今週も東京まちかど天文台をお聞き頂きまして
ありがとうございました。

今週も先週に引き続き国立天文台副台長の渡部潤一先生を
お迎えして、2014年注目の星空イベントについて
お話しを伺いました。

2014年の天文イベントを渡部先生に伺ったところ、
なんとあまりイベントが多くない“不作”の年とのこと。
これだけ聞くとガッカリしてしまいますが、ご安心を。
注目のイベントが無いわけではありません。

10月8日水曜日にある「皆既月食」です。

皆既月食は皆さんご存じだと思いますが、
月が地球の影に隠れる現象。
実は4月にも皆既月食がありますが、
ほとんど月食が終わりかけで月が昇ってくるので、
一部の地域しか観賞出来ないのですが、
10月8日は非常に条件が良くて、日本全国で、
夜の7時過ぎから9時ぐらいまでなので、
小さいお子さんでも、観察のしやすい時間の月食です。
ぜひ、予定に入れてみてはいかがでしょうか。

そして、もうひとつ注目の天文イベントがあるのですが、
こちらは研究者が期待している幻の流星群で
「ほうおう座流星群」と言います。

なぜ幻と呼ばれているかというと、
1956年に日本の南極観測船「宗谷」が
南極に向かう途中のインド洋城で目撃したのが
初めての観測だったのですが、実はこの1956年以降、
また1956年以前にも一度も観測されていない流星群
ということで、貴重で幻の流星群と呼ばれているんです。

で、2003年にある小惑星が見つかったときに、
その彗星の軌道がこのほうおう座流星群に似ていると言うことで
計算をしたところ、1956年のほうおう座流星群と一致。
さらに未来の計算をしたところ、次に見られるのではと言うのが
2014年、今年なんです。ただ、日本では明るい時間の流星群となるので、
渡部先生はヨーロッパやアフリカで観測したいと言っていました。

ぜひ観測の後にはこのまちかど天文台で観測報告を
お願いしたいと思います。

最後に渡部先生のお話を生で聞きたいという人のために
直近の講演会の情報を伺いました。

2月1日(土) さいたま市宇宙劇場にて「ほうき星」のお話
http://www.ucyugekijo.jp/02-kouen-130201.html

2月21日(金) 茨城県日立シビックセンターにて
プラネタリウム+αシリーズ　講演会
「宇宙生命は存在するか〜天文学からのアプローチ」
http://www.civic.jp/tenkyu/gaiyo/f_concert.html

これからも参加の申し込みが出来るものも有りますので、
ぜひチェックしてみてください。

本日のゲストは国立天文台副台長の渡部潤一先生でした。
ポッドキャストでも本日のお話しにプラスして
渡部先生が追い求めている「3分間の流星群」について
お話し頂いております。ぜひチェックしてみてください。



☆　☆　☆　本日のオンエア曲　☆　☆　☆
♪Moon River／Roman Andren
（コンピレーションアルバム「スープストックトーキョーの音楽2」より）

♪キラキラ／小田和正


☆　☆　☆　星空インフォメーション　☆　☆　☆
冬の代表的な星座といえば、何といっても「オリオン座」ですよね？
真っ赤に輝くベテルギウスと真っ白に光るリゲル、
この２つの1等星を含む、四角い星の並びの真ん中に・・・
きれいに並んだ「三ツ星」が輝いています。とてもみつけやすい星座ですよね。
夜10時頃には真南の空高くに昇っています。

オリオンのウエストの位置に印象的に光る「三ツ星」には、
日本各地にもいろいろな呼び名があります。

「みつぼし」「みつならびぼし」「みつがみさま」
“三つの光の星”と書いて「三光星」など。

面白いものには、串刺しのお団子に見立てた「団子星」、
兵庫県など西の地方には「みたらし星」なんて美味しそうな
呼び名もあるそうです。

日本人のたくさんの思いが集まっているオリオン座。
長い夜の間、ずっと見守ってあげたいですよね。