秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2018.08.25

支援の輪を広げよう! 子供の貧困対策



家庭の所得が低いために、食事や勉強など、当たり前の生活ができなかったり、進学を諦めてしまう子供たちがいます。今回は、そんな「子供の貧困」についてお話しました。

JOY  「子供の貧困」って聞くと、アフリカの痩せた子供たちとか、東南アジアのストリートチルドレンみたいなイメージがぱっと思い浮かぶけど、日本でこういう問題があるのは知らなかったな。

秋元  私の場合は裕福な家庭ではなかったから、「ご飯は食べられても学校の教材を買うのがキツイ」というようなこともあったんだけど、これも貧困に入るのかな?ここからは内閣府・子供の貧困対策推進室の牧野利香さんにお話を伺います。まず、子供の貧困がどういうことなのか教えていただけますか。

牧野  はい。子供の貧困と聞くと、一般的には食べるものも着るものもない子供たちをイメージされるかもしれません。日本ではそういった目に見える貧困は少ないかもしれませんが、健やかな成長に必要な生活や、教育の機会に恵まれない子供は相当数いると言われています。

秋元  具体的には、どういう状況に置かれているんでしょうか?

牧野  家計収入の面では、一つの目安として「子供の貧困率」という数字があります。例えば、三人世帯では年間の手取り収入が約210万円以下というのが目安になりますが、およそ7人に1人の子供がこの基準に満たない「貧困」の状況にあるとされています。また、この基準を上回っていても、経済的な理由で進学を諦めている子供たちもたくさんいます。こうした子供たちは、将来に対する希望が持てずに学ぶ意欲を失くしてしまって、社会的に孤立していることも多いんです。

JOY  そうなんだ・・・。子供の頃なんて希望に満ち溢れているはずなのに、そういう子がいるのは悲しいね。

牧野  しかも貧困は連鎖すると言われています。親の収入が少ないと、進学のチャンスが乏しくなり、その結果、収入の確保が難しくなって、その子供もまた貧困になる可能性が高くなるわけです。また、貧困状態にある子供は、夏休みに海に行ったり、美術館や映画館に行ったりなど視野を広げる機会が十分に持てません。人との関わりも少ないために、こんな人になりたいという将来観が持てず、自分の可能性に気付かないまま、進学や就職のチャンスを逃してしまうということもあるんです。

JOY  ええ!?それはもったいない。そんな連鎖は止めないと!

牧野  国は経済的な支援をはじめ、就職や教育など様々な支援をおこなっていますが、保護者や子供自身に貧困であるという自覚がなかったり、自覚があっても周りの目を気にして声を上げられない、周りも気づかず地域から孤立して支援が届かないということも多いんです。

JOY  生きていくために目の前のことに必死だと、支援体制があるということに気づかないのかもね。

牧野  そこで、子供たちに確実に支援を届けるために、政府と民間企業などが連携して子供たちを支えていくことをコンセプトに、「子供の未来応援国民運動」を展開しています。そのひとつが【子供の未来応援基金】です。これは、企業や個人から広く寄付を募り、そのお金をNPOなどの民間団体による子供たちへの支援活動に充てる取組です。自分で実際に支援活動をすることは難しいけれど、子供たちのために何かしたい、という想いを持った方が、誰でも参加できる取組となっています。

秋元  具体的には、どんな団体が支援を受けて活動しているんですか?

牧野  例えば、塾に通えない子供たちのために無料や低料金で学習サポートをする団体や、温かい食事と団らんを提供する「子ども食堂」を運営している団体、絵を描いたりモノを作ったり、子供たちに体験の機会を提供することで心を豊かにする活動をしている団体もあります。いずれの活動も、子供たちに困難を乗り切る力を持ってもらいたい、自分の将来を考えられる人間になってもらいたいと願って支援しているんです。他にも児童養護施設の子供たちが退所するときの就職や生活のサポートを行っている団体もあります。

秋元  いろいろな方法で子供たちを支援しているんですね。

牧野  はい。支援の輪がさらに広がるよう、【子供の未来応援基金】へのご寄付をお待ちしています。また、【子供の未来応援基金】では、現在、基金を活用して子供たちを支援する団体を募集しています。NPO法人に限らず、公益法人、一般法人、ボランティア団体、町内会などで子供の貧困対策のための事業を行う団体はぜひご応募ください。その他にも、個人でクレジットカードや銀行振込で寄付ができたり、本や物、着られなくなった子供服などで寄付ができる仕組みもあります。ぜひ、皆様のスタイルでご協力いただければと思います。

秋元  これならすぐにできそう!子供たちのために、自分にできることから始めていきたいですね。

JOY  そうだね。サポート体制ができていることも分かったから、この機会に知ってもらって、必要な支援を受けて欲しいね。