2012年1月31日
1月31日「荻上チキ・災害時のメディアの役割(2)」
メディア論などを専門とする評論家・荻上チキさんに「災害時のメディアの役割」についてお話を伺っています。
ネットやソーシャルメディアは、震災直後の被災地では、実際には役立ち難かった一方、支援を「する側」にとっては有効なツールだったと語る荻上さん。
では、その「支援する側の人間」が、今後ネットメディアを活用する上で、東日本大震災をどう教訓にすればよいのか、荻上さんに伺いました。
◆震災から見えてくる特徴
東日本大震災の特徴…ネットが普及して以降の震災であること。ネットを通じてより多くの人たちが情報を共有することができた。
メリット…必要な情報を必要な人が速やかに共有できる。
デメリット…未確認、不確かな情報が拡散、混乱を招く。
◆注意すべきは「支援呼びかけ流言」
“どこどこで誰々が困っている。物資を送りましょう”“通報しましょう”という書き込み。実際にはそんな物資の要望も事実もないのに書き込みを信じた人が殺到すると、物資を捌ききれず混乱、消防や警察に、実際に存在しない犯罪の通報が何十件も寄せられるなどが起こる。
助けのつもりが結果として妨害することに。それを防ぐには情報の適切な連携ができるようにするのが重要。
◆支援訓練
震災時、我々は支援をする側に回る可能性が高い。支援をする方法をあらかじめ知っておいた方がスムーズに人の命を助けられる。例えばウェブサイトを通じた支援だと、Google パーソンファインダーというサイトの存在を知っておけば、次の震災の時の書き込み件数・利用者が増え効果も上る。
防衛省は震災直後に支援スキームをネット上で告知した。支援物資は自治体から自治体が原則というもの。最寄りの自治体⇒被災地の自治体⇒被災者へ、という流れの方がスムーズ。
※Google パーソンファインダーは、被災した人の安否を調べられる消息情報。震災直後に立ちあげられ、昨年10月末をもってサービスを終了した。
【荻上式BLOG】
【Twitter:荻上チキ(@torakare)】
ネットやソーシャルメディアは、震災直後の被災地では、実際には役立ち難かった一方、支援を「する側」にとっては有効なツールだったと語る荻上さん。
では、その「支援する側の人間」が、今後ネットメディアを活用する上で、東日本大震災をどう教訓にすればよいのか、荻上さんに伺いました。
◆震災から見えてくる特徴
東日本大震災の特徴…ネットが普及して以降の震災であること。ネットを通じてより多くの人たちが情報を共有することができた。
メリット…必要な情報を必要な人が速やかに共有できる。
デメリット…未確認、不確かな情報が拡散、混乱を招く。
◆注意すべきは「支援呼びかけ流言」
“どこどこで誰々が困っている。物資を送りましょう”“通報しましょう”という書き込み。実際にはそんな物資の要望も事実もないのに書き込みを信じた人が殺到すると、物資を捌ききれず混乱、消防や警察に、実際に存在しない犯罪の通報が何十件も寄せられるなどが起こる。
助けのつもりが結果として妨害することに。それを防ぐには情報の適切な連携ができるようにするのが重要。
◆支援訓練
震災時、我々は支援をする側に回る可能性が高い。支援をする方法をあらかじめ知っておいた方がスムーズに人の命を助けられる。例えばウェブサイトを通じた支援だと、Google パーソンファインダーというサイトの存在を知っておけば、次の震災の時の書き込み件数・利用者が増え効果も上る。
防衛省は震災直後に支援スキームをネット上で告知した。支援物資は自治体から自治体が原則というもの。最寄りの自治体⇒被災地の自治体⇒被災者へ、という流れの方がスムーズ。
※Google パーソンファインダーは、被災した人の安否を調べられる消息情報。震災直後に立ちあげられ、昨年10月末をもってサービスを終了した。
【荻上式BLOG】
【Twitter:荻上チキ(@torakare)】