今夜も東京まちかど☆天文台をお聞き頂きまして
ありがとうございました。

今週も、JAXA名誉教授・的川泰宣先生をお迎えしてお届けしました。

今週は2003年に飛び立ち、2010年に帰ってきた「はやぶさ」の話をお聞きしました。
それまで、地球以外の天体に行ってモノを持ってきたのはアポロ計画の月だけ！
地球の重力の外に出て戻ってきたのは世界初で、画期的だと話題になりました。
当初ほとんどの人が帰ってくるとは思っておらず、
「実験機なので２号機で改善すればいいと思ってたら、帰ってきちゃった！」のだそう。

篠原さんも映画「はやぶさ/HAYABUSA」を見て感動！
はやぶさはチームの結束が強いプロジェクトだったそう。
プロジェクトマネージャーの川口淳一郎さんが「最後にはやぶさ君に地球を
見せてあげたい」と言ったというエピソードがあるのですが
自分の披露宴でも笑わないほどクールな川口さんが「はやぶさ君」と呼んだため
現場が「えっ」とビックリしたのだとか。
誰もが人間のように扱い、愛した探査機は世界になかったのでは？とおっしゃっていました。

帰ってくる姿も綺麗だった「はやぶさ」。
本当はカプセルを出した後、地球の外に運ぶ予定だったのが、
故障したのでカプセルについてきて、バラバラになり流れ星になったのだとか。
バラバラになる「はやぶさ」の姿をみんな正視できず
川口さんは、その瞬間を見るのが嫌で自分の研究室にこもってしまったそう。
映画では佐野史郎さんが熱演！試写会で川口さんはそれを見て涙していたとか。

今年１２月に後継機「はやぶさ２」が打ち上げ！
こちらは2020年帰還予定で、行く先はイトカワとは違うタイプの小惑星。
水や有機物を含んでいるので、地球の誕生や生命の起源のヒントを与えて
くれるサンプルを持って帰ってきてくれる可能性も！
同じような苦労をするはずなので、帰ってきてくれるかどうかはわからない
と少し困り顔の的川先生でした。

7月19日から先生が監修を手がけた「宇宙博2014」が開催されます！
イチオシは火星に行っている「キュリオシティ」の実物大模型。
こちらは、実際に動くので面白い！
そして、国際宇宙ステーションの１/１模型！
つくばで宇宙飛行士が訓練するものより実物に近いものが出来たそう。
中に入って遊べるので、体験してほしい！と思っているそうです。

最後に、的川先生から「宙ガール」「宙ボーイ」にメッセージを頂きました。
宇宙に行っている若田さんとメールでやりとりして話をしていて
不思議に思ったことがあるのだそう。
今、ウクライナでは情勢が悪化し、地上ではアメリカとロシアが対立…
そんな中、宇宙にはアメリカ人とロシア人と日本人。
宇宙ステーションでは、情勢について議論していたそうです。
地上でどんな戦いがあっても、宇宙のプロジェクトをみんなで一緒にすることで
天文や宇宙が平和の礎になってほしいと思う。
ただ好きなだけではなく、世の中の平和や幸せに結びついているという
意味で好きになってほしい！とおっしゃっていました。
宇宙が和でつながっていく…そんなメッセージですね。

★　★　★　本日のオンエア曲　★　★　★
♪七夕の人　／　七尾旅人
♪小さい宇宙　／　ZABADAK

★　★　★　宇宙博2014チケットプレゼント！　★　★　★
7月19日から、9月23日まで、幕張メッセで開催される
「宇宙博2014」のチケットを、5組10名様にプレゼントします！
チケットご希望の方は、
お名前・ご住所・お電話番号をご記入の上、
「宇宙博チケット希望」と書いてメッセージフォームから送ってください。
〆切は7月7日(月)到着分までです。
ご応募お待ちしています！
★宇宙博2014の詳細はこちらをチェック！

★　★　★　星空インフォメーション　★　★　★
日が沈んで空がすっかり暗くなる頃、
東の空高くにキラリと白く光る星があります。
夏の大三角をつくる1等星の中でも、
まっ先に昇ってくる織姫星、そう、こと座のベガです。

7月7日は七夕。天の川をへだてて離れ離れになってしまった
織り姫と彦星が年に一度の再会を許された日。

こと座を形作る星をつなぐと、
ベガの近くに細長い平行四辺形ができあがります。
日本ではこれを「瓜畑」などと呼んでいます。

7月7日には、織り姫と彦星が、この瓜畑に下りて
年に一度のデートを楽しむのだそうです。

ほかにも、この平行四辺形は
「瓜切りまないた」や「まないた星」などとも呼ばれています。
日本には七夕と瓜を結びつけるお話が多く、
彦星が天の帝からもらった瓜を切ったところ
中から水があふれ出して天の川となり、二人を隔てる大河になった、
というお話もあるほどなんです。

2人のことを想ってたくさんの人が空を見上げる・・・
七夕って素敵な日ですよね。