秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2020.02.15

しっかり管理しよう! 世界最強を誇る日本のパスポート!



パスポートは、きちんと管理していますか?
あなたのうっかりが、日本の信用を失うおそれも。
今回は「しっかり管理しよう! 世界最強を誇る日本のパスポート!」というテーマでお話しました。

秋元  2月20日は「旅券の日」つまりパスポートの日なんだそうですけど、JOYくんはパスポートをしっかり管理してますか。

JOY  ちゃんと保管しているし、有効期限もチェックしているよ。

秋元  パスポートを持っている方、持っていない方もいらっしゃると思いますが、持っている方は、大切に保管していますよね。
では、そのパスポートについてJOYくんはどのくらい知っているでしょうか。
「パスポート・クイズ」問題です。
国内第1号のパスポートは誰に発行されたでしょうか。

JOY  総理大臣かな。

秋元  答えは、隅田川浪五郎さんです。

JOY  ピン芸人さんの名前みたいだけど、本当?

秋元  実は、隅田川浪五郎さんは幕末から明治に掛けて活躍した曲芸師の方なんです。
では、JOYくんに再び問題です。パスポートは誰のものでしょうか。

JOY  自分のものでしょ。

秋元  答えは国のものです。パスポートは国際的な身分証明書で、名義人の身分を証明する国の公文書です。最初のページには所持している人に必要な保護扶助を与えて欲しいとの外務大臣の要請文が書いてあります。
つまり所有権は国にあって、法律上、パスポートの有効期間が切れた時や、切り替えを申請する際には、国へ返納しなければならないんです。

JOY  記念にとっておきたい場合は、パスポートセンターでVOIDっていう無効のスタンプを押してもらえば、いいんだよね。

秋元  そうですね。ところが、その大切なパスポートの紛失や盗難が、年間およそ4万1000件あり、その8割以上がなんと、旅先ではなく国内で起きているそうです。

JOY  パスポートの紛失や盗難は、海外にいる時に起こるんじゃないの。
どういうタイミングで紛失するんだろう。

秋元  パスポート紛失の理由は“誤って捨ててしまう”“引っ越しの際に失くす”“どこにしまったか忘れた”などが多いそうです。

JOY  でも手続をすれば、また再発行してもらえるんだよね。

秋元  確かにそうですが、実はパスポートをなくすことが国の信用を失うことにつながるそうなんです。
そこで、信用を失うとはどういうことなのか、またパスポートの管理で気をつけたいことなどについて、外務省 領事局 旅券課長 狩俣篤志さんにお話を伺っていきます。

狩俣さん、パスポートの紛失や盗難が日本の信用を失うことにつながる、ということなんですが、これはどうしてなんでしょうか。

狩俣  はい。
日本のパスポートを持っていると、短期の観光などで渡航する際、191の国と地域で査証、いわゆるビザを事前に取得することなく渡航できます。これは留学や就労のために渡航する場合は除かれるので、注意が必要ですが、191という数は世界トップクラスで、それだけ日本のパスポートは世界から信頼されている最強のパスポートということができます。

JOY  世界最強のパスポート、ちょっとカッコイイですね。

狩俣  そうですね。
日本人がビザなしで渡航できる国と地域が多い理由は、主に3つあると考えています。
一つ目は、海外での日本人による不法滞在や犯罪が少ないこと。
二つ目は、日本人に観光客やビジネス客としてきてほしいと期待されていること。
そして三つ目は、日本のパスポートに対する信頼が高いことです。

JOY  こんなに信頼されたり、期待されたりするのは嬉しいですね。

狩俣  そうですよね。でも、そのパスポートが紛失や盗難により犯罪組織に渡ると、写真が改ざんされ、元々の持ち主の名前でお金を借りられたり、犯罪者やテロリストの不正な入国に使用されたりと、悪用されることがあります。そうなると、その方の信用も傷つきます。
そうしたケースが増えると日本のパスポート全体の信頼も低下してしまいます。
そうなれば、ビザなしで行ける国が減ってしまう可能性もあるんです。

JOY  確かに、盗まれたパスポートが、あちこちで悪用されたら、とても怖いよね。こういうことが積み重なり、国の信用が台無しになってしまうのは残念ですよね。

狩俣  そうなんです。
ですから、皆さんにはパスポートをきちんと管理していただきたいと思います。

秋元  パスポートを管理する上で気をつけておきたいことは、どんなことですか。

狩俣  まず、外国に渡航したときは特にパスポートの取扱いに注意してください。
パスポートは、言葉も異なる国外で身元を証明できる唯一の文書です。
外国にいるときは、命の次に大切と言っても良いでしょう。
例えば、食事中はパスポートの入ったバッグを必ず体に触れるように置く、道を歩く時はバッグを体の前に持つように心がけてください。
街歩きのとき、パスポートのコピーを携帯すればよいとされている国や地域では、コピーのみを携帯することをお勧めします。

秋元  日本は安全だから、日本人は海外へ行った時についついテーブルやイスにバッグを置きっぱなしにする方も多いよね。
もし渡航先でパスポートをなくしたり、盗まれてしまったらどうしたらいいですか。

狩俣  まず、現地の警察署に届出をしてください。
盗難や紛失の証明する書類を発行してもらいます。
その書類とパスポートの申請に必要な書類をもって最寄りの大使館や総領事館で手続をすれば、新しいパスポートを発給してもらえます。

秋元  すぐに発行してくれるんですか。

狩俣  発行するには、少し時間がかかります。
もし、日本に帰国するだけであれば、帰国のための渡航書を発行してもらうこともできます。

秋元  渡航先での紛失や盗難もありますが、国内での紛失が全体の8割ということですが、国内でパスポートを管理する上で大切なことはどんなことでしょうか。

狩俣  まず、保管場所を忘れないことです。
2月20日は法令上初めて“旅券”という言葉が使用された日なので、この日を記念して「旅券の日」としているんですが、例えば、この日に毎年パスポートを確認し保管場所を忘れないようにするなど、それぞれ工夫していただければと思います。

JOY  リスナーの皆さん、パスポートをどこに保管しているのかきちんと覚えていますか。この機会に、しっかり確認しましょうね。

狩俣  そうですね。
また、パスポートを確認する際には、併せて有効期間の満了日も確認していただければ、有効期間が切れていて出国できなかったという失敗も防げます。

秋元  有効期間の確認は大切ですよね。

狩俣  はい。
たとえ有効期間が残っていても、渡航先の国が求める期間を満たしていないと、その国に入国できません。
多くの国が求めるパスポートの残り有効期間は6ヶ月以上ですが、詳しくは、渡航先国の駐日大使館に確認いただくのが良いです。
そして、パスポートは有効期間から1年を切ったら新しいものに切り替えることをお勧めします。
有効期間が切れる前であれば申請の際に戸籍謄本の提出も原則として不要です。

秋元  “有効期間が1年切ったら切り替えのタイミング”、これは覚えておきたいですね。

狩俣  皆さんご存知かもしれませんが、今年、新型のパスポートが登場します。
新しいパスポートはセキュリティが強化されています。
また、ビザを貼ったり出入国のスタンプを押すページに葛飾北斎の浮世絵「冨嶽三十六景」がデザインされていて、それぞれのページで違う作品を楽しむことができます。

秋元  切り替えが楽しみになりますね。

狩俣  パスポートは、外国で日本人として身分を証明する唯一の文書です。
世界から信頼され、頼もしい日本のパスポートですが、犯罪やテロに悪用され、困ったことにならないよう、紛失や盗難には気をつけましょう。
また、日ごろの保管場所を忘れないようにし、有効期間が1年を切ったら早めに切替の申請をしてください。

秋元  意識して、しっかり管理していきましょう。

JOY  皆さん、パスポートの紛失、盗難には気を付けていきましょう。
家のどこに保管しているのか、今一度確認をしましょう。

参考:パスポート(旅券)(外務省)