2017年12月29日

12月29日 九州北部豪雨から半年、福岡県朝倉市の今

今朝は、今年7月に起きた九州北部豪雨の被災地、福岡県朝倉市からのレポートです。
記録的豪雨で大きな被害を受けた地域の一つ、朝倉市。土砂崩れなどによって1000軒近い家屋が被災。半年近くが経った今も、多くの住民が仮設住宅や公営住宅での生活を余儀なくされています。

速水さんは番組で以前取材した朝倉市杷木、石詰地区の小嶋嘉則を訪ねました。

(健)どうですか、直後の頃から半年くらい。いま見てきた中でも重機が入って工事されてる部分はありますけど、変わりました?
(小)そのままですね。作業道が出来ただけですね。あとはもうこれから先どうなるものか・・・
(健)いま居る場所にあった家は流されたわけですが、その後どうされた?
(小)ヘリで救助されて、嫁さんの里が甘木だったのでそこに一回みんなお世話になって、息子たちは奥さんの里におって、私は姉のとこに行って従兄のとこに行って、今度は一緒にみんなで住もうということで、みなし住宅のアパートに。
(健)ここに戻って来るということは考えますか?
(小)私は考えますけど孫たちは嫌って言うしですね、怖いってね・・・、私たちは昔から住んで、先祖さんもあるし墓所もあるし。
(健)ちなみにお仕事は・・・被害は?
(小)観光バスやってます。あそこは2〜30センチは水が上がりましたけど片付けたらそれで。
(健)仕事は支障はなかった・・・、でも住む場所は新しく考えざるを得ないですよね?
(小)どのくらい時間がかかるかわからないですからね。戻りたいけど戻れない、集落が16軒あったうち10軒流れて、まともなのは4軒くらいじゃないですか。うちの娘のところももう住める状態になりましたけど、帰っても隣近所がいない。それをみんな危惧してますね。帰っても集落として成り立たん・・・
(健)でも小嶋さん、発電機買ってましたよね?そこのお家は?
(小)もともと私の家ですけど娘たち夫婦に住まわしていたんで。
(健)そこで発電機を使って生活を?
(小)住むように一応は。希望もあったですから。
(健)いま“みなし住宅”に住んでますけど、この先、家族皆さんどこに住んでいくことになるんですか?
(小)会社の車庫と一緒に移動しようかなと。朝倉市の杷木、旧杷木町ですけど、そこにビルの2階が居住出来るというので、そこをリニューアルしてそこに住もうかなと。私はこっちに・・・娘のところに帰ってきて、娘たちはもう戻って来る気はないと思うんです。そしたらまたどうにかして、一人でもおると皆そしたら帰ろうか〜みたいな、そんな気持ちもあるけんですね。


棚田や畑が広がり、乙石川という小川が流れる、山あいののどかな集落。夏には蛍が飛び、都市部から別宅を構える人もいたほど魅力のある場所だったそう。先の見えないもどかしさの中でも、石詰への思いが伝わってきます。

★ ★ ★ ★ ★

そして今回お話しを伺った小嶋さんの地元の松末小学校、じつは来年春に144年の歴史に幕を閉じます。
これはもともと決まっていたことでもあるんですが、今回の豪雨で被災した影響で、いま生徒たちは違う学校に設けられた仮設校舎に通っています。それでも来年春、最後の卒業式と閉校式は、なんとか松末の校舎で行いたいと、いま校舎の復旧作業が多くのボランティアの協力で進められています。その松末小学校の卒業式・閉校式かかわる方への取材の模様は、大晦日に放送されるJFN年末年始特別番組、『ヒューマンコンシャススペシャル「コドモノチカラ」』の中でお届けします。

出演は、坂本美雨さんと速水健朗さん。朝倉のレポートのほか、ボクシング世界チャンピオン・村田諒太選手のインタビューや、福島県富岡町から届く除夜の鐘、平原綾香さんのニューイヤーライブなどもあります。放送は大晦日の夜11時から元日1時まで。

また現在、「やっちゃった2017、こうしよう2018」というテーマでメッセージも募集中。ぜひ今年の失敗談と新年の抱負を、番組特設サイトからお寄せください。抽選で10名さまに3000円分のクオカードをプレゼントします。

JFN年末年始特別番組、『ヒューマンコンシャススペシャル「コドモノチカラ」』

2017年12月28日

12月28日 仙台初売り

今日は年明け2日、3日に行なわれる宮城県仙台市の伝統行事「仙台初売り」についてお届けします。
お正月といえば全国各地のデパートや商店街で「初売り」が行われますが、「初売り」といえばなんといっても仙台の「初売り」!通常、販売するモノに豪華すぎる景品や特典をつけることは「景品表示法」で禁じられているんですが、この「仙台初売り」だけは国から「特例」としてそれが認められているという、特別なものなんです。仙台商工会議所の、後藤淳さんに伺いました。

◆江戸時代からの歴史
仙台初売りですごいのはまず歴史の部分。江戸時代の書物にもすでに初売りが行われていたと残っていますので、そういう歴史に裏打ちされた行事であること。仙台商品が日ごろのご愛顧、感謝の気持ちを込めて、驚くほどの豪華景品を付けて販売したというのが大きな目玉だと思います。ほかの地域で景品が買った金額の1割までと決められていた時代に、仙台だけは歴史的な商慣行ということで2割までいいですよ、ということがあったほど有名な行事です。もともと古くは旧仙台藩のエリアで行われていた行事ですので、仙台のみならず県内、岩手の県南部、福島の方々も楽しみにしている行事だと思います。正月は初売りに行かなきゃはじまらないというような、そんなところがあると思います。


朝まだ暗いうちからスタートするお店もあって、人気店には長蛇の列が出来るほど。仙台だけでなく東北各地から価格以上のものが詰まった福袋や、茶箱と呼ばれる「福箱」を求めて、たくさんの人が集まります。
そしてこの仙台初売り、東北沿岸部の被災地の企業にとっても、大切な行事だといいます。

◆復興の後押し
被災地で水産加工品などの製品を作ってる方々もようやく工場を再建されて、品物をお客さんに出せるようになって、ひとつはそうして皆さんに早く自分の所の商品を届けたいという方にとっても大きな行事だと思います。震災以降とくに言われるのが、沿岸部の方々から、“もっと仙台市が頑張ってくれよ”という。仙台市が頑張ってくれればその周りの市町村もおのずと盛り上がってくるんだ、だから仙台市さん、もっと頑張ってくれよっていう応援のメッセージを頂くんで、我々商工会議所の職員もそういった気持ちで日々東北全体を仙台が引っ張っていくんだっていう気持ちでやってます。


間近に迫った「仙台初売り」。今回の目玉についても聴いてみました。

◆地域の伝統文化としての仙台初売り
じつは我々もお店の目玉商品は当日にならないと分からない。ここ最近の傾向でいうと、よく言われるモノ消費からコト消費ということで、いろいろ“経験できる”福袋が増えているんじゃないかと。それも女性向けの体験できるような福袋が多くなってきていると思います。それ以外にも街のいろんなところで郷土芸能をやっています。地元の太鼓や獅子舞、南京玉すだれをやってたり、街全体がお祭りをやっているような雰囲気で、こういう初売りは日本全国どこにも無いようなカタチだと思うので、そういう意味でも地域の伝統文化としての仙台初売りというのを、皆さんに体験頂くと面白いんじゃいかなと思います。


今朝は、年明け2日3日に行われる宮城県仙台市の伝統行事、「仙台初売り」について仙台商工会議所の後藤淳さんに伺いました。

仙台初売り、詳しくはコチラから

2017年12月27日

12月27日 ソフトバンク 内川聖一選手の野球教室(3)

月曜日から、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのキャプテン、内川聖一選手の、
野球教室をレポートしてきましたが、実は、内川選手とチームメイトの上林誠知選手は、野球教室の前日から福島に入って、地元の方に、福島の「いま」を案内してもらっていたんです。

2人は、南相馬市・雲雀ヶ原にある伝統行事「野馬追」の祭場、今年一部地域の避難指示が解除された浪江町の商業施設、相馬の漁港、ソーラー発電施設、津波被害を伝える記念館なども視察。地元の方の案内に真剣に耳を傾けていました。


津波の被害を伝える相馬の記念館で、津波被害の映像を観た内川選手は、「去年に比べると(復興が)進んだなと思うところもあれば、まだ現状はこうなんだなというところもありますし、やっぱり差があるなと正直思いますね。姿かたちが現状として戻ってきていても、そこに住んでいる人たちが戻っていないという現実も聞かせてもらいましたし、何を持って復興が完了したと言うことになるのか、毎年考えさせられます。」と話しました。

2011年に内川選手は、「ヒット1本、1万円」の被災地支援をしておりその後、2014年からは子どもたちのための野球教室を続けています。そして来年も、内川選手はシーズン後に、福島の子どもたちの元を訪れたいと話しています。

◆僕も頑張らなきゃいけない
続けるにあたってたくさんの方にご協力をいただいていますし、こうやって回数を重ねることによって自分もありがたいなという気持ちがすごく増してきていますので、僕自身の勉強にもなっています。子どもたちに野球を教えたい、それをやるといった時に周りの方がこれだけ動いてくれて、毎年毎年さらに良いものにしようとしてくれるのを見て本当にありがたいなと思いますし、協力してくれる人のためにまた1年間頑張らなければならないなと思って福岡に帰っています。子どもたちに伝えることもそうですが、自分自身がさらに頑張ろうと毎年思わせてもらうような野球教室に年々なっていると思います。4回目になって、当時教えた子が「今年甲子園に出ました」という話も昨日聞きました。そうやって頑張っている子もいるんだと思うと僕も頑張らないとなと思いますしね。年齢的にも彼らがプロ野球選手になる頃に僕が本当にがんばっていないと現役を続けられない歳になってきているので、そこもひとつのモチベーションとして。彼らと同じグラウンドで勝負したり、同じチームで戦ったりというのができたら、こんな嬉しい事はないと思いますね。


そして、内川選手のインタビューは、12月31日・大みそかの午後11時〜年明け午前1時に放送する「JFN年末年始特別番組」の中でも、お届けする予定です。
パーソナリティは速水健朗さん、坂本美雨さんです。こちらもぜひお聴きください。

2017年12月26日

12月26日 ソフトバンク 内川聖一選手の野球教室(2)

引き続き、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのキャプテン、内川聖一選手の野球教室のレポートです。

2014年から毎年、シーズン終了後に福島県を訪問。福島の子どもたちのために野球教室を開いている内川選手。今年は、南相馬市「みちのく鹿島球場」を会場におこなわれまして、チームメイトで仙台育英高校出身・上林誠知選手とともにおよそ230人の地元小中学校の野球少年たちを、直接指導しました。

お2人は、福島の子どもたちを相手に、本当に気持ちの入った指導をしていたということなんですが、まさに練習に入る直前。内川選手は、野球をする上でとっても大切なことを、子どもたちに伝えていました。



◆キャッチボールは何のため?
「おはようございます。まず、野球の練習なり野球の試合をする前にウォーミングアップをするね。ウォーミングアップをした後に、まず最初にやることって何? キャッチボール? まずキャッチボールをするよね。なんでキャッチボールを最初にすると思う?」
(取れるようになる)
「そうだね、取れるようになると言うこともある。でも練習をする順番には意味があって、キャッチボールはただの肩慣らしだったり、、ただの練習と言うだけではなくて、野球をする上ですごく大事な要素がいっぱい含まれているんだよ。野球はチームプレーでしょ。チームで戦う上で皆の心をひとつにしなければいけない。その心をひとつにする作業として、投げる方がきちんと胸に向かって、よしいくぞ!と投げなければいけないし、取る方はナイスボール!と向こうの気持ちをしっかり受け止めなければいけない。だから普段みんながやっているキャッチボールは、もうちょっと深い意味があって、お互いの気持ちを通い合わせるためにあるものだと内川選手は思ってる。だから今度からキャッチボールする時はそういう気持ちを持ってやってみて。わかった? せっかくだから俺とキャッチボールしようか。俺1人で相手するからキャッチボールをしよう…」


ということで、本当に真摯に福島の子どもたちと向き合う内川選手。その想いを改めて伺いました。

◆子どもたちの夢のため
子どもって、計算がないじゃないですか。嬉しいことは嬉しい、楽しい事は楽しいと素直な感情が出るので、そういう子どもたちに喜んでもらいたいなという思いは年々待つようになりました。自分が子どもを持つようになって感じることが増えましたし。子どもたちが夢見ているものを周りの環境、震災があったりそういう状況の中で、あきらめることになって欲しくないんです。そういうことを含めて震災復興というか、町が早く元通りに戻ってほしいとか、子どもたちが苦しくなったり悩んだりしたときに「内川がああいうことを言っていたな、(福島に)来てくれてこんなことやったよね、じゃあもう一回がんばってみよう」という気持ちになってくれるのがこの活動をやる意味だと思っているので、少しでも多くの子供たちが自分の目標や夢を達成してほしいと思いますし、その目標や夢を達成する過程の中で、僕自身がやったことが彼らの心の中に残ってくれると嬉しいなと思っていますね。


明日も、内川選手の野球教室についてお伝えします。

2017年12月25日

12月25日 ソフトバンク 内川聖一選手の野球教室(1)

今朝は、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスのキャプテン、内川聖一選手の野球教室のレポートです。



今年は日本シリーズの、あの起死回生の同点ホームランも記憶に新しい内川選手。実は毎年、シーズン終了後に福島県を訪問して、子どもたちのための野球教室を開いています。この野球教室は毎年地域を変えて行われ、今年の会場は福島県南相馬市にある「みちのく鹿島球場」。地元の小・中学から18チーム、およそ230人を集めて行われました。

元々、MVPで獲得した賞金を被災地のために使いたいと始めた取り組み。今年で4回を数えます。

◆福島に来ることが自分のモチベーションに
活動を始めたきっかけは、震災のあと初めて福島で行われたオールスターでMVPを獲って、どういう風に(賞金を)使うか考えたときに、子どもたちに還元してあげたいというのがスタートだったんですけれども、毎年どちらかというと逆に子どもたちからパワーをもらえるような気がして(笑) 本当に嬉しいなと思います。この時期に福島に来ることが僕の中でもひとつのモチベーションになっていて、子どもたちに良い報告をしたいと頑張れています。子どもたちが野球をやりながら、苦しくなったときに僕らが来たことを少しでも思い出してくれると嬉しいなと思いますね。僕も大分県で育ちましたので、生でプロ野球選手に会える機会は少なかったですし、プロ野球選手を見て、「いつか自分もああいう風になりたい」と思いながらずっとやってきました。自分がプロ野球選手としてやっていく中で、今度はそれを今の子どもたちにも感じてもらわないといけない立場になったと思ったからこそ、こういう活動をしたいと思いました。活動は4回目になりましたが続けることで子どもたちが野球を始めたという話も聞きました。被災して休部していたチームが復活したという話を聞いてすごく嬉しくなりましたし、本当に周りの方がたくさん動いてくれてこういう活動ができるんだなと。子どもたちにも話しましたけれども、感謝の心を持ってやりましょうというのを自分も感じさせてもらえる部分があります。自分ももう一度初心に戻って、新たな気持ちで来年に迎えるような気がして、自分自身が動いて活動することの意味を、毎回感じさせてもらえます。最初は野球教室だけという話だったのが、実際に被災された地域を見させてもらったり、復興する過程を見せていただくことで、分からない部分も自分で見れましたし、去年より復興が進んだ部分もあったり、まだ大変なところがあるのも見せてもらいましたし、野球選手として直接的に何ができるかというと微々たるものですが、気持ちだけでも寄り添う気持ちは、持っていたいと思います。寄り添う気持ちを持っているからこそ回数を続けたいという気持ちにもなっていると思います。自分が現役をやっている限りは、数多く足を運んでいろんな子供と直接顔を合わせるといいなと思います。


この野球教室は、14年に伊達市、15年にいわき市、16年が楢葉町(ならはまち)で開催。今回の南相馬市も含めて、800人を超える子どもたちと、触れ合っています。また、内川選手と一緒に、同じくソフトバンクの上林誠知選手も参加。仙台育英高校出身の上林選手も、やはり東北に特別な思いを持っているようです。

明日も、内川選手の野球教室についてお伝えします。

2017年12月24日

12月22日 気仙沼「すがとよ酒店」新店舗開業1周年!

今朝は、先日12月17日に新店舗開業1周年を迎えた宮城県気仙沼市の酒屋さん、「すがとよ酒店」を営む菅原文子さんのお話しです。

これまで何度となくご紹介している「すがとよ酒店」は、2019年に創業100周年を迎える老舗の酒屋さんです。お店を営む菅原文子さんは、東日本大震災による津波で自宅兼お店が流され、両親、そして三代目店主だったご主人を亡くしています。それでも、地元の皆さんの“早く再開してほしい”という声に押されて、震災の1か月半後に息子さんたちと一緒にプレハブでお店を再開。

当時、行方不明のままだったご主人に宛てた手紙は「恋文大賞」を受賞。その後、ご主人の亡骸も見つかり、再会を果たすことが出来ました。

そして去年12月、地元の鹿折で5年9か月ぶりにお店を再建。1周年を迎えた先日17日にお店を訪ねて、お話しを伺いました。

◆一気に賑わいは無理。諦めずにコツコツと
オープンして1年なんですけど本当にあっという間でした。仮設で商いをしてて、“いつかきっと地元に戻るんだ”ということをいちばんの目標にして息子たちと頑張ってきたんですけど、本当に地元に戻って、見慣れた風景の中で、ときには顔なじみのお客様をお迎えしたり、また“素敵なお店が建ったんで寄ってみました”というフリーのお客様をお迎えして、本当に嬉しく毎日商いをしてきたんですけど、でもなかなか被災地で365日商いをしていくというのは本当に大変で、近く公営住宅も8棟建ちまして、現在240世帯の方がお暮しなんですけど、残念ながら本当に人気(ひとけ)が無くて、皆さんほとんど出てこない。公営住宅は気仙沼市内に何カ所もあるんですけれども、ほとんど皆さん同じ意見です。こんな大きな建物建って、たくさんの人が住んでるから、“さぞかし”ってみんな思ってたんですけどどこも同じ、まったく人気が無いですね。なかなか鉄の扉を開けて下の方に下がってきて散歩するとかそういう姿は無いです。高層の建物に慣れないから、ということと、隣近所との交流がまだ出来て無いので、隣に誰がいるのか分からない。あとは年齢的に高齢者の方が多いので、なかなか行動を起こすことが出来ない。それでもなんとか賑わいを取り戻したいということで頑張ってきたんですけど、地域コミュニティを築くのは本当に難しいことだなと痛感しております。でも我が家の商いはいい時ばかりないけれどもそれでも“すがとよさん帰ってきてよかった〜”って言ってくださるお客さんも来てくれるので、とにかくまずコツコツと積み上げていかなければならないなと思って・・・この2〜3日でも地鎮祭が2軒くらいあったりして、間違いなく戻ってきてくれる人はいるんだけれども、そんなに一気に賑わいは無理だと思うので、諦めずにみんなでこの町を、また新たな町を創ろうねってことでお互いに励まし合いながら、戻ってきた人同志がね・・・また地域の自治会とかそういうのもまだなので本当にこれから。元気がなくなる時もあるんですけど、とにかくここで頑張るんだ!ということで、希望をもって頑張りたいなと思ってます。


飲食店や、住宅も少しずつ建ってきた鹿折地区。ただ、まだ誰がどこに住んでいるのか、どこに行けばいいのかなどが定まらず、人が行き交うコミュニティーの醸成には時間がかかる、とのことです。

「すがとよ酒店」は日曜が定休日なんですが、いつ誰が訪ねてきてもいいように、年中無休。開けているそうです。

ちなみに気仙沼市、今月に、港のエリアには防潮堤を建てないことを決め、住宅を含め、市内の整備はあと3年はかかるだろうと言われています。

2017年12月21日

12月21日 福島の放射線教育の今(4)

今週は、福島県で活動する内科医、坪倉正治さんのインタビューをお送りしています。坪倉先生は、相馬市相馬中央病院など福島県内4つの病院で診療を行う一方、地域住民への放射能教育にも積極的に取り組んでいます。

震災直後から福島県に通い、診療や被ばく検査を続けてきた坪倉先生がいま最も懸念している健康の課題が「糖尿病」などの生活習慣病です。坪倉先生も加わった研究チームは、今年9月、ある論文をアメリカのオンライン科学誌「PLOS ONE(プロス ワン)」に発表しました。南相馬市と相馬市の住民の、健康と余命に関する調査研究をまとめたもので、研究チームは「糖尿病の増加によるリスクが、放射線被ばくによる発がんリスクの20倍から30倍」と推定しています。
  
◆7年経過で見えてきた健康被害のリスク
医者の立場としては、糖尿病のリスクとか生活習慣病のリスクがすごく大きくなってきています。福島では今、介護費用がものすごく増えているんです。僕らの健康は人と人とのつながりのなかで守られている部分がすごく大きくて、家族と一緒に住んだり、まわりの地域の人と一緒に住むことで僕らの健康はかなり規定されているし、かなり守られている部分がある。それがばらばらになったことによる健康への影響というのは、全然ばかにならない。ご家族がばらばらになった、地域がばらばらになった、お隣さんご近所さんが変わった、職が変わった。そういったものによる影響はばかにならない。そういうことに対して、医者の立場からは薬を出したりすることはできるが、それだけ簡単になおることではなくて、それに対して僕らができることを一つひとつやっていくことが大事だし、一番難しいことだと思っています。


一方、福島県内の小児甲状腺がんに関する検査と現状に関しては、こう話してくれました。

◆甲状腺の検査、増やすべきではない
放射能被ばくのせいで甲状腺がんがどんどん出てくるというような状況では決してないと考えています。甲状腺がんはもともと我々がもっているもので、性能のいいもので検査をしてしまうと、甲状腺がんは多く見つかってしまいます。そこで数字だけを見ると増えているように見えてしまいますが、それは検査をやっているから増えているとわたしは思っています。根拠は被ばく量が圧倒的に少ないから。今後甲状腺の検査をどのように続けていくかは、いろんな委員会が議論しているところですが、医者の立場としては、検査をやり過ぎるべきではないと思っています。それは検査をやめましょうということではなくて、私も検査で自分の子どもになにもないことがわかって、よかったと安心するお母さんを何人も会ってきたし、検査自体が悪いとは言わないが、検査の規模をどんどん拡大するような考えは明確に間違いだと思っています。


坪倉先生のお話について、あなたからの感想もお待ちしています。『LOVE & HOPE』のブログ、メッセージフォームからお寄せください。抽選で5名の方に、3000円分の図書カードをプレゼントします。

2017年12月20日

12月20日 福島の放射線教育の今(3)

今週は、福島県で活動する内科医、坪倉正治先生のインタビューをお届けします。

坪倉先生は、相馬市相馬中央病院など、福島県内4つの病院で診療を行う一方、地域住民への放射能教育にも積極的に取り組んでいます。

避難指示の解除にともなって、故郷の町や村に戻る皆さんからも、放射性物質の影響や健康リスクについて、問い合わせを受けることがあると言います。

◆数字だけの議論では伝わらない
以前放射能の汚染が強くあって、避難区域という設定がされて、その後放射線量が下がってきて避難指示が解除された区域などで、生活して大丈夫かという不安がある方もいると思う。科学一辺倒で数字だけで言うのであれば「科学的な見地からは、問題とされるレベルより圧倒的に低いし、大丈夫ですよ」ということになる。けれども、そう言ってしまうと、数字だけの議論になってかなりドライな言い方になってしまう。「大丈夫です」と。それは間違ってはいないけれど、医者の立場でやっていくことというのは、例えば小さい子どもを持つお母さんが、放射線の不安と全然関係なく「こういう不安があるんです」と病院を尋ねてきたときに、「それは医学的に全然あり得ないよ!」とぽんと蹴とばすわけには決していかない。どうしてそのお母さんがそんな不安を持ったのか、どういう生活をしているんだろうかとか、そういうことをちゃんと聞いて、コミュニケ―ションの中でアドバイスを見つけていくというのが、やらなければいけないこと。今後もそういうことが必要。

自主避難というのはさらに話が難しくて、多くの場合、自主避難されている方が戻ってきたときに、科学的に考えて子どもたちが放射能被ばくでどうこうなるということはまず考えられない。ただ、そういうことを前面で言ってしまうと、「あなた、放射能のこと理解していませんよね、ちゃんと勉強されたほうがよろしいんじゃないですか」と言っているようにとられてしまったりする。そうすると、伝わることも伝わらなくなってしまう。目標は放射線のことをわかってもらう、というより、その先にある、自分自身が生活をしっかり選んで、前向きに生活を営んでいくという状況をつくることが、われわれがやるべきこと。単に「低いから大丈夫ですよ」ではよくないと思う。実際に家族の中でも放射線に対する考え方がバラバラなのか、震災の前はどういう生活をしていて、いまはどうなのか。そうことを一つひとつお聞きしないと「自主避難の方は不安ですよね、大変ですよね」と簡単にまとめられる話ではない。そういう方々をちゃんと見守りながら、お伝えできることをお伝えしていかなきゃいけない。


放射性物質による健康リスクに関しては、人によって意見やスタンスが異なります。坪倉先生は、それぞれの意見も踏まえたうえで、住民一人ひとりと真剣に対話を重ねています。

★あなたからの感想もお待ちしています。『LOVE & HOPE』のブログ、メッセージフォームからお寄せください。抽選で5名の方に、3000円分の図書カードをプレゼントします。

明日は福島の新たな健康の課題と、小児甲状腺がんに関する所見を伺います。

2017年12月19日

12月19日 福島の放射線教育の今(2)

今週は、福島県で活動する内科医、坪倉正治先生のインタビューをお届けします。

坪倉先生は、震災直後から福島県に通い、現在は相馬市相馬中央病院など県内4つの病院で診療にあたっています。

また、地元の小中学校や高校で放射線教育を行う一方、子育て中のパパママに向けた放射線教育やサポートにも力を入れています。

◆子育て中のお母さんに放射線の基本的な知識を伝える難しさ
放射能教育について、子どもを持っているお母さんが一番難しい。子育てで忙しいし、そういう方々に情報を伝える場面がほとんどない。広報誌、新聞、ネットなどいろいろやるわけだけど、ネットは情報がないというより、あふれすぎてて、どれが正しいかわからないというのが普通だと思うし、放射能の講演会にわざわざ来る方はほとんどいないといってもいいと思う。でもそういう方々に伝える「工夫」というのをしなくてはいけなくて、そこが難しいです。
僕らが南相馬がやっていたのは「ベビースキャン」。小さい子どもの放射線量を測る機械があって、小さい子どもを測るときには必ずお母さんも来るので、そのときに放射線の基本的な知識を伝える、ということを今もやっています。ただ、全員に「はい!」と伝えられるという生易しいものではないです。

例えば南相馬のデータであれば、小さい子どもを持っているお母さんで、スーパーに売っているもので「福島県産のものを避ける、避けない」という話について、4−5年前は75%の方が避けると答えていた。いまは35%。3人に1人が小さいお子さんを持つお母さんで福島県産を避ける、と答えています。これをどうとらえるかは人それぞれ。やっぱり少し不安があるとか、まだ知識がないのかもしれないということでそれくらいの数が出るともいえるし、ある程度最初に被ばくがあったことは確かだから、今後はできるだけ汚染されるかもしれないものはやめたいんだ、とお考えになる方もいる。惰性で、知識が全然なくて、避けたままの人もいるだろうし、いろんな理由があるだろうなと思います。ただ全体としては、徐々には下がってきているが、県内でも県内の物に対する放射線の忌避が完全になくなったわけではないというのが現状で。そういうのに対して、放射線教育など知識をちゃんと持ってもらうための努力は、今後も必要なんだろうなと思っています。


情報が氾濫するなかで、一人ひとりに、地道に伝えていくという根気のいる作業。「正しい知識をどう伝えるか。」坪倉先生は日々試行錯誤を続けています。

★今週は坪倉先生のお話について、あなたからの感想もお待ちしています。『LOVE & HOPE』のブログ、メッセージフォームからお寄せください。
抽選で5名の方に、3000円分の図書カードをプレゼントします。

明日も、坪倉先生のインタビューをお届けします。

2017年12月18日

12月18日 福島の放射線教育の今(1)

今週は、福島県で活動する内科医、坪倉正治先生のインタビューをお届けします。

坪倉先生は、震災直後から福島県に通い地域の皆さんの被ばくと向き合ってきました。現在は相馬市相馬中央病院など、県内4つの病院で診療にあたる他、地元の小中学校や高校、そして子育て中の親御さんに向けて放射線教育を行っています。

福島県内の放射線教育の現状。まずは小中学校です。
  
◆放射線教育が人によって三者三様
子どもたちの知識が増えてきたかというと、そこはそれで難しくて、もちろん定期的に授業をする放射線教育が福島県内では義務づけられているわけだが、これぐらいだったら大丈夫だということを知るために、「安全」や「危険」をどう教えるかっていうのが人によって違う。
例えばいまの福島では「内部被ばく」はもうほとんどないし、外部被ばくもむちゃくちゃ下がっているわけだけど、「下がっている」ということを全面に出して教えるべきだ」という先生もいたり、「ここまでやれば危険ということをしっかり伝えることで、安全のラインがわかるようになる」と考える方もいる。物理を専門とする先生からしたら、物理としての放射線の面白さを伝えるということになる。僕ら医者が教えるとなると「健康」というものを教えることになって、本当に三者三様。それなので、教育の先になにを目指すか、放射線について伝えたときに、最終的になにを目指すかということをみんなで共有できないといけないな、と思っています。


一方、高校生に向けた放射線教育の現場では、新たな課題も生まれています。

◆高校生の間で放射線がもう話題にならない
僕自身は放射線教育が目指すところは、子どもたちが将来県外や他の場所で生活する上で、可能性をけずられたり、いじめや差別の可能性がゼロではない中で、ちゃんと言い返したり、説明したり、自分を守るための知識をしっかり持ってほしいと思っている。そういうために放射線教育をしっかりするべきだと考えています。一方で、高校の授業などをずっとやっていると、興味関心が薄れていることも事実。ナンセンスというか、もう話題にならないというのが正直な感覚。子どもたちが放射線について不安だという顔をしていることは、もうほとんどない。でも、例えば、「子どもを産んでも大丈夫か」ということなどを直に迫ったりすると、「うーん」というようなことはある。そこは、彼らにちゃんとした知識があるという自信がない部分があるのかもなと思う。だから結婚や出産などのライフイベントが起こったときに、「どうなんだろうか」と思うような場面がないわけではないと思う。それが差別やいじめにつながる可能性もあるので、そういうものに対してちゃんと言い返したり、違うと考えを持てることが重要だと思います。


就職、結婚、そして出産・・。そういった、人生の節目に、差別を受けても言い返すことができるには「正しい知識」が重要。それを見に付けてほしいというのが坪倉先生の願いです。

★ ★ ★ ★ ★
今週は坪倉先生のお話について、あなたからの感想もお待ちしています。
『LOVE & HOPE』のブログ、メッセージフォームからお寄せください。抽選で5名の方に、3000円分の図書カードをプレゼントします。

明日も、坪倉先生のインタビューをお届けします。

2017年12月15日

12月14日 東北・九州復興グルメ〜福岡県朝倉市・富有柿〜

金曜の『復興グルメ』に沢山のご応募ありがとうございました!
「アダチ果樹園」の「志波柿」当選者は
・はっぴーロビンさん
・やらぴょんさん
・モンさん
以上の3名様です。おめでとうございます!

今週は、『東北、九州 復興グルメ!』と題して、各地の復興グルメをプレゼントしていますが、今日は福岡県朝倉市からのレポートです。

今年7月の豪雨で、大規模な土石流が発生、甚大な被害を受けた福岡県朝倉市。本来、農産物や果物が豊かな朝倉市、なかでも志波地区で栽培された富有柿(ふゆうがき)は「志波柿(しわがき)」と呼ばれ、皇室にも献上されたことがあるほど品質が高いことで有名です。

今朝はそんな「志波柿」を手掛けている、アダチ果樹園の足立裕俊さんに電話でお話伺います。

★ ★ ★ ★ ★

『LOVE&HOPE』、『東北、九州 復興グルメ!』、今日は足立さんが育てたこの「志波柿」(5キロ入り)を3名の方にプレゼント。
“欲しい〜”という方は、『LOVE&HOPE』ブログのメッセージフォームから「朝倉の志波柿 希望」と書いてご応募ください。本日24時まで受付。当選者はブログ内で発表します。

2017年12月14日

12月14日 東北・九州復興グルメ〜銀座 熊本館〜

木曜の『復興グルメ』に沢山のご応募ありがとうございました!
「熊本館」オススメ復興グルメ当選者は
・群馬大好き太郎さん
・ピッピちゃんさん
・さとさん
以上の3名様です。おめでとうございます!

今週は『東北、九州 復興グルメ!』と題して各地アンテナショップで人気の商品をプレゼントしていきます!レポートは高橋万里恵さんです。

今日のアンテナショップは、東京、銀座にある熊本のアンテナショップ『熊本館』です。場所は銀座、数寄屋橋交差点のすぐ近く!(ソニービルの横)。1階は熊本の食料品売り場で、2階はくまモングッズ売り場と、奥は熊本のお酒が飲めるバーになっています!

そんな魅力あふれる『熊本館』、木村元洋さんがおススメする復興グルメ、ご紹介いただきました。

高:今日熊本館お邪魔させていただきましたが、お客さんたくさんいますね
店:ありがたいことにたくさんの方においでいただいています。(くまモンが出迎えてくれて、たくさんの商品が並んでいますが、どんな商品があるんですか?)熊本から1000アイテムぐらい取り寄せてまして、店頭に並んでいる状況です
高:今回、この熊本館で木村さんおススメの商品を伺いたいのですが
店:熊本の文化の1つとして、お酒は焼酎もあるし日本酒もあるんですけど、熊本のお酒といえば「赤酒」というがあります。(色が赤いですね)熊本ではお正月の御とそとして飲まれるという文化があります。もう1つは料理に使われることが多くて、料理人の方が最後に隠し味というか、みりんと同じような使い方をすることがあります。(一口いただきます・・・ 本当に甘いお酒ですね。私これグイグイいけそうなんですけど、少しトロミがかっていて、これみりん替わりに使ったらちょっと一味違うというか、もっと優しい感じですよね)そうですね、煮ものに使われているケースが多いですよね。赤酒をミルクで割るなどのカクテル的な飲み方も今出てきています。(この酒蔵さんはどちらに?)熊本の南部に川尻というところがありまして、地震のときに全壊に近いひどい被害がありましたので、赤酒のほうもしばらく製造ができなかったと。今はある程度戻ってきていますので、流通上問題ないところまできていると思います。
高:今回はリスナーの皆さんに木村さんおススメの商品をプレゼントしていただきたいのですが、何を?
店:一番熊本の中で地震の被害が大きかったところ、益城町の株式会社マースさんのチーズを。オレンジとかいろいろ種類があってご賞味しやすいかと思います。(我々も実際に益城町におじゃまして取材をさせていただいて、すごく美味しかったんですが、自分たち用に大量に買わせていただいた。まさかここで出会えるとは思っていませんでした!)阿蘇という大きな観光地ではあるんですけど、農業がすごく盛んなところではあります。そこでは田んぼもあって米も作るんですけど、冷涼な気候で牛さんには生育とか牛乳にはいい気候ですので、ジャージー牛乳とかブラウンスイスというとても濃厚な牛乳とかを使ってチーズとかバターなど作られています。(今回はその中のどのチーズをプレゼントしていただける?)「クマンベールチーズ」と、「オレンジラクト」(フルーツチーズ)、「のみりんこチーズ」、のみりんこチーズは少しアルコールが入っていますのでお酒が進むんじゃないかなと思います。
高:きっかけは復興かもしれないですけど、本当に美味しいので、そこからリピーターさんが増えていくといいですね。
店:それで益城町に興味もっていただいて、熊本にも興味持っていただいて、そして観光に行っていただければ非常に嬉しいなと思っています。


★ ★ ★ ★ ★

LOVE&HOPE、『東北、九州 復興グルメ!』
今朝は熊本県のアンテナショップ『銀座 熊本館』木村元洋さんおススメの商品
●熊本県益城町のMARSから「クマンベールチーズ」、「オレンジラクト」、「のみりんこチーズ」
こちらをセットにして、3名の方にプレゼントします!

欲しい〜という方は、LOVE&HOPEのブログから「マースのチーズ希望」と書いてご応募ください。応募は本日24時まで受付。当選者はブログ内で発表します。

その他、木村さんおススメの「陣太鼓」は、1個売りから販売していていつも売り上げナンバー1だとか!ぜひ熊本の美味しいものを探しに、熊本館へ出かけてみてはいかがでしょうか。
熊本館のサイト

あすは、福岡県朝倉市からの、産地直送で旬な食材をプレゼント!

2017年12月13日

12月13日 東北・九州復興グルメ〜日本橋ふくしま館 MIDETTE〜

水曜の『復興グルメ』に沢山のご応募ありがとうございました!
「日本橋ふくしま館 MIDETTE」オススメ復興グルメ当選者は
・のぶえママ さん
・うたえもん さん
・テツヤ さん
以上の3名様です。おめでとうございます!

今週は『東北、九州 復興グルメ!』と題して各地アンテナショップで人気の商品をプレゼントしていきます!レポートは高橋万里恵さんです。

今日は、福島のアンテナショップ『日本橋ふくしま館 MIDETTE』からご紹介します。
場所は東京、日本橋。食品はもちろん、こけしや赤べこなどの伝統工芸品まで所狭しとズラッと並んでいて、奥には福島のお蕎麦や日本酒の利き酒ができるイートインコーナーもあります。

そんな魅力あふれる『日本橋ふくしま館 MIDETTE』の館長、根本卓也さんがおススメする復興グルメ、伺ってきました。

高:私ミデッテ初めてお邪魔しましたが、今日は平日の午前中なのにすでにたくさんのお客様がいらっしゃって福島の美味しいものが詰まってるなーという感じがしましたが、MIDETTEどういったお店ですか?
店:福島県産品を2500種類ほど取り揃えてまして、本県が力を入れているのは日本酒でございます。日本酒は全国新酒鑑評会で5年連続、金賞受賞数が日本一、22銘柄になっています。
高:今日はそんな中で根元店長おススメのものをリスナーの方にプレゼントしていただくのですが、何を?
店:1つ目は「磐城 寿」という日本酒になります。これは浪江町でもともとやっていた酒蔵さんなんですが、津波被害を受けて再開できないかなと思ってたんですけど、県の試験研究機関に酵母が残ってまして、それを元に見事復活を果たされて、今は山形の方でお造りになっているという日本酒です。(番組でも何度もご紹介しているんですが、美味しいですよね)そうですね、ぬる燗とか熱燗でも美味しく召し上がれる日本酒だと思います。
高:そしてもう1つは?
店:こちら「クリームチームの味噌漬け」で、南相馬市の香の蔵の商品になります。(こちらも番組で紹介していて私も大ファンで、私はねっとりした感じで、それをあったかいご飯の上にのせて食べるのが大好きなんですけど、おススメの食べ方などありますか?)私はそのまま召し上がりいただきたいな。と考えています。フルーティーな白ワインやロゼ、冷酒などにも合うような感じになっています。

高:そしてもう1つは?
店:おのざきさんの「厚揚げソフトかまぼこ」です。こちらは製造しているとこがいわき市にありますが、震災で8mを超える津波で工場が被災してしまったんですけど、地元の方の「また、厚揚げソフトかまぼこが食べたい」というような声を受けて工場が復活して、お土産のギフト大賞にも選ばれて好評をいただいている商品です。(創業が大正ということで、ものすごく歴史ある?)創業が大正で、当館内でも売り上げベスト5には必ず入る商品です。(お味は?)蒲鉾なんですけど玉ねぎが入ってまして、その甘味が口に広がって美味しい。(私も実はさっきいただいて、本当に甘味があって、試食なんですけどついついずっと食べたくなるような感じでした)そのまま召し上がりいただいても美味しいですし、中にはカレーに入れる方もいらっしゃいます。
高:今日はリスナーの方にプレゼントいただきますが、福島の美味しいものがぎゅっと詰まったお店ですし、たくさんの方に足を運んでいただきたいですね。
店:これから年末に向けていろいろな催事なども企画していきますので、ぜひご来館いただければと思います。


★ ★ ★ ★ ★

LOVE&HOPE、『東北、九州 復興グルメ!』
今朝は、福島県のアンテナショップ『日本橋ふくしま館 MIDETTE』館長 根本さんおススメの商品
●鈴木酒造 「磐城 壽」
●香の蔵 「クリームチームの味噌漬け」
●おのざき 「厚揚げソフトかまぼこ」

こちらをセットにして、3名の方にプレゼントします!
欲しい〜という方は、LOVE&HOPEのブログから「福島の復興グルメ希望」と書いてご応募ください。応募は本日24時まで受付。当選者はブログ内で発表します。

また、MIDETTE、日本酒好きにはたまらないラインナップが揃っていますのでお酒のお供と共に、お買い物お楽しみください!
日本橋ふくしま館 MIDETTEサイト

あすは、熊本県のアンテナショップからお届けします!

2017年12月12日

12月12日 東北・九州復興グルメ〜宮城ふるさとプラザ〜

火曜の『東北・秋の復興グルメ』に沢山のご応募
ありがとうございました。
宮城ふるさとプラザのオススメ復興グルメ当選者は
・まさちんさん
・いっくんさん
・ヤマメさん
以上の3名様です。おめでとうございます!
*********************
今週は『東北、九州 復興グルメ!』と題して各地アンテナショップで人気の商品をプレゼントしていきます!レポートは高橋万里恵さんです。

今朝ご紹介するのは、宮城のアンテナショップ『宮城ふるさとプラザ』からご紹介します。
場所は東京、池袋の駅前!2階には牛タン専門店「伊達の牛タン」が入っていて、芯タンも食べられちゃう!そんな宮城ふるさとプラザ、店長 大蔵国孝さんがおススメする復興グルメ、聞いてきました。

高:私はじめてこの宮城ふるさとプラザにお邪魔しましたが、まず1階に入ったときに普段取材している方々の商品がたくさんあって、蒲鉾やお酒や海苔など、ここへ来たら一カ所で済むんだという感動がありました!
店:そうですね、蒲鉾だけでも何十種類と揃ってますしお酒も県内の24酒蔵揃えておりますので、東京で宮城を楽しんでいただくには当店のアンテナショップが商品多いかなと思っています。
高:今日はそんな宮城の美味しいものをリスナーの方にプレゼントしていただけるということで、大蔵さんおススメ商品は?
店:やはり宮城の冬の海の幸といえば、代表的な牡蠣ですね。牡蠣のアヒージョという缶詰になっている商品です。「魚市場キッチン」という南三陸町の志津川で婦人部の方々が「おふくろの会」ということでこういったお袋の味を全国に届けていこうということで、1個ずつ空いている缶に具を手で詰めて蓋をして作っています。もう開けた時に一番上まで牡蠣がギッシリ詰まっているので牡蠣が好きな方にはとても楽しんでいただける商品です。(大蔵さんも召し上がりました?)はい。もしかしたら生以上に美味しいんじゃないかと思うんですよね、ムール貝とかタコだったり地場で獲れる素材を他の缶詰にしていますので食べ比べたりするのも楽しいんじゃないかと思います。

高:続いては?
店:宮城の珍味といえば、今になってご存知の方も多くなってきましたが「ホヤ」ですよね。震災後に養殖を再開させて、獲れるまでに3年ぐらいかかったんですけどその時にホヤを食べてみようと始めて食べられた方がファンになった方が多い。(おススメの食べ方は?)やはりそのまま、ワインもいいけど宮城の日本酒と合わせていただくといいかもですね。(不思議ですよね、ホヤを食べてから日本酒飲むと甘くなりますよね)よくご存じで。味が変わるんですよね。ホヤ事態が味の種類が5つぐらいあるんですよね。苦味とか旨みの他に、普通にないもう1種類のものをホヤは持っているということで、あの独特な風味になっていると思います。
高:そしてもう1つ?
店:今海の幸が2つ続きましたので、こちらカワイイパッケージになってますけど「宮城のイチゴ飴」です。宮城は仙南地域と言いまして仙台から南側のエリア、とくに浜側のエリアで以前からイチゴのハウス栽培がされていたんですけど、津波で倒壊して、ハウスを再建して、またそれに伴って新しい技術も取り入れて作られた商品です。(イチゴが入ってます?プツプツしたのが見えます)フリーズドライ、乾燥させたイチゴを飴の中に練り込んでいます。周りの部分はカリッとした飴の感触で、中身はサクッとした酸味のあるような飴になっていますね。(これはぜひ皆さんに味わっていただきたいなと思いますね。)


★ ★ ★ ★ ★

『東北、九州 復興グルメ!』今朝は、宮城県のアンテナショップ『宮城ふるさとプラザ』から大蔵店長おススメの商品
●南三陸町の志津川「おふくろの会」が作った、牡蠣、タコ、ムール貝のアヒージョの缶詰
●「ホヤ」の加工品(酒蒸しやスティックホヤなど)
●「宮城のイチゴ飴」
こちらをセットにして、3名の方にプレゼントします!
※プレゼントの応募は受付終了しました。

また、「宮城ふるさとプラザ」でが、宮城の新たな美味しいものに出会えます!足を運んでください!
詳しくはコチラから。

あすは、福島県のアンテナショップからお届けします!

2017年12月11日

12月11日 東北・九州復興グルメ〜いわて銀河プラザ〜

月曜の『東北、九州 復興グルメ!』 に沢山のご応募、ありがとうございました。
『いわて銀河プラザ』おススメの商品3点(岩泉乳業の「ヨーグルト」、丸徳の「アカモク入り昔ちくわ」、浜千鳥のお酒)の当選者は
・ とみつきんとき さん
・ かあき さん
・ さう さん
以上の3名様、おめでとうございます!
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今週は『東北、九州 復興グルメ!』と題して各地アンテナショップで人気の商品をプレゼントしていきます!レポートは高橋万里恵さんです。

トップバッターは、岩手のアンテナショップ『いわて銀河プラザ』です。ご紹介いただいたのは、お国言葉でのおもてなしがキュートな、店長の長澤由美子さんです。

高:いわて銀河プラザの店長、長澤さんにお話伺います
店:よくおでやんした〜。
高:今日大槌町の方達が鮭とかいくらを売っていて、地元の方なんかは岩手の言葉を聞いてほっこりしそうですね
店:私も銀座言葉にしようと思って一生懸命しているんですね、でもすぐ、岩手県人でしょってすぐわかられるんです。いや〜銀座言葉でしゃべってんですけども〜って言ってるんですけど〜、すぐ分かるみたいで。
高:今日はリスナーの皆さんに店長おススメの商品をプレゼントしていただくんですがどれにしましょ?
店:どれにしようかな〜もう全部いいものなので〜。ではまずは!今すごい人気で、11月から販売開始したもので、岩泉乳業のヨーグルト。これ待ってるお客様たくさんいたと思います。昨年の台風10号で工場が水浸しになって全部作れなくなってから1年半お待たせして、ようやと販売し始めました。これ品物のファンの人たちが企業を応援する、その商品力がそこの企業の応援団になっているという、素晴らしい商品なので、復活したのは個人的にも本当に喜んでいます。すごい濃厚でもっちもちしているんですよ。毎日食べないと気が済まないお客様が本当に多いんです。
高:そして続いての商品は?
店:やっぱり寒くなったので「ちくわ」でいきますか!(ちくわ?)今日は「昔ちくわ」で最近注目の食材を使った「アカモク入り昔ちくわ」こちらをご紹介します。こちらの丸徳さんは震災後、どちらかというと復活するのにお時間がかかったメーカーさんで4年ぐらいかかったと思います。宮古ではおでんをするときは丸徳さんのちくわを使わないと美味しくならないというぐらい地元の人に愛されてきたちくわ屋さんなんです。アカモクも今すごく大人気の食材なのでそれと一緒に食べられるちくわなので、すごいと思います。
高:そして続いては?
店:ラグビーのW杯が今度釜石でやるんですよ〜これがまた!外国の方がたくさん来るだろうな〜とすごい期待しているんですけど。釜石のお酒屋さんといったら浜千鳥。ここはお客様も一緒に米作りからしようということで取り組んでいる昔から岩手県では有名なお酒屋さんなんですけど、ワールドカップを記念したお酒が出ましたので、地元のチームもあるんでその応援もあるんですけど、やっぱりワールドカップを観に来てもいただきたいですし、これを飲んで応援していただきたいと思ってました!(クリスマスもいいけどお正月みんなでいいですね)ぜひ召し上がってください!


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今朝は、岩手県のアンテナショップ『いわて銀河プラザ』から店長、長澤由美子さんおススメの商品
●岩泉乳業の「ヨーグルト」
●丸徳の「アカモク入り 昔ちくわ」
●浜千鳥のお酒

こちらをセットにして3名の方にプレゼントします!
※応募は締め切りました。

東京・銀座にお店をかまえる「いわて銀座プラザ」。岩手ブランドの商品が3000種類も並んでいます。ぜひ岩手の美味しいものを買いに出かけてみてはいかがでしょうか。詳しくはコチラから

あすは宮城県のアンテナショップから、人気商品をプレゼントします!

2017年12月8日

12月7日 年末復興グルメプレゼント企画【前哨戦】塩竈の「牡蠣ペースト」

【たくさんのご応募ありがとうございます!】
牡蠣のペーストご当選された方は、

・豆子さん
・カキラブさん
・抹茶ババロアさん

です!
おめでとうございます!

番組では定期的に“復興グルメ”ということで、美味しいものを食べて、復興を応援するプレゼント企画をやっておりますが、、、
2017年年末は、今日から来週金曜まで、岩手・宮城・福島・熊本・福岡を「食べて応援」する企画をお届けします。
  
ということで、復興グルメのプレゼント きょうはこちらです!!

牡蠣のペースト!!

こちらを開発した、宮城県塩竈市「五光食品」の開発担当、寺島俊三さんにお話を伺いました。

これは宮城産の牡蠣をなんと6粒、ギュッとペーストにしたもの。しかも、天日干しの理屈で旨味を引き出すため紫外線を当てる独自の旨味加工を施しており、そのコクウマな牡蠣の風味!

パン、クラッカーなどでオードブル的に食べてもよし。お寿司の「軍艦」にしても美味とのこと。

五光食品は東日本大震災で工場が被災、販路の確保も困難な時期を経験。これまでの商品展開だけでなく、新しい商品を開発することを考えた結果、この商品が生まれたのだそうです。

ということで今日プレゼントするのは、五光食品の「牡蠣ペースト」!6粒をギュッと凝縮した瓶詰め90グラム。こちらを、3名様にプレゼント!!

欲しい方は、ご希望の方は『LOVE&HOPE』のブログのメッセージフォームから
「牡蠣のペースト希望」と書いてご応募ください。応募は本日24時まで受付。当選者はブログで発表します。

★五光食品ホームページ

そして、来週月曜日からは、さらに熊本、福岡、岩手、宮城、福島のそれぞれのアンテナショップを高橋万里恵さんが、自らあるき回り、食べて応援する最高のグルメをチョイスして、プレゼントします!ぜひ来週もお聴き下さい。


2017年12月7日

12月6日 岩手県山田町の漁師集団「第八開運丸」(3)

今朝は引き続き、岩手県山田町の「山田の海賊」こと、第八開運丸、柏谷智康さんのインタビューをお届けします。
 
養殖事業には目もくれず、多少海が荒れようが船を出し、その時季の最高のものを獲り消費者に直接売る・・・というシンプルなスタイルを貫く、山田の海賊、柏谷智康さん。震災直後、とうぜん漁に出る人もいない海を見て“いまがチャンス!”と思った方です。

以前『LOVE & HOPE』でもご紹介しましたが、柏谷さんたちは全国各地に出向いては、自分たちが水揚げした最高の食材を味わってもらうイベントも開催しています。今ではリピーターやファンの数も増え、肝心の販売のほうがモノによっては品薄になることもあるそうなんですが、「第八開運丸」のもう一つのライフワークであるこうしたイベントについてもお話しを伺ってみました。

◆イベント終わってから電話がバンバン来る
なんでこれを始めたかというと、食べるものが無い、お金が無い、震災後だったから、これじゃうまくないなってことで、“売れなかったら終わり、まあやってみろ!”って感じでやったのが、たまたま今まで続いてる感じですけどね。おかげさんで“美味しい”って全国の人に言ってもらえて、いまも足運んだりとかしてますけどね。やっぱり生のもの、活きてるものとか見たことないから、活きたナマコとかわざと持って行くんですけど。“これが調理されてこういう風になって売ってるんだよ”っててのを皆に分かってもらいたいし、この間もバスツアー来たんですけど、ホタテ一枚にしても、いろいろなゴミがついてるわけですよね。“こんなについてるんですか?”って話をされて、“いやこれをきれいにして市場に出すんだ”って、その一つ一つを、体験みたいにきれいにさせたんですけど、“こんなに大変なんですか?”って話してたから、それだけ分かってもらって、あとは美味しく食べてもらえれば。イベントに行ってて帰ってきても電話が鳴りっぱなしなんですよね。“次はいつ来る?”とか“次は何を持って来てくれる?”とか“これを送ってもらえますか?”とか。まあ休む暇もありませんけど、有難いですね。イベントは暖かくなってからなので5月から。バンバン来てくれって話はもうあるので、トップバッター静岡から始まって行く。漁の方は忙しいんですけど、合間を見てイベントにも行きたいなと。


山田の海と共に生き続けている柏谷さんと「第八開運丸」の仲間たち。取材に伺った日は番屋の引っ越しの準備の最中で、港もまだあちこちが工事中。今もまだまだ復興の途上にありましたが、豊かな海は、以前よりも増して誇れるものだといいます。

◆10メートル、20メートルも見えるような透き通った山田の海
船を出すだけで魅力なんだけども、魚、貝類ひとつにしても、山田湾きれいなところですので、海藻もそうですが、きれいにきれいに採取すれば、なんでもお金になるし、アカモクっていうスーパーフードありますけど、アカモクは山田湾をきれいにしてくれる海藻なんです。きれいな海なんで皆さんにもぜひ一回来てもらって透き通った海、10メートルも20メートルも見えるようなこの海を見てもらって、で、うちらがそこで獲った海産物を食べてもらえれば最高だと思います。


★「第八開運丸海賊団CSA」では、会員になると「海賊証」(会員証)が送られ、美味しい海産物を味わう飲み会やBBQなどのイベント、ツアーへの参加のほか、夏には大きな大きな「シュウリ貝」、秋には「鮭」や「山田カニ」など季節の美味しい旬の食材が送られてきます。
詳しくはこちらから

2017年12月6日

12月5日 岩手県山田町の漁師集団「第八開運丸」(2)

今週は引き続き、岩手県山田町の「山田の海賊」こと、第八開運丸、柏谷智康さんのインタビューをお届けします。

養殖事業には目もくれず、多少海が荒れようが船を出し、その時季の最高のものを獲り消費者に直接売る・・・というシンプルなスタイルを貫く、山田の海賊、柏谷智康さん。震災直後、とうぜん漁に出る人もいない海を見て“いまがチャンス!”と思った方です。

現在、母港にしている山田町の大沢地区は、防潮堤の建設が進み、「第八開運丸」の番屋(漁師の作業小屋)も移転をしなければならないんだそう。そんな山田の港の現状についてお話しを伺いました。

◆海が見えないのが一番怖い
まずはじめに防潮堤が出来てからの話しだと思うんだけど、たぶん9メートルくらいの防潮堤になると思うんで、今までは歩いて、ここらではリヤカーを引っ張って道具とかも持って行ったんだけど、この防潮堤が出来てどうなんですかね、車ではたしかに物は運べるけど、歩いて高齢者の人たちとかも大変になってくるから、たぶん海岸に降りる数も少なくなってくると思うんですよね。となれば浜の状況も分からなくなってくる。出来てみないとわからないけど、海が遠くなるより、海が見えなくなるのがおっかないんですよね。建物の2階からは海は見えると思うんですけど、下に居れば海の状況が分からなくなって、9メートルの防潮堤、またあの津波が来れば、そこまで上がってるはずなのに誰も気づかないはずなんですよね。だから漁師的には確かに防潮堤も必要だけど、海が見えないのがいちばん怖いっつーとこなんだけど。


海が見えなくなる防潮堤の是非については、震災後、各地で議論を呼びましたが、建てることが決まった場所でも、“今もなお建設途中”という地域は少なくありません。山田町もそのうちの一つ。間もなく6年8カ月が経ちますが、今なお毎日のように重機の音が響く山田町の復興状況について、柏谷さんはどう思っているのでしょうか。

◆後継者不足の中、二十歳の息子を仕込み中
遅いですね。宮古とか見てくるとやっぱり山田町は遅いですよね。離れてる人は結構います。今まで漁師だった人も、船も道具も流されて、また一からってなれば(残された)年も無いっていう人たちは、やっぱりもう海のところに住んでても仕方ないから、内陸のほうとかに行ってます。で、漁業の担い手、後継者不足っつーのは、どこでもあることなんだけども、やっぱり漁師でメシを食っていけるかっていうと、ちょっと厳しいところがあって、いろいろ手をつけなきゃ食べていけないから、そうなるといろいろな漁をするってことは、いろいろな経費がかかるってことだから、そのリスクを背負ってまでやるって後継人は居ないと思います。今の不景気の中、ましてや獲れるか獲れないか分らないとこさ。でもまあ俺の息子は東京に居ましたけど、帰ってきていま漁師やらせてます。なんでか?って言ったら、まあ漁師いま高齢者ですがね、高齢者がもう獲れなくなって、いなくなって、どんどんどんどん若い人が減ってますが、そうなると今度、いま息子ハタチなんですけど、ハタチの息子が30代になった時は、もう誰もいないと思うんです。そうすると・・・獲り放題だと思うんですよね。そこでいま修行させてますけどね。やっぱり海に食べられないものはほとんどないんでね。それがちょっと取っただけで、このぐらいの値段になる。でそれを今の若い奴らに教えてますけどね。


柏谷さん、“稼げる漁師の姿”を自分で体現して、若い担い手を増やしたり、山田の漁師文化を守りたい、という思いが根底にあるのではないでしょうか。

明日は柏谷さんたちが仕掛けている、“美味しいイベント”についての話題です

2017年12月5日

12月4日 岩手県山田町の漁師集団「第八開運丸」(1)

今朝は、通称「山田の海賊」。
岩手県山田町の漁師集団、「第八開運丸」代表の柏谷智康さんのインタビューです。

山田町大沢地区から船を出し、最高の海産物を獲ってきては、直送・直販している第八開運丸。まずは、いま海産物の美味しい冬を迎えている山田湾の現状について伺いました。

◆アワビが獲れなかったらタコを獲れ
海の状況といえば、ほぼ戻ってると思うんですよね。ホタテはちょっと温暖化も有るんだか、ダメな部分もあるけど、牡蠣とかは順調、しうり(貝)は今年も1か月も足らずで全部無くなってしまいましたね。注文とかイベントとかで。で、回遊魚、鮭もそうですが稚魚放してあれするのがまだまだ帰ってきてない状況で、あとはアワビもやっぱり津波で流されたのもあるし、今年とんでもないのがタコが豊漁で、それの影響も有ってアワビもいないって感じなんですけど。タコがアワビ食っちゃうわけなんだけど。で、うちの方でタコ獲ってるんで、どっちもどっちなんだけどね。アワビが獲れなかったらタコを獲れ、タコがダメならアワビを獲れと。ウチの場合ぜんぶに手を出してますので。みんなには“一つぐらいやめろよ”って言われますけど。獲れるものは獲れてます。ただ今まで獲ってたものがちょっと減ってるかなって感じはあるけど、ほとんど戻ってる感じですかね。ウチの方でも100%フル稼働で毎日漁に出てる感じ。だからまあウチら的にはいいのかな今年は。大量の年かなって思ってます。まあ温暖化ですよね、ここでタコが獲れるっていうのは、マダコが獲れるっつーのは。水ダコは獲れるんですけど、マダコが獲れるというのは滅多にない、今まで4年に一回は来るんですが、去年も今年もっていうのは無い、それにまた今年は大阪にタコが無いと。海外から来てるタコが今年はまるっきり無い。海外から入んないからけっきょく高値で、ウチとしては大バンザイの年ですけど(笑)。で、これから鮭、不漁の鮭ですけど、今まだタコやってるんですけど、徐々に水温も下がってくればタコも終わりなんでそろそろ切り替えようかなと思ってんですけど、去年も不漁だったんだけど、まあ100〜200獲ればね、30万40万の世界だから一晩で、それを狙ってるんですけど今年も、今のところタコがまだ獲れているんで、タコをメインでやってるけど、ほかの船がちょこっとでも獲れたっていうんであれば、準備はしてあるんで一気にタコ投げて(捨てて)そのまま飛ぶってことは出来ますけど、漁が漁なんで、経費をかけて燃料をかけて探しに行くってことになると思うんですけど、そこで赤字を食らうか黒字になるかは、出てみないと分からないって感じ・・・


魚種や種類によってバラツキはあるものの、海の状況は概ね改善しているとのこと。ただ港は巨大な防潮堤の建設が進んで、柏谷さんの番屋(漁師の作業小屋)も移転しなければならないようです。明日はそんな港の状況についてのお話しです。

2017年12月1日

12月1日 松島「かき鍋クルーズ」

東北沿岸部には牡蠣の名産地が数々ありますが、その中の一つ、宮城県塩釜市と松島町は日本三景の一つ「松島」の海の玄関口で、そして豊かな牡蠣の海としても有名です。
そんな「松島観光」と「牡蠣」が一緒に楽しめる企画が、今日から始まる「かき鍋クルーズ」。今日はこの「かき鍋クルーズ」を手掛ける、「丸文松島汽船」の代表、佐藤昭夫さんにお電話でお話を伺いました。

◇「かき鍋クルーズ」塩釜発は11時30分、松島発は午後1時に出航。およそ1時間の船の旅。
◇価格は大人3400円、小人2200円。インターネットで予約すると割引があります。
◇年内は今日から12月24日(日)まで。年明けは1月6日(土)から再開して3月11日(日)まで。いずれも金・土・日・祝日の運航。

丸文松島汽船のオフィシャルサイトをチェックしてみてください。

パーソナリティ 鈴村健一

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特別番組 LOVE & HOPE ~10年目の春だより

TOKYO FM 特別番組 HANABI

「LOVE&HOPE~防災ハンドブック2015」PDF版ダウンロード配信中

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