森永乳業 presents 平原綾香のヒーリング・ヴィーナス

TOKYO FM/FM OH!/@FM(FM AICH) EVERY SUNDAY 18:00-18:55

ON AIR REPORT 毎週ゲストをお招きして、その方ならではのパーソナルな“音楽の世界”を辿ります。

03/03さだまさしさん 今年デビュー46周年!音楽人生63年!

2019/3/3 update
平原綾香さん・さだまさしさん
毎週ゲストをお招きして、その方ならではのパーソナルな音楽の世界を辿らせていただきます。今週のゲストはさだまさしさんです。ご存知の方も多いと思いますが、平原さんはさださんのことをさだパパと呼んでいます。お父様の平原まことさんがさださんのサポートメンバーとして演奏をしていたので、小さい頃からかわいがっていただいているそうです。
さださんは、いつもテレビで面白いことを話している印象がありますよね。今日もふざけて「高田純次です!」って自己紹介してました(笑)平原さん曰く、さださんの真面目な姿をもっと見せた方がいいとのことで、どんな風に音楽と向き合っていらっしゃったのか、お話していただきました。

さだまさしというジャンルができているけれど、さださんって、こんなこともしていたんだということを知らせた方がいいですよ。今年デビュー46周年!

「そうか。まだまだ!46年目にはいったところ。音楽人生でいうと、63年ですかね。」

3歳でヴァイオリンを始めたんですよね?

「綾ちゃんも音楽一家だよね。いかに音楽家を育てるのに、家族が苦労するかとか、いくらお金がかかるかとか、一般の人はあまり知らないからね。お金かかるよ。音楽学生育てるって言ったら、あなた!まずは楽器。母は音楽が大好きだから、最初はピアノやらせたかったらしいんだよ。で、“お父さんピアノ買ってきてください”ということで、長崎に絃洋会って楽器店に行ったらね、20年前でもピアノの上に20万円って書いてあったんだって。今で言うと、200万とか400万とかじゃないの?“こんな高いものを右も左もわからない子供に、あいつは何を言っているんだろうな”と思って、ふっと脇見たら、小さなヴァイオリンに3000円と書いてあったから、こっちにしようと。今思えば、8分の1か10分の1のサイズのヴァイオリンだったから、3000円だったんだね。母が学生時代、音楽を教えてくれていた先生が、実はヴァイオリンの大家で、真面目に教えていると聞いて、父が“何かをやろうという人間が、趣味程度はない。プロを目指すところへ連れていく”と言って、先生のところへ連れて行かれたの。厳しかったね〜。」

何年続けたんですか?

「18年。高校いっぱい。」

じゃあ、なんで歌に目覚めたんですか?

「歌に目覚めてないって。僕はヴァイオリン弾きになりたかったんだよ。だって、その当時、全日本学生音楽コンクールというのがあって、毎日音楽コンクールとも言うんだけど、東日本つまり東京から北と、静岡から広島ぐらいまでの西日本、九州と山口県の3つしか予選がなかった。そこで小学校5年生の時に僕は九州・山口県大会で3位に入賞したんだね。この時の1位が数住岸子っていう素晴らしいヴァイオリニストで彼女は1つ年上だったから、6年生の時は1個順位が上がって2位になったのね。九州・山口で2位になったというと、期待されるんだよね。」

中学1年生の時に、ヴァイオリンをやるために東京に出たきたんですよね?

「そうだよ〜。下宿だよ。一人だよ。だけど、思春期から青春期に入ってくると、自分というものが見え始めるような気がするんだよな。17歳の時かな、ノイローゼになっちゃってね。ヴァイオリンをやめようかなと思った時に、3歳から17歳まで弾いてくると、ヴァイオリンを弾いていない自分の記憶がないのよ。家庭の経済状況考えたら到底無理。今、持っている楽器では、コンクールを受けたって通りゃしないし。楽器の音って大事なんだよね。書道でも安い墨使っている人は、そこで落とされるからね。無理かなと思ってね、やめようか、どうしようかで眠れなくなっちゃってね。本をいっぱい読んだね。人生で一番、哲学書を読んだね。寝られない時、綾ちゃんはどうする?寝られない時ある?」

その時はキャンディーを消します。キャンディークラッシュ!

「ゲームやるってこと?わかる!僕もみんなに笑われるけどね、ゲームはぼーっとできて、いいよね。」

ここからは曲作りについて、お聞きしたいんですが、歌詞から書くんですか?

「ううん。テーマだね。何か伝えたいことがある?っていうところからだね。今気になっていることとか、感動していることとか、これは伝えないといけないなという責任感とか、そういうことの中からテーマをだーっと並べて、これを一番描きたいなと思うことを選んだら、テーマがどんな音かなというのを僕はギターを中心に作るんで、サウンドを探すね。無駄にギター弾きながら。そのテーマを考えながら、ずっと弾いてる。シャラーンと弾いた時に、はい、出ておいで〜、はい、出ておいで〜ってメロディーを呼ぶんだよね。ヴァイオリン弾きは、ピアノっていう1台でオーケストラ役をする楽器のおかげで、音のかたまりをバンって聞かされて、その中で自分が弾くべき音を確認しながら弾くでしょ?音のかたまりがあったら、この音とこの音と、この音は弾いても大丈夫だなという、直感が植え付けられるのね。最初のコードはどんな音を弾いてもいいけど、その次の音は道筋がある程度、決められるじゃない?」

クラシカル的な考えがあるから、さださんの曲ってオーケストラに合うんですね。

「オーケストラか〜。オーケストラの曲って書いてみたいと思うけど、なかなか時間かかるじゃない?この楽器がこの音を出してほしいという自分の理想を形にする作業だよね。今はシンセサイザーやパソコンでみんな、簡単にやっちゃうけどさ、昔の作曲家は頭の中でそれを構築するわけ。譜面って設計図だよね。設計図であり、あらすじ、台本じゃない?それを書いて残すっていうことをすることによって、反復するということがたやすくなる。反復することを前提に譜面を書く。譜面を書かないということになると、思いつきに終始する恐れがあるんだよね。今、ここで鳴っている、これが気持ちがいい。他から引っ張ってきて、平気で貼り付けて、どんどん作って行っちゃう人いるけど、そうすると、要するに音楽の楽しみ方が、刻々と変わって行っているから、僕の作り方は古臭いんだろうなと思うけれども。音楽って本来、見せるものではなくて、聴かせるものなんだけれど、聴かせる要素が減って行って、見せる要素がないと、音楽が理解できないという状況になってきつつある。聴き手も衰えているのね。高級なことをやってもわかってもらえないんだよね。いかにこれが難しいことなのかというのをなかなか理解してくれないから、僕は、面白いおじさんになっちゃうんだよね。実際に、ギターを弾き、歌を歌った経験がある人が、僕のライブを観てくれれば、何気なくやっているこれが、どれだけ大変なことなのか、経験した人にはわかるけど、そういう音楽を自分でやっていたことがない人は、へえ〜って言っていて。そのからくりの凄さに気づいてもらえない、そういう時代。それを嘆いてもしょうがない。」

どうしたらいいですか?

「どうもしない。それでも、あ、いいなと思ってもらえるものをどうやったらできるかなと思ってるし、面白いおじさんでもいいなと思ってる。ハガキを読んでいる面白いおじさんが、ある時、“こいつ、すごいことやってない?”って気づいた時のどんでん返しを期待してる。」

私は父の影響で『夏・長崎』からを家族で聴きに行って、さださんの音楽を聴いて育ちました。小さい時に『向かい風』を聴いて、感動して泣きました。(デビューしてから)さださんの前で『向かい風』を歌わせていただきました。さださんが過去に作った作品で大好きな曲、たくさんあるんです。セルフカバーアルバム 2タイトル同時発売というのは?

「僕の曲がね、要するに、600曲近く書いてきたんで、最近になってさだまさしって面白そうだなと思っている若い人たちがどれをどう聴いていいかわからないという有様になっているのね。そこで、今の声で歌い直してみようかなという楽曲を並べてみたの。」

あ!『雨やどり』が入っていますね!

「最近、またうけるね。なんでだろうね。『関白宣言』は入っていませんよ。今でなくていいかな。『新自分風土記』というシリーズにしようかと思ってね。」

『新自分風土記I〜望郷篇〜』『新自分風土記II〜まほろば篇〜』というタイトルなんですね。III、IVも出るんですか?

「I、IIがうければね。I、IIで終わったら、うけなかったんだなと思って!」

絶対、大丈夫です。このアルバムの話、来週、じっくり聞きますので!

「うん。綾ちゃん、詞の作り方について、途中になっているけど、いいの?」

聞きたいです。お聞きしていいですか?

「いいよ。全然いいよ!」

さだまさしさんは、アコースティックコンサートの真っ最中です。そして、5月からは『さだまさしコンサートツアー2019』がスタートします。日程について詳しくは、オフィシャルサイトでチェックしてくださいね。セルフカバー・アルバム『新自分風土記I〜望郷篇〜』『新自分風土記II〜まほろば篇〜』や曲作りについて、来週もじっくりお話を伺います。お楽しみに!

皆さんからのメッセージをご紹介♪
ラジオネーム ヒデトンさん

「『ラブ・ネバー・ダイ』ご出演お疲れ様でした。カーテンコールの最後の挨拶では、演技を終えていつものあーやに戻ったような楽しいトークで笑ってしまいました。そんな、あーやに質問です。ラストの場面でクリスティーヌがメグ・ジリーに撃たれて死んでしまいますが、そのあとファントムとラウルの腕の中で身動き一つしないでジッとしていて苦しくなかったですか?その時どんなことを考えていたのですか?」

平原さん
「呼吸していて、お腹が動いているのも変だし、胸で息するのも変だし。だから、ラウルの泣き方に合わせて、鼻と口でわずかに息をする。潜水と一緒ですね。バーンと打たれた直後に、できるだけ息を吸って、あとはずっと息を止めておく(笑)無意識だと意外にできるんですよ。だけど、“私は今、倒れている…”とか思っていると、だんだんすごく呼吸したくなって、どうしようみたいなこともありましたよ。“その時どんなことを考えていたのですか?”という質問もいただいていますが、ファントムが泣くじゃないですか?その泣き声を聞くと、自分も泣いちゃうんですよね。倒れた後も泣くクリスティーヌ…。本当は泣いちゃいけないんだけどさ。」

番組では皆さんからのメッセージをお待ちしています!あなたが一番好きな平原綾香さんの曲は何ですか?リクエストを添えて、メッセージをお寄せください。
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