都市部では、この数年で電動キックボードのシェアリングサービスが普及。
交通事故と交通違反が問題になっています。





2023年7月の道路交通法改正で
「特定小型原動機付自転車」の分類が新設されました。
シェリングサービスの電動キックボードはこれに相当し、
16歳以上は免許証不要で利用できます。
しかし、3年が経って危険性がわかってきました。

今回、お話を伺った交通事故 調査解析事務所 代表 熊谷 宗徳さんによると
去年の電動キックボードが絡む交通人身事故は一昨年に比べて148件増加して367件。
用途別で見ると9割がレンタル。シェアリングサービスによる事故発生率が高くなっています。
そして、電動キックボード運転中の事故で明らかに顕著な傾向は「飲酒運転」。
飲酒運転による事故発生率が自転車の約16倍、原付バイクの約19倍。

一昨年は単独事故が最も多く発生しました。
これはバランスが悪く、乗り慣れていない車両であるためと考えられます。

昨年は対自動車事故が最も多くなりました。
これは電動キックボードで走行することへの慣れや
交通ルールが守られていない結果と考えられると熊谷さんは分析しています。
”小さくて軽い乗り物だから大丈夫と考えてしまう”
”新しいモビリティなので法律違反の意識がない”
そんな理由も想像できます。





しかし、その結果として交通事故が起こっています。
車と衝突した事故で最も多い事例は「交差点などでの出合い頭事故」。
一時停止標識がある交差点では、電動キックボードも一時停止して左右の安全確認をする義務があります。
車と衝突した場合、怪我をするのは基本的に電動キックボード側ですが、
事故原因となる違反が電動キックボード側にある場合は単なる被害者ではなく、
道路交通法違反の被疑者として捜査されることになります。
また、歩行者と衝突する事故は自転車の約3倍も発生していて
歩道上で歩行者に背後から衝突するなどの事故が報告されています。





電動キックボードは小さく、不安定なモビリティ。
体ひとつ、多くはヘルメットを着用せずに乗っているので自動車や自動二輪に対してかなり危険。
一方で、歩道を走って歩行者に衝突してしまったら大きなケガを負わせる可能性もあります。

そこで、電動キックボードの基本的なルールを伝えておきましょう。
最も多く検挙されているのは「通行区分違反」。
原則として通行するのは車道の左側。歩道通行や車道の右側はNG。
また、歩道は「普通自転車等歩道通行可」となっているところのみ
最高時速表示灯を緑色にする「時速6キロモード」機能がある車両だけが走行できます。
歩道に入る前に時速6キロモードに切り替え、自転車専用レーンがある場合はそこを走行、
無い場合は歩道の車道側を通行します。
歩道を走っていて歩行者の妨害となりそうな時は、
一時停止する等して歩行者の通行を妨げてはいけません。

次に多く検挙されている違反は「信号無視」、次いで「指定場所一時不停止」。
信号機のある交差点を右折する場合は「二段階右折」が義務付けられています。

それから事故につながる危険性が高いとされている「ながらスマホ」は、
自転車の青切符取り締まりでも多く検挙されている違反でもあり、反則金は1万2000円です。





電動キックボードに乗る人が視界に入った
ドライバーや歩行者は注意しましょう。

バランスが悪い乗り物なので、車道側に転倒すると2m程度、飛び出してくることがあります。
車道を通行する自転車をクルマが追い越す際、
1メートル以上の車間距離を取ることが定められました。
しかし、電動キックボードは、それ以上の車間距離が必要です。

歩行者は電動キックボードが近づいてくることが分かったら、
できるだけ近づかないことが事故防止に繋がります。





今回は特定小型原動機付自転車に分類される
電動キックボードについての情報をお伝えしました。

サイズ、出力、最高速度が、この規定を超えているキックボードは、
一般原動機付自転車に該当し、免許証を持ちヘルメット着用が必須。
そのほかも一般原動機付自転車についての規則に従わなければいけません。
アクセルとブレーキのペダルを踏み間違えて起こる事故が、
最近では全国で年間3000件ほど発生しています。





踏み間違い事故は高齢者が起こすというイメージがあるかもしれません。
しかし、2018年から2020年の3年間に起こったペダル踏み間違いに起因する死亡重傷事故は
65歳以上が3,950件。64歳以下が 5,786件。

分類されたドライバー人口を考えると、確かに65歳以上に多いですが、
車両相互事故では75歳以上の1,315件、65歳〜74歳の1,273件より多いのが、24歳以下の1,538件です。





ペダルの踏み間違えによる事故は、
大きく分類すると前進時と後退時の2通りあります。

今回、お話を伺った交通心理学の専門家で、公益財団法人 国際交通安全学会による
「アクセルとブレーキの踏み違いに関係する高齢者の認知・行動の分析」
プロジェクトリーダー 大阪大学大学院 篠原 一光 教授によると、
前進時の事故例としては、信号のない交差点に進入しようとして
ペダルを踏み込まない状態で交差点に接近していきました。
右から接近する車に気づき、停止しようとペダルを踏み込んだところ
実はそれがアクセルで加速してしまい、前方の車に衝突、さらに前方の縁石に衝突したケース。
後退時は、まず前進している時に車を壁や車止めに接触させてしまい
慌ててバックしようとバックギアに入れ、急加速して後方の他車に衝突したケースです。





こうした事故シーンを紐解くと
前進の場合はギアはドライブに入っている状態で
減速する時は足がアクセルかブレーキペダルにかかっていつつ、いずれにせよ踏まないでいると、
どちらのペダルにあるか錯誤(主にブレーキだと思っていたらアクセルだった)してしまい
踏み込んだところ事故に繋がってしまう可能性があります。

後退時は、駐車場などで前進と後退や発進と停止を繰り返している時、
後方を見るために体や首を回旋させたり、姿勢をとったりすると
ギアがどこに入っているか、自分の足はどちらのペダルに置いているか失念して
踏み間違い事故になる可能性があります。





篠原教授によると「ペダルの踏みまちがえ事故」が多い、
若年層と高齢者層の間には、その内容に違いがあるといいます。

若年者では直線やカーブといった単路での事故が多く
それに対して高齢者では駐車場や交差点での割合が高くなります。
運転内容としては、若年者では直進や発進時に多く、高齢者ではバックの時の事故が多い。

また、事故の類型で見ると、若年者では車同士の事故というのが多く
高齢者では車両相互も多いものの、若年者に比べると歩行者と衝突するとか
施設や物に衝突するという車両単独事故も多い。

また、一度の事故で複数の相手に衝突する「多重衝突」というのがありますが、
これも年齢層別に見ると高齢者の方が多く、衝突時の速度が高いため、
高齢者ドライバーが起こす事故の方が、被害の程度が大きいということがあります。

内容の違いから考えると若年層と高齢者層の踏み間違える因子も異なります。
若年者は運転に不慣れなことが原因で、間違えた時にすぐ対応できて大事故になりにくい。
高齢者層は加齢による認識や動作の間違いが原因で、気づいても修正できないとか、
パニックでアクセルを強く踏み込んでしまうので大きな事故になりやすい。





ペダルの踏み間違えによる事故を予防法は、まず運転に集中するということ。
特に減速時には足がどのペダル上にあるか意識すると踏み間違いを防げる可能性が高まります。

また、運転姿勢を正しくとることも重要。
正しい姿勢で運転していれば、正しく操作できる可能性が高マリます。

年齢層別に考えると、若い世代は車や運転に対する不慣れが考えられるので
運転の技量を過信しないようにするとともに、違法であるスマホの操作など
運転以外に気を取られないように注意しましょう。

高齢者層は長年運転してきて運転に自信があるかもしれませんが、
自分にも加齢による変化があるかもしれないということを考えて下さい。
若い頃に比べると、体の動きや頭の働きのスピードが落ちています。
これに対抗するには、速度を落として動作を1つずつ、確実に行うしかありません。
踏み間違いのリスクのある場合、具体的には、減速時や駐車場で運転する時は、
自分の運転意識を慎重モードに切り替えるようにして下さい。



連休が終わったばかり。
子供たちは、楽しかった休日の余韻を引きずって
通学時や下校時も心あらずかもしれません。

しかし、ゴールデンウィーク明けから7月にかけては
小学1年生から2年生の子どもが歩行中に交通事故に遭遇してしまう数が
突出して多い時期です。





交通事故を年齢別に見ると、7歳児に多い傾向は「魔の7歳」と言われます。
7歳ぐらいの子どもがいる方、何年後かに子どもが7歳になる方は覚えておいて下さい。
お子さんに適切な交通安全教育が必要です。
      
そして、ドライバーの皆さん、
そのくらいの子どもは危険な存在だということを認識して
ハンドルを握るようにしましょう。





今回、お話を聞いた一般財団法人 日本自動車研究所 主任研究員 大谷 亮さんによると
7歳は小学校入学の間もない時期。1人で登下校しなければならない状況が発生します。
この状況を子どもの観点から見ると、
目新しい変化に富んだ交通状況に対応するには未熟。
歩いている時に興味のあるものを見れば衝動的に飛び出す原因になってしまいます。

また、小学校入学以降の5月から7歳の事故が増加する傾向があり
これは2つの慣れが影響していると推察されます。
1つ目の慣れは、子どもが登下校を含め学校生活に慣れ始めるということ。
2つ目の慣れは、保護者や周囲の大人が子どもの学校生活に慣れて
5月以降に見守り活動が減少していること。





保護者はどんな意識を持って、どうやって子どもを交通事故から遠ざけるべきか。
大谷さんによると、まず「7歳児がすぐ交通事故の危険性を理解できるとは考えない」ことが大事。
学校などで行われている交通安全教育は、子どもが道路の横断を理解する有効な手段です。
しかし、それだけではなく、日常生活で具体的な繰り返しの教育がより大切。

例えば、子どもと一緒に歩いている時に、
交通状況の危険な箇所ではどんな行動をするか一緒に考えたり
いざという時の行動を繰り返し体験させることが大事になります。
この時に周囲の大人は子どもの気持ちになって考え
子どもが交通事故に遭ったら、親として、近親者として
どんな気持ちになるかを子どもに理解してもらう
または将来的に理解できるように教えて下さい。





7歳児に話して聞かせて「わかった」という言質を得ても、
いざという時には忘れてしまっているかもしれませんし、
状況が少しでも違ったら応用が効かないかもしれません。

通学道路やよく利用する道路は、一緒に歩いて、
どこに危険があるのか? どんな危険が考えられるのか?
よりリアリティを持って捉えられるよう、
子どもに「体験」を通じて交通安全への意識を落とし込む事が大切です。





一方でドライバーの立場にある時、
7歳児に対しての事故を起こしてしまわないようにするには、
どのように注意したら良いのか?

まずは目的地までのルートに小学校や生活道路が含まれていないかの事前確認。
もしも含まれているのであれば、できるだけそこを通らないという対策をするのが理想です。

ただ、実際はこうした対応はハードルが高いもの。
日常生活で小学校周辺や生活道路を通る機会が多くある人も少なくないはず。
そうした場合は30km/h規制の道路を速度を緩めて走るなど
見通しの悪い箇所ではブレーキを構えるなどの対応が必要です。

また、登下校時や下校時以降に子どもの事故が多いというのは、あくまで確率。
危険とされる時間だけではなく、運転時にはいつも子どもの飛び出しに備えることが大切です。
「交通事故で子どもの命を奪ってしまうことの重大さを想像していただけると幸いです」
大谷さんは、最後にそう話して下さいました。
“交通事故は高齢者の運転が危険”という印象を強く持っている方は多いでしょう。
これはある部分、確かなこと。
しかし、免許保有者10万人当たりの、年齢層別の交通事故件数を見ると、
実は高齢者よりも若い世代のほうが多いのが実情です。
この春に自動車や二輪の運転免許証を取得した方もいるでしょう。
若い世代の皆さんは、運転にはくれぐれも気をつけて下さい。





実は高齢者よりも交通事故の割合が高いのは若者。
令和7年の交通事故件数で、第一事故の最多が16歳から19歳。
次いで20歳から24歳。その次が85歳以上の高齢者なのです。
実は16歳から19歳の交通事故割合は85歳以上の2倍以上。





若い世代の起こした事故では、軽乗用車に5人が乗り、
スピードを出しすぎて交差点を曲がりきれずに全員が亡くなったという例があります。
若い世代はスリルを求めが地なのかもしれません。





若者の傾向として、いいところを見せようとスピードを出す、無理な運転をする。
その一方で、運転技術は未熟の場合が多く、無茶な運転の至る結果が想像できないのかもしれません。
それは重大事故に直結してしまう可能性があります

何より、無謀な運転をすると、とんでもない事故
結果になってしまうことを予想して慎重になることです





若い世代の方は、自身の運転を鑑みつつ、
ゴールデンウィークとその後の運転に臨んで下さい。
他の車両と勝手に速度を競い合ったり
攻撃的になることはやめましょう。

持つべき意識は、まず慎重になること。怖いと感じること。
無謀な運転をするととんでもない事故が起こり、
未来を失う結果になってしまうことを予想して慎重になることです。