食べよう国産! 魅力がいっぱいニッポンの食!
今日、皆さんが食べたご飯は、どこの産地の食材が使われているかご存知ですか?国産の食べ物を買って食べることは、日本全体の活性化につながります。
今回は「食べよう国産! 魅力いっぱいニッポンの食!」というテーマでお話しました。
秋元 今日、私たちがお邪魔しているのは、東京・丸の内で開催されている食と農林漁業の祭典『ジャパンハーヴェスト丸の内農園』のイベント会場です。
こちらでは“農業体験からおいしい食との出会いまで丸ごと楽しめる”ということで今日は様々なゲストをお招きして、国産の農林水産物の魅力を紐解いていきたいと思います。
まずお迎えしたのは、農林水産省・食料産業局・食文化・市場開拓課長、西経子さんです。
今日は「食べよう国産! 魅力いっぱいニッポンの食!」というテーマでお話を伺っていくのですが、まず、どうして、国産の農林水産物の消費拡大を政策として進めているのか教えていただけますか。
西 私たちが住んでいる日本は、北から南まで、春夏秋冬と豊かな自然に恵まれています。その中で、食べ物を生み出す農林水産業は、土、水といった豊かな自然を利用して作っているわけです。
ですから、消費者の皆さんが、国産農林水産物を選んで食べていただくことは、作っている地域の自然や農地を維持・発展でき、農林水産業も、私たちの命もずっと繋いでいくことができるわけです。
JOY いいループができるわけですね。
西 そうなんです。
私たちが食べるだけで、日本の国も社会も環境も守られていくことになるわけです。
ですので、消費拡大を進めることで、生産者や食品製造業者の皆さんが自信をもって、農林水産物やそれを使った食品を生産でき、それによって、農林水産業全体と地域を元気にしていこうというものです。
秋元 国産の消費拡大には、いろいろな意義があるんですね。
西 できるだけ多く、国産の農林水産物や食品を食べていただきたいと思い、様々な取組をしています。
例えば、小さいころから慣れ親しんでほしいと思っているので、学校給食に地元の食材を使う、地産地消を進める、それから、民間企業や農林漁業、消費者の皆さん、地方自治体、国などが一体となって、みんなで国産の消費拡大を盛り上げてく『フード・アクション・ニッポン』という国民運動を平成21年から始めています。
実は、今日のジャパンハーヴェストもその国民運動の取組の一つとして実施し、1万1千社を超える企業や団体の皆さんに応援していただいています。
JOY そんなすごい場所にお招きいただいたんですね。
もっと、国産のものを盛り上げていこう、消費して、友達にも勧めてみようとか、意識も変わってくるよね。
西 ありがとうございます。
毎年、このジャパンハーヴェストには、土日の2日間で14万〜15万人の方に来ていただいています。
生産者と消費者の皆さんの交流の場を作るだけでなく、『フード・アクション・ニッポン』としては、国産農林水産物の魅力を伝える様々な取組を表彰する『アワード』や、国産農林水産物の魅力を伝えていただける方を任命して様々な場面で情報発信をしていただく『FANバサダー制度』を実施しています。
FANバサダーというのは、フード・アクション・ニッポンの頭文字をとったFANにアンバサダー、いわゆる大使という意味ですが、これを組み合わせて作った言葉です。
秋元 ここからは、引き続き国産の農林水産物の魅力を紹介するために、さらなるゲストをお招きします。
株式会社ロフト 倉田正敏さん、そして、社会福祉法人みなと福祉会わーくす昭和橋 岡本靖史さんです。
西 まず、株式会社ロフトは、生活雑貨の専門店として、全国で124店舗展開をされています。
特に銀座のお店では、食をテーマにした売場を展開されています。
また、農林水産省が企業と一緒に進めている「Let's!和ごはんプロジェクト」にも参画しています。
この「Let's!和ごはんプロジェクト」は、身近・手軽に健康的な日本の家庭で食べられてきた食事を食べる機会を増やそうという取組でこのプロジェクトを通じ、得意分野である生活雑貨と絡めた和食の啓蒙活動を推進しています。
JOY 株式会社ロフトは、生活雑貨というイメージがありますが、今後は、食の方にも、展開するようになるわけですよね。
そもそも、どうして食のフロアを展開していこうと思ったんですか。
倉田 今年の4月に、銀座ロフトがリニューアルオープンしました。
銀座は、食べ物に興味のあるお客様が多く、生活雑貨の専門店として、新しい食の提案をしていきたいと思いました。
そこで、次世代型旗艦店として「サステナブル」や「エコロジー」、さらに「MADE IN JAPAN」にこだわり、チャレンジをしているところです。
秋元 最近の取組は、どういう事をしているんですか。
倉田 私たちも参画している「Let's!和ごはんプロジェクト」のイベントを11月14日から27日まで、渋谷ロフトで行う予定です。
若い方に和食を手軽に、身近に感じてもらいたいと思い、「おにぎりとお味噌汁」をテーマに、試食や試飲、ワークショップなどを実施する予定です。
秋元 続いて、岡本さんは、どんなことをされているのでしょうか。
西 先ほど、「フード・アクション・ニッポン アワード」のご紹介をしましたが、岡本さんは、10月17日に開催されたフード・アクション・ニッポン アワード2019の入賞者さんなんです。
地元の農産物、小麦や白菜、名古屋コーチンを使った肉まんを作っていて、障害のある方と一緒に製造されています。
今、政府をあげて、農業と福祉の連携「農福連携」という取組を進めています。
いろんな能力のある方々で農業を進めていこう、という取組なんですが、岡本さんのところは、まさにこの「農福連携」で生産活動をされています。
岡本 当社の肉まんを作る際には、点心マイスター協会の会長にレシピ開発をしていただきました。
また、食材については、地元のお味噌屋さんや名古屋コーチン協会といった地元の物産を使っています。
いろんな方に関わっていただくなかで、初めて私たちの商品が出来上がり、選ばれたと思います。
JOY フード・アクション・ニッポン アワードに応募したきっかけはなんだったんですか。
岡本 名古屋に、全国の白菜のルーツの「野崎白菜」というとても美味しい野菜があります。ただ、この「野崎白菜」は、傷みやすく流通に合わないということで、現在はあまり生産されていません。
地域の宝である「野崎白菜」をもっと全国の方に知ってもらいたい、味わってもらいたいと言う気持ちでこの白菜を使った肉まんを作り、応募しました。
JOY 数ある中から選ばれたわけですから、凄く嬉しいですよね。
岡本 そうですね、やっぱり想いがありますから。
秋元 こうやって、日本の農林水産物の魅力を発信してくれる方がいてくれると、今後、日本の農業の未来も明るいですよね。
西 はい、日本の農林水産物は、国内外にもマーケットが広がっていて、まだまだ、可能性があります。
実は、この放送の1曲目にお届けした打首獄門同好会さんは、「FANバサダーロック」なんです。
音楽活動を通じて国産農林水産物の魅力を語っていきたいということで、「FANバサダーロック」になっていただきました。
2曲目にお届けした曲は、コレサワさんの「いただきます」ですが、この「いただきます」というのは、日本の食文化ならではのことです。
英語で直訳はできる言葉はないと思いますので、今日この番組で音楽やゲストの方のお話を通じて、お伝えできたことがとても心強く思いました。
秋元 今日は、スタジオを飛び出して番組初の公開収録でした。
ゲストの方のお話を聞いていて、さらに生産者の方々を応援したいと思いましたね。
JOY 自分が食べるものを、どこの産地か見ないで食べたり、買ったりしていたけど、意識をもっと変えていかないといけないなと思った。
僕たちが国産の物を食べることが生産者の皆さんの応援になりますからね。
参考:フード・アクション・ニッポン(農林水産省)