2014年05月23日
2014年5月23日オンエアレポート
今夜も東京まちかど☆天文台をお聞き頂きまして
ありがとうございました。
今週も国立天文台名誉教授、国際天文学連合会長の
海部宣男先生をお迎えしてお届けしました。
篠原さんは日本の星の見方を勉強中!
先生の本「アジアの星物語」を読んで、カノープスには「みかん星」という和名があることを知ったそう。
兵庫の方から見て、和歌山のほう(南)に明るい星があったことから
和歌山=みかん、と、とっても身近なネーミング!
先生の本「アジアの星物語」にはそんな物語がたくさん!
日本では昔、星を語るのはタブーだったという、海部先生の説。
アイヌや沖縄にはたくさんの星の伝説や歌がありますが
大和朝廷を中心とした地域は、星の歌が少なくオリジナルの伝説がないんです。
あるのは中国からきた七夕伝説。
これは、中国から伝わった「天は皇帝のすみか、地上の皇帝はその命令で地上を治める」という
天の思想の影響では?と海部先生。
貴族の人にとっては、星は天皇を中心とした恐れ多い世界。
歌にしても「天皇のまわりに星はきらぼしのごとく輝く」と、おべっかなものに!
そんなお話を聴いて、篠原さんは「先生は歩く星の教科書」みたいと感激していました。
篠原さんは、清少納言は宙ガールの第一号だと思っています。
先生の説でも清少納言は先駆者!「星はすばる(が美しい)」と書いています。
それまで「星は美しい」という意味で書かれたものはなく
星は恐れ多く、特に男の貴族は出世にかかわるので詠まなかったのだとか!
女性はキレイなものはキレイと言う!
星の美しさを感じたのは女性が先と先生はおっしゃっていました。。
そして、先生は昔ながらの「伝統的七夕」を祝おうとオススメされています。
先生が注目したのは江戸時代の俳諧の面白さ!
庶民が詠んだ七夕の句が多く、いかに1年に1回の星まつりを楽しみにしていたかがわかります。
旧暦だったので、今のように梅雨の期間ではなく雨が降っていないし、
月は半月、船になります!七夕の句には、月の句もたくさんあるんです。
先生は旧暦の七夕の前の土日を推奨!今年は8月2日なので、ちょうど土曜日ですね!
最後に、この番組をお聴きの宙ガール、宙ボーイへメッセージを頂きました!
日本の空は明るすぎて、ほとんどの子どもたちは天の川を見たことがないけれど
都会でも実は星は見える!オリオン座、金星、火星などの星をもっと眺めてほしい!
それが次第に宇宙への理解へとつながるので
みなさんの努力で都会の空を暗くしてほしい、地面を照らして空は照らさないでほしい!
伝統的七夕の日には、ライトダウンをして空を見上げたい!とおっしゃっていました。
★歌曲集「枕草子」リリース記念コンサート
日本最初の宙ガール・清少納言の世界観を感じられる
歌曲集「枕草子」リリース記念コンサートが開催されます。
5月26日(月) 東京赤坂・サントリーホール・ブルーローズ
午後7時開演です。
詳細はこちらから!
★ ★ ★ 本日のオンエア曲 ★ ★ ★
♪ 1等星 / 石野田奈津代
♪ A Sky Full Of Stars / COLDPLAY
★ ★ ★ 星空インフォメーション ★ ★ ★
空がすっかり暗くなった頃、
南東の空に、少し黄色がかった明るい星が輝いています。
特徴的な“環”をたたえた惑星、「土星」です。
いま、土星は一晩中夜空に輝き、絶好の観測シーズンを迎えています。
天体望遠鏡を向けると、大きく傾いた立派な環を見ることができるため、
星空観望会では、一番の人気者なんです。
さらに、南の空には朱色の火星、
西の空には沈もうとしているピカピカの木星の姿も・・・。
今年の春は、豪華、惑星のそろい踏み、といった贅沢な夜空を楽しめますね!