■第2話
キビ刈りは、過酷な作業だった。
暑さ、湿気はもちろん、もっともキツイのは、単純作業の反復。
その単調な繰り返しは、今まで経験したことのないものだった。
葉を鎌で落とす「つくろい」。
茎を根元から斧で刈る作業。
その二つを、ただひたすら繰り返す。
悦子は、さっそく愚痴ばかりもらす。
修一は、淡々と作業している。
そんな中、おばぁの持ってき
てくれる美味しいお昼が、唯一の楽しみだった。
油ミソ入りのおにぎり。
卵と豚肉の入った味噌汁。
みんなは、なんとかおばぁのためにも頑張ろうと思う。
ひなみは、修一が気になり始める。
「この人、どういう人だろう」

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