2018年01月06日
2018年1月6日のオンエアレポート
2018年の年明けを飾るスター☆ゲストは
国立天文台 副台長の渡部潤一先生でした☆
篠原さんの星の大先生でもいらっしゃる渡部先生に
今週は2018年に楽しめる天体ショーについて伺いました!
注目は早速今月31日に見られる満月+゚:。*+
1月2日のスーパームーンを記憶している方も多いと思いますが、
実はこの1月は2度の満月がある珍しい月なんです。
このようにひと月に2回満月があることを「ブルムーン」と呼ぶそう。
青い月はなかなか見ることができない…
だからめったに起こらない、珍しいこと…という意味でこう呼ばれるんだとか。
しかもこの日はブルームーンが “レッドムーン” に変わる…!?
そう、満月が地球の影に入り「赤銅色(しゃくどういろ)」といわれる
独特の赤色に変わる「皆既月食」が見られるんです!!
今回の皆既月食は日本全国で見られ、時間帯もほど良いという好条件!
欠け始めが夜の8時48分くらい、皆既食になるのが9時51分、
食の最大が10時30分頃で、皆既食が終わるのが11時8分、
もとの満月に戻るのが日付が変わって0時12分…と
夜半前に一通りの過程が見られるんです。
赤い月が楽しめるのは、皆既月食となってからの1時間ちょっとの間…
でも「皆既月食になったとたん『見た見た』と満足して
帰られる方がいるのが悲しい!」と篠原さん。
実は渡部先生いわく、皆既月食になりたての時と、
食の最大、月が地球の影の中心に入った時、
そして終わりかけの時では、赤みも違うんだそう。
さらに、皆既月食ごとに赤さも異なるといいます。
なんと場合によっては真っ暗になってしまうことも!
これは、地球の大気の状態が月の色に大きく関係するため。
成層圏にちりや火山灰がたくさん舞っていると、
赤い光もなくなってしまうんだそう。
実際、ピナツボ火山やエルチチョン火山が爆発した頃にあった
皆既月食はほとんど目に見えなかったといいます。
今は大きな火山活動もないので、
今度の皆既月食も真っ赤に見えるのでは…と渡部先生。
ぜひ暖かくして、どんな色に見えるのか楽しんでみては♪
皆既月食については国立天文台のホームページにも詳しく載っています☆
さらに今年は宇宙探査の分野でも楽しみなことが!
注目は…「何と言っても『はやぶさ2』!」と語気を強めた渡部先生。
そう、2014年の末に打ち上げられた「はやぶさ2」が
今年の6月、ついに目的地である小惑星
「リュウグウ」に到着する予定なんです!!
先代の「はやぶさ」が小惑星イトカワの姿を鮮明に捉えたように
搭載されたカメラによりリュウグウの姿が明らかに…
これはワクワクしますね☆
前回のイトカワは「S型小惑星」といって、
岩石の多いタイプの小惑星だったのですが、
今回のリュウグウは「C型小惑星」。
どちらかと言うと炭素や有機物がS型よりも多いタイプだそう。
今回もサンプル採取に挑戦するはやぶさ2、
そこにはどんな有機物が? どんな炭素化合物が? あるいは水が!?
と、含まれている成分に先生も注目しているといいます。
はやぶさ2の帰還は2020年の予定。
ぜひ無事に帰ってきてほしいですね!
そして今年は、篠原さんもアンバサダーとして応援している
「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」の
「チームHAKUTO」もいよいよミッションに挑戦します。
これまで月探査は基本的に国家事業だったのですが、
HAKUTOが挑む「Google Lunar XPRIZE」は民間初の月面探査レース!
全世界からエントリーがある中で、日本チームも奮闘中。
ぜひ1番乗りを目指してほしいところです。
「無人探査機における日本の技術力はかなり先行していると思う」
と渡部先生。ぜひその実力を世界に示してほしいですね!
ちなみに渡部先生ご自身はというと、2018年も大忙し!
今年は3年に1度の国際天文学連合の総会に出席される予定だそう。
こちらはいわば “天文学者の国連” のようなもの。
2006年には冥王星が準惑星に定められるなど、
重要な決定ごとがなされる会議で、
今年はウィーンで開催されるといいます。
国際天文学連合はもうすぐ創立100周年!
実は日本はその創立メンバーなんだそうです。
第二次世界大戦前、日本が当時の国際連盟から離脱したという
暗い歴史がありましたが、
国際天文学連合のほうは一度も離脱したことがないのだとか。
政治の面では孤立した時代でも、天文学では世界とつながっていた…
そうして迎える100周年、なんだか感慨深いものがありますね+゚:。*+
昨年の天文ニュース、そして今年注目の天文ニュース、と
2週に渡ってお聞かせくださった渡部先生。
分かりやすく、そして時に詩的で心をつかまれるお話、
ずっと聞いていたい気分になってしまいました+*:.。.*:+☆
![](/cms/thumbnails/1e/1e6972f61d00cb7440bb5918d8e2d0ce.png)
渡部潤一先生はTwitterでも天文ニュースを伝えてくださってますよ☆
★ ★ ★ 本日のオンエア曲 ★ ★ ★
♪ ポラリス/Brian The Sun
♪ Moon/サカナクション
★ ★ ★ スターレシピ ★ ★ ★
いよいよ2018年がスタート。新しい年を迎えたこの時期は、
ぜひ縁起のよい星を探してみませんか?
りゅうこつ座の「カノープス」。
夜11時過ぎ、南の空低く、地平線ぎりぎりの場所に見られる星です。
東京では南の空に最も高く昇ったときでも、高さは3度くらい。
よく晴れた夜に、空がひらけた場所でようやく見つけられる星なんです。
滅多に見られないことから、中国では古来より、
一目見ると長生きできる長寿の星
「南極老人星」として伝えられています。
また、七福神の「福禄寿」は
このカノープスの化身だとも言われています。
空低くにあるため、あまり目立たない星に感じてしまいますが、
実は、ちょうど上に輝く、おおいぬ座のシリウスに次いで、
全天で2番目に明るい星なんですよ。
今夜見えなくても、2月いっぱいまではカノープスシーズンです。
ぜひ、南の空の長寿の星をみつけて、1年をハッピーに過ごしましょう。
国立天文台 副台長の渡部潤一先生でした☆
篠原さんの星の大先生でもいらっしゃる渡部先生に
今週は2018年に楽しめる天体ショーについて伺いました!
注目は早速今月31日に見られる満月+゚:。*+
1月2日のスーパームーンを記憶している方も多いと思いますが、
実はこの1月は2度の満月がある珍しい月なんです。
このようにひと月に2回満月があることを「ブルムーン」と呼ぶそう。
青い月はなかなか見ることができない…
だからめったに起こらない、珍しいこと…という意味でこう呼ばれるんだとか。
しかもこの日はブルームーンが “レッドムーン” に変わる…!?
そう、満月が地球の影に入り「赤銅色(しゃくどういろ)」といわれる
独特の赤色に変わる「皆既月食」が見られるんです!!
今回の皆既月食は日本全国で見られ、時間帯もほど良いという好条件!
欠け始めが夜の8時48分くらい、皆既食になるのが9時51分、
食の最大が10時30分頃で、皆既食が終わるのが11時8分、
もとの満月に戻るのが日付が変わって0時12分…と
夜半前に一通りの過程が見られるんです。
赤い月が楽しめるのは、皆既月食となってからの1時間ちょっとの間…
でも「皆既月食になったとたん『見た見た』と満足して
帰られる方がいるのが悲しい!」と篠原さん。
実は渡部先生いわく、皆既月食になりたての時と、
食の最大、月が地球の影の中心に入った時、
そして終わりかけの時では、赤みも違うんだそう。
さらに、皆既月食ごとに赤さも異なるといいます。
なんと場合によっては真っ暗になってしまうことも!
これは、地球の大気の状態が月の色に大きく関係するため。
成層圏にちりや火山灰がたくさん舞っていると、
赤い光もなくなってしまうんだそう。
実際、ピナツボ火山やエルチチョン火山が爆発した頃にあった
皆既月食はほとんど目に見えなかったといいます。
今は大きな火山活動もないので、
今度の皆既月食も真っ赤に見えるのでは…と渡部先生。
ぜひ暖かくして、どんな色に見えるのか楽しんでみては♪
皆既月食については国立天文台のホームページにも詳しく載っています☆
さらに今年は宇宙探査の分野でも楽しみなことが!
注目は…「何と言っても『はやぶさ2』!」と語気を強めた渡部先生。
そう、2014年の末に打ち上げられた「はやぶさ2」が
今年の6月、ついに目的地である小惑星
「リュウグウ」に到着する予定なんです!!
先代の「はやぶさ」が小惑星イトカワの姿を鮮明に捉えたように
搭載されたカメラによりリュウグウの姿が明らかに…
これはワクワクしますね☆
前回のイトカワは「S型小惑星」といって、
岩石の多いタイプの小惑星だったのですが、
今回のリュウグウは「C型小惑星」。
どちらかと言うと炭素や有機物がS型よりも多いタイプだそう。
今回もサンプル採取に挑戦するはやぶさ2、
そこにはどんな有機物が? どんな炭素化合物が? あるいは水が!?
と、含まれている成分に先生も注目しているといいます。
はやぶさ2の帰還は2020年の予定。
ぜひ無事に帰ってきてほしいですね!
そして今年は、篠原さんもアンバサダーとして応援している
「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」の
「チームHAKUTO」もいよいよミッションに挑戦します。
これまで月探査は基本的に国家事業だったのですが、
HAKUTOが挑む「Google Lunar XPRIZE」は民間初の月面探査レース!
全世界からエントリーがある中で、日本チームも奮闘中。
ぜひ1番乗りを目指してほしいところです。
「無人探査機における日本の技術力はかなり先行していると思う」
と渡部先生。ぜひその実力を世界に示してほしいですね!
ちなみに渡部先生ご自身はというと、2018年も大忙し!
今年は3年に1度の国際天文学連合の総会に出席される予定だそう。
こちらはいわば “天文学者の国連” のようなもの。
2006年には冥王星が準惑星に定められるなど、
重要な決定ごとがなされる会議で、
今年はウィーンで開催されるといいます。
国際天文学連合はもうすぐ創立100周年!
実は日本はその創立メンバーなんだそうです。
第二次世界大戦前、日本が当時の国際連盟から離脱したという
暗い歴史がありましたが、
国際天文学連合のほうは一度も離脱したことがないのだとか。
政治の面では孤立した時代でも、天文学では世界とつながっていた…
そうして迎える100周年、なんだか感慨深いものがありますね+゚:。*+
昨年の天文ニュース、そして今年注目の天文ニュース、と
2週に渡ってお聞かせくださった渡部先生。
分かりやすく、そして時に詩的で心をつかまれるお話、
ずっと聞いていたい気分になってしまいました+*:.。.*:+☆
![](/cms/thumbnails/1e/1e6972f61d00cb7440bb5918d8e2d0ce.png)
渡部潤一先生はTwitterでも天文ニュースを伝えてくださってますよ☆
★ ★ ★ 本日のオンエア曲 ★ ★ ★
♪ ポラリス/Brian The Sun
♪ Moon/サカナクション
★ ★ ★ スターレシピ ★ ★ ★
いよいよ2018年がスタート。新しい年を迎えたこの時期は、
ぜひ縁起のよい星を探してみませんか?
りゅうこつ座の「カノープス」。
夜11時過ぎ、南の空低く、地平線ぎりぎりの場所に見られる星です。
東京では南の空に最も高く昇ったときでも、高さは3度くらい。
よく晴れた夜に、空がひらけた場所でようやく見つけられる星なんです。
滅多に見られないことから、中国では古来より、
一目見ると長生きできる長寿の星
「南極老人星」として伝えられています。
また、七福神の「福禄寿」は
このカノープスの化身だとも言われています。
空低くにあるため、あまり目立たない星に感じてしまいますが、
実は、ちょうど上に輝く、おおいぬ座のシリウスに次いで、
全天で2番目に明るい星なんですよ。
今夜見えなくても、2月いっぱいまではカノープスシーズンです。
ぜひ、南の空の長寿の星をみつけて、1年をハッピーに過ごしましょう。