2014年7月31日
7月31日 石巻STAND UP WEEK 2014 その5「リノベーションシンポジウム石巻(後半)」
引き続き、宮城県石巻で開催中の、スタンドアップウィークのレポートです。
スタンドアップウィークの、50以上あるコンテンツの一つが、先週土曜日に行われた『リノベーションシンポジウム石巻』。建築分野の専門家を中心に、石巻という町の未来を考えるイベントです。その後半では地元の方、建築関係者による座談会も行われ、地元石巻市・牡鹿半島で、古民家を改装してカフェなどの運営を続ける、若い経営者も壇上に上がりました。
◆牡鹿半島の小さな浜のイノベーション
cafeはまぐり堂の亀山と申します。蛤浜出身でずっと水産の勉強をしていて昨年まで水産高校の教員をやっていたが、今はやめてカフェをやっています。このプロジェクトの目的は持続可能な浜を作るということ。震災で大きな被害を受けた蛤浜、私の故郷を何とか再生したいという想いがある。牡鹿半島には約30の浜があって、蛤浜はその中でも一番小さな浜。震災前は9世帯、津波で壊滅的な被害を受け、今年の3月の人口は5人。とっくに限界集落は超えて存続できるのかと言う人口まで減ってしまった。私自身も津波で女房を亡くし学校も被災。ここから離れていたが一年経って戻ってきて、築100年の家が残っり、それをボランティアとともに改装してcafeはまぐり堂をオープンしました。最初はこんなところに飲食店をやってもお客は来るわけないと言われたが、おかげさまで一年でおよそ1万人の方にお越し頂いた。これから宿を展開したり自然学校をやったりと言うことを考えていて、スタッフを2人増やした。スタッフが7名になった。そして人口も2人増えて、なんと4割増し(笑)全国トップの40%増。あとは山を整備してキャンプ場にしたり、漁業が少なくなったのでマリンレジャーに海を利用したり。あとは糸井重里さんのプロジェクトでツリーハウスを作ったりしている。浜の魅力を伝えることで移住して頂ければ一番良いのだが、少なくともなんとか持続可能なものを作っていきたいと思っている。
亀山さんは現在、蛤浜再生プロジェクトという形で、カフェだけでなく、宿泊施設も作っています。こちらは完成間近!!将来的には、漁業体験、グリーンツーリズム、キャンプも楽しめる滞在型の観光施設を作り、浜の再生を目指しています。
◆古き良きものと現代の融合
「発展」というと難しいが、自分がどういう未来にしたいかというのが一つある。やっぱりうちの爺さん、ばあさん世代はほぼ自給自足で大変な生活を送っていたが、親世代が経済発展の中で一生懸命働いてくれて、私が生まれた時には食うに困らない仕組みができていたが、今はその貨幣経済で疲弊しているんじゃないか。次に我々がなにができるか。じいさんばあさん世代が作ってくれた、自然の豊かさ、食や知恵をもう一回引き出して、親世代、今の世代が作った今の技術と組み合わせて次の未来を創ることなのではないか。「浜に住んでいて不便でしょ」と言われるが全然。Amazonで注文すれば何でも届くし(笑) wi-fiを飛ばしてみんなパソコンで仕事をしたりしている。庭に竈を作ったり、建物をあえて土壁にして、牡蠣殻を砕いて石灰を作って、釜で海水を似てにがりで土間を作ったり、あえてそういうことをしているが、だからといって原始的な生活に戻れるかと言うとそうではない。本来その時代の良いものもある。ネットで買い物もする。そういうものを融合している。本当の豊かさ、日本の素晴らしさはなんなのか。日本が今後必ず直面する問題がここではもうはじまっている。これをうまくやることができれば、ほかの地域の参考にもなる。生きるすべがあるのではないかと思う。
シンポジウムを主催した、建築関係者の団体「HEAD研究会」の新堀さんは、石巻の町づくり、石巻の役割について、「石巻の中だけで完結するのではなく、岩手や仙台など、ほかの地域とどうつながるか。
観光を目的に 人が行き来して滞在できるようなベースキャンプとしての役割が 石巻には求められるのでは」と話しています。
人口たった7人の小さな集落。日本中ではじまっている問題の解決策が、もしかしたらここから生まれるかも知れません!
明日は、8月に東京で行われる、若い世代が復興について考える大きな「サミット」の情報をお伝えします。
スタンドアップウィークの、50以上あるコンテンツの一つが、先週土曜日に行われた『リノベーションシンポジウム石巻』。建築分野の専門家を中心に、石巻という町の未来を考えるイベントです。その後半では地元の方、建築関係者による座談会も行われ、地元石巻市・牡鹿半島で、古民家を改装してカフェなどの運営を続ける、若い経営者も壇上に上がりました。
◆牡鹿半島の小さな浜のイノベーション
cafeはまぐり堂の亀山と申します。蛤浜出身でずっと水産の勉強をしていて昨年まで水産高校の教員をやっていたが、今はやめてカフェをやっています。このプロジェクトの目的は持続可能な浜を作るということ。震災で大きな被害を受けた蛤浜、私の故郷を何とか再生したいという想いがある。牡鹿半島には約30の浜があって、蛤浜はその中でも一番小さな浜。震災前は9世帯、津波で壊滅的な被害を受け、今年の3月の人口は5人。とっくに限界集落は超えて存続できるのかと言う人口まで減ってしまった。私自身も津波で女房を亡くし学校も被災。ここから離れていたが一年経って戻ってきて、築100年の家が残っり、それをボランティアとともに改装してcafeはまぐり堂をオープンしました。最初はこんなところに飲食店をやってもお客は来るわけないと言われたが、おかげさまで一年でおよそ1万人の方にお越し頂いた。これから宿を展開したり自然学校をやったりと言うことを考えていて、スタッフを2人増やした。スタッフが7名になった。そして人口も2人増えて、なんと4割増し(笑)全国トップの40%増。あとは山を整備してキャンプ場にしたり、漁業が少なくなったのでマリンレジャーに海を利用したり。あとは糸井重里さんのプロジェクトでツリーハウスを作ったりしている。浜の魅力を伝えることで移住して頂ければ一番良いのだが、少なくともなんとか持続可能なものを作っていきたいと思っている。
亀山さんは現在、蛤浜再生プロジェクトという形で、カフェだけでなく、宿泊施設も作っています。こちらは完成間近!!将来的には、漁業体験、グリーンツーリズム、キャンプも楽しめる滞在型の観光施設を作り、浜の再生を目指しています。
◆古き良きものと現代の融合
「発展」というと難しいが、自分がどういう未来にしたいかというのが一つある。やっぱりうちの爺さん、ばあさん世代はほぼ自給自足で大変な生活を送っていたが、親世代が経済発展の中で一生懸命働いてくれて、私が生まれた時には食うに困らない仕組みができていたが、今はその貨幣経済で疲弊しているんじゃないか。次に我々がなにができるか。じいさんばあさん世代が作ってくれた、自然の豊かさ、食や知恵をもう一回引き出して、親世代、今の世代が作った今の技術と組み合わせて次の未来を創ることなのではないか。「浜に住んでいて不便でしょ」と言われるが全然。Amazonで注文すれば何でも届くし(笑) wi-fiを飛ばしてみんなパソコンで仕事をしたりしている。庭に竈を作ったり、建物をあえて土壁にして、牡蠣殻を砕いて石灰を作って、釜で海水を似てにがりで土間を作ったり、あえてそういうことをしているが、だからといって原始的な生活に戻れるかと言うとそうではない。本来その時代の良いものもある。ネットで買い物もする。そういうものを融合している。本当の豊かさ、日本の素晴らしさはなんなのか。日本が今後必ず直面する問題がここではもうはじまっている。これをうまくやることができれば、ほかの地域の参考にもなる。生きるすべがあるのではないかと思う。
シンポジウムを主催した、建築関係者の団体「HEAD研究会」の新堀さんは、石巻の町づくり、石巻の役割について、「石巻の中だけで完結するのではなく、岩手や仙台など、ほかの地域とどうつながるか。
観光を目的に 人が行き来して滞在できるようなベースキャンプとしての役割が 石巻には求められるのでは」と話しています。
人口たった7人の小さな集落。日本中ではじまっている問題の解決策が、もしかしたらここから生まれるかも知れません!
明日は、8月に東京で行われる、若い世代が復興について考える大きな「サミット」の情報をお伝えします。