秋元才加とJOYのWeekly Japan!!

生活に身近な情報や政府の取り組みをわかりやすくお伝えする番組「秋元才加とJOYの Weekly Japan!!」。番組パーソナリティーの秋元才加とJOYが、毎回、生活に密着したトークをゲストと繰り広げ、私たちの暮らしに必要な情報をお届けします。

2018.07.21

気を付けよう! SNSの犯罪・トラブル



SNSの利用をきっかけに、犯罪やトラブルに子供が巻き込まれる事件は年々増加しています。今回は、SNSを使って子供たちを騙そうとする悪質な手口やその対策についてお話しました。

JOY  SNSのトラブルは、最近ニュースでもよく聞くね。便利だから使っちゃうけど、そこには危険があることも知っておかないといけないよね。

秋元  これから夏休みに入って、さらにトラブルが増える心配もありますからね。ここからは、警察庁・少年課・課長の滝澤依子さんにお話を伺います。実際、SNSの利用をきっかけに子供が被害に遭うケースは増えているんでしょうか?

滝澤  はい。近年はスマートフォンなどを利用する子供の数も増えていますから、それに伴って、特に18歳未満の子供がSNSを通じて犯罪被害に遭うケースが増えています。昨年は過去最多で、年間で1813人にも及んでいます。割合は少ないものの、小学生も被害に遭っています。

秋元  えっ、小学生もですか!どんな犯罪に巻き込まれているんですか?

滝澤  特に深刻なのが児童ポルノと児童買春です。その中でも、特に児童ポルノの自画撮り被害が増加傾向にあります。自画撮り被害というのは、騙されたり脅されたりして、子供が自分の裸を撮影させられた上、SNSなどで送信させられる被害のことです。昨年は515人の子供がこの被害に遭っていることが分かっています。

JOY  脅されて恐怖を感じて送ってしまったり、事の重大さに気づかずにやってしまったりという子も多いんだろうな。

滝澤  今はいろいろなSNSがあって、誰でも閲覧出来たり、直接メッセージを送れたりするものだけでなく、学生限定のアプリなどもあります。ただし、学生だと偽って参加している悪い大人がいますから油断できないんです。

秋元  相手の顔が見えないですからね。具体的にはどんな被害に遭っているのでしょうか?

滝澤  昨年、警察が検挙した実際の事例を3つご紹介します。まず1つ目が、「優しい人だと思って安心していたら…」というものです。SNSで知り合って仲良くなった人に悩みを相談したら、「慰めてあげる」「迎えに行ってあげるよ」などと誘い出されて、犯人に連れ回されるという事件がありました。この場合、誘拐や殺人事件などの重大な犯罪に巻き込まれてしまうケースもあります。

JOY  安易に知らない人に会うなんて、絶対にダメ。SNSでなら簡単にいい人ぶれるし、本当はどんな人なのか見分けるのは大人でも難しいからね。

滝澤  2つ目が、「お金欲しさに軽い気持ちで…」というものです。お金が欲しくてSNSで知り合った人と会ったら、「俺の後ろにはヤクザがいる」などと脅されて性被害を受けてしまった。さらにその様子を動画に撮られてネットで流されてしまったという事件がありました。こちらは女子だけでなく男子も同様の被害に遭っています。

JOY  「お金」を道具に大人が子供を騙すこともあるから、気を付けないと!それに写真や動画はネットに出ちゃうと消せないしね。

滝澤  3つめは「自画撮り画像を送信してしまい…」というものです。「タダでLINEスタンプをあげる」という人がいたのでもらったところ、「裸の写真を送れ」と脅されてしまいました。一度は断ったけれども、同世代の女の子からLINEで連絡が来て、「私もその男から脅され、断ったらひどい目にあった」と言ってきたので、不安になって裸の写真を送ってしまったという事件です。実は、この場合「ひどい目にあった」と言ってきた女の子は、あとで犯人自身がなりすましていたことがわかりました。

秋元  そんなこともあるんですか、ひどい!でも、被害に遭わないために、こういった手口を知っておくことは大切ですね。ほかにどのような対策がありますか?

滝澤  未然に防ぐ方法として、フィルタリングを利用することも大切です。SNSがきっかけで犯罪に巻き込まれた子供のおよそ9割がフィルタリングを利用していなかったことがわかっています。子供にスマートフォンなどを持たせる場合は必ず利用しましょう。年齢などに応じて設定を変えることができますので、小中学生に限らず、高校生にもフィルタリングの設定をしてください。また、日頃から子供の能力や発達に見合ったネットの使い方を家庭で考えて、ルール作りするなど、子供が安全に安心してネットを利用できる環境を整えることが大切です。

秋元  被害を未然に防ぐことはもちろん大切ですが、今、実際にSNSがきっかけになって悩んでいる子供がいる場合は、どうしたらいいですか?

滝澤  まずは保護者や学校の先生など、周りの人に相談しましょう。また、警察相談専用電話として、#9110でも受け付けています。その他にも、被害に苦しむ子供やご家族のために、各都道府県警察で少年相談窓口を開設しています。SNSがきっかけで被害に遭う子供の数は増加していますし、いつ自分の身近で起こってもおかしくないものです。SNSを利用する場合には、日頃から十分に気を付けましょう。

JOY  SNSにはもちろん便利なところもたくさんあるけど、危険が潜んでいることも知った上で使うことが大事だね。

秋元  夏休みはSNSを利用する時間も増えますから、周りの大人も目を光らせて、しっかり子供たちを守っていかないといけませんね。