2015年1月29日
1月29日 女川駅を始発の駅に〜建築家・坂茂4
建築家・坂茂さんの被災地支援についてお伝えしています。
紙を使った建築材による避難所の間仕切り、宮城県女川町の、2階建て・3階建ての“仮設とは思えない”仮設住宅など、東北の復興支援を続けている坂さん。
実はまもまく、坂さんが手がける本格的な建築も復興のシンボルとして女川町に登場します。先日 東京都内で行われたシンポジウムで、坂さんに伺いました。
◆女川を始発駅に
(※聞き手 高橋万里恵)
〜女川では支援が今も続いていて、この春に全線復旧するJR石巻線の女川駅の駅舎も。
坂:いま建設中。津波のために盛り土をしていて、その上に作っている。女川の復興の最初の建物となる。屋根が木造で、中に「ゆぽっぽ」という温泉施設がある。温泉の上を見上げると、木造屋根から自然光が入るような設計になっている。
〜屋根を見ると、木であみあみになっていてちょっと湾曲している?
坂:その方が構造上有利。構造材料が少なくて済むんですね。
〜温泉施設が2階にあるということですが、元々女川の駅前には温泉施設があったということで、地元の方も2階に復活したらきっと楽しみでしょうね。
坂:石巻線といっても乗客数は少ないので、駅と町の温泉施設を合体させて作ろうということになった。地元の人たちもそうですし旅行客も、駅についたらすぐに温泉に入れる。そして海が見えるんですね。
〜駅を背にすると真っ直ぐ先に海が見えますよね。
坂:日本で二か所しかないらしいです、終着駅で海が見える場所は。
〜先日女川の方にインタビューしたら、駅舎ができるのが楽しみで、「終着駅ではなくここを始発駅にするんだ」と目を輝かせていて印象的でした。
この、女川駅・駅舎と、温泉の複合施設は3階建てになっていて、屋根部分は木材。木を曲げて、大きな空間を作新しい技術が取り入れられています。そして今、この施設は完成へ向けて急ピッチで建設が進んでいます。女川町建築課 内村朋之さんのお話です。
◆復興のシンボルとして
計画としては、3月を予定しているが、駅前広場をオープンする。その中心となる施設として女川駅と湯ぽっぽという温浴施設を建てる。元々、駅のとなりにゆぽっぽという温泉施設があった。それは中学校の上あたりからひいてきている。津波で流されてしまい建て替えるにあたって、温泉と駅をくっつけようという発想になった。温浴施設・駅の事務室を合築する。
女川は坂茂氏が設計した3階建ての仮設住宅を作った。そういう流れから今回の駅舎機能をシンボルとして町として、町から依頼した。3月の街びらきの時に駅前広場がキレイに舗装されて、始発の駅がオープン、初めての電車が来る予定。いろんな方に来て頂いて、女川町の復興シンボルとして色んな人が訪れて町が活性化すればすごくうれしいと思っている。
この女川駅・駅舎と温泉の複合施設は、駅から真っ直ぐ海までプロムナードが延びる予定。駅を出ると、道の向こうに海が広がります。そしてその海からは、「朝日が昇る」んです。また、プロムナード沿いに商店街や地域の人が集まれる施設が作られるということです。JR石巻線の全線運転再開、そして女川駅の開業は3月21日(土・春分の日)。この日は「女川駅周辺まちびらき」と題したイベントも開かれます。そして翌日22日には、「ゆぽっぽ」もオープン。終点ではなく、「始発駅の町」として女川が、復興への大きな一歩を踏み出すことになります。
紙を使った建築材による避難所の間仕切り、宮城県女川町の、2階建て・3階建ての“仮設とは思えない”仮設住宅など、東北の復興支援を続けている坂さん。
実はまもまく、坂さんが手がける本格的な建築も復興のシンボルとして女川町に登場します。先日 東京都内で行われたシンポジウムで、坂さんに伺いました。
◆女川を始発駅に
(※聞き手 高橋万里恵)
〜女川では支援が今も続いていて、この春に全線復旧するJR石巻線の女川駅の駅舎も。
坂:いま建設中。津波のために盛り土をしていて、その上に作っている。女川の復興の最初の建物となる。屋根が木造で、中に「ゆぽっぽ」という温泉施設がある。温泉の上を見上げると、木造屋根から自然光が入るような設計になっている。
〜屋根を見ると、木であみあみになっていてちょっと湾曲している?
坂:その方が構造上有利。構造材料が少なくて済むんですね。
〜温泉施設が2階にあるということですが、元々女川の駅前には温泉施設があったということで、地元の方も2階に復活したらきっと楽しみでしょうね。
坂:石巻線といっても乗客数は少ないので、駅と町の温泉施設を合体させて作ろうということになった。地元の人たちもそうですし旅行客も、駅についたらすぐに温泉に入れる。そして海が見えるんですね。
〜駅を背にすると真っ直ぐ先に海が見えますよね。
坂:日本で二か所しかないらしいです、終着駅で海が見える場所は。
〜先日女川の方にインタビューしたら、駅舎ができるのが楽しみで、「終着駅ではなくここを始発駅にするんだ」と目を輝かせていて印象的でした。
この、女川駅・駅舎と、温泉の複合施設は3階建てになっていて、屋根部分は木材。木を曲げて、大きな空間を作新しい技術が取り入れられています。そして今、この施設は完成へ向けて急ピッチで建設が進んでいます。女川町建築課 内村朋之さんのお話です。
◆復興のシンボルとして
計画としては、3月を予定しているが、駅前広場をオープンする。その中心となる施設として女川駅と湯ぽっぽという温浴施設を建てる。元々、駅のとなりにゆぽっぽという温泉施設があった。それは中学校の上あたりからひいてきている。津波で流されてしまい建て替えるにあたって、温泉と駅をくっつけようという発想になった。温浴施設・駅の事務室を合築する。
女川は坂茂氏が設計した3階建ての仮設住宅を作った。そういう流れから今回の駅舎機能をシンボルとして町として、町から依頼した。3月の街びらきの時に駅前広場がキレイに舗装されて、始発の駅がオープン、初めての電車が来る予定。いろんな方に来て頂いて、女川町の復興シンボルとして色んな人が訪れて町が活性化すればすごくうれしいと思っている。
この女川駅・駅舎と温泉の複合施設は、駅から真っ直ぐ海までプロムナードが延びる予定。駅を出ると、道の向こうに海が広がります。そしてその海からは、「朝日が昇る」んです。また、プロムナード沿いに商店街や地域の人が集まれる施設が作られるということです。JR石巻線の全線運転再開、そして女川駅の開業は3月21日(土・春分の日)。この日は「女川駅周辺まちびらき」と題したイベントも開かれます。そして翌日22日には、「ゆぽっぽ」もオープン。終点ではなく、「始発駅の町」として女川が、復興への大きな一歩を踏み出すことになります。