秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2019.12.28

ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜



オレオレ詐欺や特殊詐欺は、日々、巧妙化しています。
被害に遭わない、未然に防ぐために、私たちができる身近な対策があります。
今回は「ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜」というテーマでお話しました。

JOY  オレオレ詐欺はこの番組でも何度か取り上げているけど、自分は引っかからないと思っている人、多いんじゃないかな。
それでも、被害は減ってないってことだよね。

秋元  いろいろ気になることがありますよね。
早速、警察庁・長官官房参事官・鶴代隆造さんにお話を伺っていきましょう。
今日はオレオレ詐欺のお話ですが、SOS47って何ですか。

鶴代  SOS47は、平成30年9月に幅広い世代に対して高い発信力を有する著名な方々が集まって発足した、オレオレ詐欺被害防止のためのプロジェクトチームです。
『ストップ・オレオレ詐欺47〜家族の絆作戦〜』プロジェクトチームと言います。“ストップ・オレオレ詐欺”の頭文字から“SOS”。
そして全国47都道府県警察と被害防止に取り組んでいくという意味で47としています。

JOY  どんな方がSOS47のメンバーなんですか。

鶴代  はい。SOS47のメンバーは、杉良太郎さん、伍代夏子さん、コロッケさん、飯豊まりえさん、w-inds.、川栄李奈さん、TOKIOの城島茂さん、乃木坂46、EXILEの松本利夫さんです。
杉良太郎さんには、国家公安委員会委員長から特別防犯対策監を、その他のメンバーには警察庁生活安全局長から特別防犯支援官を、委嘱させていただいております。

JOY  世代や立場など非常に幅広いですね。鶴代さん。

鶴代  はい。オレオレ詐欺などの特殊詐欺被害を防止するためには、被害に遭いやすいご高齢の方だけでなく、その子や孫の世代の方々にも一緒に対策を取っていただくことが大切ですので、幅広い世代に訴えていくことのできる方々にメンバーになっていただきました。

秋元  鶴代さん、オレオレ詐欺をはじめとする高齢者を狙った詐欺や、特殊詐欺については、この番組でも何度か話題にしているんですが、最新の被害状況を教えていただけますか。

鶴代  はい。昨年のオレオレ詐欺を含む特殊詐欺の被害件数はおよそ1万8000件、被害額は383億円です。
つまり、単純計算で1日当たり1億円以上がだまし取られていたことになります。今年に入ってからの被害状況を見ても、残念ながら深刻な情勢が続いています。

JOY  オレオレ詐欺に気を付けてくださいと言われている中で、この被害額ですか。きっと、気をつけていても、オレオレ詐欺と思わせない新しい手口が出てきているってことですよね。
実際、どのような手口が多いのですか。

鶴代  子供や孫、警察官や銀行員などに扮してだますオレオレ詐欺や、料金の支払い義務が生じたかのようにだます架空請求詐欺、お金が戻ってくる手続きを取っているように思わせて、逆に振込みをさせる還付金等詐欺など様々な手口があります。
最近は、キャッシュカードが特に狙われており、キャッシュカードをだまし取る手口だけではなく、被害者の隙を見て偽物とすり替えてキャッシュカードを盗み取る手口が急増しています。

秋元  キャッシュカードや暗証番号は、絶対に渡したり教えたりしてはいけないと、分かっているのにだまされてしまうんですね。

鶴代  それは、だましの手口が巧妙になってきているからなんです。
例えば、百貨店の店員を装って「お客様のキャッシュカードが悪用されています。カードを止めないといけないので、今から銀行協会の人がお宅へ伺います」と電話をかけてきます。

JOY  この手口は僕、知りませんでした。

鶴代  そして、家に来た犯人は、カードと暗証番号を書いたメモを封筒に入れて、新しいカードが届くまで保管するように被害者に指示するのです。

秋元  カードは渡さないんですね。

鶴代  はい。ところが、封筒にカードと暗証番号を入れて封をしたところで、割り印を押すように言われ、印鑑を取りに行かされます。
すると、被害者が見てないうちに、犯人は元々用意していた別の封筒と、被害者のカードが入った封筒をすり替えてしまうんです。
被害者は、手元にキャッシュカードがあると思っていて、しかも封筒には割り印をしているので、しばらく開けないことが多く、そのため、自分がキャッシュカードを盗られたと気づかない間に、犯人にお金を引き出されてしまうんです。

秋元  いくら注意を払っていても、次から次に手口が新しくなるから被害に遭ってしまうんですね。

鶴代さん。SOS47はどのような活動をされているのですか。

鶴代  メンバーが出演するコンサートの会場で、来場した方々にチラシを配布させてもらったりしています。
そうした様々な機会にメンバーから情報発信してもらうことで、多くの方々に関心を持ってもらうようにしています。

JOY  SOS47のメンバーはそれぞれに多くのファンがいるので、様々な世代へ関心を持ってもらえそうだね。
鶴代さん、具体的にどんな対策をしているんですか。

鶴代  はい。3つの対策のポイントをお伝えしています。
まずは、犯人からの電話に出ない工夫です。
電話に出てしまうと誰でもだまされてしまう危険性があります。
しかし、犯人は自分の声が録音されるのを嫌いますので、ご自宅の電話を留守番電話に設定して、要件と番号を確認してからかけ直すのが被害防止に効果的です。自動通話録音機の設置も有効な対策です。

秋元  2つ目は、いかがでしょう。

鶴代  家族に相談です。
知らない人から電話がかかってきたり、電話でお金の話が出たりしたら、一旦電話を切って、家族や友人、警察に相談するようにしてください。一人で判断しない、冷静になって考える時間を作ることがポイントです。

JOY  一人で判断しない、冷静になって考える、これは大事ですね。
こういう時って、焦って、誰にも相談しないまま自分だけの判断でそれこそ、カードを渡したり、お金を振り込んだりしちゃうわけだからね。

秋元  では3つ目の詐欺防止対策は。

鶴代  日頃からご家族の間でコミュニケーションを取るようにすることです。
お互いの近況を知っていれば、子供や孫のふりをした詐欺犯にだまされにくいはずです。家族の間でしか分からない合言葉を決めておき、家族を名乗る人から電話があったら、まずは合言葉を確かめるといったことも有効です。

JOY  シンプルなことだけど、有効ですよね。
一つ、何か決めておけばいいだけですもんね。
それに日ごろからのコミュニケーション、これも大事ですね。

秋元  この年末年始、ご家族と過ごされる方が多いと思います。
是非、この機会に合言葉を決めてほしいですね。

鶴代  はい。そして実は今日はSOS47のメンバー、松本利夫特別防犯支援官からみなさんにメッセージを預かってきました。

秋元  EXILEのマツさんですね。では松本利夫特別防犯支援官、メッセージお願いします。


「秋元才加とJOYのWeekly Japan!!」をお聞きの皆さん、こんにちは。
SOS47の特別防犯支援官 松本利夫です。

私たちSOS47は、全国で未だに大きな被害が出ているオレオレ詐欺などの特殊詐欺の被害をなくすために、幅広い世代の方々に向けて、家族の絆で詐欺の被害を防ごうと呼び掛けるとともに、特殊詐欺に関する知識や被害を防ぐ方法を分かりやすく伝える活動を、全国47都道府県警察と行っています。

例えば、私の場合は、老人クラブの大会で詐欺の被害に遭わない方法についてお話したり、学校で生徒さんと親御さんに、おじいちゃん・おばあちゃんを詐欺の被害から守ろう、というお話をさせていただいたりしています。

被害に遭った方々の多くは、「私はだまされない」と思っています。
ですが、そう思っている方ほど、だまされてしまうのです。だからこそ、「自分は被害に遭うかもしれない」と思っていただき、日頃から家族や友人との間でコミュニケーションを取って、どうすれば誰も被害に遭わないか話し合ってみてください。
この度、SOS47は、皆さんに特殊詐欺の被害の悲惨さ、被害防止策の重要性を認識していただくために、新しく動画・ポスターを制作し、12月3日に発表しました。
是非、多くの人にご覧いただき、詐欺対策について考え、取り組むきっかけにしてもらえたらと思います。インターネットでSOS47と検索してみてください。


秋元  これだけ被害がでていますからね。減らしていきたいですね。

鶴代  はい。特殊詐欺は決して他人事ではありません。
大切な御家族、友人を守るために何ができるのか、話し合ってみていただければと思います。
「家族の絆」でストップ・オレオレ詐欺。

秋元  オレオレ詐欺は、まだまだ400億円近くの被害額があるんですね。
詐欺の手口もどんどん巧妙化していくから、私たちもアップデートしていかないといけないね。

JOY  これだけ浸透している詐欺だけど、被害額がまだまだ多いんだね。
鶴代さんの話の中にもあったけど、家族でコミュニケーションをしっかりとっていきたいよね。
何年後、何十年後かに、昔、こういう詐欺あったよね、今はないけどって言えるようにしていきたいよね。
まずは、SOS47を検索してみるのも、知るきっかけの一つになるんじゃないかな。自分だけでなく、家族とコミュニケーションとって、しっかり守っていきましょう。

参考:「家族の絆」でストップ・オレオレ詐欺(警察庁)