2019年01月12日
2019年1月12日のオンエアレポート
今夜も先週に引き続き
国立天文台の渡部潤一先生にお越しいただきました!
今回は新パーソナリティ、浅倉大介さんも興味津々な
宇宙探査の最先端について、先生にいろいろ聞いちゃいましたよ☆
まずは何といっても、昨年6月に小惑星リュウグウに到着した
探査機「はやぶさ2」について!
先生は無事到着したことに喜びつつも、
想像以上にデコボコの表面に「降りるとこないじゃん…」というご感想。。笑
今回リュウグウが行き先に選ばれたのは、
比較的地球に距離が近い小惑星の中で、
唯一の「C型」と呼ばれるタイプだったからだそう。
この “C” は “炭素=Carbon” の頭文字。
炭素成分が多いため、もしかすると有機物や水があるのでは?
生命の起源や、地球の水の起源を知る糸口になるかも!
と期待されているんです。
そして、はやぶさ2本体の着陸にさきがけ、
「ミネルバ2」という2台の小さなローバーが
リュウグウに降り立ちました。
このミネルバ2は表面を飛び跳ねながら
写真を撮ってデータを送ってくれたのですが…
先生たちは密かに1台がもう1台の写真を撮ってくれないかと
狙っていたといいます。
でもその前に残念ながら電源が切れて休眠状態に…
どうかまた目覚めてお互いの写真を撮ってほしいですね!
浅倉さんはこの2台が昨年末に
「イブー」と「アウル」と名付けられたことにも注目。
もともとミネルバとはローマ神話に登場する女神の名前なのですが、
この女神が連れているフクロウにちなんだ名前だといいます。
渡部先生によると、実はこういった小さな探査機は
「成功したら名前をつける」ということが多いんだとか。
例えば初代はやぶさに積まれていたミネルバ初号機は
着陸に失敗してしまったため、ニックネームはつけられずじまいに…
そんな裏事情があったんですね!
昨年12月には、NASAも探査機「オシリス・レックス」を
小惑星「ベンヌ」に到着させています。
こちらのベンヌは「B型」というタイプの小惑星。
小惑星は「S型」と「C型」が多いのですが、
そのどちらにも属さない、未知のタイプだといいます。
いざ到着してみると、その形はリュウグウにそっくり!
でも表面の成分はかなり違うとみられ、
水の存在を確認したとの報告も!今後の探査が楽しみです♪
NASAがオシリス・レックスを飛ばしたきっかけは、
初代はやぶさの成功にあったそう。
宇宙から物質を回収して地球に持ち帰る “サンプルリターン”。
先生によると「日本は無人カプセルの技術においては
相当ノウハウを積んだ」とのこと。
これから宇宙の謎の解明にどうつながっていくのか…
ワクワクが止まりません+゚:。*+
今年は、昨年11月に火星に着陸した
NASAの探査機「インサイト」の活躍も楽しみなところ!
これは史上初となる火星の “地下” の探査を目指す探査機。
地上の一点に留まって、
様々な観測装置を地中深くに埋めていくんだそう。
なかには、「地熱」があるのか?といった調査も。
地熱があると、地下では氷が溶けて水になっているはず…
となると生命もいるのでは…??とつながっていくため、
先生もその成果を楽しみにしているといいます。
浅倉さんは、「人類が移住するとなるとやはり火星なのか?」
ということについても興味が。
すると、「太陽系の中の他の天体に比べると、
地球に一番似ている環境だから」と渡部先生。
火星には水(氷)があり、地球の100分の1ほどですが大気もあるそう。
この少ない大気をどんどん増やすと、
毛布のような役割を果たし、氷が溶けて雲ができ雨が降り…
という循環が生まれます。
そんな地球のような環境を実現するには、
火星が一番近い天体といえるんだとか。
今でも地下に基地を作れば、宇宙服は必要なものの
砂嵐もなく温度も安定しているので、
住めるのではないか、と言われている火星。
近い将来、私たち人類が暮らす日が来るのかもしれません☆彡
最後に、浅倉さんから渡部先生にどうしても聞きたかったという質問が…
「天文学のレジェンドでありながら、
今も様々な研究や発想をしている情熱はどこから来るのか?」
先生のお答えは
「未知のものを解明したいという気持ちが原動力になっている」
というもの。
“知りたい” という少年のように純粋な好奇心が、
飽くなき探究の源泉となっているんですね+*:.。.*:+
そんな先生は、わかりやすく宇宙を解説したご本も
これまでたくさん発表されています(浅倉さんも愛読!)。
ぜひ手にとって未知の扉を開いてみては…☆
お別れの曲は、浅倉さんがはやぶさ2のために作った応援ソング
「3x10^8 LUCKS」(グッドラック)。
3x10^8(3かける10の8乗)とは、
地球からリュウグウまでの距離「約3億km」を表しています♫
![](/cms/thumbnails/55/558ce4f9ccace9adb57006afb0edf8cb.jpg)
渡部潤一先生のツイッターはコチラ☆彡
★ ★ ★ 本日のオンエア曲 ★ ★ ★
♪ プロローグ/Uru
♪ 3x10^8 LUCKS/浅倉大介
★ ★ ★ スターレシピ ★ ★ ★
夜10時頃、真南の空には「オリオン座」が高く昇っています。
冬の夜空には、たくさんの1等星が輝きますが、
オリオン座には2つも1等星があるんです。
狩人オリオンの肩に輝く「ベテルギウス」、
そして足に輝く「リゲル」です。
ベテルギウスは、一生の終わりが近づいたおじいさん星。
内部が不安定になってしまったため
大きくふくらんだり縮んだりを繰り返し、明るさも変化しています。
また、表面の温度が低くなっているため、赤い色をしています。
対象的に、リゲルは、表面の温度がたいへん高く、
青白く輝いている星。
コンロの炎なども、温度が低いと赤く、高いと青くなりますよね。
ベテルギウスとリゲルは、日本では、それぞれ
「平家星」、「源氏星」という和名で知られています。
平家の旗の色が赤、源氏の旗の色が白だったことに由来するようです。
国立天文台の渡部潤一先生にお越しいただきました!
今回は新パーソナリティ、浅倉大介さんも興味津々な
宇宙探査の最先端について、先生にいろいろ聞いちゃいましたよ☆
まずは何といっても、昨年6月に小惑星リュウグウに到着した
探査機「はやぶさ2」について!
先生は無事到着したことに喜びつつも、
想像以上にデコボコの表面に「降りるとこないじゃん…」というご感想。。笑
今回リュウグウが行き先に選ばれたのは、
比較的地球に距離が近い小惑星の中で、
唯一の「C型」と呼ばれるタイプだったからだそう。
この “C” は “炭素=Carbon” の頭文字。
炭素成分が多いため、もしかすると有機物や水があるのでは?
生命の起源や、地球の水の起源を知る糸口になるかも!
と期待されているんです。
そして、はやぶさ2本体の着陸にさきがけ、
「ミネルバ2」という2台の小さなローバーが
リュウグウに降り立ちました。
このミネルバ2は表面を飛び跳ねながら
写真を撮ってデータを送ってくれたのですが…
先生たちは密かに1台がもう1台の写真を撮ってくれないかと
狙っていたといいます。
でもその前に残念ながら電源が切れて休眠状態に…
どうかまた目覚めてお互いの写真を撮ってほしいですね!
浅倉さんはこの2台が昨年末に
「イブー」と「アウル」と名付けられたことにも注目。
もともとミネルバとはローマ神話に登場する女神の名前なのですが、
この女神が連れているフクロウにちなんだ名前だといいます。
渡部先生によると、実はこういった小さな探査機は
「成功したら名前をつける」ということが多いんだとか。
例えば初代はやぶさに積まれていたミネルバ初号機は
着陸に失敗してしまったため、ニックネームはつけられずじまいに…
そんな裏事情があったんですね!
昨年12月には、NASAも探査機「オシリス・レックス」を
小惑星「ベンヌ」に到着させています。
こちらのベンヌは「B型」というタイプの小惑星。
小惑星は「S型」と「C型」が多いのですが、
そのどちらにも属さない、未知のタイプだといいます。
いざ到着してみると、その形はリュウグウにそっくり!
でも表面の成分はかなり違うとみられ、
水の存在を確認したとの報告も!今後の探査が楽しみです♪
NASAがオシリス・レックスを飛ばしたきっかけは、
初代はやぶさの成功にあったそう。
宇宙から物質を回収して地球に持ち帰る “サンプルリターン”。
先生によると「日本は無人カプセルの技術においては
相当ノウハウを積んだ」とのこと。
これから宇宙の謎の解明にどうつながっていくのか…
ワクワクが止まりません+゚:。*+
今年は、昨年11月に火星に着陸した
NASAの探査機「インサイト」の活躍も楽しみなところ!
これは史上初となる火星の “地下” の探査を目指す探査機。
地上の一点に留まって、
様々な観測装置を地中深くに埋めていくんだそう。
なかには、「地熱」があるのか?といった調査も。
地熱があると、地下では氷が溶けて水になっているはず…
となると生命もいるのでは…??とつながっていくため、
先生もその成果を楽しみにしているといいます。
浅倉さんは、「人類が移住するとなるとやはり火星なのか?」
ということについても興味が。
すると、「太陽系の中の他の天体に比べると、
地球に一番似ている環境だから」と渡部先生。
火星には水(氷)があり、地球の100分の1ほどですが大気もあるそう。
この少ない大気をどんどん増やすと、
毛布のような役割を果たし、氷が溶けて雲ができ雨が降り…
という循環が生まれます。
そんな地球のような環境を実現するには、
火星が一番近い天体といえるんだとか。
今でも地下に基地を作れば、宇宙服は必要なものの
砂嵐もなく温度も安定しているので、
住めるのではないか、と言われている火星。
近い将来、私たち人類が暮らす日が来るのかもしれません☆彡
最後に、浅倉さんから渡部先生にどうしても聞きたかったという質問が…
「天文学のレジェンドでありながら、
今も様々な研究や発想をしている情熱はどこから来るのか?」
先生のお答えは
「未知のものを解明したいという気持ちが原動力になっている」
というもの。
“知りたい” という少年のように純粋な好奇心が、
飽くなき探究の源泉となっているんですね+*:.。.*:+
そんな先生は、わかりやすく宇宙を解説したご本も
これまでたくさん発表されています(浅倉さんも愛読!)。
ぜひ手にとって未知の扉を開いてみては…☆
お別れの曲は、浅倉さんがはやぶさ2のために作った応援ソング
「3x10^8 LUCKS」(グッドラック)。
3x10^8(3かける10の8乗)とは、
地球からリュウグウまでの距離「約3億km」を表しています♫
![](/cms/thumbnails/55/558ce4f9ccace9adb57006afb0edf8cb.jpg)
渡部潤一先生のツイッターはコチラ☆彡
★ ★ ★ 本日のオンエア曲 ★ ★ ★
♪ プロローグ/Uru
♪ 3x10^8 LUCKS/浅倉大介
★ ★ ★ スターレシピ ★ ★ ★
夜10時頃、真南の空には「オリオン座」が高く昇っています。
冬の夜空には、たくさんの1等星が輝きますが、
オリオン座には2つも1等星があるんです。
狩人オリオンの肩に輝く「ベテルギウス」、
そして足に輝く「リゲル」です。
ベテルギウスは、一生の終わりが近づいたおじいさん星。
内部が不安定になってしまったため
大きくふくらんだり縮んだりを繰り返し、明るさも変化しています。
また、表面の温度が低くなっているため、赤い色をしています。
対象的に、リゲルは、表面の温度がたいへん高く、
青白く輝いている星。
コンロの炎なども、温度が低いと赤く、高いと青くなりますよね。
ベテルギウスとリゲルは、日本では、それぞれ
「平家星」、「源氏星」という和名で知られています。
平家の旗の色が赤、源氏の旗の色が白だったことに由来するようです。