出演:佐野史郎
TOKYO
FMがエフエム東京として産声をあげた1970年より遡ること2年、
「はっぴいえんど」も「サディスティック・ミカ・バンド」も存在していなかった・・・
そんな日本のポップス&ロック黎明期に、鈴木茂(g)、小原礼(b)、林立夫(ds)が結成した伝説のバンド、SKYE(スカイ)。
SKYEのメンバーや当時の音楽シーンに多大な影響を受けた俳優・ミュージシャンの佐野史郎が、日本のポップス&ロックの礎ともいえる60年代後半から70年代にかけての音楽シーンをひもときます。
2020年、松任谷正隆を加えて再始動したSKYE、そして昨年デビュー50周年を迎えたブレッド&バターへのインタビューもまじえながら、貴重な当時の証言やエポックメイキングな楽曲をたっぷりお届けします。
コメントゲスト:松任谷正隆、林立夫、鈴木茂、小原礼、ブレッド&バター
■SIDE A2020年11月3日(火)
[15:00~15:55]
1968年に林立夫、鈴木茂、小原礼で結成されたSKYEが、新たに松任谷正隆を加え、今年再結成を果たした。そのきっかけとなった佐野史郎をインタビュアーに迎え、メンバーと共に60〜70年代を振り返りながら、当時のレコーディングやライヴの様子、ミュージシャン同士の繋がりなどの話を通じて、あの頃から今へと続く音楽シーンを浮き彫りにします。
さらに昨年デビュー50周年を迎えたブレッド&バターのインタビューと、SKYEを加えた10月10日の東京・大手町三井ホールでの最新ライヴから、名曲「あの頃のまま」もオン・エアー。また、佐野史郎が選ぶ「この人といえばこの曲」(林立夫…「やさしさに包まれたなら」荒井由実/鈴木茂…「花いちもんめ」はっぴいえんど/小原礼…「塀までひとっとび」サディスティック・ミカ・バンド/松任谷正隆…アルバム『もっともっと』小坂忠と
Four Joe Half)について、ご本人たちからの裏話も伺いながら、楽曲の魅力やディテールを深掘りしていきます。
■SIDE B2020年11月3日(火)
[19:10~19:48]
SIDE Bは、SIDE
Aの延長戦として、さらに新生SKYEの4人(林立夫、鈴木茂、小原礼、松任谷正隆)やブレッド&バターへのインタビューと、会話の中で登場する様々なナンバーを聴きながら佐野史郎が語る、もうひとつのJ-POP史を体感できる38分。荒井由実「あの日に帰りたい」のレア・エピソードや、シローとブレッド&バターの名曲「野生の馬」や岸部四郎の思い出話なども交え、佐野史郎が選んだ「この人といえばこの曲
SIDE B」もオン・エアー。
当時の音楽シーンをタイムリーに体験し、一緒に歩んできた佐野史郎ならではの話は、まさに必聴です。この頃を知る世代はもちろんのこと、「はっぴいえんど」や「ティン・パン・アレー」、「サディスティック・ミカ・バンド」などの再評価によって、後追いで彼らを知った世代、シティ・ポップ再評価ブームを通じてブレッド&バターに辿り着いた若いリスナーまで、日本のポップスとロックを愛するすべての人々にお楽しみいただけるひとときです!
放送後記
伝説のバンドSKYEのことを知ったのは1970年代半ば、はっぴいえんどが解散し、サディスティック・ミカ・バンドも終焉を迎えようとしていた時期。
はっぴいえんど解散後に組まれたキャラメルママ(細野晴臣b、鈴木茂g、林立夫dr、松任谷正隆key)という固定したバンドから、様々なミュージシャンたちが束縛されることなく自由に集い音楽を生み出すことのできる環境を目指して結成されたTIN
PAN ALLEYが登場した頃のこと。
荻窪にあったライブハウスLOFTでのライブで、細野さんがTIN PAN ALLEYの結成を宣言したのをよく覚えています。
その日はBAMBOO(小原礼b、林立夫dr、大村憲司g、今井裕&ジョン山崎key etc)が演奏。小原礼、林立夫に、当時はハックルバックを率いていた鈴木茂が加わればSKYEです。
SKYEは彼らが中学時代に結成したバンド。彼らを取り巻く、後にTIN PAN系と云われるミュージシャンたちの1970年前後の交友関係が、当時、系図として音楽雑誌に掲載され、私は初めてその存在を知りました。
1970年といえばTOKYO FM(当時はFM東京)開局の年。この番組を通して、時を往き来しながら、現在の日本の音楽シーンのルーツに触れていただければと思います。SKYEのメンバーのインタビューやTOKYO
FM開局50周年と同じく結成50周年記年ライブを行ったブレッド&バターのSKYEとの演奏もお楽しみに!!
半世紀以上の時を超えて、彼らは緩やかに別れと再会をくり返してきましたが、松任谷正隆が加わっての新生SKYEは、日本の音楽シーンの結晶として、これからも変わらぬJ-BEATを届けてくれることでしょう。
佐野史郎