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20.04.23
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福島の高校生たちが作る、環境に優しい桃スイーツ

出典元:環境省(出典元:環境省)

全国各地の災害被災地の「今」と、その土地に暮らす人たちの取り組みや、地域の魅力をお伝えしていくプログラム、「Hand in Hand」。

今週のテーマは、「福島の高校生たちが作る、環境に優しい桃スイーツ」。

冒頭、まさかの小泉進次郎環境大臣の食レポから、番組はスタートしました。試食されていたのは、福島の高校生たちが県産の桃を使って作ったスイーツです。

フルーツ王国ふくしま。なかでも桃は県を代表する特産品ですが、ちょっとでも色や形が良くないものは、“規格外”ということで、安く引き取られたり、廃棄されたりしてしまいます。

そこで環境省と、福島の桃産地・伊達市、広野町の「ふたば未来学園高校」、伊達市の保原高校が協力して、今回、美味しい桃スイーツを作りました。そしてこのスイーツ、4月29日に開催予定だった、「新宿御苑みどりフェスタ」で、来場者に提供される予定だったんです・・・が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、イベントが中止になってしまったんです。

フードロス対策と福島の復興支援、特産品PR・・・伝えたいメッセージの場が無くなってしまった訳ですが、そこで今回の「Hand in Hand」では、そのイベントにかわって、スイーツづくりに関わった高校生たちの声をお伝えするほか、なんと200名の方に(!)、この福島の桃スイーツをプレゼントします。


皇室献上桃で知られる桑折町をはじめ、美味しさと品質の高さで知られる福島の桃。全国的にも高い人気を得ていましたが、震災後は、原発事故による風評被害に直面して、価格の下落や販売不振が生産者を苦しめました。

それでも生産者の皆さんは、名産地としての誇りを守ろうと、懸命に上質な桃をつくり続け、その結果、現在は震災前と変わらない価格で取引されるまでに回復しています。

そんな福島県の桃産地の一つでもある伊達市でつくられた桃、それも規格外で値がつかなかったり、廃棄されてしまうこともある桃を使って、環境省と、福島県伊達市、広野町の「ふたば未来学園高校」、伊達市の保原高校が協力して作り上げたのが、今回の桃スイーツです。

ふたば未来学園高校の生徒が商品開発、保原高校の生徒がパッケージを制作。作ったのは「フィナンシェ」と「マドレーヌ」、「クッキー」の3種。フードロス対策、そして福島の復興支援、産地応援の思いが込められている一品です。

まずはスイーツの開発を手掛けた、「ふたば未来学園高校」農業科の坂井先生に、プロジェクト参加の経緯を聞きました。

福島県が誇る美味しい桃を形が悪いという理由で捨てられてしまうのはもったいない、そんなことから環境省に紹介されて、伊達市と協力して桃のお菓子を作ることになりました。最初どのような形で混ぜたらいいのかということで、ピューレにしたりとかフリーズドライにしたりとかそのまま入れたりとか、色々試してみたんですが、結果的にはある程度水分を飛ばしたピューレという形で今回は使わせてもらいました。商品になるまで試作をだいたい5回ぐらい繰り返して3種類あったので全部で15回ぐらいして試作をやってるので、作る技術も上がっていったと思います。


試作を何度も繰り返して、出来上がったのが「フィナンシェ」と「マドレーヌ」、「クッキー」。ほんのりピンクで美味しそうです。お菓子屋さんで販売されているものと比べてもまったくそん色ないほど、完成度が高いです。

そして実際にこれを作り上げた、「ふたば未来学園高校」の生徒を代表して、ふたりの女子に、お話を聞きました。

3年の星亜紗美です。青木茄奈有です。きっかけはけっこう先生の勧誘みたいなので、自分からっていうわけではなかったんですけど、でもなんかちょっと興味はあるなと思ったんで、でもなんかやってみて、やっぱり何か楽しいなぁって思うようになってきて、こういうのもやっぱ他の人にも知ってもらえたらすごく嬉しいなっていうふうになりました。まずその桃、かわをむいたりとかする時に完熟っていうなんかこうぐちょぐちょして、それでなんかみんな苦労したりとか、あとたまに蒸しとかも出てきちゃって、それでみんな苦戦しながら加工していました。最初ゼリーとかも案であったらしいんですけど、やっぱり香りとかも桃感をさらに出すために焼き菓子にしたっていうのは、考えたのは私たちの先輩であった3年生だったんですけど、なんかそういうところで苦労してたっていう話は聞きました。やっぱり一番はその食べる人に何か喜んでもらいたいっていうのとあと見た目からも味からもまた食べたいみたいに思えてもらえるような感じにはしたいと思いました。私たちが新宿御苑で配った時はタダでお配りしてたんで、なんかタダだったら貰ってもいいかなっていう商品じゃなくて、お金払ってでも食べたくなるようなものを作りたいなって。(完成したものを食べたと思うけど、感想を・・・)やっぱり袋を開けた時にそのまま香りがふわっとしたんですよ。それでもうこれ絶対おいしいやつだ!と思って、それ食べてみたらなんかもう口の中で、ああ桃だな〜みたいな、なんか美味しくてなんかすごい幸せだったの覚えてます。


福島県はやっぱり風評被害っていうのが多分まだあると思うんで、福島の食べ物はより美味しくて、さらに規格外の物もこんなに美味しくできるんだっていうのを、なんかもっと知って福島の良さを知ってもらいたいなと思います。やっぱりその今の福島はこんなに頑張ってるんだぞ!みたいなのを、みんなにも伝わって欲しいなーっていうのは思います。この桃を食べて、美味しいなと思ってもらったら、次は・・・ここ広野なんですけど・・・広野はみかんとか有名なんで、福島、桃だけじゃなくてみかんや他にも美味しいものがたくさんあるってことを知ってもらいたいので、この桃をきっかけにぜひ福島に遊びに来て、そういう福島の良さを知ってもらえたらいいなって思います。

余った食品とかを今まで何気なく捨ててた子供達も、やっぱりもったいないとか考えるようになったんじゃないかなと思います。発言というのはとくにないんですが、徐々に気持ちの面であるとか行動などが変わっていったような感じがします

そう語る坂井先生。学ぶことが多い貴重な体験だったのではないでしょうか。

かわっては産地・伊達市の保原高校の生徒の声です。美術部の生徒たちがパッケージやラベルのデザインを手掛けたのですが、お話を聞いたのは、箱を担当した羽田美憂さん、ラベルを担当した庄司千絵理さん、そして部長の荒明未来さんです。

ちょっとつらかったですね。ここまで行くのに時間かかってしまって。難しい難しいと言いながら部員皆で、この形とかすごくいいんだよ、こっちもパッケージすごいんだよっていうのは、皆で頑張って集めてましたね。(ふたば未来さんが作ったお菓子も食べました?)食べました!とても美味しかったです。私マドレーヌとかって今まで食べたことがなくて、大丈夫かなって思った時あったんですけど、食べてみてすごく美味しい、これ本当に桃だ!ってわかるっていうのがすごかったですね。じゃあやっぱり桃の形の方がいいねってなったのは良かったと思います。

そうですねまずお菓子のパッケージとかも作ったことがないので、やっぱりどうやったら見てもらえるんだろうとか、いろいろ考えました。本当に「桃」って感じがしっかり伝わってきたので、ラベルもがっつり桃だって伝えられるような感じにしなきゃだなって。桃の形じたいは早々に決まったんですけど、色のグラデーションの書き方とか、ちょっと文字のフォントが違うだけでも全然雰囲気が違うんで、先生や皆に話を聞いたりして、試行錯誤しました。やっぱりその桃をはじめとしたフルーツとか自然が豊かだったりする所ってやっぱり伊達市の魅力だと思ってます。このお菓子を通して伊達市の魅力、伝わったらいいなって思います。

(他の地域の学校とのコラボレーションっていうのはどんな学びや気づきがありました?)やっぱり他の他校生との交流って、きっとその生徒さん達にお菓子にも対する思いがあるし、自分たちのこういう風にしたいっていうのもあったりして衝突するかなって思ったんですけど、“すごくいいじゃん”みたいな感想もらった時にすごく嬉しいっていうのはありました。やっぱりやっててよかったなっていうのはありました。

やっぱりたくさんの人が協力して一つのことに取り組むっていうことにとても大きな力が生み出されるっていうのはどんなことにおいてもとても大切なことなので、その尊重すべきものを学べていると思います。ふたば未来学園さんのお話を聞きする機会がありまして、その時に制作においての意気込みだったり思いだったりを聞かせて頂いて、それでますます頑張らなきゃいけないなという意思がこみ上げてきました。(そして完成したデザインですけどどんな風に思ってますか?)とても満足しています。まずふたば未来学園さんのお菓子のその美味しさと、あと伊達市の何よりも良いところを知って頂きたいなと思います。



桃の形の手提げ付きの箱。ピンクの桃に葉っぱも付いています。ラベルも桃。お土産物屋さんに置いたら思わず手に取ってしまうくらい可愛らしいデザインに仕上がっています。

そんな可愛らしいパッケージを作り上げた生徒たちを指導した、保原高校の佐藤先生にもお話を伺いました。

保原高校の美術部は、伊達市と協力して、今までもいろいろな活動させて頂いてきてました。今回も美術部の力をデザインに生かしてっていうことでお話をいただきまして、すごくありがたい良い機会だなという風に思いまして、ただまああのデザインはやったことがない分野でしたので、ひとつの商品を世の中に出していくにあたって、パッケージの果たす役割みたいのに気づいたり、あとはみんなで話し合っていくうちにいろんなことがまとまっていくって過程を経験できたのが良かったなと思います。見た方はすごく可愛いねとか取っ手が一体型になってるのでそのまま持ち運びできるねみたいなこととか、いろいろ言って頂いたので、結構いい出来になったかなと思います。

伊達市の宝である名産の桃・・・しかも規格外の桃を使って、このような素晴らしいスイーツが出来上がりました。

この保原高校での取材には、伊達市の須田博行市長も、ご一緒してくださったんですが、生徒たちと完成したスイーツを前に、ひとこと感慨を伺いました。

この活動はふたば未来学園と保原高校の両校の思いが一つになった素晴らしい取り組みだったというふうに思ってます。伊達市は本当に素晴らしい景色、自然があります。淡いピンク色の花が一面に咲き誇る桃畑の風景、そういった伊達市の風景と、それから全国の皆さんに美味しい桃を届けたいということで、一生懸命作った生産者の皆さんの想いをこのスイーツによって伝えていって頂きたいなと思います。


『福島の高校生たちが作る、環境に優しい桃スイーツ』。福島の復興支援にも、そして生産者の応援にもつながる、素晴らしい取り組みですが、プロジェクトを主導した環境省としては、“フードロス対策”という観点も、ひじょうに重要なものです。

「環境省は常に福島と共にある」と語り、大臣就任前から福島の復興を支え続けている小泉進次郎環境大臣に、今回のプロジェクトについて、お話を伺いました。

福島の桃ってものすごい甘い、美味しいですよね。この福島の食の魅力、これを桃を通じて多くの人に知ってもらいたい、でなおかつ、日本とっての大きな課題の一つでもある食品ロス、フードロスとう課題にしても気づいてもらいたい。この中で今回ふたば未来学園そして保原高校、その皆さんのプロジェクトの中で使われた物ってのは、本来であれば廃棄をされたりなかなか市場に出回らない。こういったものを活用してすごく魅力的な美味しい商品を作ってもらったんです。(もう召し上がりました?)じつは去年の10月にふたば未来学園の学生さんが、当時、試作品段階で持って来てくれたんですよ。政治家としてはもしかして唯一、試作品を食べてるかもしれません。今回いまじつは僕の目の前にあるんですが、これ試作品段階とかと比べるとだいぶあれですね、サイズ感も含めていろいろ考えられたなと・・・ちょっといま食べます。僕が試作品で食べた時と比べると、サイズがすごくまずすごく食べやすくなってますね。小腹空いた時とかちょっと甘いもの食べたいなっていう時にいいサイズ・・・ちょっと食べます。これね、ひと口目の桃の香りがすごい!口の中いっぱいに桃の香りと風味が充満しますよ。これ美味しいですね。(ていうか小泉大臣の食レポが完璧すぎてどうしようと思っちゃいました〜)これ間違いなく試作品段階よりも相当努力を重ねたと思います。パッケージもいいですよね。(桃のカタチしてて可愛いですよね)あの今後仮にこれが改善されていく暁には、この個放送のプラスチックがプラスチックじゃなくなったり、もしくは100%リサイクルプラスティックに変わっていくとか、こういったことも高校生の皆さんには、次は改善点そこもあったか!っていうことも考えてもらえれば、さらに素晴らしい商品になりますね。福島って結構有名なお菓子あるんですけど、薄皮饅頭とかままどおるとか、誰も知ってるようなそういう銘菓に加えて、今度どっかでこういう桃のパッケージを見たら、“ああ、あれが高校生たちが作ったお菓子なんだ”、“フードロスの削減にもつながるんだ”、こういうことを感じながら、これからの当たり前の福島お土産の一つに加えてもらいたいですね。

出典元:環境省(出典元:環境省)

いつかこのパッケージが福島県内のいろんなところで販売される日が来てほしいです。きっとその時は、“リサイクルできる包装”になっていることでしょう。

今回は、福島県伊達市の規格外の桃を使って、ふたば未来学園高校、保原高校の生徒たちが作り上げた、スイーツ・・・「フィナンシェ」と「マドレーヌ」、「クッキー」が5つ入った「アソート」を、番組お聴きの方、200名様にプレゼントします。どれが何個入っているかは、届いてからのお楽しみ。


福島県のパンフレットや、返信用のメッセージカードも同封させて頂きますので、ぜひ高校生たちの手作りの気持ちを味わって頂いて、感想を送って頂けたらと思います。ご希望の方は、プレゼント応募フォームからご応募ください。

「Hand in Hand」、来週は、じつは今回インタビューに答えてくださった小泉進次郎環境大臣、時間がないなかにも関わらず、福島への思いをたくさん話してくださいました。ですので来週は、このインタビューの続きを、お届けします。来週もどうぞお楽しみに。

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