宮城の港町で、牡蠣まみれツアー!
今週のテーマは・・・「宮城の港町で、牡蠣まみれツアー!」
新年最初の旅は、高橋万里恵もスタッフも大好きなこんなテーマです。東北は海の幸の宝庫。
とくにこの季節の牡蠣は全国にファンがいるほど質が高く身も大きいことで知られています。
今週は番組が独断で厳選した、宮城県を代表する三箇所の港町で、牡蠣をめいっぱい堪能!
この季節、本当にこれだけを目的に行っても十分楽しめる宮城の牡蠣の美味しさ、お伝えしていきます.
お伝えするのは、通称「よく牡蠣食う客」こと、高橋万里恵。
最初の牡蠣スポットは、東松島市大塚。観光地として有名な松島からクルマで10分程度の場所にあります。
松島湾の静かな海をのぞむ牡蠣の処理場でお話を伺ったのは後藤水産の後藤晃一さん。若きイケメン牡蠣漁師です。
後藤さん「ここは東名処理場・大塚処理場といって、三軒が一緒に牡蠣を向いたりしています。(こちらの牡蠣の美味しさは) やっぱり1年物で、しっかり出荷できるくらいに育って、ぶっくりした牡蠣になり、甘みと旨みが濃厚ということが特徴ですかね。1年で良い牡蠣になる環境があって、最初は松島湾内で育てて7月から8月に鳴瀬川の河口の前、僕らは“沖”と呼んでいるんですが、そっちに移動させて、奥羽山脈の栄養がたっぷり流れる河口付近で荒波に揉まれるという環境にもっていくことで味がしっかり詰まった良い牡蠣になります。アメとムチじゃないですけれども、内湾で優しく育ててムチで沖に持っていって荒波に揉ませる。それが多分一番おいしい牡蠣になる作業なのかなと思います。竹で作った棚を、干潮と満潮に応じて海水から出たり入ったりする場所に設置するんですね。そうすると潮から牡蠣が出たとき餌が食べられないじゃないですか、その時に我慢させて、我慢した分は沖でたくさん餌を食べると良い牡蠣になる。今年の出来は最高ですね。10月の台風の時は本当に心配だったんですけれども案外被害も少なくて、身がぷっくりして最高の牡蠣に育っていると思います。
ということで台風の被害も無かったことに安心しつつ、よく牡蠣食う客・高橋、東松島市大塚の「鳴瀬牡蠣」。
さっそく実食!一年ものの牡蠣ならではの甘みがはっきり分かる上質な牡蠣でした!
※鳴瀬牡蠣は、後藤水産のホームページでも購入可能。処理場で直接購入もできます。
さあ、よく牡蠣食う客たち(取材班)は休むまもなく次の牡蠣スポットへ。
東松島から、クルマで1時間弱。
南三陸町は戸倉地区です。
案内してくれたのは、宮城県漁協・志津川支所・戸倉カキ部会のすご腕 牡蠣部長、後藤清広さんです。
後藤清広さん「ここは山が高くて海が深いんですね。山に降った雨が栄養となって注いで、自然の餌になる。そこがおいしさの秘密ですね。以前は2〜3年かけて養殖していたんですが、今では1年で育つようになりました。養殖期間が短いと甘い牡蠣になるんですね。震災前は生産量ばかり追っていたのでどんどん過密になってイカダがいっぱい増えてしまったんです。そしたら2年かかるものが3年になったり、一つ一つの牡蠣も小さくなってきたんです。そんな時に震災が来て、全てが無くなってしまったので、思い切って生産方法を変えましょうと。1年で育つように間隔をあけて環境に負荷をかけない養殖を試したところ、1年でもぶっくりと前よりもおいしくて大きい牡蠣が育つようになって。一番びっくりしたのは私たちですかね。34の経営体があるんですけど1つあたりの生産金額も生産量も大きく伸びたんですよね。一方で労働時間は以前より4時間ぐらい短くなった。日曜日もお休みです。以前は日曜日も仕事していたのに働き方改革にもなりますね。もう一つ大きいのは、やり方を変えて環境も変わったら若い人もどんどん入ってくるようになって、今は30歳前の若い子が18人ぐらいいます。震災前は平均年齢60歳くらいだったのが今は40代。持続可能な年齢構成になりました。今年もバッチリでおいしい牡蠣ができました。ぜひ食べていただければなと思います。
ということで戸倉の牡蠣「戸倉っ子牡蠣」も、もちろん実食!濃厚だけどいくらでも食べられちゃう!
南三陸町・戸倉地区。ここは「椿島、通称 青島」という小さなお椀型の島が見える景色がとっても印象的なところ。
こちらの牡蠣「戸倉っ子牡蠣」は、震災後に養殖環境が改善されたことで、持続可能な漁業の国際的な認証「ASC」を取っています。
つまり世界的にも信用が高い牡蠣が作られているんです。戸倉っ子牡蠣は、地元のお店、そして全国のイオンにも流通しています。
さて、宮城沿岸、牡蠣まみれツアー!
最後は、宮城県沿岸部の一番北に位置する、気仙沼市です。
唐桑半島というリアス式海岸が作り出した、まるで葉っぱのような形の半島の付け根。
こちらでカキ養殖を営んでいる、「戸羽平(とばひら)」の屋号で呼ばれる牡蠣漁師、畠山政也さんです。
畠山さん「唐桑の牡蠣は“もまれ牡蠣”。波や潮にもまれて育つんです。最初に育てた場所から波の荒い場所に移動させたり、ときには熱いお風呂に入れたりいろいろ手間をかけて育っています。唐桑の牡蠣は2年半から3年半かけて育てるんですけども、1年半から2年の牡蠣を、75度くらいのお湯に約20秒入れてやる作業をします。それをやると、成長段階で牡蠣に付着した貝や海藻を死滅させる効果があります。牡蠣だけに栄養が行くようになるんです。これにはもう一つ効果があって、鍋やフライで食べると牡蠣って身が熱を加えると縮むイメージがありますよね。でも、ここの牡蠣はすごく縮みにくい牡蠣になるんです。だから遠方から来たお客さんはその牡蠣を見て驚きますよね。
ということで、こちらでも蒸し牡蠣を実食!
もまれ牡蠣は「唐桑かき小屋ばんや」でお腹いっぱい食べられますのでぜひ立ち寄ってみてください。
購入したいという方は唐桑漁協へお問い合わせを。
ということで3箇所の牡蠣スポットも、紹介しましたがいずれも若い牡蠣漁師が育っているのが印象的でした。
唐桑の畠山さんは5代目でまだ30代前半。
南三陸戸倉でも10代の漁師が育ち、東松島の後藤さんもまだ20代。
宮城のカキ養殖のミライは明るそうです!
さて、今回も番組からの“お土産プレゼント”があります。
今回はなんと「唐桑の“もまれ牡蠣”10個」を3名様にプレゼント!
ご希望の方は、番組ホームページのメッセージフォームからご応募ください。
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