています。そこで獲れたサバは、「金華サバ」というブランドサバになって、高値で売られているところ。そんな海域で、ダイバーさんが潜って獲っているのが、片倉商店の「金華ウニ」です。

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LOVE&HOPE『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』
今朝は「殻付き・金華ウニ」のお造り7ケを、2名の方にプレゼントします!
欲しい〜という方は、LOVE&HOPEのブログから「金華ウニ希望」と書いてご応募ください。本日24時まで受付。当選者はブログで発表します。

またお店での販売はもちろん、電話やFAXでの注文も受け付けています、詳しくは「片倉商店」HPをご覧ください。

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あすは宮城県気仙沼・唐桑半島のウニ自慢!お楽しみに。

2018年6月11日

6月11日 東北復興グルメ 三陸ウニざんまい(1)宮城県七ヶ浜

【たくさんのご応募ありがとうございます!】
『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』6月11日(月)ご当選された方は、

・もとや さん
・かえるん さん

です!
おめでとうございます!


今週は、旬を迎えた『東北復興グルメ! 三陸ウニざんまい!』と題してお送りします!

6月は1年でいちばん「ウニ」が美味しい季節!しかも東北には全国にその名をとどろかすウニの産地があります。久慈、洋野、気仙沼、南三陸、七ヶ浜・・・そこで今週は各ウニの産地と電話を繋ぎ、「おらほの浜の、ウニ自慢!」を伺っていきます。

★そしてなんと!毎日採れたてのウニを産地からプレゼント!

今朝は宮城県 松島湾の南に位置する「七ヶ浜」です。七つの浜があるので七ヶ浜なんだそうです。地元では「ガゼウニ」と呼ばれる「キタムラサキウニ」を漁師さんが “素潜り”で岩場から獲ってくるそう。

七ヶ浜の漁師さんに電話を繋ぎます。花渕浜(はなぶちはま)潜水組合 会長 三島豊さんです。

Q:まず、七ヶ浜では “素潜り”で皆さんウニを獲っているそうですが、どれくらいの深さまで潜って獲る?

ウェットスーツ着て、重りの鉛を付けて素潜りで3m〜10mまで潜っています

Q:震災から7年経ちましたが、七ヶ浜の漁場は回復していますか?

震災直後はウニそのものが無くなってしまったのですが、今は半分ぐらい戻ってきて、あと2〜3年も経てばほぼ震災前に戻るのではないかと思っています。

Q:そうすると、ウニの実入りもあまりよくない?

実入りはどこにも負けないくらい入っています!

Q:実はスタジオに、七ヶ浜から送っていただいた、実のたっぷりつまったウニを届けていただいたのですがぜひ、「おらほの浜のウニ自慢」をしていただけますか?

見た目はほかのウニと変わらないけど、中身はほかのウニに負けない。
海の中で割って実入りを確認。120g以下は獲らないようにしています。
実入りもよくて色合いもいいので、一度は食べてみる価値があると思います。
  
Q:三島さんおススメの食べ方はありますか?

生がいちばん。もしくは、焼きウニ。アワビの殻にのっけて焼くと 香ばしくて濃厚な味に!

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今朝はこの、七ヶ浜で獲れた「殻付きガゼウニ」を2名さまにプレゼントします!(5〜6コ入れていただく予定。)
欲しい〜という方は、LOVE&HOPEのブログから「七ヶ浜のガゼウニ希望」と書いてご応募ください。
今日、24時まで受付。当選者はブログで発表します。
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LOVE&HOPE、 あすは宮城県の南三陸・金華山沖で獲れたウニをプレゼント!
お楽しみに。

2018年6月7日

6月7日 トルコギキョウの里・山木屋のいま(2)

引き続き福島県川俣町・山木屋地区でトルコギキョウの生産をされている、菅野洋一さんのインタビューです。

山木屋は、質の高いトルコギキョウの切り花などの産地として全国的に有名です。震災の影響で、数年間にわたり生産がストップしましたが、
生産者の方々は復興の先導役になろうと、いちはやく再開に取り組んできました。そして現在 山木屋では8軒の農家がトルコギキョウの生産を再開しています。

もちろん再開にあたっては、放射性物質が「検出されない」こともしっかり確認しています。懸念された「風評被害」も、大きな影響はなかったそうです。

◆山木屋のトルコギキョウのブランド力!
再開したのは4年前です。その時に市場に行ったんですけどごく一部の消費者の中にはちょっと嫌う人もいたんですが全然問題なく、前年と同じくらい販売はできていました。値段も下がらなかったですね。今は震災前よりも少し価格も高めかな。相場的なものもあるんでしょうけれども販売はできていますね。ブランド化していましたから。ですから他のものよりは何割が高く販売していましたので、今もそれは変わらないということですね。


ということで、トルコギキョウの生産は、良い方向へ行っているみたい。ただ、きのうもお伝えしましたが、人口減・高齢化の問題は根深く続いている。
とくに山木屋地区は、去年の春、避難指示が解除されたのですが、帰還された人数は、住民のおよそ4割にとどまっています。

◆これからの課題
山木屋のごく一部の地区が避難だったので、川俣町自体はそのまま生活をしているんですけれども、いずれにしろ若者が少なくなっていますよね。川俣町からも県外に避難してる人がいますからね。除染は環境省が言う分には終わったと言っています。でもそれは住宅、家の周りの20メートルですね。里山はやっていない。結局われわれは里山で生活してきたわけで、山菜をとったり木を切ったりしてきたわけですから、そこをしっかりやってもらわないと正直我々としては除染が終わったとは言えないんじゃないかなと思っているんですけども。でもなかなか国の方ではその辺はね。ですから、自分たちの生活をするところだけをやりますけれども、ただ、それ以上はなかなかできないので。あまり山には入らないで生活をする状態になるのかなと思っていますけどね。この地区は4割が帰還したと言いましたけれども、現実には若いものは戻って来なくて年寄りだけ。僕らの子どももそうですけれども、川俣町内に住んで通勤農業をしています。若者はみんなそういう形ですね。ここらで寝泊まりしているのは年寄りだけと言うことで、年配の人たちはいずれ、なくなるもんですから、そしたらこの部落はもう終わりになってしまうんじゃないかな。その辺が非常に心配なところですね。


厳しい現実はありますが、20代の若い農家さんもいらっしゃるという話しですし、ぜひ応援していきましょう!今年も、山木屋の美しいトルコギキョウ、もうすぐ出荷されます!

◆頑張って作った花です
出荷は7月の上旬から10月いっぱいくらいまで。寒暖のある所で育っていますから発色が良くて気持ちが良いですね。他の産地と比べれば日持ちがまるっきり違います。今は大変な状況で、頑張って作った花なので、ぜひともうちの花を見かけたらば、大切に扱って飾っていただければなと考えております。

                                                            
★山木屋地区の生産者グループ「あぶくまカットフラワーグループ」はこちら                                                                

あしたは、福島県楢葉町(ならはまち)を日本酒で応援する取り組み、お伝えします。

2018年6月6日

6月6日 トルコギキョウの里・山木屋のいま(1)

きのうまでは8年ぶりの山開きを行なった、福島県、阿武隈山系の霊峰、日山(ひやま)の話題でしたが、今朝は、その日山のふもとの山村に目を移します。

お話を伺ったのは、福島県川俣町・山木屋地区でトルコギキョウの農家を営む、菅野洋一さん。この山木屋地区は里山に囲まれたのどかな地域で大変 質の高いトルコギキョウの産地として全国的に有名です。震災後の影響で生産は数年間ストップしましたが、2014年には出荷も再開しています。ただ、一次産業全てが、完全な復活というところまでは、まだ、至っていません。

◆農業畜産、再開のめどは・・・
ここは農業地帯ですから、農業をずっと主力でやってきたんです。トルコギキョウ栽培農家はこの山木屋地区では震災前は11戸だったかな。この地区は準高冷地なので夜間は気温が下がるんです。ということで花も発色が良いんですね。特に紫やピンクが良い色が出るものですから、他の産地と比べるとものすごく良いものがしっかりできて、結構評価されていたんですよね。ですからここの中心的な作物になり得るのかなと言う感じはしていたんですけどもね、今年で僕らのグループは30年になるんです。僕が始めたのは平成元年で、平成2年から東京のほうに出荷が始まったんですね。その前はタバコの産地だったんですけれども、僕はタバコはやらないで製糖、畜産、野菜をやっていたんですね。ただなかなか売り上げも出ないし、それに代わるもので何かないかと考えた結果がトルコギキョウでした。残念ですがタバコはやる人はもういないですね。現実にできないです。野菜関係も大体はもう許可は出ているんです。ただタバコに関してはまだ出ないんですね。あと畜産がなかなか大変です。やはり放牧すると野原の草を食べるので、まだ許可が出ていないんですね。


山木屋地区では現在、8軒の栽培農家がグループを作り、トルコギキョウの生産を再開しています。本当にご苦労されたそうですが、再開を諦めずに活動し続けてきたのだそう。

ただ、タバコや畜産業の再開は、なかなか難しいというのが現実。そして、地域全体の人口減、高齢化も大きな問題です。菅野さんご自身も60代後半。 若い世代は戻ってきているのでしょうか。

◆地域の名産をもっと知ってほしい
全体的には4割くらい戻ってきているんですが、現実に戻ってきた人はみんな年配の方。65歳から70歳位の人なもんで、現実にその人たちが農業を再開できるかというとできる状態では無いですよね。かろうじて花を作る人たち、僕らのグループは8戸なんですが、戻ってきて花の栽培をやっています。(若い方もいる?)そうですね。若いのはうちの息子。あと一番若いのは20代ですね。子どもが戻ってきてやっているのが3戸ありますから、春に、ここでやっていきたいという若者が何人か出てきたのは良いんですけれどもね、ただ全体のコストや量が少なくなっているので、できればまだまだ違う人たちにも栽培を始めてもらって、山木屋の花はこんなに良いものがたくさん出るんだとみんなに知ってもらいたい、そういう産地にしたいと思っているんですけどね。




菅野さんが育てたトルコギキョウです。トルコギキョウは色んな色が育てられるんですね。特に紫色は、色づかせるのとてもむずかしいものだということです。

★山木屋地区の生産者グループ「あぶくまカットフラワーグループ」はこちら

2018年6月5日

6月5日 福島県 日山の山開き(2)

日曜日に8年ぶりの山開きを行なった、福島県、阿武隈山系の霊峰、日山(ひやま)の話題です。


二本松市、田村市、川俣町、浪江町、葛尾村の二市二町一村にまたがる日山。
山頂に3つの神社が祀られている信仰の山でもあります。

原発事故の影響で、これまで登山が出来なくなっていましたが6つある登山口のうち、浪江町と葛尾村を除く4つの登山口が8年ぶりに再開。
山頂中央広場・高さ1メートルの線量は、原発事故直後は、0.96マイクロシーベルトでしたが先月16日の測定では0.17マイクロシーベルトに下がっていることが確認され、また5月末の登山道のモニタリング調査では、空間線量が平均で 毎時0.3マイクロシーベルト強という数値でした。
   
6月3日の山開きには、この日を待ち望んだ登山客約1000人が訪れ、地域の守り神である日山登山の再開を喜びました。

再開した登山口の一つ、下田代登山口がある、川俣町の山木屋地区で、名産品の「トルコキキョウ」を育てている農家、菅野洋一さんに、
まず2011年の震災、そして原発事故の影響で山木屋地区がどういう経緯をたどったのか伺いました。


◆政府に振り回された避難生活
原発事故が起きて、2〜3日のうちにかな、だいたいの地区の人が避難したんですけどね。でも1週間〜10日くらい過ぎたら、なんとなく大丈夫なのかな?なんて感じでね、戻ってきて、それでまた農業再開していたんですけど、あれは4月の中旬頃かね、国の方から計画的避難しなさいということで避難した訳ですけど。やはり放射能は、若干は僕らもまた聞きくらいでかじっていたんですけど、事故があればたぶん放射能でこの地区は危ないんじゃないか?避難しなくちゃいけないんじゃないか?というのは、前から有るのは有ったんですよね。でも現実にそうなるとは夢にも思わなかったですからね。そういう面ではやはり、「計画的避難地域」が出てから“避難しなさいよ”っていう、これがちょっとね、我々にとってはちょっとふざけてんじゃないよ!というような感じもありましたよね。


原発の風下に位置し、放射線量が高くなっていた山木屋地区。ところが原発から30キロ以上離れているため、当初、避難指示は出されなかったそうです。
そのため住民は、一度は避難したものの、その後、町に戻り、ようやく避難指示が出たのは、1か月以上経った4月22日。その避難指示が解除されたのは、去年春のことでした。

そして現在、除染が進んで、ようやく避難指示が解除、そして親しんだ日山の山開きを迎えたわけですが、じつは菅野さん、避難指示が出ている時も日山に登っていたんだとか!

◆待ち望んだ山開き
うん、震災後も私はずっと登ってました(笑)。やっぱりもともと山も好きでね、とうぜんここの地区のシンボル的な山なんで。登りたかったんですよね。いまも顔ぶれを見た感じで、ここはもともと28戸の戸数があるんですが、ほぼ出席してるってかたちなんで、けっきょく待ちに待ってたのかな〜って感じますけどね。みんなで登って、でまたお祭りが出来るってことがね、最高ですよね。


無謀なようですけど、菅野さん、線量計をもって、調査もかねて登っていたんだそう。。。

またお話しに合った“お祭り”というのは、300年以上の歴史があると言われている、「三匹(さんびき)獅子舞」という無形文化財で、
毎年秋に、地域ごとの持ち回りで、舞いを奉納。8年に一度は、日山へ登って奉納をしていたんだそうです。

日山と同じように、この「三匹獅子舞」も山木屋の宝だということなんですが、元の規模で行なうのは、まだまだ難しいといいます。

◆住民減少の中で
獅子舞は10月の第1日曜日ですね。いま農家の戸数っていうか、ここの地区の住民の戸数が少なくなって、ちょっと出来る状態じゃないんですよね。ですから持ち回りじゃなくて、山木屋全体で去年はやったんですけどね。ですから今年もそういう形でやるようになるのかなと思いますが、とりあえず残念ながらちょっと、日山に登るようなあれは無いでしょうね。


原発事故の影響で避難指示が出ていた町では、避難指示解除後も若い人の帰還が進まないという現実もあります。ただ、ただし菅野さんの家族をはじめ、
山木屋地区では、若い世代が農家を継ぐために戻ってきています。その理由は明日以降お伝えします。

2018年6月4日

6月4日 福島県 日山の山開き(1)

今朝は、昨日8年ぶりに山開きを行なった、福島県、日山(ひやま)の話題です。



別名・天王山(てんのうざん)とも呼ばれる日山は、二本松、田村市、川俣町、浪江町、葛尾村、二市二町一村にまたがる山。
山頂には3つの神社が祀られている信仰の山でもあります。山頂にはツツジが咲き、一時は、“富士山が見える北限の山”とも呼ばれ地域の住民に親しまれてきまし
たが、福島第一原発の事故の影響で登山道の一部が避難指示の区域に含まれ、これまで登山が出来なくなっていました。

そんな日山が、8年ぶりの山開きを迎えるにあたり、5月27日、登山道の一つである川俣町の下田代登山口で、地域住民が登山道の草刈りを行ないました。



◆8年ぶりの山開き
(山木屋地区・菅野区長の挨拶)
おはようございます。8年ぶりの日山登山道の道刈りということで、帰還している人、また遠くから早朝、参集頂きましてありがとうございます。震災前は私の覚えている限りでは毎年、日山の登山道というより日山神社の参道の整備ということで、おそらく1世紀以上続いているのかなと思います。それが残念ながら震災でようやっと今回、6月3日に日山の山開きということを契機に、登山道の整備をしようということになりました。そういうことで今日は8年ぶりということで、かなり荒れていることも予想されますし、いちばんは年をえましたのでおそらく8年前の体力は無いと思いますので、その辺、おのおの自己管理しながら安全に気をつけて作業をお願いしたいと思います。また今日は町の災害対策課の依頼で、モニタリングチームが同行して頂きます。登山道のモニタリングをして、登山道が安全だということを皆さんにPRしたいということで同行いたしますのでよろしくお願い致します。(お邪魔にならないよう気をつけますのでよろしくお願いします。)ではそういうことでとにかく怪我のないようによろしくお願いします・・・


震災前は山開きに2000人が訪れていたという日山。地域の皆さんにとってどんな山だったのでしょうか?
この日草刈りに参加していた一人で、山木屋地区で農業を営む菅野洋一さんに伺いました。



◆地域の象徴の山
この地区にとってはやはり象徴というか、阿武隈山系でも2番目に高い山でもありましたし、30年くらい前かな、富士山が見える北限の山ということもなりまして、けっこうここは大切な山だったということで、先ほども区長からありましたけど、昔からここは、神社の鳥居もありますがその参道で、獅子舞って有るんですが、8年に1回、山に奉納するんです。ですからその意味合いも込めて草刈りを毎年やってたということですね。はやりいちばんこの近辺では高いということで、360度のパノラマが見える、素晴らしく良いところです。僕も山は好きなもんでしたから、毎年登ってましたね。年に3回4回・・・


そんな地域の宝である日山が、震災後、どうなっていたのか?引き続き、菅野さんのお話しです。

◆当時の放射線量
山じたいは入ってダメってことは無かったんでしょうけど、けっきょく山の上はどうしても線量が高かったということで、現実には山開きもやらなかったし、登山する人もほぼいなかったということですね。でも震災当時は、私、登ったことあるんですよ。その時は北側に面する部分はだいたい0.7か8マイクロシーベルトくらいだったんですけど、頂上からちょっと東側に向くと、3とか5とか、いうふうに上がってましたね。ですからやはり登れる状態ではなかったと思います。でも今回はじめて日山の山開き、これ今回6市町村かな、でやってるんですけど、今回初めて草刈りの行事が出来たってことなんですけどね。


6カ所ある日山の登山口のうち、浪江町と葛尾村の登山口は今も閉鎖されたまま。そんな中、地域の皆さんにとって嬉しい復興への一歩が今回の山開きが6月3日に行われました。当日は約1000人が日山を訪れ、山頂の景色を楽しんだということです。

明日も日山の山開きについて、お伝えします。

2018年6月1日

6月1日 「ツール・ド・東北 2018」

今朝は9月に行われる東北最大級のサイクリングイベント「ツール・ド・東北 2018」についてお伝えします。

「ツール・ド・東北」は、東日本大震災の復興支援、そして震災の記憶を後世に伝えていくことを目的に、2013年に始まったサイクリングイベントで10年の継続開催を目標に続けられ、今年で6回目の開催となります。そんな「ツール・ド・東北」に毎年「東北応援大使」として参加している中西哲生さんと電話を繋ぎました。

速水 「ツール・ド・東北」毎年この番組でもお伝えしていますけど、中西さんもじっさいに乗って走ってるんですよね?

中西 距離の短いものから、200キロ以上の気仙沼フォンドまでいろいろあるが、おもに65キロの女川・雄勝フォンドに参加しています

速水 坂も多そうだし、けっこうきついんですか?

中西 きついけど楽しい。まず景色。登り坂を越えると見えてくる海や、森の緑も清々しい。そして各エイドステーションでは、地元ならではの美味しいものが楽しめます。女川のお母さんたちが作るサンマのすり身汁や、
雄勝のホタテの焼きなど。。。

速水 今年はどんなコースが用意されているんでしょう?

中西 今年は新たに2つのコースが新設されて、計9コースで行われます。
まず大会1日目の9月15日(土)は3コース。
「牡鹿半島チャレンジグループライド」(100km)
「奥松島グループライド&ハイキング」(ライド:70km、ハイキング:560m)
「仙台発グループライド&クルージング」(60km)

大会2日目、9月16日(日)は、6つのコース、
「気仙沼フォンド」(210km)
「南三陸フォンド」(170km)
「北上フォンド」(100km)
「女川・雄勝フォンド」(65km) 
「気仙沼ワンウェイフォンド」(100km)
「南三陸ワンウェイフォンド」(50km)

新しく加わったのは、仙台を出発地点に、自転車で塩釜まで行って、奥松島まで遊覧船に乗って、さらに石巻のゴールを目指すという「仙台発グループライド&クルージング」コース。そして、2人1組のグループでエントリーして、南三陸町を出発地点に、北上川沿いを走りながら南三陸近辺の観光ツアーも楽しむという、「南三陸ワンウェイフォンド」コースの二つ。

速水 まだエントリーは間に合う?

中西 間に合います!
5月26日から先着順販売が開始され、ほぼ完売。
「抽選販売」は6月7日(木)と8日(金)の2日間に分けて行なわれます。抽選販売はそこでエントリーをして、あとは結果待ちになります。

全国から東北の復興を応援したいとう方が年々増えています。そして、沿道の声援の中を走る、被災地の方と言葉を交わすのがうれしい!ぜひ9月、一緒に東北を走りましょう!

***

9月15日・16日に行なわれる「ツール・ド・東北」東北応援大使、中西哲生さんに伝えて頂きました。

「ツール・ド・東北」への抽選エントリーは、6月7日(木)と8日(金)の2日間に出走コースを分けて開始。参加コースや、詳しいエントリー方法は、オフィシャルサイトで確認を。

パーソナリティ 鈴村健一

メッセージ、ご意見、プレゼントご応募はこちら

特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

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