カムイへの贈物から筋子をつぶす道具まで!?
アイヌの宝物が詰まった建物「国立アイヌ民族博物館」
今日、ここに来るのを本当に楽しみにしていました。展示室はエリアに分かれていて沢山の展示物がありますが、僕が気になったものを紹介していきたいと思います。
イタㇰ 私たちのことば
展示室の中央に位置しアイヌ語や物語、地名や現在の取り組みを紹介します。何で中央にあるんだろう?と考えた時に口伝えで語り継いだ「言葉」によってアイヌの文化が継承されていった源に「言葉」の存在があるからだと思うんです。
ここではアイヌ語の仕組みや発音をゲームを通して知ることができるコンテンツ、地名や会話についての映像もあります。
イノミ 私たちの世界
最近だと漫画「ゴールデンカムイ」が人気ですし、アイヌの料理や音楽もテレビなどで紹介されている事もありますよね。しかしウポポイへ来たからにはもっと深くアイヌを知る事が出来るのではないかと思い見つけたのが「イナウ」。イナウは人間からカムイへの贈物、祈り詞を届ける使者、人間のくらしを見守るなどの役割があり、木の棒に薄いカールのかかった削りかけの木片で様々な形に作られます。これを持っている人には会ったことがあるんですが、実際に生で観る機会は無かったので見られてとても嬉しいです。イナウにはそれぞれのカムイに贈るため形が違うことを今日知る事ができたので、次からは形の違いにも気付けるようになると思いました。
ウレㇱパ 私たちのくらし
ここはちょっとポップにいきたいんですが、僕は北海道に来て7年目になりまして、北海道の人達の面白いところの一つにイクラの時期になると「家でイクラ漬けてる?」みたいな話を日常で当たり前にするんですよ!僕も今では毎年漬けていまして(笑)、アイヌの人達も鮭には特別な思い入れがあるので何かないかな?と思って・・・見つけました!「筋子をつぶす道具」!!!!専門の道具があるくらい鮭に対する思いがあるんだと!このためだけの道具があるんだと!いうことをですね、皆さんにご紹介したいなと(笑)
もちろん他にも衣服や照明器具、鉄鍋などもっと本当に生活に即した展示が沢山ありますのでご安心くださいね(笑)
ウパㇱクマ 私たちの歴史
北海道の方は少なからず小学校や中学校でアイヌの勉強をされると聞いたことがあります。正直、僕は高知で生まれ育ったので小さい頃に勉強したことがありません。だからこそ、この展示がめちゃくちゃ大事だと思うんです。アイヌの歴史に特化して、上部壁面に事柄とそれに呼応する年代や地図が連動する年表がしっかりと描かれています。ここは読み物のコーナーが多いので僕は一番、このコーナーを見るのに時間がかかりました。展示室を回るルートは自由ですが、僕のオススメは「私たちの歴史」から回り始めて深く歴史を知った上で次の展示に行くのが良いかもなと思いました。
ネㇷ゚キ 私たちのしごと
ここではアイヌ民族が携わってきたしごとを取り上げています。このコーナーでは当時のお仕事着を着たマネキンが沢山あるんですけど狩猟・漁撈・農耕・採集の4つのパートを紹介していて、服装からとても分かりやすく見る事が出来ます。
もし僕がこの4つの職業のどれかに就くなら・・・狩猟やってみたいですね!職業ではないですが釣りや野菜を育てたり木の実を採取したりはしたことがあるんですが狩りはしたことがないので、狩人・・・憧れますね!
ウコアㇷ゚カㇱ 私たちの交流
交易を通じてアイヌ民族を取り巻く周辺の諸民族との過去から現在まで交流について紹介していくコーナーです。先ほどご紹介した「私たちの歴史」にも繋がるので歴史をみた後に交流を見てみるのも良いかもしれないですし、「私たちのくらし」「私たちのしごと」を見た後にここを見ると暮らし方の変化を発見できるかもしれません。また、日本からアイヌだけでなく海外からみたアイヌを学べるのはこのコーナーが一番良いかもしれません。ラッコの剥製があるんですが、僕がさっき見学していた時に小さいお子さんがこのラッコにとても興奮していたので、お子さん連れにも楽しいコーナーかもしれないですね。という訳でラッコと一緒に一枚記念写真を!(笑)
6箇所の展示ブースを回ってきましたが、回り方は自由だと思います。
以前からウポポイに来たことのある方に「森本くん、時間足らないから気を付けて」って言われてたんですけど、来てみて分かりました、、、それぞれ分野に分かれて展示されていて、どれも深く考えながらまわっていると全然、時間が足らないです(笑)
皆さんがご自身で来て頂き気になるところからご自分のペースで二度、三度、楽しんでいただけたら嬉しいです!