小泉進次郎環境大臣が語る、福島への思い
(出典元:環境省)
全国各地の災害被災地の「今」と、その土地に暮らす人たちの取り組みや、地域の魅力をお伝えしていくプログラム、「Hand in Hand」。
今週のテーマは、『小泉進次郎環境大臣が語る、福島への思い』。
今ではもう親戚みたいになった人いますね。とくに福島市内で僕がお世話になっているりんご農家の方がいるんですけど、なんか感覚としては、“あの親戚のおじさん元気かなー”みたいな。それで福島に行く度に・・・会う会わないは別として、その人に、“今度出張で行きます”みたいなそういう連絡はしてるっていう。それでときどき駅に顔出しに来てくれたりとか、こういうのって凄くありがたいですし、毎年季節になるとリンゴや桃を頂いて本当に季節を感じる、一つのなんか僕のもう習慣になっちゃいましたね。
番組冒頭、こう福島への愛を語ってくれたのは、先週に続いて、小泉進次郎環境大臣です。親戚みたいになった親しい方がいて、用は無くても連絡を取り合う・・・交流の様子が目に浮かびます。
先週は環境省の“フードロス対策”の一端でもある、福島の高校生たちが、“規格外の桃を使って作ったスイーツ”について、ご紹介しました。大臣もその取り組みについての思いや、“食レポ”までしてくださったわけですが、じつはそのあとも、ご自身の福島との関わりや、震災のあとに芽生えた思いなどを語ってくださいました。
そこで今回の「Hand in Hand」では、『小泉進次郎環境大臣が語る、福島への思い』と題して、貴重なそのインタビューのその続きを、お届けしました。
そもそも大臣に就任される前から、震災で傷ついた被災地を精力的に訪ね、欠かさず応援を続けてきた小泉大臣。じっさい、これは福島に限らずですが、私たちが『LOVE & HOPE』の頃から、東北で取材に訪ねる度に、行く先々で、記念写真に収まる大臣の姿を拝見し、そして皆さん、その訪問と応援に励まされたと、口々に話していらっしゃいました。
その姿勢は大臣に就任されたあともまったく変わらないわけですが、なかでもじつは福島県は、幼い頃の思い出が重なる場所、でもあるんだそうです。
子供の頃から福島に毎年行ってたんですよ。家族旅行でうちの親父が毎年スキー旅行に連れてってくれたんですけど、そのスキー旅行の場所が箕輪スキー場だったんですね。だから子供の頃から毎年行っていることもあって、震災原発事故があってから福島県との関わり、これを継続する時の原動力になってのは、もしかしたらそういう幼い頃からの福島との縁っていうのが、私にとっては大きいなと。ちなみにもう一つだけ繋がりをいうと、私の地元の神奈川県横須賀市と福島県の会津若松市って友好都市なんですよ。なんでかというと、むかし東京湾がまだ「江戸湾」と言われていたときに、福島の会津藩士の皆さんが、横須賀で江戸湾防備に当たっていたんですよね。防衛に。そういったご縁もあって、いま私の地元の横須賀には会津藩士の方々のお墓っていうのが結構いっぱいあるんですよ。今でも福島の会津の方と横須賀では毎年交流が続いてます。
幼少の頃から続く福島との縁について語ってくださった小泉大臣。震災から9年となる今年3月11日に行なった環境省職員への訓示でも、「環境省は常に福島とともにある」と述べられましたが、あらためてその言葉に込められた思いを伺ってみました。
これはすべての省庁のなかで、“福島といえば環境省だ”と、そういうふうに見てもらえるようにありたいと思っています。原発事故という大きな課題、事故があって、我々環境省としては、中間貯蔵とか除染とか、いかにこの環境の再生をできるか・・・こういったことに取り組んでいます。だけどこれはマイナスをゼロにするっていう活動の中で、それだけじゃなくて、ゼロからプラスのほうにどういう風に持っていけるか、こういった中の一つが、いま福島県が全体として再生可能エネルギーを2040年までにすべて導入をしていけるような、導入できるような県になりたい・・・そういう大きな目標に向かって頑張ってる時に、環境省としてできるひとつは、福島県を再生可能エネルギー100%で賄える、そういった後押しをすることも力を入れています。それと学生の皆さん。若い世代の皆さんの活動を後押ししていきたい。とくに私は大臣になる前から福島の「ふたば未来学園」という中学校高校の立ち上げにも関わっていたので、特別な思いがあります。そしてこの福島の様々な経験を、多感な思春期の時に感じた世代がいっぱいいます。そういった皆さんが肌で感じたこと、そして福島の高校生中学生だから、言葉に対して説得力を持ってること、いっぱいあると思うんです。そういったことをこれからも長く継続的に応援をしていきたい、そう思っています。
先週の放送で、環境省の“フードロス対策”の一端でもある、福島の高校生たちが、“規格外の桃を使って作ったスイーツ”についてお届けし、大臣には、その取り組みについての思いを、語って頂きました。
総勢200名の方に、そんな高校生たちが作った桃スイーツ、「フィナンシェ」と「マドレーヌ」、「クッキー」をプレゼントさせて頂きましたが、小泉大臣は、プレゼントに当選された方へ、こんなメッセージも・・・
ぜひリスナーの方でもしこのプレゼントが当たってこのパッケージが届いたら、ツイートしたりインスタに上げたり、拡散してもらいたいですね。それが福島の製作にかかわった高校生の皆さんを応援することになりますから。ネットでいくらでも・・・もう彼らは当たり前ですからね。もしもどこかでリスナーの方が届いたこのパッケージを上げてくれてた・・・それは必ず、福島の高校生に届くと思います。ぜひお願いします。
(出典元:環境省)
プレゼントの中に、返信用のメッセージカードを同封させて頂いていますので、こちらにも是非、味わった感想や、高校生たち、産地の皆さんへのメッセージを書いて、送って頂けたらと思います。それはきっと関わった皆さんの励ましになるはずです。
本来であればゴールデンウィークで、“皆さん福島へ応援に出掛けましょう!”というお誘いをしたいところ・・・なんですが、今は新型コロナウイルス感染防止が第一で、そういったお誘いは叶いません。福島県は、震災と原発事故後、観光客数が激減していましたが、年々回復して、じつは震災前の水準に近づきつつあったんですが、今回のこの状況・・・。
しかしそんな中でも、小泉大臣の“福島愛”は揺らぐことがありませんでした。
僕自身もコロナ自粛が明けたら真っ先に福島に行きたいと思ってます。福島の魅力は何度行っても味わいきることが難しいぐらい魅力に溢れてます。環境大臣なってから改めて福島の国立公園・・・今年福島の国立公園は70周年という節目も迎えます。そういった自然の魅力もありますし、食の魅力、そして人の魅力、それぞれの季節の魅力、こういったことを、多くのに知ってもらいたいですね。そうしたら風評被害、いまだに継続している部分もあるんですけど、福島のものだから買う、食べる、そういう消費者が私のように間違いなくいることも事実です。だから私としては、そういった一人一人を増やしたい。この積み重ねというのが大事だと思うので、これからもぜひ・・・
四季折々の豊かな大地の恵み、海の恵み、自然、人・・・こうした福島の魅力を伝えていくことが、なおも残る福島の風評被害払しょくにつながるというメッセージでした。
福島県は、英国「ガーディアン」紙の、「2020年に行くべき20の場所」で、日本で唯一、選出された場所でもあります。
コロナ禍が終息した折には、ぜひ足を運んで頂けたらと思います。
幼少時代から縁があって、欠かさず福島と交流を続けていらっしゃる小泉大臣。とはいえ、お立場があるので、答えてはいただけないと思ったんですが、ダメ元で、“お気に入り”ってありますか?と、聞いてみました。そうしたらこんな答えが・・・
これはね・・・けっこう僕はそういうことはっきり言っちゃうんですけどね、白石さんの野菜ドレッシング美味しいです。白石さんというツナギを着ている農家さんがいて、ものすごいパワフルな農家さんなんです。その方の作っているドレッシング、これ最高ですね。そういうのもありますし、僕が福島市内で長年おつきあいしている阿部さんのりんご、桃、これも最高ですし、じつは福島ってワイン、シャンパンづくりも始めたんですよ。これも復興で、「逢瀬ワイナリー」というのを作って、そこで販売が始まりました。私はよく人へのプレゼントとかも含めて、お祝いごとがあったらそのシャンパンとかを使わせて頂くこともありますね。まああと僕は卵とじカツ丼派ではなくてソースカツ丼派なので・・・。とくに会津ね。もう語ったらきりがないですよ。
“白石さんのドレッシング”は、おそらく「ファーム白石」の『焼ねぎドレッシング』のこと。そして“阿部さんのリンゴ”は、福島県で初めてりんごの栽培に成功した「やまと果樹園」のことと思われます。また「逢瀬ワイナリー」は、地元農家の復興支援を目的に誕生した郡山の醸造所です。会津のソーズカツ丼、こちらも味わったことがない方は是非お試しください。クセになることうけあいです!
「Hand in Hand、『小泉進次郎環境大臣が語る、福島への思い』。あらためて小泉大臣の“福島愛”が伝わってくるインタビューでした。
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来週の「Hand in Hand」は、宮城県女川町にフォーカス。津波から命を守るのを目的に、中学生たちが取り組む「いのちの石碑」などについてご紹介します。来週もぜひ聴いてください。
今週はプレゼントはお休みです。番組への感想、メッセージをお待ちしています。