東京まちかど天文台

2015年01月23日

2015年1月23日のオンエアレポート


本日も国立天文台・助教の梅本智文先生をお迎えしました!

先生は長野県野辺山にある電波望遠鏡で長年観測をされています。
宇宙空間はまったく真空でなく、水素ガスとチリの巨大な雲が漂っていて
それが、星が生まれる元となる雲「分子雲」です。
銀河系は横から見るとどら焼きのよう。あんこの部分に相当するところを
「銀河面」。(これは天の川の部分!)
その分子雲をくまなく観測するのが、先生がされている「銀河面サーベイ」。
今年から3年をかけて完成させるのだそうです!

昨年のテスト観測で、銀河系の中にある分子雲の詳しい様子が見えてきました!
今まで誰も見たことのなかった分子雲の形や広がりが手に取るように分かり
満月4個分の幅で数度の範囲を野辺山45m電波望遠鏡で観測!
これはとても広い範囲なのだとか。

実は電波望遠鏡の写真は基本「1素子(画素)」=1点だけ!
電波写真を撮るためには空の1点1点を「ここは強い、ここは弱い」と
撮っていかなければならず、電波の写真は面ではなくほぼ点なんだとか!
すごく時間がかかる地道な作業!
この話に篠原さんは「お裁縫が細かくて大変だなんて言ってられない」と
いっていましたが、完成した時には素晴らしいものが出来上がるのは
ものづくりと感覚が似ている!と、お二人が共感する部分も。

研究の成果は論文で発表されるのですが、
その内容は国立天文台のホームページで公開されています。
サイトをチェックすると先生の研究の成果も見られるかもしれません。

そんな先生の研究の場である野辺山宇宙電波観測所は常に公開されています。
8月のお盆の次の第3か第4土曜日には毎年特別公開を開催!
普段見学では見られない場所が見れ、直接天文学者に話も出来る
学園祭のようなイベントなので、ぜひ遊びに行かれてみては?

最後に梅本先生から宙ガール宙ボーイへのメッセージとして
光で見ている宇宙が実はすべてではない!
電波天文学などよって目には見えない宇宙を知ることによって
また違った夜空の見方ができるかもしれないとおっしゃっていましたよ。



★ ★ ★ 本日のオンエア曲 ★ ★ ★
♪ 三日月/清水翔太
♪ GALAXY/キュウソネコカミ

★ ★ ★ 特別番組のおしらせ ★ ★ ★
1月25日(日)TOKYO FMで夜7時から放送される
特別番組「ラジオフレンズ〜つながるラジオ〜」に篠原さんが出演します!
この番組にも出演してくださった篠原さんの宙親友・浅倉大介さんと
ラジオについて語り合います。
ぜひチェックしてくださいね☆

★ ★ ★ 星空インフォメーション ★ ★ ★
夜10時頃、南の空には冬の大三角が高く昇っています。
ちょうどその頃、南の空が開けた場所で、地平線近くをじっくり見ていると、
チカチカと赤くまたたく星を見つけることができるかもしれません。
りゅうこつ座の1等星カノープスです。

地平線すれすれにしか昇らない星で、東京の空では、
最も高く昇るタイミングでも、その高さはわずか2度足らず!
見られるチャンスが少ないとても貴重な星です。

カノープスは、シリウスに次いで、夜空で2番目に明るい星。
ほんとうは真っ白な色をした1等星ですが、地平線近くにしか見えないため、
夕日が赤く見えるのと同じ理由で、赤い色に見えるんです。

中国では「南極老人星」と呼ばれ、
見れば長生きができる幸運の星とされています。

日本では、昇ったと思えばすぐに隠れてしまうため、「無精星」、
「横着星」などといった和名でも呼ばれているんです。
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